千人針は、腹巻きくらいの白い布に千人の女性が赤い糸で1個ずつ合計千の結び目をつけたものです。
これを身体に巻いていると弾が当たらないといわれました。
日中戦争が始まると、戦地に向かう兵士のために、街頭で千人針を道行く人々にお願いする姿が多く見られました。
「虎は一日に千里行って、千里帰る」ということわざから、寅年生まれの女性はとくに年令の数だけ縫ってもらえたので、重宝がられ、また4銭(シセン:死線)や9銭(クセン:苦戦)を越えるということから、5銭や10銭銅貨を縫い込んだりしたものもありました。