「布団の点検をします」と電話があり、つき合いのある布団販売店の紹介というので信用して来てもらった。「リフォームして羽毛を足す必要がある」と言われ頼んだが、後になってまったく関係がない業者だったことが分かった。
屋根の点検をすると訪問してきた業者に「釘が浮いている。瓦がずれている。早く修理した方がいい。」と言われ、屋根工事の契約をしたが、近所の大工に聞くと「釘を打ち直すだけで十分」という。クーリング・オフしたい。
「アパートのキッチンの点検をしている」と言って訪ねてきた業者から、換気扇フィルターの汚れが簡単に取れるというカバーを勧められた。購入してしまったが、法外な値段なので契約を取り消したい。
「近所にシロアリが出たので、周りの家を点検している」と来訪があった。床下に入った後、シロアリに食われた柱の写真を見せられた。驚いてシロアリ駆除、床下換気扇、調湿剤の契約をしたが、落ち着いてから考えると本当にシロアリがいたのか不審だ。
「5千円で配水管清掃をしないか」と来たので頼んだ。清掃後、「トイレの床下がぬれているので、このままでは土台が腐ってきて危険だ。早く工事をしたほうがよい」と言われた。この際なのでシャワー便座の交換と一緒にトイレのリフォーム工事を契約したが、工事がずさんだった。
作業服の人が「水道水の検査に来た」と言うので、水道局の人だと思って家に入れた。水道水に試薬をたらすと、黄色に変色した。「変色するのは汚れているから」と言われて不安になった。ペットボトルで水を買うより得だと言われて28万円の浄水器を契約した。
・突然、見ず知らずの業者が「点検に来た」と訪問したときは、トラブル事例にあるような点検商法の可能性が高いので注意が必要です。
・公的機関を名乗ってきたときは、部署名、氏名を聞いて、その場では契約せずに、後でその機関 に確認しましょう。
・特定商取引法では、最初に事業者名と販売の目的であることをはっきりと告げなければならない とされています。尋ねてもはっきりと答えなかったり、不審に感じたりしたときは、きっぱりと断りましょう。できれば、玄関のドアを開けずにインターホンやドア越しのほうが断りやすく、安全です。
・「法律で定められた事項が書かれた書面(法定書面という)を受け取った日」(契約した日ではありません)から8日以内であれば「クーリング・オフ」が可能です。販売業者あてにクーリング・オフ通知書(ハガキ)を発信しましょう。布団や器具は使っていても、そのまま返せます。クーリング・オフ期間が過ぎていても、勧誘方法に問題があれば契約を解除・取消できる場合があります。
・点検商法は、その内容が専門的なものが多く、消費者にとっては本当に必要な契約かどうかその場では分からないことがほとんどです。とにかくその場で契約せずに、家族や信頼できる周囲の人、消費生活センターなどに相談しましょう。
「おかしいな」「困ったな」と思ったら、まずは消費生活センターにご相談ください。