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大津市 昭和42年7月豪雨

水害履歴

位置図
位置図

下阪本 昭和42年7月豪雨

位置図
位置図
水害写真
若宮神社前

現在の若宮神社前(昭和42年の豪雨で若宮神社前が浸水)

写真:滋賀県(令和5年2月撮影)


体験者の語り

県民 男性(昭和25生まれ、昭和34年生まれ)

 

【当時の状況】

・7月9日朝から雨が降り続き、低気圧により夕刻から夜半にかけて雷を伴った強雨となりました。この雨の降水量は150mm以上の大雨となり小河川の氾濫などかなりの被害が発生しました。

・ここ下阪本の大宮川でも溢水があり水防作業で出動要請があり消防団が出動しました。

・大宮川の堤防に消防団および地域の方が土のうを積みました。また堤防を守るために大宮川橋の近くで柳の木を切って大宮川に「木流し」もされました。(水の勢いを減らすためです。)

・色々と対策をしましたが、流木が橋でひっかかり橋の上から溢れた濁水で周辺は浸水してしまいました。

・溢れた濁水は低い方向へ流れて行きました。若宮神社の周辺は特に低いので道路が冠水し下水配管から家のトイレに逆流した家屋もありました。

・家の前に置く土のう造りをしましたが、砂を一杯入れすぎて重くて運ぶのが大変でした。

・その時間帯は、四ツ谷川と旧161号線との交差点も溢水していたと聞きました。

 

【下阪本の河川】

・この地域は主要な3河川(大宮川・四ツ谷川・藤ノ木川)がありますが、すべて西側の山が水源で琵琶湖へ流入しています。

・大宮川は比叡山から一気に流れてくるため水量が多いです。

・四ツ谷川は砂が多く溜まるので、浚渫をしてもらっています。

・藤ノ木川は水量も砂も多いので、浚渫をしてもらっています。

・この三つの川を地元では暴れ川と呼んでいます。

 

【その後】

・新大宮川が5年程前に完成(完成するまで45年程かかりました。)して大半はそちらに流れるようになりましたので、今の大宮川は最高でも水位は350mmくらいにしかなっていません。

・今の大宮川は護岸工事が完成していますので、特に心配はないです。

・この地域で豪雨になると雨水の逃げ場がないので内水対策として、各所に雨水を一時的に貯める調整池があります。この近くではドラッグユタカの駐車場に多目的雨水調整池があります。

・去年(令和4年7月)の豪雨の時は内水を排水する施設が停止(故障)してしまい雨水が道路から家に流れて来ました。

・大雨が降ると琵琶湖に近い地区は地盤が低く浸水するので慌てます。

 

【その後の豪雨の記憶

・平成9年8月4日に墓参りに行った後、夕刻に低気圧(大津市域を中心に多いところで総雨量225mm)が通過して下阪本の多くの家屋が浸水しました。

・その豪雨ではお年寄りの一人が側溝に落ちて亡くなりました。

 

 

【地元の水防活動】

・自治会で防災訓練を年1回実施します。また年2回は机上で防災の勉強会もしています。

・大津市のハザードマップは全世帯に配布しています。

・防災倉庫は学区全体で1カ所あり、各自治会単位(自主防災会)でも持っています。

・土のう袋・砂は大津市下阪本支所の分所に確保しています。

・大雨注意報が出たら土のう袋を準備し、大雨警報が出たらすぐに土のう積みができるようにしています。(警報が出てからでは準備が間に合いません。)

・令和4年の7月も豪雨で内水が来たので土のう袋の準備をしました。最近の豪雨では10分以上降ると側溝の水が道路に溢れます。この地区は水の逃げ道がないのです。

・避難場所は各神社が地域の避難場所になっています。指定緊急避難場所は下阪本市民センター・日吉中学校・下阪本小学校・下阪本幼稚園になっています。

・防災訓練・勉強会に来てくれる人はハザードマップ等を見ていますが、訓練・勉強会に来ない人は、ハザードマップ等は見てないので少し心配します。

・新しく地区に入って来た世帯は、自分の家の浸水は大丈夫と思っているのが気になります。

 

【助けあい】

・今の自治会員世帯の加入率は3割になってしまいました。

・自治会としてどの家が空き家か分かっていますし、緊急時は空き家の管理人に連絡が着くようになっています。

・旧町は神社の氏子が集まる祭りがあり、顔が見えています。祭りで団結し、氏子でまとまっていてつながりもあります。

・自治会に入っていない世帯は運動会にも参加されないので顔がわからないです。

・ハザードマップ等見ていない人は自分のところが浸水するかわからないですし、また川が溢れそうになっても防災知識が乏しいので心配です。

・本来の祭りの趣旨の一つが住民が一体化するためであり、そのことは防災面でも大事なことです。

・自治会に入ってない世帯でも自主防災会には参加して欲しいと思っています。

 

【知恵・伝えたいこと】

・台風の怖さを知らない人と知っている人では備えの知恵が違います。

・今の家は雨戸がないので台風で風雨が強いと木・瓦等が飛んできてガラスが割れます。(特に琵琶湖が近いので風が強く当たります。)

・大型台風を経験した家の人は風害を良く知っているので雨戸があります。

・また今の雨戸は遊び部分(隙間)があるので、強風時にがたつきますので壊れないか心配です。昔の雨戸はくさびを打ち込めるようにしていて、がたつきがありませんので丈夫です。

・片持ち(2本柱)のカーポートの屋根(駐車場)は特に危険で、この琵琶湖の半島では風が強く飛んでしまいます。ちゃんと4本柱で風が吹いても風が抜けるようにしたら良いと思います。

・外にある物置は置いているだけでは倒れます。ちゃんとアンカーで止めなくてはいけません。

・台風時には植木・自転車・洗濯干し竿も片付けます。

・家の床下には溝を造って、床下浸水しても水を排水出来るようになっている昔の家もあります。

・空調機の屋外機器は浸水が予想される位置より上の壁に取り付けるか、また置き場の地盤をかさ上げして設置しています。

 

 

 

 

大宮川
新大宮川

現在の大宮川

写真:滋賀県(令和5年2月撮影)

現在の新大宮川

写真:滋賀県(令和5年2月撮影)


現在の四ツ谷川
現在の藤ノ木川

現在の四ツ谷川

写真:滋賀県(令和5年2月撮影)

現在の藤ノ木川

写真:滋賀県(令和5年2月撮影)

現在の大宮川橋から下った道路(豪雨時に道路周辺が浸水)
防災会倉庫

現在の大宮川橋から下った市道周辺(豪雨時に道路周辺が浸水)

写真:滋賀県(令和5年2月撮影)

自治会(自主防災会)の防災倉庫

写真:滋賀県(令和5年2月撮影)

伝承・言い伝え