平成16年は、6月から10月まで長期間、台風が日本に接近しやすい太平洋高気圧の配置が続き、台風が次々と日本に向かって移動してきたため、日本への接近数や上陸数が極端に多くなった。台風の勢力が強いことも、平成16年の特徴。
そのため、台風と停滞する秋雨前線の影響で、日本各地で集中豪雨が頻繁に起こった。
台風23号は、大型で強い勢力となり、10月20日、高知県室戸市に上陸したあと、大阪南部に再上陸して、近畿・東海地方に進んで行き、多くの地点で、これまでの1日の降水量の記録を上回る大雨となった。
近畿北部では総降水量は300mmを超え、河川の堤防決壊で広範囲に浸水害が発生。
京都府舞鶴市の由良川付近では、国道175号線が冠水して渋滞で止まっていた観光バスが立ち往生し、37人がバスの屋根の上で一夜を明かして、その後救助された。
(気象庁「平成16年夏から秋にかけての集中豪雨・台風等について」)引用
台風23号は、10月20日19時から20時にかけて滋賀県を通過し、21日9時に関東の東海上で温帯低気圧に変わった。彦根での日最大瞬間風速は、20日16時12分に東南東の風で28.5mだった。