-ある復員兵の死-
久保田二佐久さん(明治41年生まれ 近江八幡市)
昭和21年3月、フアウロ島から復員してきた二佐久さんでしたが、東京の病院で病状が悪化、奥さんの美津子さんが駆けつけたその夜に亡くなりました。
美津子さんは、二佐久さんが持ち帰った水筒にお湯を入れて、それを湯たんぽがわりにして、二佐久さんに三日間付き添いました。三日目、戦地でかかった病気で腫れていた二佐久さんの顔がだんだんときれいになったと美津子さんは語ります。
右、二佐久さんが持ち帰った水筒
右下、二佐久さんの戦闘帽。
左後頭部に小さな焼けこげの穴があります。