滋賀県消費生活センターでは、最近相談の多い事例やタイムリーな情報を発信しています。
1.電話で勧誘されて美容クリームを買ったら、次々と商品が届いて止められない。(契約者70歳代女性)
2.高齢の母の家を訪ねたら、見慣れない健康食品が置いてあった。母に詳細を尋ねても覚えていない。(契約者80歳代女性)
3.認知症の父が訪問してきた事業者と排水管洗浄の契約をしたようだ。手元に現金がなくて娘の私に電話をしてきた。(契約者80歳代男性)
消費生活センターには高齢者の消費者トラブルの相談が多く寄せられています。高齢者は在宅時間が長いため、訪問や電話による販売の勧誘にあいやすい状況にあります。インターホンによる応対や留守番電話機能を利用するなど、日頃から被害にあわないための対策をしておきましょう。自分は大丈夫だと思い込まず、いろいろな消費者トラブルの情報を収集しておくことも大切です。
また、高齢者の消費者トラブルを防ぐには周囲の見守りがとても重要です。特に認知症等によって判断能力が不十分な状態にある場合は、被害にあいやすい上にトラブルにあっているという認識が低いため、被害が拡大するおそれがあります。高齢者本人が契約の経緯を覚えていなかったり契約先がわからなかったりする場合は、トラブルの解決が困難になります。
家族や周囲の人が日頃から高齢者の生活態度や言動の様子を見守り、少しでも変化に気づいたら高齢者本人に声をかけることが大切です。家に見慣れない商品や契約書、名刺等が置いてないか、家の屋根や外壁などに不審な工事の形跡はないか、お金に困っている様子はないかなどに気を配りましょう。