令和6年11月19日
(県政記者クラブ主催)
【知事】
皆さんおはようございます。今日は高校生3人が後の発表のためにこの記者会見室にお越しいただいておりますので、心から歓迎しながら高校生の皆さんに目指していただけるような記者会見を、答える側として行っていきたいと思います。
11月15日、崇仁親王妃百合子殿下が御薨去されました。本県には昭和44年、1969年日本赤十字社滋賀県支部赤十字大会に御臨席いただきましたほか、昭和56年、1981年には国体におきましても御来県いただき、バレーボールなどの観戦をいただき、温かい応援を賜りました。謹んで哀悼の意を表したいと存じます。
昨日(11月18日)、滋賀県の姉妹州であるブラジルのリオグランデドスール州のエドゥアルド・レイテ知事をはじめとする20名の訪問団を本県にお迎えをいたしました。(スライドを見ながら)最後、リオグランデ号に乗って次の視察先に行かれるときの記念写真であります。レイテ知事とは今回初対面になります。とても魅力的な、時にチャーミングなお話をされる若いリーダーでいらっしゃいますし、大統領選挙にも挑戦されたということでございまして、同じ政治家として大変刺激を受けたところでございます。短い時間でしたが、とても心に残る親交を行えたのではないかなと思います。会談では、来年姉妹県州協定締結45周年になりますので、その来年に向けて、交流を促進するための確認書に調印を行いました。大きな水害の被害を受けていらっしゃるということでございますので、治水対策への関心を強く持っておられます。したがって、治水に対する知見と経験を共有することでありますとか、世界湖沼デーの制定に向けて一緒に協力しようということ、さらには滋賀公園という公園がリオグランデドスール州のポルトアレグレ市というところにあるそうでございまして、そういった公園をより良くするための技術の交流などが行えればという確認書に調印したところでございます。来年はぜひ記念使節団を派遣したいということもお伝えし、先方からは熱烈なる歓迎、招待をいただきましたので、私が訪伯することも含めて調整、検討していきたいと考えております。さらに会談では、洪水被害支援金を多くの方々から御厚志を賜りましたので、1,040,622円の贈呈を行いました。御厚志をいただきました多くの方々に改めて感謝申し上げたいと思います。今回、レイテ知事から被害が深刻であった、まだまだ復興道半ばだ、支援が必要だということ等をお聞きいたしましたので、引き続きこの支援金の募集は行っております。来年3月末まで行いますので、ぜひ皆様のお心賜れれば幸いでございます。
来月12月2日で現行の健康保険証の発行が終了いたしまして、マイナンバーカードでの保険証利用、マイナ保険証を基本とする仕組みに移行いたします。現在お使いの健康保険証につきましては、12月2日以降、最長で令和7年12月1日までの1年間、健康保険証に記載されている有効期限が先に到来する場合はその日まで引き続き御使用いただけるという制度になっております。過去のお薬、診療の情報に基づいたより良い医療が受けられるなど、マイナ保険証にはいろいろなメリットがございますので、ぜひこのマイナ保険証の積極的な御利用を呼びかけ申し上げたいと思います。マイナンバーカードをマイナ保険証として使用するためには事前の手続きが必要となります。詳細は滋賀県、そして厚生労働省、デジタル庁のホームページ等を御確認いただければと存じます。
それでは3点、資料に基づいて情報提供させていただきます。
まず1つ目、滋賀県立大津商業高校と滋賀県情報発信拠点「ここ滋賀」が連携いたしました初の取組であります「大商マルシェ」についてお知らせをいたします。この取組は、今年度から教育委員会で取り組んでいる高校版DMO観光ビジネスプロジェクト事業の一環でございまして、大津商業高校の生徒6名が11月30日土曜日にここ滋賀で、生徒自らが厳選した滋賀の名産品のPR販売会を実施するというものでございます。伝統工芸の「びんてまり」のPRですとか、「長命寺みそ」を生徒が考えたレシピとともにPR、さらには福祉施設と共同開発したマルチスタンドの販売も行うとのことです。販売会以外にも、ここ滋賀の観光コンシェルジュとともに、来館者への観光案内業務を行うということのほか、来館者への滋賀県の観光に関するアンケート調査、ここ滋賀近隣の他の県のアンテナショップの実地調査を実施するということでございます。ここ滋賀におきましても、これまでの情報発信や物産の販売、滋賀への誘客機能に加え、次の世代の育成に繋がるような取組は大変有意義であると考えておりまして、今後の新たな可能性を広げるものとして期待をしております。今日はこの「大商マルシェ」に参加する生徒のうち、代表者3名、清水さん、奥村さん、そして田中さんにお越しいただいておりますので、この後、この3名の生徒と担当職員が会見後にレクをさせていただきますので、ぜひ御取材いただければと思います。
2点目、「ICOCAでGO鉄道版ビワイチパス」を11月22日から「KANSAIMaaS」アプリにおいて発売しますという情報提供です。私たち滋賀県とJR西日本は令和4年、2022年6月8日に包括的連携協定を再締結いたしまして、その中でDX、デジタルトランスフォーメーションの推進に関することについての項目を新規で追加し、連携して取り組むこととしております。現在展開しております滋賀県観光キャンペーン「いこうぜ♪滋賀・びわ湖」の特別企画として、JR西日本が近江鉄道、長浜観光協会と連携し、ICOCAを利用して県内をお得に周遊できる「鉄道版ビワイチパス」を発売していただけることとなりました。DX、デジタルトランスフォーメーションの推進ということで、パスを購入するにはスマホ用アプリ「KANSAI MaaS」の登録が必要となります。発売期間は11月22日から来年3月30日まで。御利用は11月22日から令和7年3月31日までの連続する2日間が有効だということでございます。JR西日本様にはこの商品の造成を始め、PRのためのチラシ制作など多大なる御協力をいただいたところでございます。本県といたしましても、観光関連施設へのチラシの設置、各イベントSNS等でのPRを実施してまいります。県内を観光する際の移動手段として、今まさに紅葉シーズンですが、マイカー自家用車等の御利用が多いので、このビワイチパスを使って公共交通機関を利用した観光の促進に繋げていきたいと思います。2日間利用できますので、県内に御宿泊いただいてこの滋賀の魅力を存分に御堪能いただければと存じます。ぜひ今回やってみて、どれぐらいの御利用があるのか見て、またできる限りデータなども共有させていただいて、これからのおもてなし、もしくはキャンペーンに繋げていきたいと考えているところでございます。
そして3つ目、県内介護事業所に向けた「おたすけブック」についてお知らせをいたします。介護事業所における円滑な外国人介護職員の受け入れを支援促進していくために、県と県内業界団体等が協力いたしまして、滋賀県独自の冊子を作成いたしました。各種受け入れ制度の解説から、取組事例の紹介等までを網羅した冊子を都道府県で作成するのは全国でもあまり例がないということで、先駆けた取組だと聞いております。また、官民連携で取り組んだ、事業者の皆さんと一緒につくってきたということも特徴でございます。冊子作成の背景には、過去に県が実施した外国人職員の雇用状況等についての調査結果がございます。外国人職員の雇用を計画している事業所のうち、半数以上が日常生活や介護業務の支援指導をどのように行ったらいいのか不安だということでありますとか、文化や風習への対応に不安があると回答されておられます。また、3割強の事業所が事前にどのような準備をすればいいのか見当がつかないとされており、外国人職員受け入れの情報不足が課題であるということも判明いたしました。そうしたことから、うまくいった成功事例や参考情報をわかりやすく提供することが必要だと考えまして、この冊子を作成することとしたということでございます。この冊子には、県内で外国人介護職員の雇用を進めている16の法人、21の事業所での取組事例を御紹介したり、入職された外国人職員、受け入れられた職員の方、また利用者それぞれのお声が掲載されており、現場のリアルが御理解いただける内容になっております。生産年齢人口の減少と高齢者の増加等により、外国人職員の受け入れは人材確保施策の1つとして進めていきたい、いかなければならない大変重要な取組でございます。外国人職員の雇用を検討されている事業所には、ぜひこの冊子をご覧いただいて、1歩踏み出すきっかけになればと思っておりますし、さらによりよいものができないかということについても今後追及していきたいと思います。本来であれば、打ち出して印刷して皆さんにお配りすればいいのですが、どんどんバージョンアップさせるために、QRコードから読み取ってネット上で御覧いただいて、必要であれば御自身で必要なところだけプリントアウトするという形になっておりますので、よろしく御理解、御協力いただければと存じます。
私からは以上です。
[中日新聞]
鉄道版ビワイチパスについてですが、「いこうぜ♪滋賀・びわ湖」は基本的に他府県から県内への誘客がメインかと思うのですが、このパスは当たり前ですが県内を主に周遊できるものになっており県民の皆さんも楽しく利用できるかなという印象を受けました。県民へのメッセージがあればお願いします。
【知事】
そうですね。私も先般、鉄道で半ビワイチ、プラスサイクリングをやったのですが、まだ発売期間ではなかったので使えませんでした。使えたらずいぶん回れたなと思っているくらい2700円で2日間というのは魅力的な価格設定、ルート設定、サービス内容になっていると思いますので、おっしゃったとおり、私達県民にも広く楽しく御利用いただける設定になっていると思いますので、ぜひ御利用をいただいて、これから色づく湖国や冬の湖国、美味しいものもたくさんございます。水鳥もたくさんいますので御堪能いただければと思います。
[中日新聞]
介護の「おたすけブック」について他の都道府県に先駆けてというお話がありましたが、それは県内での外国人雇用が他より進んでいるからなのか、それとも他と比べて採用に課題があるからなのか、どちらでしょうか。
【知事】
両面あると思いますが、進んでいる・遅れているということよりも、先ほども申し上げたように、雇用状況等の調査をいたしまして多くの現場の不安のお声ですとか、本当は雇用をしたいけれども、どうしたらいいのかという情報が不足しているというお声に基づく対応でございまして、行政だけでつくるのではなく、そういった事業者の皆さんと一緒につくる。また実際に働いている人、一緒に働いている人、そういった方々によるサービスを受けてらっしゃる利用者、いろんな方のお声も集約してこれから頑張ろうという方々に対する有効なメッセージ・情報を届けられたらということだと思います。
[中日新聞]
期待するところで、一歩踏み出すきっかけになってほしいというお話がありましたが、県としては介護人材の外国人雇用もどんどん進めていきたいという思いで間違いないでしょうか。
【知事】
そうですね、外国人の方々のこういった介護分野でのキャリア形成ですとか、活躍を応援していきたいし、ご縁ですよね。もちろん足りないから働いてということだけではなくて、これも出会いですし繋がりだと思いますので、いろいろな国々から風習、風土、言葉も違いますが、そういったものを乗り越えて、人としてのぬくもりを伝え合う介護職場で、働き甲斐を持って働いてもらえたら嬉しいなと思っています。そういったことをみんなで支え合っていけるような、そういう取組をつくっていきたいと思います。
[中日新聞]
兵庫県の知事選が先日の日曜日に投開票され、齋藤知事が再選されましたが、知事としての受け止めとその勝因はどこにあったと考えておられますか。
【知事】
まずは当選された齋藤さんに対しては心から祝意を申し上げたいと思います。当選された勝因・要因がどこにあったのかというのは報道でいろいろと言われていることは承知しておりますが、実際どういったところにあったのかということについては私も定かではありません。近く齋藤さんにもお会いできる機会もあるでしょうから、そういった場などでどういう反応があったのか聞いてみたいと思います。持論ですが選挙は人を、特に候補者を強くもするし優しくもするというのが私の持論ですので、今回の失職、そして選挙・当選というものでどのように齋藤さんが変わっていかれるのか、また兵庫県政がどうなっていくのかということは注目したいし、関西広域連合としてはメンバー、構成府県の一つですので今後とも強く連携しながら自治を発展させていきたいなと思っております。
[中日新聞]
これまでの記者会見でお答えになっているかもしれませんが、知事と齋藤知事は比較的距離としては近い存在でしょうか。
【知事】
そうですね。年齢は私より少し若いですけれどもとても優秀です。いろいろなことを御存知で精力的に活動してこられた方なので、そういった意味でいろいろな話はします。
[中日新聞]
先ほどお話しがあったように関西広域連合でまた連携を強めていきたいというところで、再選された齋藤知事との距離感というか、どのように向き合っていきたいと考えていらっしゃいますか。
【知事】
これまでどおり、そして今回の経験を経られ更に私達にも教えていただけることがあるでしょうから、そういったことも積極的に吸収していきたい。特に来年1月17日は阪神・淡路大震災から30年。また大阪・関西万博では兵庫県はフィールドパビリオンを展開しながら「いのち輝く未来社会のデザイン」を基礎にこの防災というものを中心に据えて世界に発信していこうと。兵庫が経験してきたことを皆さんと共有したいという、こういう志も既に披瀝され様々な御準備をされておられますので、この取組は一緒に力を合わせて進めていきたいなと思っています。
[日本経済新聞]
大津商業高校のマルシェについては面白い試みだと思いますが教育委員会が主導している話で、DMOは観光庁が進めていますが結構露骨に稼ぐんだと言っていて、要するに観光で地方が稼ぐという枠組みで、それと教育委員会として高校生を前面に出して県のPRをするという、それ自体はいいかと思うのですが、教育と商業主義の境をいろいろと言う人もいるかもしれない。そういった点で教育面でこういう意義があるという理論武装が必要だと思うのですが、どうお考えですか。
【知事】
なるほど。さすが日本経済新聞社さんらしい鋭い質問だと思いますが、そういったところが滋賀県らしくていいんじゃないかなと思いますね。大津商業高校ですから商業を志す。また商業を切り口に社会を見たり、将来の夢を描く学校で学ばれているので、商業の一つの現場である「ここ滋賀」での産物をどのようにPRすればいいのかという勉強をすることは、その後に繋がると思うし、儲けるという字は人偏に信ずると書くので。よく教えてもらったのは、人偏に信ずるですので、信者というのが漢字を分解するとあって、やっぱりファンになっていただくということとか、近江商人はやっぱり儲けようと思ったら、今のことだけ、売る人、買う人のことだけじゃないことも大事にせなあかんということをやっていたと教わっていますので、そういったことなどもこの活動の中で体感してくれるといいなと思いますね。
[日本経済新聞]
さすが旧東京高等商業学校を出た知事だなということがよくわかりました。今後もこういった形で、高校生あるいは大学生とか中学生と連携をしていきますか。
【知事】
今回1年目ということなんです、この「高校版DMO・観光ビジネスプロジェクト」。そして商工観光労働部と教育委員会、もちろん大津商業高校現場の皆さんと連携してつくってこられましたのでまず11月30日にやってみてどんな感想を持たれ、効果があるのかを検証して1年で終わりというのも寂しいので3年間あるこのプロジェクトを有効に使いたいと思います。その後、その過程において、その後どうするのかというのを一緒に考えて、高校生というのは社会にとっても未来にとっても希望の存在だと思うので、高校生に焦点を当てたこういった事業は大事にしていきたいと思います。
[日本経済新聞]
高校版DMOは教育委員会で取り組んでいると書いてありますが、他にも別の取組もやっているのでしょうか。
[担当課]
滋賀県では他になく、この取組がはじめてです。他県では千葉県で高校生版DMOを令和2年度まで実施されており、参考にさせてもらっています。千葉県では文科省の事業の一つとして取り組まれています。
[日本経済新聞]
滋賀県としてははじめてですか。
【知事】
はい。滋賀県としてはじめてということです。
[日本経済新聞]
先日の福井県知事との会談で、報道されていたとおりだと思うのですが、北陸新幹線に関しては一貫して変わらず米原ルートは考えずに今発表されているルートを維持するということでよいでしょうか。
【知事】
北陸新幹線の敦賀以西のルートは小浜、京都、そして大阪へということで既に決めていただいていますので、その決めていただいたルートをできるだけ早く推進するために力を合わせようということを確認したところです。
[日本経済新聞]
それは2人きりで話しても同じでしょうか。
【知事】
2人きりというかオープンの場で話をしまして、いろいろ課題はあるけれども、協力して進めていこうと。特に今年が重要でして、来年度着工するためのルートを年内に決めて必要な予算を予算案に計上するというのが今年課された大きなテーマなので、それを後押しするための活動を強力に推進していこうということです。
[日本経済新聞]
並行在来線の問題は解決できるという認識でしょうか。
【知事】
在来線の問題も大変重要で、私達は、これは福井県も同様ですが、敦賀以西の今後の事業には並行在来線は存在しない、ということを主張しています。そのことをこれから整備新幹線を着工しよう、ここからここまでの区間ということを決める国において確認することが5つあるのですが、着工条件を整えることの1つのピースになりますので、このことを確認していただくことも着工を進めていく非常に重要な要件なので、早く私達の主張どおり確認してくださいと。もしその主張が飲まれないとすれば、私達はその並行在来線の経営分離に同意できないので着工条件が整わないということになります。
[日本経済新聞]
昨日、ブラジルの州知事との会談は公開でしたが、その後、州知事と食事をされた際に何か新しい話というのはありましたか。
【知事】
会談の場でも言われましたが、その後、昼食をともにする場で、やはり今回は私達が来たのでぜひ次回は来てほしいということを熱烈に招請を受けたということと、レイテ知事ご本人がエネルギーや、とりわけ農業、その農業の水利ですね。水をどう貯めて、どう有効に使うのかということ。お米の生産の7割をリオグランデドスール州で担ってらっしゃるということでしたので強い御関心を持っていらっしゃいました。滋賀県ではその水をどのように農地に回しているんだと。琵琶湖から逆に灌漑している、汲み上げて灌漑、回しているということに大変興味も持たれていましたし、そういったこともぜひこれから共有しよう、そんな話をしました。
[日本経済新聞]
昨日の会談後のぶら下がりで三日月知事から民間企業の交流の可能性もあるのではないかという話をされて、レイテ知事からもアグリビジネスや鉄鋼業など非常に盛んでという話をされていました。来年仮に滋賀県から訪問する場合には、県庁の人だけではなく民間企業やその代表といった人たちも一緒に行く可能性はありますか。
【知事】
来年の訪問団にどういった方々に加わっていただくのかは、もう少し考えたいと思います。まだ私自身も行ったことがないのでどういう状況になっているのか、また県の職員も以前は派遣させていましたが、近年途絶えていますので情報が十分じゃないことから来年どのような団を組成するかというのは、もう少し考えたいと思います。ただ、行政だけではなくて民間も含めた交流をつくっていく、広げていく、続けていくというのはとても大事なことだと思いますので、そういったことは常に念頭に置いておきたいと思います。
[日本経済新聞]
行くとしたら国スポの前でしょうか。
【知事】
来年かなりタイトなスケジュールでビッグイベントもありますので、物理的に知事の日程というのはそんなに空ける、つくるのは容易じゃないと思いますが、今回先方の議長、議員の方もいらっしゃっていて、レイテ知事も常々おっしゃっていたんですけど、やっぱり知事だけじゃなくて議会の承認なくして、私達は物事を進められない。実は昨日も選挙制度のこととか、議会との関係とか、そういうことも話題になっていました。すごくそういったところも二元代表制の滋賀県にも通ずるところがあるので、行くとすれば議会の皆さんとも何か手を携えてっていうことも考えたいなと思っています。
[日本経済新聞]
兵庫県知事選の結果についてですが、百条委員会が再開し、県議会全会一致でやめろと言われてやめた知事が戻ってきてどうするのかなど、兵庫県はこれから相当大変だと思うのですが、それについて関西広域連合のトップとして何か憂慮することはありますか。
【知事】
この間報道等で様々な指摘が報じられておりますけれども、詳細はわかりません。ただいろいろな経緯、経過があって、失職されて選挙で再び民意を問われて、結果が出たわけですから、この結果に基づく対応というのをみんなが考えていかれるんだと思います。
[日本経済新聞]
21日に関西広域連合の委員会があって、多分そこで齋藤さんとお会いされますか。
【知事】
早ければそうです。
[日本経済新聞]
21日は(次期関西広域連合長に)立候補されますか。
【知事】
齋藤さんを初めとする構成府県市のメンバーの皆さんがどのようにおっしゃるのかというのを虚心坦懐に受け止めて、私は自分の進路を決めていきたいと思いますが、一期二年やらせていただいたので、引き続きやることも含めて、これは前向きに考えていきたいと思います。
[京都新聞]
昨日の税制審議会の後の囲み取材で私は直接お聞きしたわけじゃないのですが、地域交通計画の関係で今の交通のレベルを維持していくか、より充実させていくかというところの方向性を年明けにかけてある程度決めていきたいというようなお話をされたと伺っていますが、そういう理解ということでよろしいでしょうか。
【知事】
地域交通計画については、先週末の16日から2回目のワークショップを始め、県内6か所でメンバーにお集まりいただいて、私達の暮らしがどうなったらいいのかな、そのためにそれぞれの公共交通がどうあったらいいのかなというのを、積極的に投資しようというシナリオと、現状維持のままでいいんじゃないかというシナリオと、市場原理に任せたらいいんじゃないかの3つのシナリオで、そのシナリオに応じてどんな暮らしになるのかなというのをイメージしていただけるような資料を用意しています。それに基づいて皆さんに今回まだ1か所しかやれていませんけど、どんなところがいいかなというのを実際に選んでいただいて、伴う課題と伴う負担の議論をしていただいているので、これから12月から1月にかけて県内6か所でやってみて、どういった皆さんが御意見をお持ちなのかというのを少し見たいと。それを見れば現状維持なのか、それともより積極的に投資をしていくのか、市場原理に任せるのかというこの6回のワークショップを経た皆さんのお考えが一定つかめるでしょうから、それに基づいてかかる費用、そしてそれらを賄う負担、財源についても議論する素材が出てくるんじゃないのかなということなので、2月だと思いますがその後開く全体のフォーラムで一定の方向性というものをみなさんに御提起できたらいいなということを申し上げました。
[京都新聞]
その場合、現状維持というのがどういう現状維持なのか、交通のレベルを維持していくのに負担レベルは現状維持で済むのかというところもあると思いますので、現状維持であったとしても交通税の導入の検討というのは続けていくということになるんでしょうか。
【知事】
おっしゃったとおりで現状維持の中にも現状維持するために、ただでさえ運転手さんが減っていることに対する手当が必要だということとか、いろいろなその3つのシナリオを選択されたとしても、ただこのシナリオの中でもこういうことが必要、こういうことが不安といういろいろな御意見が付随して出てきています。それらも少し分析をして、どういうことが必要なのかというのを積み上げて、それを実現するためにはどれぐらいの費用がかかるのかという御説明をして、一方でその費用を何で賄うのか、こういう議論をこれからしていく必要があるんじゃないかなと思います。
[京都新聞]
方向性が定まったとしてもそれをもって交通税の導入の検討はストップするということにはならないということですか。
【知事】
そうですね。交通税をつくるための議論をするためにやっている議論ではなくて、私達の暮らしをより良くするため、そしてその暮らしをより良くするための交通ビジョンという計画を今つくっていて、この計画を実現するための財源、これも併せて議論しましょう。この財源の一つに、私達が負担分担し合う交通税というものがもし仮にあればどういうことになるのかというのは、これは引き続き継続して議論していきたいと思います。
[共同通信]
5月に大津市の住宅で保護司の方が保護観察対象の男に殺害された事件があり、その男が地検に昨日起訴されましたが、殺人とか銃刀法以外でも保護司の業務を妨げたとする公務執行妨害罪で起訴されてまして、この点からも保護司のなり手不足であったりとか安全確保の対策などが行政側にも引き続き求められていくかなと思うんですけれども、これについて滋賀県としてはどのようにお考えでしょうか。
【知事】
更生保護、再犯防止のために中心的に御尽力され、また今後の御活躍も期待されていた新庄さんがお亡くなりになったということの衝撃は私たち滋賀県民として、もちろん知事としても強く深くございます。これは関係者、お仲間の御一同様も同じであります。このことによって更生保護、再犯防止の取組が停滞、後退することがないように、みんなで力を合わせてやっていこうと。ただ保護司の方がお亡くなりになった、何らかの事件に巻き込まれたということで、ただでさえなり手が不足している、もしくは高齢化してきているそういったことにより、強い不安をお持ちの方も多いということもありましたので、関係者の方との意見交換などを行って国に対する要望・提案ですとか、こういったことも積極的にやっていこうとしているところです。国もその後検討会等が行われて、保護司の皆さんの活動をどのようにすれば、より安全なのか今日的なのかという検討をしてこられて、一定の方向性も出されていますのでそういう取組がどのように進んでいくのかというのを私達も注視したいし、滋賀県は滋賀県として関係団体の皆さんと、さらにどういったことができるのかというのを一緒に考えていきたいと思います。ただ、起訴の内容、事件の内容というのは未だ明らかになってない部分も多いので、司法手続きの中で、解明されること、真相が明らかになることを期待したいと思います。
[NHK]
鉄道版ビワイチパスについてですが、通常ビワイチというと自転車で琵琶湖を1周するものというイメージがありますが、今回この鉄道を使うということでどういった層をターゲットにしているのかということと、期待する効果をもう少し詳しく教えていただけたらと思います。
【知事】
私も何回かやっていますけど、サイクリングのビワイチも楽しいんですが、この鉄道を使ったビワイチって違った楽しみがあります。車窓を楽しむということもありますし、こうして乗り降り自由でしかも値段が一定割安ということになれば、運賃費用負担はあまり考えずに2700円で2日間乗り降りできる、時刻表を紙でもネットでもいいんですけど繰りながら計画を立てて、途中下車しながら沿線地域を楽しむことができる。食べるものもそうですね。場合によってはお酒をいただくことも含めてできますので、ならではの楽しみ方があるんじゃないかなと思います。幸い滋賀県は琵琶湖を中心にこの鉄道ネットワークが1周していますので、ちょっと京都の山科とか、京都にも行っていただいて乗り換えていただいて、1周する楽しみを味わってもらえればなと思います。さっきどなたかの御質問で、もちろん他県から来られる方もそうなんですけどインバウンドの方もそうですが、私達県民もまだまだ知らない沿線の魅力というのがあるので、そういったことを知るきっかけにもなればなと思いますね。
[びわ湖放送]
今の質問に関連してなんですけども、今回このビワイチパスが子どものセットはないということなんですけれども、当然これ御家族で楽しめるものかなと思うんですけれども、例えばファミリーで使えるみたいなことがあったらもっといいなと思ったんですけど、そのあたりはどうなんでしょうか。
[担当課]
価格が元々低いので子ども料金の設定はないです。
【知事】
そうですね、今もスタッフが説明したように2日間で2700円でそもそもお得ですので、子ども用の設定はないんですけど、実際どういう方々がどういうグループ等で御家族でなのか、御利用されるのかというのをちょっと見た上で、今後またJRさんともこういう設定にしませんかとか、こういうふうにしませんかという、何か情報意見交換ができたらいいなと思います。
[読売テレビ]
クマの目撃情報が増加していますが、県として何か対策は考えておられますでしょうか。
【知事】
おっしゃったとおり、クマの目撃情報、ツキノワグマですね、これは今年度だけでも158件10月31日現在ということでとても多く寄せられています。まずはクマを見たら危害を加えられないよう、加えないようにお互い気をつけながら適切な行動をとるということと、山の状態についてはどんぐりの実がなっていないとか、山の状態を皆さんと一緒に見て、どのように回復させていけばいいのか、こういったことを考えていきたいと思います。あとはクマが好むようなものを人里等に多く置きすぎないと。悩ましいのは柿の木とかで滋賀県の集落であればこの時期たくさんなっていますよね。これがまた一つの風物詩・楽しみでもあるんですけど、そういうものがあると寄ってくるんじゃないかということも言われていますので、こういった管理を皆さんと一緒にやるということが大事ではないかと思います。