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じんけん通信

 人権施策推進課では、人権に関する特集記事「じんけん通信」を毎月、ホームページ上で発信しています。

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令和4年(2022年)5月(第169号)

 今回のじんけん通信は、前回号(令和4年4月号)に引き続き、令和3年に実施した「人権に関する県民意識調査」の結果 (後編)を紹介します。

 この調査結果を、今後の様々な人権啓発や人権相談の参考とし、滋賀県がより一層人権が尊重される社会となるよう、各種施策を推進していきます。

ジンケンダー

特集「人権に関する県民意識調査」から(後編)

 県では、「県民の人権に関する考え方等を調査し、人権教育・啓発をはじめとする今後の人権施策を推進するうえでの基礎資料とする」ことを目的に、この調査を実施しています。

 前号に引き続き、調査結果から人権が尊重される社会づくりについて考えてみましょう。

 

 調査結果全体については、こちらをご覧ください。

■調査結果の主なポイント

4.同和問題(部落差別)※の解決方法についての考え方

 同和問題の解決方法についての考え方のうち、「同和問題のことなど口に出さず、そっとしておけば、差別は自然になくなる」という考え方(「寝た子を起こすな論」)についてたずねたところ、下の図1のとおり、「そうは思わない」「どちらかといえばそうは思わない」を合わせた“そう思わない” と答えた人の割合は48.5%で、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」を合わせた“そう思う”(35.0%)を大きく上回っており、一定理解が進んでいるものと考えられます。

 同和問題についての正しい理解がないまま間違った情報に接すると、それを鵜呑みにしてしまい、結果的に差別の温存につながることから、「寝た子を起こすな論」は誤った考え方であり、正しく学ぶことが大切です。

同和問題(部落差別)とは、同和地区・被差別部落などと呼ばれる地域の出身であることや、そこに住んでいることを理由に、結婚を反対されたり、就職や日常生活の上で様々な差別を受けるという日本固有の人権問題です。

図1【問21:ケ】同和問題のことなど口に出さず、そっとしておけば、差別は自然になくなる ※
問21のグラフ

※ 平成28年度は全回答者がこの質問に回答していますが、令和3年度は問19(1)(現在でも部落差別があると思うか)で「部落差別はいまだにある」と回答した者のみが回答しているため、比較にあたっては注意を要します。

 

 なお、下の図2、3のとおり、啓発活動(広報誌)への接触状況が高い人ほど、“そう思わない”と答えた人の割合が高くなっており、啓発活動への接触機会が多い人は、正しい理解が進んでいると考えられることから、啓発活動により多くの人が触れることができるよう努めていく必要があります

 また、平成28年(2016年)に施行された「部落差別の解消の推進に関する法律(部落差別解消推進法)」を知っている人ほど、“そう思わない”と答えた人の割合が高くなっていることから、今後も法の周知に努めていく必要があります

図2のグラフです
図3のグラフです

5.人権啓発について(啓発活動への接触状況)

 啓発活動への接触状況についてたずねたところ、下の図4のとおり、「よく見たり読んだり聞いたりした」「時々見たり読んだり聞いたりした」を合わせた“見たり読んだり聞いたりした”と答えた人の割合は、広報誌が63.8%で最も高く、次いで掲示物(ポスター等)(58.0%)、テレビ・ラジオ(57.3%)の順となっています。

 今後も啓発に接する機会を確保するために、今後も様々な啓発媒体を活用していく必要があります。

図4【問25】人権啓発活動への接触状況
問25のグラフです

[インターネットについて]

 インターネットを利用した人権啓発活動への接触状況は、下の図5のとおり、年齢別で見ると、“見たり読んだり聞いたりした”と答えた人の割合は他の媒体と異なり、年代が低くなるほど高くなっており、若年層への啓発に有効と考えられます。また、スマートフォンの普及などによりインターネットの利用者が増えていることからも、これを活用した人権啓発に取り組んでいく必要があります。

図5【問25:ク】インターネットー年齢別
問25のクのグラフです

[前回調査との比較]

 前回調査と比較すると、下の図6にもあるとおり、“見たり読んだり聞いたりした”と回答した人が最も多かった広報誌をはじめ、どの啓発媒体も“見たり読んだり聞いたりした”と回答した人の割合が低下しており、接触機会の減少が全体的な課題となっていますそのほかの啓発媒体の結果は調査結果全体からご覧ください)

図6 【問25:ア】令和3年度・平成28年度広報誌
問25のアのグラフです

6.人権が尊重される社会の実現に向けての考え方

 人権が尊重される社会の実現に向けての考え方についてたずねたところ、下の図7のとおり、「自分も実現に向けて努力したい」と答えた人の割合が39.3%で最も高く、次いで「特に考えていない」(23.1%)、「なりゆきにまかせる」(21.3%)の順となっています。

 前回の調査結果と比較すると、どの項目も大きな変化は見られず、「自分も実現に向けて努力したい」という積極的な考え方の減少傾向に歯止めがかかった状況です

図7【問27(1)】人権が尊重される社会の実現に向けての考え方
問27(1)のグラフです

 また、「なりゆきにまかせる」と回答した人になぜそのように思うかをたずねたところ、下の図8のとおり、「『人権が尊重される社会』がどのようなものなのかが想像できず、自分が何をすればよいかがわからないため」と答えた人の割合が33.4%で最も高く、次いで「自分一人が努力してもどうにもならないと感じるため」(20.8%)、「仕事や学業、日常生活等で忙しく、他のことを考えている余裕がないため」(16.9%)の順となっています。

 なお、「既に「人権が尊重される社会」が実現しており、自分が努力する必要性を感じないため」と答えた人の割合は10.2%であり、「「人権が尊重される社会」に特に関心がないため」と答えた人の割合は1.2%となっています。

 人権の尊重は国連で採択されたSDGs※の理念である「誰一人取り残さない」社会の実現のためにも欠かせないものであるため、県民一人ひとりが「人権が尊重される社会」について具体的なイメージを持ち、その実現に向けて自分なりの取り組みを実践できるよう、人権教育や啓発の手法・内容を一層工夫することが必要です。

 

※2015年9月、国際連合で採択された「SDGs(持続可能な開発目標SustainableDevelopment Goals)」は、「経済」、「社会」、「環境」のバランスを取りながら持続可能な社会を実現するための、全ての国に共通する2030年までの目標です。

図8【問27(2】人権が尊重される社会の実現に向けての考え方の理由
問27(2)のグラフです

■まとめ

 今回の調査では、先月号で紹介したとおり、「調査結果の主なポイント」1.人権についての考え方について、「人権が尊重される社会」になっていると思うかに“そう思う”と回答した人の割合が前回調査と同様5割を超えていること、また、前述の6.人権が尊重される社会の実現に向けての考え方について、「自分も実現に向けて努力したい」と回答した人が4割を占めていることなどの結果から、人権に関する社会の現状に満足し、さらに自ら進んで改善していくことに積極的な人が一定数いるものと考えられます。

 

 一方、「なりゆきにまかせる」「誰かしかるべき人が実現すればよい」という人は3割強を占めており、消極的な人もいるものと考えられます。

 なお、「なりゆきにまかせる」と回答した人の中でも、「人権が尊重される社会に関心がない」という人はごくわずかであり、何らかの事情や背景により、「自分も実現に向けて努力したい」と回答するには至らなかった人が大半であることがうかがえます。

 

 社会情勢が急速に変化する中、人々の人権に対する価値観が多様化し、新たな人権問題も顕在化しており、人権に対する世代間の意識の差異も見受けられます。人権が尊重される豊かな社会を実現するためには、国や地方自治体など公的機関の取組に加え、県民一人ひとりが人権について関心を持ち、日常生活の様々な場面で具体的な実践に結び付けることが重要です。

 

 このため、県民の人権についての理解や関心がより深まり、主体的な行動につながるような啓発活動に取り組むとともに、人権が尊重される社会の実現に向けて消極的な考え方を持つ人にも、人権が日々の生活に深く関わっていることが理解され、共感が得られるよう、年齢層も意識した啓発を工夫して実施していく必要があると考えられますので、県としてこれらの調査結果を踏まえた啓発活動を実施していきます。

人権カレンダー5月

1日~7日 憲法週間、3日 憲法記念日

昭和22年(1947年)5月3日、「国民主権・基本的人権の尊重・平和主義」を3つの基本原則とする日本国憲法が施行されました。毎年、この日を中心とした5月1日から7日は「憲法週間」です。この期間に合わせ、憲法の精神や司法の機能に対する理解を促すため、全国の裁判所及び法務省の機関で、様々な行事が開催される予定です。

5日~11日 児童福祉週間

すべての子供が家庭や地域において、豊かな愛情に包まれながら、夢と希望をもって、未来の担い手として、個性豊かに、たくましく育っていけるような環境・社会を作っていくことが重要です。厚生労働省では、毎年5月5日の「こどもの日」から1週間を「児童福祉週間」と定めて、子供の健やかな成長、子供や家庭を取り巻く環境について、国民全体で考えることを目的に、児童福祉の理念の一層の周知と子供を取り巻く諸問題に対する社会的関心の喚起を図っています。

8日、9日 第2次世界大戦で命を失った人たちのための追悼と和解のための時間

平成16年(2004年)に国連総会はこの日を追悼と和解の日と指定すると宣言し、加盟国や国連諸機関、NGOなどに、ふさわしい形で祈念し、戦争でなくなった全ての人を追悼するよう要請しました。戦争を過去のものにしないために今一度振り返り平和について考えましょう。

8日~14日 看護週間、12日 看護の日

これからの高齢化社会を支えて行くためには、国民一人一人が、ケアの心、看護の心を理解することが大切です。近代看護の基礎を築いたフローレンス・ナイチンゲールの誕生日にちなんで、毎年5月12日は「看護の日」と定められています。この日を含む看護週間を中心に、各媒体での看護に関する広報や関係行事が各地で行われます。※今年は新型コロナウイルス感染症が発生していることも踏まえ、例年と異なるイベントの規模や実施方法等が考えられます。

12日 民生委員・児童委員の日

各地域で住民の相談や支援の担い手として活動する民生委員・児童委員は、全国で約23万人。この日から18日までの1週間を「活動強化週間」として積極的な活動を展開しています。

ジンケンダーのちょっと一言
お問い合わせ
滋賀県総合企画部人権施策推進課
電話番号:077-528-3533
FAX番号:077-528-4852
メールアドレス:cf00@pref.shiga.lg.jp
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