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第82回 「こんにちは!三日月です」

  • 対話相手「石けん技術開発協会および滋賀県地域女性団体連合会」の皆さん

知事から

  • 地域女性団体連合会の皆さんも、石けん技術開発協会の皆さんも、琵琶湖とともに、未来に向けて活動を積み重ねてきてくださっていたことが、このMother Lake Goals(MLGs)という、琵琶湖版のSDGsを私たちがつくり、いま、活動を始めていることにつながっている。
  • MLGsは私たち県民だけではなく、観光で来られる方々に、琵琶湖で遊ばれる方々にもできる限り知っていただき、貴重な自然環境を大切に守り、引き継いでいきたいと思う。

参加者の皆様から

これまでの活動について

石けん技術開発協会について

  • 昭和53年(1978年)に、洗剤の公害が問題となったときに、滋賀県では、昭和55年には全国に先駆けて、琵琶湖の水などを守るための、「滋賀県琵琶湖の富栄養化防止条例」が制定された。
  • 制定された際に従来の石けんの改良を行い、「びわ湖せっけんエコクリーン」を、滋賀県地域婦人団体連合会(滋賀県地域女性団体連合会の前身)を通じて開発し、発売を開始した。
  • 石けんは廃食油を主原料としてつくっており、環境に配慮した石けんとなっている。
  • その後、商品の改良を行い、洗濯用の液体複合せっけん、それから台所用せっけん、そして薬用のハンドソープと、4点、ただいま発売している。
  • せっけんは、水と一緒に使用するものであるから、琵琶湖の水を大切に考えながら活動を続けている。

滋賀県地域女性団体連合会について

  • 滋賀県地域女性団体連合会では、設立当初から、身近な環境問題をみんなで考えて、その道の達人に教えを請いながら、解決策を探していくように進めてきた歴史があり、今も変わらずそのように行っている。
  • リーダー研修会として現在、広報活動と環境学習に力を入れている。

環境を守る取組について

  • 滋賀県地域女性団体連合会では、環境学習を行っており、琵琶湖の水や、せっけんに関する研修会を毎年開催している。
  • 河川や琵琶湖の水質、プランクトンの実態等から琵琶湖の現状を知る努力を続けている。
  • 2021年に滋賀県はMLGsを策定したが、我々の活動にもMLGsの考えを盛り込み、他団体とも協働しながら、環境を、琵琶湖を守る活動をこれからも行っていきたいと思っている。
  • 廃食油の回収も行っているが、さらに、マイバッグ、マイ箸、マイボトルの持参運動も行っている。また、不要品のバザーの開催を行いできるだけごみを減らしていこうという取組も行っている。
  • 近年プラスチックごみが大きな問題になっている。紫外線などの影響により、マイクロプラスチックになってしまえば、本当に回収が難しいので、予防の意味でも、プラごみ削減とその回収は喫緊の課題だと思っている。
  • 環境を守っていくためにも丁寧な清掃活動を行い、ポケットティッシュを作成して、7月1日のびわ湖の日に啓発している。

石けんの開発・改良について

  • 石けん運動を契機に「びわ湖せっけんエコクリーン」が誕生してから、滋賀県地域婦人連合会は石けんのモニターとして開発・改良に協力している。
  • 従来のエコクリーンに比べて、現在のものは自然由来のラベンダーのエッセンシャルオイルを使用するなど改良している。
  • 今まで粉せっけんを作っていた機械の老朽化などの理由から、エコクリーンの石けんについても、より手に取りやすいようなものにパッケージを変更するなど改良をした。

地域での取組について

  • 日野町の女性団体の団体長を兼ねているので、今、地域でさせてもらっていることを、ご紹介させていただきたいと思う。
  • 生ごみを堆肥にしたものは、その堆肥で花を植えたり、野菜を植えたりしようということをコンセプトにしており、テレビでも取り上げられた。
  • 一歩一歩ではあるが、琵琶湖のために一級河川の日野川を守りながら、環境美化に努めたいと思っている。
  • 大津市では、毎年実践目標を立てて活動しているが、その中で、環境問題については、「美しい琵琶湖を次世代までつないでいく」ということと、「ごみ減量と資源再利用の問題」に取り組んでいる。
  • 美しい琵琶湖を次世代までつなぐために、県内外の方に、びわ湖せっけんエコクリーンをお渡しして、PRに努めている。
  • また、年3回、50名~60名が大津市で湖岸清掃に取り組んでいる。特にプラスチックごみが多く、その現状等について、年に数回、学習会を開いている。
  • ごみ減量と資源再利用の問題について、資源再利用の観点から、着なくなった服でマスクをつくったり、要らなくなった傘でエコバッグを作り、販売している。
  • コロナ禍には、売り上げの一部を医療従事者の方、特に大津市民病院さんに寄付をさせていただいて、「頑張って」という応援メッセージも入れてお渡しした。

MLGsの観点から

  • 現在、日本中でいろいろな環境保全活動が盛んに行われて、皆さんの環境に対する意識も高くはなってきていると思うが、せっけん運動は、先進的な活動だったと考えている。
  • その結果として、琵琶湖の水質自体も改善されてきたということで、一定の貢献はできたんじゃないかと思う。
  • せっけんについても継続的に開発して、取り組んでいくということが非常に重要であり、石けん技術開発協会も、ぜひMLGsについて取り組んでいきたいと思っている。
  • 「MLGs」の観点からもやっぱり身近な琵琶湖、琵琶湖だけじゃなくて、琵琶湖を取り巻くいろいろな環境も含めて、身近なところから取り組んでいくことで、最終のゴールではないですが、SDGsの活動に反映させていくというような、そういう意味づけがあるのかなと理解しております。
  • そういう意味でMLGsの活動の一つとして、我々は、せっけんの継続的な使用をしていきたいと思っている。