大津市瀬田川鉄橋上
旧国鉄列車転覆
写真:滋賀県所有
大津市の室戸台風被害状況
滋賀県では、20日夜半過ぎから南東の風が激しくなり、県下いずれの地方にも大きな被害をもたらした。
台風の進路が琵琶湖南西端から湖水に沿い、北東に進行したため、琵琶湖上には強風による大きな波をもたらし、被害はなかでも湖南草津地方、大津市内の一部や草津・栗東・守山・野洲市等が最も激しかった。
そのため、鉄橋上において列車転覆被害が2件発生し、大惨事となった。
9月21日午前8時18分頃、東海道線野洲川鉄橋において、下り貨物列車が、前から18両目以降の12両が転覆した。
その直後、21日午前8時30分頃、東海道線瀬田川鉄橋上を下り電車が進行中、突然の強風で、客車9両が上り線上に横転し、死者11人、重傷者27人、軽傷者42人を出した。
その他、同じく21日午前8時45分頃、当時栗田郡山田村立山田尋常小学校(現:草津市立山田小学校)の校舎が倒壊し、児童死者17人・児童重傷15人・教員重傷2人と軽傷者122人を出すという大惨事も起こっている。