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上下流連携森づくり事例:NPO法人 自然と緑

1980年に大阪市にて任意団体を立ち上げ、主に大津市北小松にある馬ヶ瀬山国有林をフィールドとして森林整備活動を行ってきた「NPO法人自然と緑」。
現在は国有林の隣接地にある「大阪市水道局の森」の整備も行い、どのような森が水源として最も適切なのかを常に考えながら活動を行っているとのことです。

また、近江八幡市奥島山にある「NTTドコモの森」「アサヒビールの森」など「企業の森」の活動指導や、環境教育のための「自然大学」、自然を楽しむ「ふれあいハイク」など、幅広い活動を行っています。

それらの活動について、事務局長の豊田さん、事務局次長の福田さん、指導員の大東さんの3人にお話をおうかがいしました。


Q滋賀県で行っている活動を始められたきっかけは?


A大阪府下の自然を守る活動のため1980年「自然と緑を守る大阪府民会議」を設立し、活動を続けていましたが、 1999年NPO法人に改組。このことで林野庁と北小松の馬ヶ瀬山国有林で「ふれあいの森」協定を締結し、活動を始めました。現在は活動域を近江八幡市にも拡大し、NPO法人自然と緑の森林活動域の70%が滋賀県内となっています。


Q現在、「琵琶湖の水源を守る」ために行っている活動はどのようなものですか?


A馬ヶ瀬山国有林では、43haのうち10haのスギやヒノキの人工林の間伐を行っています。ここで切った木は、子ども向けの自然体験プログラム「比良・森の楽校」で利用したり、クラフトの材料としても使っています。
また、一昨年から行っている「大阪市水道局の森」の整備は、もともと薪炭林だった約6haの里山の除伐やアカマツの倒木除去などで、里山を回復し、きちんと「水源涵養林」としての役割を果たせるよう森林計画を立てています。
また、健全な森が私たちに淀川の水を供給してくれているということを「森林整備」とは違う形で認識してもらおうと、2007年からは「0から始まる104km」という淀川をさかのぼり琵琶湖まで歩くというイベントで2ヶ月に1回行っていました。今年からは内容を「琵琶湖一周ウォーク」に代え、行っています。淀川流域をテーマにしたシンポジウムやセミナーなどで活動の報告なども行い、多くの方に知ってもらえるよう広報しています。


Q活動をされているのは、どういう方が多いですか?


A当初は全林野(全林野労働組合)が中心に労組の自然保護活動として行っていましたが、1995年に環境教育のための市民大学「自然大学」を開校し、現在はその卒業生が多く活動しています。この「自然大学」は、現在も継続している事業で、1年間で野外実習と室内講義を各7回受けていただき、地域や職場での自然環境保全のリーダーとしての知識を体得していただくものです。「自然を知らないと森づくりはできない」というコンセプトで行っており、毎年キャンセル待ちが出るほど人気の講座です。
この「自然大学」卒業生も含め、活動参加者や会員は大阪在住者が中心です。年齢層としては、60才〜70才くらいまでが多いですね。若い方にももっと参加していただきたいと思っています。


Q現在の活動では、どのようなやりがいや楽しさがありますか?


A「大阪市水道局の森」は、「水源涵養できる森林に」ということで、全面的に作業を任されています。そこで、支障樹木を選定し除伐したり、枯れアカマツの処理などの計画を立案し実施しています。近江八幡の国有林では枯れた流れが復活し、湿原の水生植物が増えたりすることで、生物多様性が復活することもやりがいになります。


Q現在の課題と、今後の展望についてお聞かせください


A活動そのものの課題としては、活動の種類が多いにもかかわらず、当団体は専従職員がいなくて業務が忙しいということがあげられます。また、私たちは滋賀県をフィールドとしているのに、地元滋賀県の方の参加が、ほとんど無い(2〜3名います)ので、もっと地元の方に活動に参加していただきたいと思っています。地元の団体さんと連携しての活動も行いたいですね。
馬ヶ瀬山国有林の活動は、毎月第4日曜日に行っており、予約申し込みもいりません。JR湖西線北小松駅から徒歩10分ですので、アクセスも抜群です。地元の方の多数のご参加を待っています!


団体情報

団体情報
団体名 NPO法人 自然と緑
代表者 齋藤 侊三
問い合わせ先 (住所)大阪市東成区中道3-2-34
(電話およびFAX番号)06-6978-5060 / 06-6978-5061
(E-mail)[email protected]
主な活動地 滋賀県大津市北小松地域ほか
ホームページアドレス アドレス:http://home.att.ne.jp/iota/sizen_midori/
活動内容 (整)森林整備活動(資)森林資源の利用(木工や燃料、家づくりなど)(学)環境学習・自然観察(子)子ども向け(他)
参加難易度 小学生以下の子ども連れOK(初)初心者OK
団体の受け入れ可否 団体の受入れ可能(50人以上も可)
活動時期 一年中活動
設立年月日 1980年頃
活動内容等 森林整備…水源とふれ愛の森づくり「近江馬ヶ瀬山」定例活動や「大阪市水道局水源の森(北小松用地)」森林整備定例活動など、水源の森を整備する取り組みを行っています。また、企業の森の整備のお手伝いも行っており、NTTドコモの森、アサヒビールの森など、職員の方の森づくりを指導しています。 環境教育…自然と環境、生態系を学ぶ「自然大学」を毎年開講し、自然環境保全のリーダーとしての知識を、野外実習と室内講義にて体得していただいています。また、子ども向けの「比良・森の楽校」で、自然体験プログラムを実施しています。 その他…自然の中を観察しながらゆっくりと歩く「ふれあいハイク」や、琵琶湖を一周しな

(E-mail)[email protected]

ホームページアドレス:http://home.att.ne.jp/iota/sizen_midori/

お問い合わせ
琵琶湖環境部 森林政策課
電話番号:077-528-3918
FAX番号:077-528-4886
メールアドレス:[email protected]