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第12回 「こんにちは!三日月です」

  • 対話相手県立八幡商業高等学校「近江商人再生プロジェクトチーム」の皆さん

県立八幡商業高等学校「近江商人再生プロジェクトチーム」の皆さん

今回は、県立八幡商業高等学校「近江商人再生プロジェクトチーム」の皆さんと対話を行いました。

同校では、伝統ある商業学校としてさまざまな取組を実施されており、平成25年度から「近江商人再生プロジェクト」を実施されています。

このプロジェクトは、チームに参加する生徒が近江商人の「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」の精神を実践的に学ぼうとするもので、生徒自らが価格交渉や仕入れをして、本県ゆかりの土地を訪ね、近江商人の先人にならい初めての土地での行商等を体験します。

これまでの取組では、訪問先を東北地方とし、経済活性化による復興の支援、収益の寄附などを通じて「世間よし」を実感するなど、かけがえのない体験を重ねてこられています。

今回は、こうした取組について知事と語り合っていただきました。

知事から

今回の対話について

  • 伝統ある八幡商業高等学校を訪問させていただき感動している。
  • 知事として滋賀県のことを誇りに思っている。滋賀県がしていること、滋賀県民が考えてきたことを全国に広げ、世界に広げることで、困っている方々や、よりよい地域をつくりたいと考える方々の力になれると思っている。それを教え実践してこられたのが八幡商業高校。
  • 滋賀県で新しい豊かさをつくろうと提唱している。先人の皆さんのおかげで滋賀県も日本も物は豊かになった。しかし、物だけ、今だけ、自分だけが豊かでいいのかというと、そうではなく子や孫の時代も、周りの人たちも豊かな滋賀県であってほしい。今だけ、物だけ、自分だけ、お金だけでなく、全ての人が将来も感じられる、心で実感できる豊かさを滋賀からつくっていこうと提案している。
  • 近江商人の先人達は、売る人や買う人だけでなく世間もよくないといけないという「三方よし」の心を教えてきた。高島の中江藤樹先生は良知を学び実践することで社会を良くしようと教えてきた。こうした近江の心を大事にして、新しい心の豊かさを広げていこうと考えている。日本や世界がもっと豊かに発展することを願っている。
  • 高校生の皆さんが、これらを実践する「三方よし」の近江商人再生プロジェクトで、東日本大震災の被災地の品物を仕入れ全国で売り歩いていく取組を頑張っていることを以前から聞いていた。八幡商業高校の魂でもある近江の心を広めるため一緒に頑張りたい。

「近江商人再生プロジェクトチーム」の皆さんから

(1) 近江商人再生プロジェクトの取組と成果について

  • 近江商人の地元、滋賀県にある商業高校ならではの取組として、近江商人の精神や商法を実践的に体得し、商業人に必要な企画力、実践力、倫理感等を身につけ、将来活躍する人材を育成するというプロジェクトを実施した。それが近江商人再生プロジェクト。
  • 実習の形態は、プロジェクトメンバー全員を「天八商店(てんぱちしょうてん)」とし活動する。生徒2~3名を一グループとし、各グループ毎に仕入れ、販売、会計処理など一連の商取引を実施する。仕入販売計画については、各グループの最高限度額を10万円とし、各グループ毎に4万円の利益が計上できるようにする。利益は、取組に必要な諸費用を差し引き、残額は東日本大震災復興支援に寄付する。以上の三つが具体的な取組の内容となる。そうして一週間のプロジェクト実習へ行った。
  • 2013年度の活動では、初日はバス一台で近江八幡を出発し、車中泊をして宮城県石巻市へと向かった。バスの中は販売する商品や荷物等で一杯だった。
  • 2日目は石巻市へ到着し被災地を視察した。その後、他の地方でも初めての仕入れを行った。あいにくの雨で道に迷ったりし大変だったが、無事に終えることができた。震災の傷あとが痛々しく残り、周辺はとても静かだった。慰霊碑の前で黙とうを全員で捧げた。その後、宮城県仙台市へと向かった。
  • 3日目は、仙台市内で初めての販売実習を行った。大きな声で呼び込みをしたが、思ったようにお客様は立ち寄ってくれなかった。それには東北地方と関西地方での商法の違いがあると教えていただいた。商法が地域により大きく違うことは大きな発見であり、商売の難しさを経験した。その後、福島県会津若松市へと移動し七日町で仕入れを行った。
  • 4日目は会津若松市内で販売実習を行った。七日町通り市民広場で固定販売と行商の二組に分かれ活動した。固定販売では初回の販売実習の反省を生かし、優しく呼びかけることを心がけお客様との会話を大切にした。行商では周辺の地域で販売を行った。立ち止まってくれない方もいる一方、お茶等をくださり頑張れと声をかけて応援してくださる方々もあった。会津には昔から伝わる「会津の三泣き」という慣用句があり、それを身をもって体験する1日となった。そして東京都へ移動した。
  • 5日目は初台地区の「ふれあいまつり」に参加し、三つのテントに分かれて販売実習を行った。地元の方から温かい言葉をかけていただいた。接客や商品説明もうまく言えるようになり、楽しんで実習ができた。販売実習の中では6時間半の一番長い時間で、たくさんの商品が売れた。疲れもあったが今までにない達成感があった。その後、「近江尚商会」の先輩方と交流会があり、一緒に夕食をとり貴重なお話を聞かせていただいた。内容の濃い一日だった。
  • 6日目は都内で近江商人の流れをくむ企業を訪問した。伊藤忠商事、丸紅、高島屋百貨店の三つのグループに分かれ、企業の成り立ちなどを伺い、近江商人の行動力の素晴らしさを知った。そして近江八幡市と夫婦都市である静岡県富士宮市へ移動し、最後の販売実習を行った。富士宮市役所で固定販売し、市内で行商を行った。予想以上に商品が余っていたため、時間を延長して販売を行った。地元の方々は温かく親切で、声をかけて購入してくださる方が多かった。完売した班と完売できない班もあり、嬉し涙と悔し涙が各班にあって、一生懸命取り組んだという実感が湧いた。
  • 7日目は富士山に登り観光した後、急きょ販売実習を行うことになった。地元の小中高の学校等に連絡し、残った商品の完売を目指し販売に行った。急な訪問にもかかわらず温かく迎えていただき学校や地元の人々の優しさに感動した。全商品無事に完売できた。そして滋賀県へ向けて出発した。
  • 2014年度の活動では、前年度より商品の管理がしっかりできるようバスを増やし2台で東北へ向かった。初日の夕方に宮城県会津若松市に到着し、早速訪問販売を始めた。いきなりの実習だったが、前年度参加者のアドバイスもあり、うまく商品を販売できた。
  • 2日目は青森県弘前市へ行き、県立弘前実業高等学校の生徒と交流した。
  • 3日目は弘前実業高校の生徒と一緒に訪問販売をした。初めて他の人と一緒に販売実習し新鮮だった。地元の高校生と一緒なのでお客様に話を聞いてもらえ、販売を回覧版で知っていたお客様が多く商品が販売しやすかった。その後、岩手県盛岡市へ移動し、イベントの行われていた材木町商店街と肴町商店街のグループに分かれ固定販売をした。夕方頃で人はたくさんいたが、立ち止まって商品を見てもらえる人は多くなかった。好意的な声をかけていただき、たくさんの商品を買っていただいたお客様もあったので頑張ることができた。
  • 4日目は昼まで岩手県盛岡市内で訪問販売をした。今までで一番長い販売だったが、空き家も多くなかなか売れず困った。その数日前に大学生と名乗る人達が、寄付と言って物を売りつける詐欺まがいの活動をしており、私たちの活動も同じように思われたことが原因とわかった。その中で信用して商品を買っていただいた方々に本当に感謝している。
  • 5日目は岩手県陸前高田市へ行った。被災地の研修があり、復興にはほど遠い光景に心を痛めた。慰霊碑前では全員で黙とうを捧げた。陸前高田市役所へ行き、売り上げた商品の利益を少ないながらも寄付し、その後、仕入れ実習を行い東京へ向かった。東京では近江尚商会東京支部の方たちと交流した。
  • 6日目は企業を訪問した。伊藤忠商事、丸紅、西川産業の三つの企業へグループに分かれ訪問し、近江商人の歴史をたどることができた。その後、静岡県富士宮市へ向かった。前年度と同様に富士宮市の方々に温かく迎えていただいた。市役所内で販売する班、訪問販売する班に分かれた。以前のことを覚えていて楽しみしていたというお客様もあり、たくさんの商品が売れた。しかし商品は思った以上に残り完売はできなかった。
  • 最終日は近江尚商会東海支部の方と交流し、商品を販売したところ、すべての商品を買ってもらえた。こうして学校へと帰った。
  • このプロジェクトを通して人という存在の大きさに感動した。仕入れする時も販売実習する時も、初めての事ばかりで戸惑った。しかし、そんな私達にアドバイスをくださり、声をかけてくださる方々が沢山あった。商売は人と人とのつながりがあるからこそ成り立つもの。それを身をもって経験できた。プロジェクトが多くの人に支えられていることがわかった。このプロジェクトに関わり出会ったすべての人に心から感謝している。今後もこのプロジェクトは続いていく。今年のプロジェクトも着々と進んでいる。今年もたくさんの参加者が貴重な経験をし、成長してこの八幡商業高校を盛り上げてくれると信じている。
  • 一週間の実習なので少し疲れる。2013年度はバスが1台しかなく、積み込む商品や荷物で一杯になり、寝る場所がなくなってしまう程で大変だった。
  • 二年連続で参加した人や、今年初めての人もいた。次年度も参加予定の人もいる。参加者は女子生徒が多い。2013年度は男子生徒は一人しかいなかったが、2014年度は男子生徒の参加が増え賑やかになった。

 

(2) 八幡商業高等学校校歌の紹介・1番~5番までを皆さんが斉唱

  • (八幡商業高等学校 校歌 作詞:土井晩翠 作曲:東京音楽学校 明治40年制定)

    1.漣清き鳰の海 その八景の岸近く
    敷ける教の庭の中 望みあふるる青春の
    健児日毎のいそしみは 邦と民との 富の道

    2.鵬の翼の延びざりし 鎖国の世にも大八洲
    その隅かけて市とせし 父祖にな耻ぢぞ東海の
    潮一度舟乗せて 四海にいたる今の時

    3.印度の珠玉アラビアの 香も集めん南洋の
    珊瑚琥珀も欧の西 送らん道や幾万里
    潮と共に舟を駆る 貿易風の名もよしや

    4.大塊ひとつ日月の 光遍く照るきはみ
    自然と人と相待ちて 万の宝産むところ
    皆わが領と心して 探れ扶桑の国の富

    5.扶桑の国の富斯くと 宣らん健児の志
    養う処漣の 近江の海の岸近き
    教の庭に光栄の 景とこしえに照らしめよ

 

(3) 学校生活や暮らしの中で感じたこと

  • 自転車通学をしている。家の近くの道路が凸凹があって走りにくいので直してほしい。
  • この近江商人のプロジェクトを全国に広めてほしい。
  • 兄弟を子育てする母を見て思ったが、母が休める場所や子供が安全に遊べる場所が少ない。子育てしながら安心して働ける場所がない。そういう場所をもっと提供してもらいたい。地域でママ友、母親同士が集まれる場所、子育てから離れて、ゆっくりできて癒される場所を提供してほしい。
  • バスで通学することがある。1時間に1本しかバスがない。回数券を使っているが、片道450円で高い。いつもは通勤の家族の車に一緒に乗せてもらっている。家族が残業等で時間が合わない時はバスを使う。
  • 家の近くを走るバスにはお年寄りしか乗車していない。朝は人が乗車しているのを見かけるが、普段はそんなに乗っている感じがない。小さいバスで本数が多いとよい。雨の日には乗車する人が多くなるが一時的。
  • 小学生が通学している道路が、暴走車もあり危険を感じている。通学路で歩行者用のガードレールがない所にはつけてほしい。
  • 駅まで行く途中に十字路が多くあり、特に二ヶ所が事故が多い。よく交通事故が起きて危ない。
  • 福祉について、祖父が寝たきりになった時にデイサービスのお迎えが来てくれたが、何故かわからないが全然行きたがらなかった。そういう家庭の福祉の問題等を相談できるところがほしい。家と同じ地区にもセンターがあるが、そこではなく少し遠くにある所に行っていた。
  • 祖母が転倒してガラスで首にケガをしたことがあった。そういうことに配慮した街づくり、家づくりが必要と思う。

 

知事から

対話を振り返って

  • 八幡商業高校ならでは、近江商人ならではの良いプロジェクトだと思う。大事にしてほしい。
  • 八幡商業高校の校歌の歌詞は、高校にいて、滋賀にいて世界を見ている。これが明治につくられて歌い継がれているのはすごいこと。卒業してもこの気持ちで人生や仕事に向かっていただきたい。
  • これからは女性の時代でもある。女性も元気で仕事ができ、もっと活躍してもらえる滋賀をつくりたいと思っている。
  • 新しいバイパス道路ができたので開通式に行ってきた。新しく造る道路や橋もあるが、以前に造られて、今利用している道路や橋がどんどん古くなってきて、直すことも大変になってきている。数年前にも国内でトンネルの天井が急に落ちて人が亡くなる事故があった。崩れないと思っていた場所が崩れたりするので、点検や対策をすることもこれからは大事になる。費用も無尽蔵ではないので、どこを優先し、どういう順番で進めていくかも大事になる。
  • 滋賀県の人口は、昨年の10月に前年に比べ少し減少した。滋賀県はまだ人口が増えていると言われていたが、今年から人口が減少し始めると推計されている。県内19市町のうち13市町は減少し始めている。人口が減ってくる時にどのように富や豊かさを増やしていくのかは、これからの国や滋賀県の一つの大きな課題。
  • 住む人が減るならば、観光や移動で動く人に、いかに滋賀に立ち寄ってもらい物を買ってもらうか、天八商店のように売り歩いていかに買ってもらうか等、知恵を出しながら滋賀県を元気にしていきたい。県内の主要な道路に道の駅というお店もあり、そういう所に近江八幡や滋賀県で作ったものを持ち寄り、通る人に買ってもらう等の取組も、これからもっと広げていきたい。皆さんがこのプロジェクトで経験したことは、滋賀県を、人口は減るけれど豊かにするために必ず役に立つと思う。
  • 卒業後や将来の夢がいろいろあると思う。何か仕事を始めてみるのも良いのではないか。これなら売れるのではないか、これなら喜んでもらえるのではないかと考えることが必要になる。これからは女性の経営者が増えていくと思う。滋賀県にもたくさんおられる。喜んでもらえるものを考えて作り、販売して皆に評価してもらい、従業員を雇用されている。
  • 子育てが大変だということで子供を産むことを諦めたり、負担感を持つことは何とかなくしていきたい。子育て中の人がゆっくりできる場所をつくり、利用してもらう、そういう商売もあると思う。行政に求められることは多いが、実はその中に商売の種がたくさんある。癒しの場所の提供や仕事中に子供を預かることに料金を払ってもいいという人がいて、それが複数いれば商売になり利益になる。皆さんにもそういうことを考えて欲しい。
  • そういう人達が商売するための場所として、何らかの公共の施設等を使ってもらうとか、手続きに時間がかかるならば短くする等の形で協力して、一緒にそうしたコミュニティビジネス、ソーシャルビジネスをつくっていきたいと思っている。
  • これは良いと思うことに料金を払うことはすごく前向きなこと。昔の近江商人もそうだったと思う。「美味しいものや良いものを安く提供します、その代わりに料金をいただきます。」というやり方ならば「こんなに美味しいものをよく持ってきてくれた、ありがとう。」となって、買った人、売った人、それを作った人も皆幸せになる。
  • こういうプロジェクトは、全国に向けて頑張って広めていきたい。どこでもできることではなく、この学校ほど伝統ある商業高校は珍しい。静岡にも名古屋にも先輩方がいてくださる高校はそんなにはなく、これは大きな力だと思う。皆さんもOGになったら、どこでどんな仕事をしていても八幡商業高校が販売に来たら応援に行ってあげてほしい。
  • バスについては県内各地の課題。2月に長浜市木之本町に居住した時、木ノ本駅まで30分かけてバスに乗り、JRに乗り換えて大津の県庁まで通った。バスは朝6時半が始発、片道590円でJRは片道1590円、片道だけで合計2000円を超えて高かった。
  • 地域のバスは、昔はあちこち走っていたが、乗る人が少なくなり本数も少なくなった。バスが少なくなって困るのは、車を運転できない学生や高齢者。大きいバスが1時間に1回しか来ないより、ワゴン車のような小さいバスで、本数が多い方がいい。暮らしが便利になって、車が一家に2、3台あり、家族が皆、運転できることはいいことだが、バスのような公共交通が少なくなってしまった。バスの問題も頑張って一緒に考えたい。
  • 最近は自転車と歩行者の事故も多い。高齢の方で運転の時の注意が十分できなくなり、標識を見逃して高速道路を逆走する事故も起きている。交通事故には皆さんも気をつけてほしい。道路の危ない場所には、道路の色分けや、車両の通行を禁止して子供達を優先する等の方法も必要と思う。
  • 皆さんの方が長生きする。皆さんのような若い人の意見は、もっと行政等に反映されてよい。その年代の人にしかわからない事や、長い間その地域や滋賀県に住む人にしかわからない事について、どの課題に優先して予算を使う方が良いか等の意見を言ってほしい。私も高校の時から人生が変わった。先生から東京の大学を勧められて進学した。東京には滋賀県の学生のための湖国寮という寮があり、そこに入っていた。その時の寮長先生は八幡商業高校の校長をされていた方だった。
  • 医療が進歩して長生きできるようになった。病気を抱えていても、自分の事がわからなくなっても、自分のことが自分でできなくなっても生きていける、生きていかなければいけないということ。その時に、遠くの老人ホーム等に行かなくてもいいように、近くの老人ホーム等の数を増やす等して、住んでいる所の近くで福祉のサービスが受けられて、相談に乗ってもらえる、そういう滋賀県にしようということで、相談できる場所や、相談を受けることができる人を増やしていく、そういうことを今している。
  • 特別養護老人ホームもそうだが、長生きする人が増えると、その分、入所できる人の空きが少なくなる。そこで新しくホームを造ろうとしても、そのお金や、そこで働く人も要請しなければならない。ただ造ればいいというものでもない。これからは本当に一つの大きな課題になる。
  • 歳をとっても、できるだけ長く自宅で元気に暮らせるように、例えば、噛む事、食べる事、飲み込む事は人生、人間にとって大事なので、80歳で入れ歯でなく自分の歯が20本あるようにしようという運動をしている。歯磨きも定期的に歯の検査を受けることも大切。噛むこと、飲み込むことができれば元気でいられる。歩く事、人と話す事。笑う事も大事。
  • 皆さんの年代なら何でもない段差も、高齢者になると目が悪くなったり足が上がらなくなるので、つまずいてしまう。皆さんは転んでも手をつくことができるが、高齢になると手がつけず、骨折することもある。そういうことに配慮した街づくり、家づくりも必要。日本の住宅は2階建てが当たり前だったが、これからは平屋で建てて階段や段差のない家でもいい。
  • 近江商人再生プロジェクトの取組は、商売だけでなく生活の中にも必ず生きてくる。
  • 若い皆さんにいつも言っていることは、今は1回しかない。自分は1人ではない。今という時を大事にして、みんなの力を集めて、よりよい場所、より良い学校、より良い時間、より良い空間をつくっていきたい。滋賀には力があり、特に八幡商業高校で勉強した皆さんは、こういう貴重な経験をしていて先輩方もいらっしゃるので、こういうものを大事にして世の中の様々な事にも取り組んでもらいたい。