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第86回 「こんにちは!三日月です」

  • 対話相手滋賀県助産師会の皆さん

知事から

  • ​​​​​​日頃、大変お世話になっている。皆様のいろんなお声、また現場の悩み、そういったものをお聞かせいただければと思っている。
  • 皆様から伺ったお話を今後の糧にしたいと思う。

参加者の皆様から

滋賀県助産師会について

  • 滋賀県助産師会は、令和8年に100周年を迎えるため、現在その準備をしているところ。
  • 県からの委託を受け「子育て・女性健康支援センター事業」を実施している。「子育て・女性健康支援センター」では電話相談や対面相談を受けたり、ご家庭に出張して相談を受けることもある。
  • 小学生から中学生、さまざまな年代の方々、特に思春期の方々への健康教育等々も、こちらでさせていただいたいる。また、ご婦人、更年期に入られた方でありますとか、老年期に入られた方の健康相談も受けている。
  • 家族からのお電話も多く、配偶者の方から「ちょっと妻が子育てに悩んでいるようなんだけど」とか、祖父母さんからも「今の子育てはどんなふうになってるんだろう」という相談を受けるので、「孫育て講座」を展開することで、他府県からも参加される。
  • もう一つ、県の委託事業である「産後ケア従事者研修会」についても長年にわたり開催しており、県下の産後ケアに従事される医療職の方々の研修を行っている。
  • あとは行政や他団体との連携も行い、研修等に参加して情報交換等をしている。
  • 一人ひとりの会員が、助産師ということに誇りに思って活動できるような組織づくりをしている。

産後ケアの研修について

  • 助産師会では、産後ケア研修会を実施している。
  • コロナ禍以前は、現地で研修を行っていたが、コロナ禍になってから、オンデマンド研修を実施しており、多くの方が受講していただいており、受講生には、産後ケアに関わる医療従事者や、栄養士、医師、看護師、助産師、保健師、そして保育士さん等も含めて対象に開講している。
  • オンデマンド研修を実施してからは、400人近くの方に研修を受講していただいており、研修生を対象にアンケートをとると、回答していただいた方のうち30~40%ぐらいの方は今後、産後ケアをしていきたいと回答いただいている。
  • 今後、産後ケアの必要性も増していく中で、やはり研修を行うことは大事だと思う。

相談事業について

  • 子育て・女性健康支援センターでは、相談事業や、健康教育、啓発事業を行っている。
  • 支援の対象は、主には、産前産後のお母さんになるが、健康教育で、性教育、小中高であったり、時には未就学児であったり、あるいは障害のある方であったりということで、更年期や老年期の方もおられ、対象も多岐にわたっており、生きるというところに支援ができたらと思っている。
  • 『滋賀プラスワン』に相談窓口を掲載していただくと、更年期の方や、女性特有がん(乳がんや子宮頸がん)に罹患した方から相談があり、女性の「産む、産まない、産めない」という、いろいろな思いにも寄り添っている。

助産師の働き方や働き方改革、人材確保について

  • 医療機関で産婦人科の先生たちが働き方改革を進めているが、決して産婦人科の先生方の仕事の穴埋めを助産師がするというわけではないと思う。
  • やはり助産師として、働き方についても、特に、教育機関に勤める助産師の教員はハードな環境下で、24時間、学生がお産で呼ばれる時に、そこに付いて一緒に行くというような体制で指導をしているため、無理のないような働き方にするようにしていかなければならないと思う。

助産師会で実施している保健指導について

  • 助産師会には保健指導部があり、助産師会として、開業の部分の分娩を取り扱わない部分の保健指導をしている。
  • 幼児や青少年、学生に向けての健康教育や、あるいは妊産婦さんへ産後ケア等の指導や乳房のケアとか、赤ちゃんの育児の仕方などの指導もしている。
  • 開業している助産師も夜間は病院で勤務している方もおり、自身も保健指導として新生児の訪問も行っている。

災害への対応について

  • 今年は、年始に能登半島地震もあり心を痛めているが、大津市とは災害時に妊産婦のケアに当たるという提携がある。今度、リエゾンになるための研修を受講するが、都道府県で助産師をリエゾン養成しているところは少ないので、県とも協力していきたい。
  • 助産師のリエゾンになるために、一定の研修を受けて、災害があったときに、福祉施設の妊産婦などの支援は、助産師のリエゾンとして業務ができる。また、妊産婦の支援やその子供のケア等は我々がメインになると思う。
  • 能登半島地震の際にも、予定より早く陣痛が来た妊婦さんがいらっしゃり、石川県の助産師会が県との協力体制があり、相談を受けた助産師がすぐに県と連携を取り、妊婦を、きちんと安全なところに搬送してもらえたという話を聞いているので、やはり周産期の妊産婦さんの安全を考え、助産師会と県の連携を強化していきたいと思う。

今後の妊産婦のケアについて

  • 助産所や、産科病棟等では、妊婦のお産との兼ね合いがあるが、妊婦に手厚い支援を受けてもらうことで、第2子、第3子というようにつながっていくと思う。
  • 現在、病院でのお産の後の入院期間が短くなってきており、産後ケアを受けられるようにして、産後の支援が必要と言われながらも受け皿が十分ではない状況である。
  • それならば、その受け皿になるような施設をつくらなければ、助産師である我々も受け入れられないので、例えば「産後ケアセンター」のような施設があるとよいなと思う。
  • また、付随して双子、三つ子の子を持つ人たちが利用をしたいと思っても、なかなか行きにくいと思うので、送迎などもあればよいと思う。
  • そうした中で、産後ケアをお母さんと子どもだけではなくて、お母さんが来られる幼稚園や保育園などで保育士の方々も一緒になってできればよいなと思う。

知事から

  • 医療について県で統一してできるだけ支援しようというのは大事にしている方針であり、来年度から高校生まで医療費を見れるように市町と連携しているところ。
  • 現に、助産師として働いている方々の声を集約して、こういうものがあったらいいと思うものを一緒につくって、一緒に考えていきたいなと思う。
  • とても大事なことを聞けたと思っている。ぜひ一歩にして、これからもまた対話していけたらいいと思う。