-19歳が見つめた生と死-
北島敬三さん(大正15年生まれ 湖南市[甲西町])
昭和20年春、満州(現在の中国東北部)にいた19歳の北島さんは、「お国のために」という気持ちで、決意の血書を書いてまで戦地におもむきました。しかし、北島さんの軍隊生活は4ヵ月で終戦でした。旧ソ連の捕虜となった北島さんは、中央アジアの砂漠地帯、ベゴワードの収容所で2年間の抑留生活を送ります。ベゴワードまでの輸送の途中、そしてベゴワードで、北島さんは多くの仲間の死を見つめてきました。
上は、北島さんが自分の血で志願の決意を書いたはちまき、下は収容所から家族に出した「俘虜用ハガキ」。ロシア語で書かれています。
北島敬三さんから家族へ
お故郷の皆々様お元気ですか 敬三も此の地に来て以来益々健に毎日を愉快に過して居ります故御安心下され でわこれにて皆々様のご健康を祈る 十一月二十五日