体験者の語り1 男性 74才(昭和16年8月生) 聞き取り日 平成27年5月28日
昭和16年6月も、平成25年と同じくらいの規模で、水害が起こった。私が生まれる前で、母親から聞いた話ですけど。
その時も、平成25年と同じように、藤尾川の上の方にある、うちと両隣の3軒が浸かった。流域に沿った3軒です。
上流の、藤尾神社の右側の山が山崩れを起こして、その土砂が流れてきて、橋に詰まったんでしょうね。平成25年9月の台風18号と同じように、この年落橋した橋と、その下の2つの橋のところで溜まった。それで水が溢れて、平成25年と同じ3軒が浸水した。
その時は、橋は、いわゆる流れ橋みたいになっていた。木や土橋やな。だから、橋が流れ落ちてしまって、コンクリートの今の橋みたいに流木が詰まって堰き止めるというようなことは起こらなかった。けど水には浸かったので、土砂堆積はあったけど。
当時の家は、今みたいにブロックの塀やらしてないから、うちは、一階の敷居のところまで水が流れてきた言うてました。浸かったんやね。床上浸水。だから、私は、生まれる2か月前母親のおなかの中でと、平成25年とで、2回経験水害をしてる。
体験者の語り2 70才 男性(昭和20年3月生) 聞き取り日 平成27年5月28日
昭和16年に、藤尾川が氾濫して、家屋敷を突き破って、水が走りよった。それは、72年後の平成25年といっしょや。
橋が落ちたり、土砂が詰まったりして氾濫して、水が家の方へ押し寄せてきたんや。近所3軒が、平成25年とおんなじ被害に遭って、浸水してる。同じぐらいの規模や。うちも、ふすまの真ん中ぐらいまでは水が浸いたようで、跡がついたった。
その時代もやっぱり、たくさんの方が後始末の手伝いに来てくれはって、国道1号線沿いの横木の方にもお世話になったと聞いてます。10日間ほど通ってくださって、当時も手弁当で助けて下さったということです。