文字サイズ
心臓血管外科 科長 山田 知行
滋賀県立総合病院はがん拠点病院であると同時に心臓脳血管病変に対する中心的治療施設として県下より多くの症例が紹介されます。
心臓血管外科は循環器内科とハートチームとして診療にあたっており心臓外科医として総合的な治療を行っています。
弁膜症は高齢者の大動脈弁狭窄症に対する弁置換術、僧帽弁あるいは三尖弁閉鎖不全症に対する弁形成術(複雑弁形成含む)、心房細動合併症例に対するメイズ手術等積極的に行っています。
大動脈疾患に対しては急性大動脈解離などの緊急手術も含めopen surgeryを行うとともに胸部、腹部のステントグラフト実施施設であり症例に応じた治療を行っています。
冠動脈疾患に関してはOPCABを中心に2012年に改訂されたガイドラインに従って循環器内科とハートチームディスカッションによって治療方針を決めています。
末梢血管手術も多く手がけており静脈グラフトを用いた膝下の血行再建も行っています。また静脈瘤に関してはレーザー焼灼術を軸に患者さんのニーズに沿った治療を行っています。
当科は京都大学心臓血管外科グループに加盟しており、シニアレジデント教育はグループのカリキュラムにそって行っています。京都大学心臓血管外科グループの指針に基づいてこのカリキュラムを基本に当院の症例にあわせた研修をしていただきます。
心臓血管外科専門医認定機構関連施設
朴 昌禧:日本胸部外科学会指導医、日本心臓血管外科専門医、日本外科学会専門医
シニアレジデント1-3年目(卒後3-5年目)の到達目標は以下の通りです。
<目標>心臓血管外科医として基本的な外科的手技ができる
1年目 | 2年目 | 3年目 | |
---|---|---|---|
開胸 | 10例 | 20例 | 20例 |
開腹 | 5例 | 10例 | 10例 |
人工心肺操作* | 5例 | 5例 | 5例 |
Aorta Cannulation | 15例 | 15例 | |
SVG グラフト採取 | 10本 | 10本 | 10本 |
ITA グラフト採取 | 20本 | ||
IABP 挿入 | 1例 | 2例 | |
血管吻合 | 5例 | 15例 | 20例 |
腹部大動脈瘤:術者 | 5例 | ||
下肢バイパス術:術者 | 5例 |
*人工心肺技師とともに人工心肺操作に関わる。
<目標>
1年目 | 2年目 | 3年目 | |
---|---|---|---|
学会発表(地方会/研究会) | 2 | 1 | 1 |
学会発表(全国学会) | 1 | 2 | |
論文 | 1 | 1* |
*原著論文が望ましい