野菜類や花き類などを食害するガの一種であるハスモンヨトウの成虫が、フェロモントラップ調査1)において多く誘殺されています。近江八幡市安土町大中での9月以降の累積誘殺数は平年の約1.9倍であり、10月第2半旬以降、誘殺数が急増しています。高島市今津町での累積誘殺数は平年の約1.6倍であり、8月第5半旬以降、誘殺数が平年よりも多い状況が続いています。また、露地ほ場のアブラナ科野菜でも、幼虫による食害が多数確認されています。向こう1か月の気温は高いと予想されており、今後、被害がさらに増加することが懸念されるため、別添のとおり10月22日付けで令和6年度病害虫発生予察注意報第8号を発表しました。
ハスモンヨトウの注意報は、2020年に発表して以来、4年ぶりの発表となります。
ハスモンヨトウは、幼虫が野菜類(キャベツ、ダイコンなど)や花き類(キク、カーネーションなど)を加害します。主に葉を食害しますが、花き類では蕾を食害することもあります。食害を受けた株は、収量や品質が低下します。
写真を使用される場合、「滋賀県病害虫防除所提供」と記載をお願いします。
県では、農業者に対して、1)ほ場をよく観察し、若齢幼虫のうちに防除(捕殺や薬剤散布)を行うこと、2)施設栽培では、開口部を防虫ネットで覆い、成虫の侵入を防ぐこと、を呼びかけています。
(参考)
フェロモントラップ調査:オス成虫を誘引する効果がある物質(フェロモン)を利用し、オス成虫を捕獲して害虫の発生量を調査する方法。