平成19年10月15日
滋賀県人事委員会(委員長 市木 重夫)は、地方公務員法の趣旨に則り、昨年の勧告以降、物価、生計費その他給与決定に関する諸条件の推移について調査するとともに、職員給与等実態調査および職種別民間給与実態調査(企業規模50人以上かつ事業所規模50人以上の県内537民間事業所のうち109事業所、調査実人員5,937人)を実施し、本年4月時点の本県行政職職員と県内民間事業所の事務・技術関係従業員の給与を比較(双方とも新規採用者を除く。)したところ、職員給与が民間給与を平均0.16%、額にして664円下回っていることが認められました。
一方、本年の職員給与は、「平成15年度から平成19年度までにおける職員の給与の特例に関する条例」(平成14年滋賀県条例第70号。以下「特例条例」という。)により、給料等について減額措置が講じられており、この減額措置後の職員給与を基に比較すると、職員給与が民間給与を平均2.21%、額にして8,846円下回っている状況にありました。
以上のことを踏まえ、本委員会は、本年の職員給与の改定内容の決定に当たっては、社会一般の情勢に適応した職員のあるべき給与水準を明らかにするため、これまでと同様、特例条例による減額措置前の公民較差に基づき検討を行いました。
本委員会は、これらの調査結果および国家公務員の給与改定ならびに民間事業所における賃金改定の状況等を総合的に勘案した結果、職員給与について所要の改定を行う必要があると認めたため、本日(平成19年10月15日)、県議会ならびに知事に対して、職員の給与等について報告および勧告を行いました。
その内容は、公民較差(0.16%)を解消するため、人事院勧告に準じて、初任給を中心に若年層に限定した給料表の増額改定(中高齢層は据置き)を行うとともに、子等に係る月額6,000円の扶養手当を500円引き上げる等の改定を求めるものとなっています。
また、期末・勤勉手当についても、民間賞与の支給割合(4.51月分)に見合うよう、年間支給月数を0.05月分引き上げることとしたため、職員の給与は、年収ベースでは、実に9年ぶりに前年の水準を上回る内容の勧告となりました。
その結果、本年の行政職給料表適用職員(3,639人、平均年齢43.6歳、平均勤続年数22.6年)の月例給は、この改定を実施した場合、特例条例による減額措置前の職員1人当たり平均の現行額403,464円が、613円(0.15%)引き上げられ、404,077円となります。なお、減額措置後の現行額395,390円は、395,997円となります。
また、平均年収は、減額措置前の現行額6,734,491円が、31,505円引き上げられ、6,765,996円に、減額措置後の現行額6,637,603円は、6,669,040円となります。