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第81回 「こんにちは!三日月です」

  • 対話相手滋賀県稲作経営者会議の皆さん

知事から

  • 常日頃、私たちにとってなくてはならない食べるものを、自然の恵み、それを生かしながら供給、生産いただいていることに感謝申し上げる。
  • とりわけ、この稲作経営者会議の皆さんは、全国の中でも相当元気のあることで、勢いのある会として有名だと聞いており、今日皆さんとお話できることを大変楽しみにしていた。
  • 生産環境、販売環境というのは、容易ならざることがあると思う。その一端の一端を今日お伺いして、これからの施策に生かして行きたいと思う。
  • 琵琶湖と共生する農業、漁業というのが、「琵琶湖システム」として世界農業遺産に認定された。ここにもいろいろと広報物があるが、ぜひ、この機会にブランド化をしたり、また販売拡大、さらにはファンを増やして、関係人口を増やしていくことにもつなげたいと思う。

参加者から

滋賀県稲作経営者会議について

  • 滋賀県稲作経営者会議は、昭和53年の設立で、今年で活動を始めて45年目になる。
  • 私が会長を始めて13年ほど経つが、おかげさまで私が受け持った時は50人ぐらいの会員数だったが、今はもう100人。100人目の会員が入会していただいて、会員数は全国で一番であり、会員の平均年齢も若い団体である。
  • 「琵琶湖システム」が世界農業遺産に認定され、我々も環境に優しい、人に優しい農業をやっており、お米だけでなく、麦、大豆、野菜、全て、複合的に私らは栽培している。そういうものを、県民に食べていただけるように県とも協力していきたい。

参加者の皆様の自己紹介など

Aさん
地元の栗東市で農業をしており、私で33代目になる。栗東市は京阪神のベッドタウンということで都市化が進んでおり、農地が減ってきている。また、団塊の世代の農家が離農しており農地は減っているが、逆に、また私どもの経営している面積が増えてきている。私の経営しているところは農地面積の小さい経営ではあるが、不利な状況をどういうふうにメリットにしていくか考え、京阪神に近いという利点を生かし、つくったお米を、近所の農家のお米と一緒に、また、6次産業のように加工し販売するような形態をしている。

Bさん
愛荘町で直売所を経営している。小学生に学校の隣の田んぼで田植え、稲刈り体験や、と圃場と農舎の見学を実施している。その他にも年末に餅つき大会など、様々な取組をしており、「食育の継続」というものができるといいなと思っている。

Cさん
甲賀市で、43ヘクタールの水稲と、露地野菜、そして麦、大豆などを栽培している。水稲の収穫量のほぼ全てを医療関係、福祉関係に販売しており、その他の品種は契約栽培で全て販売しており生産から販売までを自己完結している。NPOと連携して「農福連携」というものを行っており、現在、利用者さんが施設外就労というかたちで、農作業に携わっていただいている。農作業は様々な方が携わることのできる作業があるので、多くの方に就労の機会を提供できるのではないかと思う。

Dさん
近江八幡市で、学校給食や関西のコンビニの一部にパンの原料として小麦を出荷している。日本の主食はお米でありもちろん大事だが、それ以外で輸入に頼っていたところを国産のものに何とか置き換えていって、品質を安定させて出荷したいという思いがある。

Eさん
彦根市の南部で、米、麦、大豆、果樹を中心に営農を行っている。近隣農家の協力とか地主の協力を得て、なるべく農地を集積、区画拡大して、なるべく機械で効率的に作業できるようにして経営している。近年では、水稲では乾田直播栽培、麦では後期重点栽培に取り組んだりと新しい技術を取り入れながら、経費削減し、経営を行っている。

Fさん
長浜の40ヘクタールの水田で、水稲、麦、大豆の複合経営をしており、水稲は環境こだわり栽培、一部無農薬栽培等も行っている。

Gさん
長浜市の湖北町で農業をしており、土が生み出す豊かなもの、それを食卓、もしくは暮らしにまで提案していけるような活動を情報発信している。

Hさん
高島の北部で、家族で水稲26ヘクタールを経営している。地域の特性上、水稲の単作が多い地域ではあるが、農業情勢をいろいろ見ていた中で、昨年度から、畑作物ができないかと思い、麦や大豆の栽培に挑戦している。

Iさん
彦根市で農地集約と大区画化をベースにして農作物をつくるように経営している。

Jさん
高島市の今津町で農業をしている。自然豊かなところで、父親から農業を継いでからオーガニック栽培に取り組んでいる。高島市の農業委員を6年間やっているが、やはり高齢化の波がどんどん進んできている。滋賀県の中でも、これから離農が増えてくるので、認定農業者、行政と一緒に相談しながら、地域の農業、高島市の自然環境と生き物たちと共存共栄し、頑張っていきたいと思っている。

力強い稲作経営について

  • 滋賀県の農業は、多くの人が環境保全型農業に取り組んでいる。私たち専業農家は、そこから「オーガニック」などの付加価値をつけることを目指し、環境保全型をさらに深掘りしている農業者も多い。
  • 琵琶湖の周辺の地域は、これからどんどん大規模化を目指して行くべきだと思う。一層の農地集約と大区画化が必要だと考える。
  • 大区画圃場、農地集約化された中でこそ、機械化等ができ、スマート農業や機械の自動運転等ができる。
  • 県レベルでそういったスマート農業の導入の支援というものに取り組んでいる県が非常に多いので、ぜひとも滋賀県でも、スマート農業の普及にご助力いただけると非常にありがたい。

滋賀県の農業について

  • 滋賀県の農産物は素晴らしいと思う。これからも素晴らしい農産物を生産して、県民にいかに滋賀県の農産物が素晴らしいかを周知していきたいと思う。
  • 滋賀県の食料自給率は、国の食料自給率より高い。また、せっかく良い農産物があるし、フードマイレージなども言われているので、県民の皆さんにはもっと県内の農産物を食べてほしい。また、滋賀県の農産物は安全性も高いと思うし、私たちはそれを誇りに思っており、大事なことだと思う。
  • 肥料の高騰から、経営も厳しい時代ではあるが、近江米を県民の方々に食べていただきたい。例えば近江米を10キロ買ってもらったら、ポイントがもらえるなどして、近江米の消費者に恩恵が受けられるような消費者サービスができないかなと思う。

近江米ファンの拡大について

  • 「琵琶湖システム」が世界農業遺産に認定され、環境、自然を保全しようと思いながら頑張って良い米をつくっている。
  • 環境保全型の作り方をしている新品種の「きらみずき」も県民に知ってもらう活動をすることが大事。また、マーケティングも重要であると思う。
  • 全国的に米の新品種のラッシュである。「みずかがみ」は関西圏で結構知名度はあると思うが全国的にも知名度を上げていきたい。「きらみずき」も滋賀県の新しいお米として認知されるように頑張ってほしい。

集落営農について

  • 集落や組合というのが基本単位になっており、集落に住んでいる方はスムーズに調整等はできると思うが、我々のように大区画で農業をしていると、集落がまたがっていることもあり、調整等が難しい。また、農業組合もなくなってきているところが増えてきており、集落営農自体も段々なくなっている。
  • 現在は農業と集落機能をワンセットで考えられているところがあるため、我々は農業経営者として経営を行いながら、農村集落の維持も行っている。
  • 集落機能の維持や農村機能についてワンセットで考えられている発想を変えていく必要があると思う。

知事から対話を終えて

  • 今日、皆様とお話して初めて聞くことがあり、とても勉強になった。
  • 滋賀県稲作経営者会議の皆さんが頑張っていただいていることを基礎にして、施策づくりをしていく必要があると思う。ぜひ、これからもいろいろとコミュニケーションをとっていきたいと思う。