栗東国際交流協会では、地震経験の少ない外国の方々に対する防災の啓発活動を継続的に実施しており、5ヶ国語(ポルトガル語・スペイン語・英語・中国語・韓国語)に翻訳した防災ガイドブックや避難所の場所を掲載した防災マップなども作成しています。
多くの外国の方が参加する「りっとう多文化交流フェスタ」の一つの企画として、言語や文化が異なる外国の方々に、直に防災の取組を体験してもらえるよう、かまどベンチの製作が企画されました。
かまどベンチの設置場所については、「普段からベンチとして使用しやすい場所であること」「啓発の看板が目立つこと」などの議論の末、今の場所に決まりました。かまどベンチの製作は、土木や建設に関わる作業を本業とする栗東国際交流協会会員が中心となって進め、専門家ならではの立派なかまどベンチが完成しています。
かまどベンチの脇には、誰でもわかりやすく使えるよう、使い方を写真入りで示した看板が設置され、栗東市のコミュニティセンター治田東の協力により、今後も地域でかまどベンチを利用してもらえるよう配慮されています。
チラシやポスターで多くの住民に参加を呼びかけた結果、交流フェスタ当日には、400人を越える参加者が集まりました。かまどベンチのお披露目と共に、かまどベンチで調理した自然薯味噌汁や甘酒が提供されました。参加者からは「電気を使わずに暖かい食べ物が調理できる。」との高い評価を受けていたそうです。
また、センター内では、地震の経験が少ない外国の方々のために、多言語表記による「災害時非常持ち出し品」が展示されており、会場の一角には起震車が設置され、多くの方が大地震の揺れを体験されていました。