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既に承認された薬(承認薬)を多剤併用した場合の臨床効果を調査したり、承認薬の別の効能を調査・確認したり、効果の追跡調査を行う目的で、患者さんに対して行う治療を兼ねた試験を「臨床試験」と言います。広い意味では「治験」も「臨床試験」 と考えられます。臨床試験の中でも特に研究的要素の強い試験を「臨床研究」と呼びます。
治験以外の臨床試験については、倫理委員会の審査をパスし、同委員会の審査結果報告に基づき病院長の承認があった場合に実施されます。
倫理委員会は、
に基づき設置され、医療専門家や医学分野以外の学識経験者(外部委員)によって構成され、臨床試験全般の倫理面やヒト遺伝子の取扱いの適切性等が審議されます。
通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明を行い、患者さんからの同意を得てから実施します。しかし、臨床研究のうち、患者さんへの侵襲および介入がなく診療情報等の情報のみを用いた研究については、国が定めた「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」に基づき、研究対象となる患者さんから直接同意を得ない場合があります。この場合、掲示などにより研究の内容を公開し、患者さん(ご家族を含む)が拒否できる機会を設けています。このような手法を「オプトアウト」といいます。
自身の診療情報を研究に使用されることを望まない方や、研究内容についての問い合わせは、それぞれの研究の情報公開文書に記載されております「お問い合わせ先」へご連絡ください。
なお、研究に参加しないという申し出を理由に、患者さんが診察や治療の際に不利益を受けることはありません。