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訪問販売で契約した家庭教師と学習教材の中途解約

相談事例

中学1年生の子どもがいる。「家庭教師を派遣している。説明だけでも聞いてもらえないか」と電話があり、「説明だけなら」と承諾したところ、翌日業者が自宅に来た。

「有名大学の学生さんを紹介する。家庭教師は1時間1,500円で塾よりも安い。もし、家庭教師がお子さんに合わなかったら、交代もできる。当社が特別に作成した教材を使って指導するので、安心。」と勧められ、家庭教師と中学1年から3年までの教材総額40万円の契約をし、現金で支払った。

3か月ほど来てもらったが、子どもが友達の通っている塾に行きたいというので、家庭教師を解約し、教材を返品したい。 (40歳代・女性)

解決への糸口

・ 承諾をして業者に来てもらったとしても、「説明の為だけに来てもらった」のであれば、特定商取引法の訪問販売にあたると考えられます。「法律で定められた事項が書かれた書面(法定書面という)を受け取った日」(契約した日ではありません)から8日以内であれば「クーリング・オフ」が可能です。

・家庭教師の期間が2か月を超え、契約金額が5万円を超える契約は、特定商取引法の「特定継続的役務」の指定役務にあたります。条件を確認の上、特定商取引法の中途解約の規定に沿った手続が可能です。 中途解約金は上限が定められています。

・また、家庭教師の契約の際に「家庭教師が使うので必要」と言われ学習教材を契約したような場合は関連商品にあたります。

・この事例の場合、契約から3か月を経過していますので、業者に解約を申し出て、解約料(5万円または1か月分の家庭教師代のどちらか低い方)と受けた家庭教師代、関連商品である教材の使用料を支払います。

アドバイス

  • 説明だけと言いながら、長時間の勧誘等から、契約に繋がる事が多い事例です。電話のときを含め、しつこい勧誘には毅然とした態度で断りましょう。
  • 今回の事例のように、高額な学習教材を販売するために、家庭教師を紹介すると言って電話をかけてくる業者が多くあります。一度にたくさんの教材を買っても本人にやる気がなければ無駄になります。また、紹介された家庭教師が、購入した教材を利用しない場合もあり、トラブルになっています。3年分など長期の教材を勧めるような業者には、十分に注意しましょう。

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