「わからない」だから「かわらない」そんなあなたの人権意識、「かわりたい」だから「わかりたい」へチェンジしませんか?あなたの「わかりたい」を応援したい。人権施策推進課では、そんな思いで毎月1日に「じんけん通信」を発行しています。
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これまでに発行した「じんけん通信」は、バックナンバーからご覧いただけます。
令和元年(2019年)10月(第138号)
滋賀県の外国人人口は年々増加しており、平成30年末には100か国と1地域の29,263人の方が生活しています(前年同時期に比べると10.3%増えており、この増加率は全国で10番目に高くなっています)。
また、今年4月の改正入管法(出入国及び難民認定法及び法務省設置法の一部を改正する法律)の施行により、外国人人口はさらに増加することも見込まれています。
このような状況の中、県内でも今後、身近ところで外国人と接する機会がさらに増えていくことが予想されますが、まずは「地域の中では日本人も外国人も同じ一人の住民であり、共に暮らす仲間」として、交流を深めていきたいものです。
今月のじんけん通信では、県広報誌「滋賀プラスワン」9-10月号に掲載している「ふれあいプラスワン」の特集記事「みんな同じ地域に暮らす人~交流を深め、共に生きる豊かな社会へ~」に加筆、再編集してお届けします。
ぜひ、ご覧ください。
●インタビュー「まずは、お互いの文化や生活習慣を知ることから」
(上原(うえはら)ジャンカルロさん、糸目(いとめ)志津香(しづか)さん、安養寺(あんようじ)由美(ゆみ)さん)
甲賀市で国際交流の活動をしている私とは違い、私の妻をはじめ、近所に住む知り合いの外国人の多くが地域の人と話す機会がほとんどないことがずっと気にかかっていました。そんな時、甲賀市国際交流協会のイベントで同じ学区に住む糸目さん・安養寺さんと知り合い、地域の中に日本人と外国人が出会える場をつくろうと、3人で交流会をはじめました。
参加者がそれぞれの国の料理を一品ずつ持ち寄り、食べながらおしゃべりを楽しむ「ポットラックパーティー」という気軽な交流会です。昨年1月からスタートして今回で8回目の開催となり、最近では楽しみにしてくれる人も増えてきました。
(この日はブラジル・中国・日本・ベトナム・ペルーなどの方が、それぞれの国の料理を持ち寄って参加されていました。)
まずは交流会で顔見知りになり、道やスーパーなどで出会ったらあいさつを交わすくらいの関係になれたらいいですね。
直接顔を合わせて話をすることにより、お互いのことを少しずつ理解し合えるようになれば、生活習慣の違いなどから起こる身近なトラブルも防ぐごとができると思います。
今後は、地域で災害にどうやって備えるかなども、参加者や自治会の方と一緒に考えていきたいです。
交流会には、毎回いろいろな国の方が参加されます。そのため、交流会では簡単な日本語で、相手に伝わるようお互いに工夫しながら話をするようにしています。外国の方にとっては、日本語になじんでもらうよい機会にもなっています。
日頃から近所の方と交流していれば、災害などのいざという時にもお互いに助け合えると思います。日本人・外国人ということに関係なく、同じ地域に暮らす仲間として、いろいろな人がつながりをもって地域を支えていけたらいいですね。
少しずつそういった環境にしていきたいです。
今回の取材では、参加された皆さんがとても楽しそうに、ごく自然な形で交流されている姿がとても印象的でした。主催者のお言葉を借りると「ゆるく」、「気負いすぎない」こと、そして何よりも「みんなが楽しめる場所」にすることが、交流会を続けるためのコツのようです。
また、ふれあいプラスワンには掲載できませんでしたが、主催者のお一人の「『日本人だから』『外国人だから』ということではなく、『人として』気軽に助け合える関係をつくっていきたい」というお話がとても印象に残りました。このような視点は、外国人だけでなく、障害者や高齢者など、多様性が受け入れられ一人ひとりの人権が尊重される社会をつくっていく上で、とても大事なものなのではないでしょうか。
皆さんもいきなり「交流会」というと敷居が高いように感じられるかもしれませんが、まずはお互いにあいさつを交わすことからでもよいので、身近なところで、自分にできることから始めていただき、「日本人も外国人も同じ地域に暮らす仲間」という気持ちを深めていただければと思います。
※地域で開催されているイベントなどは、県や各市町の国際交流協会のホームページでも紹介されています。
●「やさしい日本語」について
今回のインタビューでもお聞きした「簡単な日本語で工夫しながら話す」ということは、地域で暮らす様々な外国の方と意思疎通し、交流を深めていくにあたって重要なポイントです。
このような簡単な日本語については「『やさしい日本語』ってなに!?」と題して、「ふれあいプラスワン」平成30年3-4月号に特集記事を掲載しています。
「やさしい日本語」は、外国人だけでなく高齢者や子ども、障害のある方などの皆さんにもわかりやすく伝えるための大切な視点です。
ぜひ、ご覧ください。
●啓発活動等のご案内(多文化共生・国際交流)
「ふれあいプラスワン」や「じんけん通信」では、これまでにも「多文化共生」や「国際交流」に関する様々な記事を掲載しています。まだお読みでない方はぜひ、チェックしてみてください。
◆ふれあいプラスワン
(再掲)「やさしい日本語ってなに!?~みんなに優しい みんなに易しい言葉で伝えよう~」甲賀市国際交流協会(H30年3-4月号)
「お互いの文化を認め合い、交流を深め共に生きる」ブラジル学校「日本ラチーノ学院」(H28年3-4月号)
「地域社会で共に生きる 外国籍住民を支えるために」多文化共生支援センター(H24年9-10月号)
◆じんけん通信
「まずは、『あいさつ』から始めませんか!」 (R1年6月号)
「お互いの歩み寄りから始まる多文化共生」 ボランティアグループ「カリーニョ」(H30年1月号)
また、啓発広告や学習教材も作成していますので、学校や職場、地域の研修会などでご活用ください。
◆テレビスポット広告
「多文化共生(やさしい日本語)」編(H30年12月)
「多文化共生(夏祭り)」編(H29年9月)
「多文化交流・平和と人権」編(H23年9月)
「外国人の人権」編(H25年度)
◆学習教材
「こころやわらかく」(H30年度)
「ジンケンダーと考える一人ひとりの人権」(H26年度)
●(公財)滋賀県国際協会からのお知らせ
滋賀県国際協会では、日本の各種制度や地域の情報など、生活に役立つ情報を多言語でお届けする情報紙「みみタロウ」を発行しています。
滋賀県国際協会のホームページに掲載しているほか、県内各市役所・町役場の窓口、各市町の国際交流協会などにも設置していますので、興味のある方はぜひ一度ご覧ください。
・発行言語:10言語(日本語、英語、ポルトガル語、スペイン語、ハングル、中国語(繁体字・簡体字)、タガログ語、ベトナム語、インドネシア語)
・お問い合わせ(公財)滋賀県国際協会
TEL:077-526-0931
FAX:077-510-0601
◆「しが外国人相談センター」(Shiga Foreign Residents Informaiton Center)
滋賀県国際協会では、県内在住の外国人の方々を対象に、生活相談窓口を開設しています。滋賀県で生活する中で、言葉や文化、制度や習慣の違いで困ることがあった時などのサポートを行っていますので、外国人本人のご利用はもちろん、身近に困りごとを抱えた外国人の方がいらっしゃる場合は、ぜひセンターのことを教えてあげてください。
・場所:(公財)滋賀県国際協会(大津市におの浜1-1-20 ピアザ淡海2F)
・相談日時:月~金曜日(土日祝日、年末年始はお休み)
・TEL:077-526-5646
・E-mail:[email protected]
・対応言語:ポルトガル語・スペイン語・英語・タガログ語・ベトナム語・インドネシア語
◆「2019年度外国にルーツを持つ児童生徒のための進路フェア」を開催します!
滋賀県国際協会では、10月20日(日)、滋賀県立男女共同参画センター(G-NETしが)で「2019年度外国にルーツを持つ児童生徒のための進路フェア」を開催します。子どもたちがいろいろな仕事をしているゲストや先輩たちから直接話を聞くことができるめったにないチャンスですので、対象となるお子さんや保護者の皆さんはぜひご参加ください!
また、地域や職場など、周囲に外国にルーツのあるお子さんがいらっしゃる家庭があることをご存じの場合は、ぜひ「こんなイベントがあるよ」と紹介してあげてください。
※ 参加には滋賀県国際協会への事前申込が必要です。参加を希望される場合は、こちらのリンクから滋賀県国際協会HPにアクセスし、申し込み方法をご確認ください。