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2025年1月1日、総合病院と小児保健医療センターの統合が行われ、一つの病院になりました。多くの医師、医療専門職員、事務職員が新たに仲間に加わることになり、ワクワクしています。
これまで小児保健医療センターでは、小児科、整形外科、耳鼻咽喉科、眼科で滋賀県のみならず、近畿一円の難治・慢性疾患の子どもたちの治療を行っており、小児手術を支える麻酔科医もいます。総合病院と一つの病院になることで、小児難治・慢性疾患の子どもたちが大人になっても、今までの主治医とともに、主に成人患者を治療している、すべての診療科の医師との強い連携が可能になります。全国の小児病院の患者および御家族にとっての難問である移行期医療の取組が滋賀県で進むことになります。
また、小児科は組織統合にあたって、総合的な小児科に生まれ変わります。現在の小児科の強みである、難治性の重症心身障害を含む神経疾患、発達障害、内分泌疾患、アレルギー疾患の診療をさらに充実させつつ、総合病院の救急専門医も今後増員し、近い将来、小児救急への対応も強化します。
さらに、将来の小児科専門医プログラム新設も見据えて、新たな小児専門医の招聘も検討しています。小児整形外科で行ってきた先天性股関節脱臼、ペルテス病等の手術、小児耳鼻科での先天性難聴の手術、小児眼科での斜視等の手術はいずれも全身麻酔下での手術であり、総合病院の手術体制を充実させてしっかりと行います。小児科専門医取得後、小児専門領域を学ぶために全国から集まるシニアレジデント制度も拡充し、多くの若手小児科医師を育成して滋賀県の小児科医療を支えたいと思います。
昨年4月の病院長着任以来、医師会をはじめ、地域の先生方との連携を強化し、紹介患者を決して断らないという方針で県立病院としての責務を全うしてまいりました。小児科医でもある私のミッションは、小児保健医療センターで行ってきた重症心身障害児・者や小児難治・慢性疾患への医療を継続しつつ、滋賀県の小児医療全体にさらに貢献することだと思っていますので、職員一同が一丸になって頑張ってまいります。
滋賀県立総合病院
総長・病院長 足立 壯一