令和7年2月4日
(県政記者クラブ主催)
【知事】
今日もどうぞよろしくお願いいたします。開催中の国スポ冬季大会、私も週末、岡山県倉敷市アイスホッケーの応援に行ったのですが、私が行った試合は勝ったんですけれども、昨日準々決勝で青森県に負けたと。今、5位から8位まで順位を決める決定戦に臨んでいるということです。来週末には岸本副知事が秋田県に応援に行きます。是非、皆でこの冬季大会も応援していきたいと思います。
また昨日も一部お知らせいたしましたが、下水道管路の点検等につきまして、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受けて3点の指示をさせていただいております。「点検と計画的な補修・更新」、2つ目「県内の下水道インフラの状況の共有」、どうなのか、どうしているのかということですね。3つ目は「万が一同様の事故・事態が発生した場合の初動体制の確認」、誰が誰にどういう権限で何をしなければならないのか、することができるのかということの整理を指示しているところでございます。この点検と、1つ目に申し上げたことに関して、2月6日までに緊急の対応を行うこととしております。県内でも、口径が2メートル以上の管が、所管ですとか何が流れているのかということを区別せずに申し上げれば県内に32キロほど2メートル以上の管があるようでして、一部老朽化等も課題としてあるということです。そのため、この緊急点検では浄化センター等において異常流入があるかないかとか、口径2メートル以上の箇所について地上から下水管埋設箇所等の緊急非常巡視点検(ちょっと手話で訳すとなかなか難しいんですけど)を実施いたします。
話題変えまして、大阪・関西万博まであと68日となりました。今日私の隣にある物体が置かれておりますが、信楽焼の技術を生かして、大型の陶板、セラミック製品などを製造される大塚オーミ陶業株式会社様が大阪・関西万博のロゴをイメージした、見た目キモかわいい感じの陶器製のオブジェを製作されたということでございます。モノづくり県である滋賀県の技術を民間の事業者様からも発信いただいたことはとても頼もしく、また心強いことだと思っています。万博を契機に、信楽の陶器の風合い、面白みなども発信していければいいなと思っております。ちなみに、この物体は万博閉会日の今年の10月13日まで購入可能ということでございます。ちなみにお値段は55万円ということだそうでございます。しばらくの間、知事室にサンプルとして展示用で置かせていただいておりますので、また御覧いただければと思います。
その万博に関連いたしまして、滋賀県が万博会場内で7月24日木曜日に開催するステージイベント「滋賀県デイ~びわ湖サマークルーズ~」の出演者第2弾をお知らせいたします。ユネスコ世界遺産に登録されております比叡山延暦寺が関係する企画として、伝教大師最澄没後1200年を契機に発足された「伝教大師最澄1200年魅力交流委員会」、私も副会長として関わらせていただいておりますが、こちらに御出演いただくこととなりました。大学生とのコラボによる延暦寺の発信、延暦寺を初めとする天台宗各寺院による迫力のある天台声明をお届けしたいと考えております。この滋賀県デイは世界から万博を訪れる方々に対して、滋賀県のこと、精神文化も含めてお知らせする機会としても活用していきたいと思っておりますので、また御覧いただければ、報道等いただければ幸いでございます。
また、滋賀県デジタル広報誌、ウェブプラスワンがリニューアルされたということでございます。スライドを御覧いただければと思います。資料も御覧いただければと思います。
また、雪寒波が襲来している、しそうだということで、この前に行われた経営会議でも状況の確認・対策の徹底を指示したところでございます。それぞれ予報・情報等にお気をつけいただいてお過ごしいただく、また、いろんな行動等をお考えいただくということを呼びかけたいと思います。
さて資料に基づいて今日は3点申し上げます。まず1つ目、びわ湖カーボンクレジットについてでございます。今日から琵琶湖カーボンクレジット倶楽部クレジットの販売を開始いたします。カーボンクレジットとは、御案内の通りCO2の排出削減量や吸収量を価値化したものであり、カーボンオフセットや各種企業活動報告、環境配慮のPRなどに使用できるということでございます。今回の取組は県の補助金を活用して、LED照明に更新された事業所、太陽光発電設備等を導入された家庭に、びわ湖カーボンクレジット倶楽部に加入をいただいて、そのクラブ会員が設備更新や導入によって削減されたCO2排出量を県が取りまとめて、クレジット化したものでございます。なお、こちらがその認証証ということでございまして、国の機関であるJクレジット事務局の認証を受けて、こういった削減量を認証いただいて、それに基づく取組をしているということでございます。今回発行するクレジット量は全体で739トン-CO2、その内訳は、この認証証がそうなんですけどLED照明由来が253トン、そしてコージェネレーションシステム由来が101トン、太陽光発電設備由来が385トンということでございまして、それぞれの種別でクレジットを販売させていただきます。このクレジットについて、今日2月4日から今月末2月28日まで県内で使用する事業者等を募集対象として、購入希望者を募って販売させていただいて、売却の相手先はクレジット種別ごとに希望単価、最も高い方から順に決定させていただくと。そして、そこで得られた売却益はCO2ネットゼロ社会づくり推進基金に積み立てさせていただいて、今後もこの啓発事業等に活用させていただきます。引き続き、こういった削減をして、価値化・見える化して、それらをまた取り引きして、更なる取組に繋げていくということで、CO2削減に繋げていきたいと考えているところでございます。
続きまして、甲賀流公共ライドシェア実証運行についてお知らせをいたします。甲賀市と連携いたしまして、目下各地で起こっている深刻な運転手不足により路線バス維持が難しい状況があります中、それでも地域公共交通を維持活性化させていくために甲賀市では初めてとなるということだそうでございますが、自家用有償旅客運送事業を甲賀流公共ライドシェアとして実証運行をしようというものでございます。具体的には2月12日から3月10日まで、およそ1か月間、甲賀市土山地域において、地域のバス事業者である株式会社シガ・エージェントシステム様に運行管理などに御協力いただくかたちで、予約制で運行を行う。車両運転手などは株式会社シガ・エージェントシステムの自家用乗用車、第1種免許保持者を予定しているということでございます。今回の取組は、昨年度末の自家用有償旅客運送「公共ライドシェア」制度拡充などの国の動きも踏まえまして、地域の交通課題に交通事業者、市県が連携して取り組むものでございまして、今回実証実験やってどういう効果があるのか、課題があるのかというものを共有、また研究させていただいて、その後の対策に繋げていきたいと考えております。また詳しくは甲賀市さんでも情報提供されるようでございますので、御確認をいただければと思います。
最後になりますが、死生懇話会についてお知らせいたします。ちょうどコロナが起こった令和2年1月、年初・年頭の会見で私が死生懇話会をやろうということを申し上げ、今年度で5年目を迎えました。死というものを直視して、生きていることについて考えよう、また生きていることを輝かせようということで、この取組を行ってきました。根源的な課題についてもみんなで考えてきましたが、その5年間の歩みを本にしてまとめ、世に問おうということで、今お手元に机に1冊ずつ、皆さんには1冊ずつ謹呈させていただきますが、こういった形で書籍としてまとまり、全国で販売させていただくことになりました。職員のいろいろな悩みとか戸惑い、やってきた中で得られた体験・考えなども書いておりますし、ヒアリング、インタビューさせていただいたそれぞれの方々のいろんな発信内容等も記載しております。ドキュメンタリー調に仕上げていただいているということでございますので、読みやすいものになっていると思います。イラストは滋賀県在住の漫画家イラストレーター吉本ユータヌキさんに手がけていただいたということでございます。表紙のイラストは、「えっ」という職員の、死生懇話会やろうと言ったときの表情を表現していただいているということだそうでございます。明日2月5日から全国の書店で発売開始。電子書籍版の取り扱いもあるということでございますので、報道機関の皆様にはぜひ御紹介をいただければと思います。また、配布資料の2枚目につけておりますが、3月23日日曜日第5回の死生懇話会を開催する予定でございます。1つの節目・区切りにしようということで開催させていただきます。こんなことをやっている県はないと思います。死というものを県の行政の中で、知事も出席する形で扱う県というのはないと思いますが、とても大事なことに真正面から向き合う姿勢というものを、今後も皆さんと共有できればと考えているところでございます。長くなりましたが、私からは以上でございます。
[読売新聞]
冒頭お話があった下水管の点検の話について、先ほど県内の30キロぐらい口径の大きい管があるという御説明でしたが、破損はたちまちしないとしても、老朽化の状況など更新の必要性のあるような部分がどれぐらいあるのかみたいなものは、県としては把握されてますでしょうか。また、点検するということですが、点検した結果をどのように対策に生かしていくのかもう少しお話しいただけませんでしょうか。
【知事】
詳しくはまた実務者から説明させますが、明日午後1時半から、この下水管路が埋設されているところ、マンホール付近の地上目視の点検を報道公開させていただきますので、そのとき詳しく県内のインフラの状況については説明させていただきます。しかし、今回国からも緊急で点検せよという大きな管、たくさん流れる管、具体的に言うと、「晴天時、1日最大処理量30万立方メートル、30万トン、口径が2メートル以上の下水管について点検せよ」という通知がきておりますが、こういう該当は県内にはありません。30万トン流れるかつ2メートル以上、しかし流れの量はそこまでないのですが、口径2メートル以上の管というのは県内に32キロあります。これは何が流れるのか雨水を含むのかとか、所管がどこなのか、大津市なのかとかといったことはありますが、それを全てひっくるめると32キロあるということでございまして、定期的にこういう大きなものも小さなものも点検しておりますが、その緊急度判定に応じてそれぞれ対策をとっているということでございます。概ね、流域幹線全区間を10年間で一巡するような点検計画をつくってカメラによる調査も実施しています。そのカメラはマンホールから挿入して、中の状況を点検、記録し、その結果に応じて対策等を講じているということでございます。直近行った緊急判定度調査は管渠総延長370キロのうち、点検、調査をした区間がこの10年余りで300キロ。そのうち、緊急度判定、速やかに対策が必要な箇所はゼロでございましたが、必要な対策を5年未満の間にはしなければならないところが13か所あったということでございますので、その後のストックマネジメントに活かした対策等を講じているということでございますが、詳細はまた実務者から説明させていただきます。
[読売新聞]
県で発表のあった死生懇話会について、書籍化というのは知事のアイデアなのか、職員さん側のアイデアなのか懇話会でのアイデアなのかどういったことだったのでしょうか。また、書籍を読んでいただいてどういうことを知ってもらいたいのか、また5年間の議論でどういう見解が得られて、それを書籍をとおしてどのように知ってほしいのかお伺いします。
【知事】
こういう死生懇話会をつくろうと言ったのも私でしたし、そしてこの間得られた議論の中でなされた僕らが得られた学びというものを一定記録して書籍化しようと言ったのも私だと思います。やはり参加した職員、見ていただいた視聴者だけではなくて、滋賀県でやっているこういった悩みにも似た学びというのを皆さんに問い、そして皆さんからまたいろいろな反響を寄せていただいて、さらに考える視座というものを得られたらいいなという思いでさせていただきました。どのような学びがありましたかということについては、一言では語れないほど、もしくはこういった学びを始めるとよりわからなくなったことが多かった懇話会だったのかもしれません。しかし、私達誰もが死ぬまで生きるわけですから、死ぬまで生きるといったことが改めてわかったということと、死というものが誰のものであるのかということについても様々ありましたし、むしろ死を送る人にとって大切なものという考え方もあるのではないかという視点ですとか、死に至るまでの道程、老いることとか、病と付き合うこととか、そういうことに対する考え方、また家族やそういった大切な人が死に至る状況というのはどのように考えればいいのかと、死を送る人々のいろいろな想いなどについてもインタビュー等で見ること、聞くことができましたので、そういった事々を皆さんと一緒に共有させていただければと思っています。
[読売新聞]
行政側がこういったことを行う意味について、知事はどのようなお考えで始められたのでしょうか。また、ここまで来た結果、それはどうだったでしょうか。
【知事】
私が発信した直後から、職員のアンケートでもこれは宗教のことではないかとか、個人のことではないかと。書籍の中にも書いてありますが、こんなことに行政が関わるということについての疑問や戸惑いがあったのは事実です。今もそういう思いを持つ方もいらっしゃると思いますが、とはいえ、幸せや豊かさを考える、一緒に生きている、ともに生きるということを追求する滋賀県として、生老病死抜きにして、生きていることと老いること、病と付き合うことと死ぬことを抜きにして、豊かさや幸せは語れないのではないだろうかと思うに至り、みんなで中身を勉強し始めたということです。例えば、今日も経営会議で議論しましたが、国土強靱化の地域計画をつくる中身にも、これまではなかったのですが、最悪の事態が発生した場合に、火葬が追いつかない、火葬場が回らないということに対して、あらかじめ想定した準備をしておこうということとか、やはり災害対策もそうです。いろいろな福祉もそうです。死というものを抜きにして行政を語ることができないというのが、これまでもそうでしたけれども、古今東西そうだと思いますが、特に最近の多死社会を迎えるにあたって重要なテーマではないかと考えておりますので、命を輝かせるためにも、こういう分野も逃げ、避けずに、真正面から見て考えていきたいと考えています。
[NHK]
ライドシェアに関わることについて、根本に運転手不足というものがあるということなのですが、そもそも運転手不足だからこそ、様々な知恵を働かせる必要があるということで出来た取組で、それはそれで非常に大事だと思います。しかし、そもそもその運転手不足をどうするかということの考えと、また知事はこれからパリに行かれると思うのですが、インバウンドの誘致というときに、やはりバス路線というのが京都の例でもわかるように非常に重要になっているのかなと思います。その辺の整備というところはどのようにお考えでしょうか。
【知事】
今お尋ねいただいた2つのことはとても重要なテーマだと考えています。現に県内でも、主にバスの運転手が足りないから路線が維持できない、廃線、廃止になるという事態が発生しておりますので、県としても、今年度からバス生産性向上・運転士確保支援事業を創設し、事業者の皆さんと一緒に労働環境や処遇を改善することによって、運転手さんを確保しようという取組をやっています。また、運輸局の支局の皆さんが、退役自衛官の方にバスの運転手をしませんかという取組もしていただいておりますので、それらできることを精力的に行って、運転手を確保する取組を引き続き進めていきたいと思います。また、後段お尋ねいただいたインバウンドもそうです。特に観光で来られた方は、国内から来られた方に対してもそうですけれども、2次交通の重要性、駅から、もしくは駅までのアクセス、マイカーやレンタカーだけではないバスを初めとする公共交通、ライドシェア、タクシーなども重要だと思いますので、そういったものを主要な鉄道駅等からアクセスする手段として整備していくといっ引き続きやっていきたいと思います。例えばライドシェアでは、先般日野町でも甲賀市と同様の手段をスタートされました。また、先を見据えた自動運転の実証を来年度計画しておりますので、こういったものも整備して、2次交通、旅行の方々に対する需要をカバーできるようにしていきたいと考えております。
[NHK]
佐賀県の方で、職員の能力不足ということを理由に分限免職という事例がありましたけれども、他県の例ですが知事はどのように受け止められるでしょうか。
【知事】
一部、伝聞でその状況を聞きましたが、詳細を把握しておりませんので、ここでそのことについてコメントができる状況にはございません。もう少し中身を見て考えたいと思います。
[京都新聞]
下水の関係で確認ですが、知事は先ほどから口径が2メートル以上の所は32キロというおっしゃっていますが、昨日の夜に県の方からいただいている資料ですと、県の管路については24.8キロなのでそれ以外は大津市さんの所管という理解でいいでしょうか。
【知事】
これなかなか私達県民目線からすると、管理する人が誰で流れているものは何というのはあんまり関係がないので、私がくくりまして32キロです。すいません、きちんと正確に内訳を言いますと、下水が流れている県が管理している管は24キロです。雨水幹線を含むと、この24キロが28キロになります。さらに、大津市さんが持っていらっしゃる管を4キロ足すと32キロになるということです。
[京都新聞]
わかりました。先日の定例会見のときに琵琶湖疏水感謝金については改めて会見で申し上げたいというお話がありましたが、昨日に3月4月に契約の締結をされるというようなお話もあり、会見というのはどのタイミングでされるのでしょうか。
【知事】
すいません、(昨日の)解禁付きの会見の中で申し上げたので皆さんも報道の仕方に戸惑われたのではないかなということについては申しわけなかったなと思います。いつでも結構です。ここというときにまた御指定いただければきちんと説明させていただきます。
[京都新聞]
金額についてのお考えを今お聞きしてもよいでしょうか。
【知事】
今でも結構ですよ。
[京都新聞]
物価高騰の折ではありますけれども同額というところに落ち着いたことについて知事としてはどのように受け止めておられますでしょうか。
【知事】
そうですね、この琵琶湖疏水感謝金というのは私達にとっても、またその水を使われる京都市、京都府にとっても、とても大切なものというのがまずあります。明治のときから大正、昭和、平成、令和とそれぞれ名称等は変わってきていますけれども、現在は感謝金として京都市からいただいているものです。ある意味では水の繋がりを示す京都と滋賀の気持ちを繋ぐものでもあると思っておりまして、この2億3000万円という現行の金額をどのようにするのかということについて実務的にも協議また交渉を行ってきたということです。当然物価高をどうみるのか。また琵琶湖の水を保全・管理する費用等をどのようにみていただくのか。ただ一方で京都市内においては人口が減少するということとか、節水等で水の利用が減っているということから、この金額以上のものはなかなか支払えない。もしくはもっと下げてほしいという声があるという双方(考えが)ある中で議論が行われてきて、次の10年間は現行金額を維持する形でいただくことにしようと両者が折り合ったということでございます。ただ、この過程で冒頭申し上げたように、京都と滋賀の気持ちを繋ぐもの、この疏水感謝金を御縁とした様々な取組をさらに広げられることができるんじゃないだろうかという話し合いも行われ、教育面、文化面、観光面で京都市ともっと連携しようじゃないかということを今実務的にも整理中でございます。正式に次の10年間はこの金額で払おうもらおうという契約を締結するまでにまとめて皆さんにお知らせできるようにしようと思っています。
[京都新聞]
物価高もそうなのですが10年という期間は結構長いように思います。環境が様々に変わっていく中で今回ひとまずこの先の10年ということだったと思うのですが、10年スパンというもの自体がどうなのかということですとか、10年経つと前の交渉の時の記憶や記録が薄れていく部分もあって、この辺り何か次に向けて改善していこうみたいな話というのはあったのでしょうか。
【知事】
そうですね。おっしゃったように私はたまたま前回の契約にも立ち会わせていただきましたので、その前の交渉の過程まではつまびらかにわかっておりませんでしたけれども、今回の改定にも一定の思いを持って臨ませていただきました。ただ、取り上げていただくメディアの皆さんは10年前のこのことを御存知ない方も多くいらっしゃいますし、(県の)担当者もそのことを十分実体験として持たないまま次の交渉に臨むということもあると思います。この10年という期間をどうみるのかということについても少しみんなで記録して次の交渉のテーマの一つに、10年がいいのか5年がいいのか、やはり一定の安定性というのも大事なんですけど、10年変えないということについてどうみるのかというのも論点に挙げられるようにしたいと思います。
[中日新聞]
死生懇話会についてですが、最初のお話の中で5回目で一つの節目にしようという話がありましたが、今回の5回目でとりあえずこういった形の死生懇話会は終了という意味での節目ということでしょうか。
【知事】
そうですね。最終この5回目、3月23日にどういう議論になるのかというのはみんなでしてみないとわかりませんが、「何か知事区切りて言うけど続けなあかんがな」とおっしゃるかもしれませんので、ここの議論は大事にしたいと思いますが、この書籍をもって一定の区切りというのはどうでしょうかというのは提示してみたいと思います。
[中日新聞]
下水道の件に関連して土木職員の確保が全国的にも厳しい状況になっているかと思います。滋賀県もなかなか厳しい状況なのかなと思うのですが、その点について採用にどのように力をいれていきたいなどお考えはありますでしょうか。
【知事】
土木もそうですし、建築、水道、下水に携わる職員いわゆる技術職員というものを確保することが難しくなってきている状況というのはこれは滋賀県もまた全国的にもあると思います。後ろの担当者もうなずいていますけど。やはりそれはあります。現有の職員の中で必要な業務をどのように担っていくのかということとあわせて、いろいろな技術システムを活用しながら、以前は多くの人数でやっていたものを少ない人数でどのように対応できるのかということも追求しつつ、仕事のやりがいとか面白さというものを皆さんに知っていただいて、次の若手の方々に志望してもらって、そして志願を採用できる状況をつくっていくということも重要だと思いますので、折に触れこういった仕事の重要性を伝えながら必要な職員を確保していくということに取り組んでいきたいと思います。ただ、もっと早いスピードで人口減少が進み、確保が追いつかない状況というのも早晩想定されますので、広域連合でも自治体、府県を越えて、こういった技術職が担っている仕事を助け合うということも検討し始めていますので、そういう中で、補完し合えるようにもしていきたいと思います。