現在の位置 ホーム > 防災・安全・まちづくり > 原子力防災 > 原子力防災に関するセミナー・講座 > 安定ヨウ素剤について~いざという時のために~
ページID:22660
更新日:2026年6月30日
ここから本文です。
安定ヨウ素剤について~いざという時のために~
安定ヨウ素剤とは?いつ、だれが飲むの?
原子力災害と聞くと不安に思われる方も多いかもしれません。原子力災害時には、国や県から様々な指示が出ます。その一つに「安定ヨウ素剤」の服用指示があります。
いざという時に落ち着いて行動できるよう、安定ヨウ素剤の役割と正しい知識を身につけておきましょう。
1.安定ヨウ素剤ってなに?
- 安定ヨウ素剤とは、放射性ではないヨウ素を成分とする薬です。
- 原子力発電所の事故などで、放射性物質の一つである「放射性ヨウ素」が空気中に放出された場合に服用します。
2.なぜ飲む必要があるの?
- 空気中に放出された放射性ヨウ素を吸い込むと、のどにある「甲状腺」に集まりやすい性質があります。
- 特に、成長期の子どもや若者は、放射性ヨウ素が甲状腺に集まることで、将来、甲状腺がんになるリスクが高まると言われています。
- 適切なタイミングで安定ヨウ素剤を飲むことで、甲状腺が普通のヨウ素で満たされ、後から来る放射性ヨウ素が甲状腺に取り込まれるのを防ぐ効果があります。

(出典:原子力防災ハンドブック(滋賀県))
3.いつ飲むの?
- 飲むタイミングは、国や県から「服用指示」として伝えられます。
- 早すぎても、遅すぎても効果が薄れてしまいます。タイミングが重要です。
- フライング服用は絶対にしないでください。
4.だれが飲むの?
- 妊婦、授乳婦および未成年者(乳幼児を含む。)が優先的に服用する対象者です。
- 年齢が低いほど放射性ヨウ素の影響を受けやすいため、特に子どもや若者は服用の重要性が高くなります。
- 40歳以上の方は、放射性ヨウ素による甲状腺がん発症のリスクが非常に低くなる一方、副作用のリスクが相対的に高まるため、原則として服用の必要はありませんが、40歳以上であっても妊婦および授乳婦は、優先的に服用する対象者です。
- ただし、著しく高い被ばくが想定される場合は、40歳以上の方にも服用が指示されることがあります。
※安定ヨウ素剤を服用することで、可能性は極めて低いですが副作用があらわれることがあります。このことから、服用指示が出た際に服用をちゅうちょするかもしれませんが、安定ヨウ素剤を服用するリスクよりも、服用しないことによる甲状腺の内部被ばくのリスクの方が大きいことを、服用を優先すべき対象者やその保護者の方は知っておいてください。
5.どれくらい飲むの?
- 飲む量は、年齢によって異なります。配布の際に説明がありますが、目安は以下のとおりです。
- 指示された量より多く飲んでも効果は上がらず、副作用のリスクが高まるだけです。必ず量を守ってください。
※安定ヨウ素剤は、放射性ヨウ素以外の放射性物質や体の外側から放射線を浴びる「外部被ばく」には効果がありません。
| 対象者 | ヨウ化カリウム製剤 |
|---|---|
| 生後1か月未満 | ゼリー剤(16.3mg)1包 |
| 生後1か月以上3歳未満 | ゼリー剤(32.5mg)1包 |
| 3歳以上13歳未満 | 丸剤(50mg)1丸 |
| 13歳以上(または中学生) | 丸剤(50mg)2丸 |
滋賀県の備蓄および配布方法について
滋賀県では、必要な方が、必要な時に、確実に安定ヨウ素剤を服用できる体制を整えています。
1.配布するタイミング
- 原子力災害が発生し、国が「服用が必要」と判断した場合に、国からの指示に基づき、緊急配布します。
2.配布場所
- 主に、避難時に集合する一時集合場所(地域の小中学校など)で配布します。
- すぐに避難できない方を考慮し、幼稚園、保育園、社会福祉施設、病院などにも分散して備蓄しています。
3.備蓄量
- 県内136カ所に、対象となる方の必要数の3倍にあたる十分な量を備蓄していますので、ご安心ください。(令和7年(2025年)11月現在)
- 錠剤を飲むのが難しい小さなお子さま向けに、ゼリー状の安定ヨウ素剤も備蓄しています。
4.服用
- 原則として市職員の立会いのもとで服用していただきます。これは、対象者や年齢に応じた正しい量を確実に服用していただくための大切な措置です。
安定ヨウ素剤の配布時には、次の説明書をお渡しします。
アレルギーや持病がある方の服用について
安定ヨウ素剤は、誰でも飲んで良いわけではありません。
1.安定ヨウ素剤が服用できない方
以下に該当する方は、安定ヨウ素剤を服用できません。
- 安定ヨウ素剤の成分またはヨウ素に対してアレルギーがある方
※だしを昆布でとったもので体にブツブツができた事のある方も注意してください。
2.安定ヨウ素剤の服用に注意が必要な方
以下に該当する方は、安定ヨウ素剤の服用に注意が必要です。
かかりつけ医に相談して安定ヨウ素剤を服用できるかを確認しておいてください。
-
甲状腺の病気(甲状腺機能亢進症、低下症)、腎臓の病気や腎機能障害、先天性筋硬直症、高カリウム血症、肺結核、ヨード造影剤過敏症(造影剤アレルギー)、低補体血症性蕁麻疹様血管炎、ジューリング疱疹状皮膚炎になったことのある方
-
カリウム含有製剤【体内にカリウムを補充するお薬】、リチウム製剤【双極性障害(躁うつ病)のお薬】、抗甲状腺製剤【甲状腺の機能を低下させるお薬】、ACE阻害剤、アンジオテンシンII受容体拮抗剤、アリスキレンフマル酸塩を服用している方
3.副作用について
安定ヨウ素剤の服用による重い副作用はまれですが、以下のような症状が出ることがあります。
- 皮膚の発疹、じんましん、かゆみ
- 吐き気、おう吐、下痢
- 頭痛、めまい
これらの症状の多くは一時的なものです。
