武田倫江さん(昭和11年生まれ 長浜市)
昭和19年4月、武田さんは、長浜国民学校(今の長浜小学校)に入学しました。
「戦争の頃は、男の子は兵隊さんになるものと決まっていたでしょ。だから男の子は戦争ごっことかしていました。女の子は看護婦さんにあこがれていたんですよ。傷ついた兵隊さんを看病する看護婦さんに…。10人のうち9人は看護婦さんになりたいと思っていたんじゃないかなぁ…。」
武田さんは、絵を描くことがとても好きでした。はじめは花や遊びの絵を描いていましたが、だんだん戦争の絵を描くようになりました。
「紙の切り抜き細工でも、はじめから軍艦の絵なんかを描いたものを与えられましたからね。そういう教材が多かった。もう『お国のために』ということが頭にこびりついていました。軍艦の絵とか飛行機の絵をかいたら、先生は三重丸をくれるんです。」