滋賀県消費生活センターでは、最近相談の多い事例やタイムリーな情報を発信しています。
「近所で工事をしているので挨拶に来たら、丁度お宅の屋根瓦がずれているのが見えた」と、突然事業者が来訪した。不安になったが、無料で点検すると言われたので依頼した。点検後、事業者から「このままでは雨漏りする。工事をするなら早い方がよい。丁度資材の持ち合わせがあるので今なら安くできる。」と勧められ、その場で応じてしまった。工事が始まると、「雨どいが腐食している。劣化が激しいので修理した方がよい。」と言われたので、言われるがまま了承した。
工事後に請求書が届き、説明された金額より高額だった。あとから確認すると、近所の工事と工事業者は全く関係がなかった。早まって工事をしたことを後悔している。
突然来訪した事業者が、挨拶を口実に無料点検を勧め、点検後に消費者を不安にさせて、「今なら安くなる」と契約を急かし、必要のない他の工事を次々と契約させる手口がみられます。屋根の様子は通常見えにくく、消費者自身で工事が必要かどうかの判断が難しいため、点検商法のターゲットになりやすいと考えられます。
突然訪問してきた事業者から、無料と言われても安易に点検に応じないようにしましょう。工事が必要だと思ったなら、複数の事業者から見積もりを取り、比較検討したうえで内容や価格、必要性などを総合的に判断し、家族や信頼できる知人などにも相談し、十分納得してから契約しましょう。また、契約時には事業者に丁寧な説明を求め、契約書は必ず交付してもらいましょう。
特定商取引法上の訪問販売に該当する場合は、契約書を受け取った日から8日以内であればクーリング・オフが可能です。期間が経過しても解約できる場合もあります。