滋賀県消費生活センターでは、最近相談の多い事例やタイムリーな情報を発信しています。
最近、「カスタマーハラスメント」略して「カスハラ」が問題になっています。
消費者が、店員や電話オペレーターなど事業者の従業員に対し、怒鳴りつける、長時間にわたり抗議をする等、迷惑行為をはたらくことです。従業員の深刻な健康不良や精神疾患を招くケースもあります。
「こっちはお金を払っているんだ」「お客様は神様だ」ではありません。
主張する内容に正当な理由がある場合でも、暴言や暴力で主張するのは問題です。ましてや不当な言いがかりや過大な要求は、許されることではありません。
土下座して謝罪させる、誠意を見せろと物品を要求するなど、行き過ぎた言動は、強要罪や脅迫罪、侮辱罪等に問われる可能性があり、実際に犯罪として処罰された例もあります。
購入した商品や受けたサービスに不都合や不具合があったとき、交換や契約の取消を求めることは、消費者の正当な権利として認められています。また、適切な苦情や意見は、より良い商品やサービス、安全安心な社会につながるという、良い面もあります。しかし、感情的になって言葉や態度がエスカレートし、従業員など相手の安全を脅かすことになってはいけません。冷静に話し合い、上手にコミュニケーションをとることが、問題の解決につながりやすくなります。消費者と従業員は対等な関係です。お互いに相手を思いやる気持ちで問題解決を目指しましょう。
・怒りに任せた発言は逆効果です。ひと呼吸おいて冷静になりましょう。
・何をどのようにしてほしいのか具体的に、またその理由も丁寧に伝えましょう。
・従業員、事業者にも事情やルールがあります。一方的に話さず、相手の話も聞きましょう。
事業者へ意見を伝える際には以上のポイントを意識し、賢い消費者を目指しましょう。