令和6年9月25日
(県政記者クラブ主催)
【知事】
だいぶ彼岸も過ぎて涼しくなってきました。体調が変化しないように気をつけてください。万博まで200日、国スポまで368日となりました。障害者スポーツ大会まで395日と、これからこうやって日数を数えるボードで皆さんにお知らせします。
議場でも申し上げておりましたが、石川県能登半島で大変多くの大雨が降り、多くの方が元日の地震災害に続いて、被災をされておられます。心からお見舞いを申し上げます。また、県からも緊急消防援助隊の出動、また被災市町の支援、住民の皆さんの支援ということで、これから県市町力を合わせて支援をするために、23日から先遣隊2名を能登町役場に派遣し、今ニーズ把握をさせていただいているところでございます。
もう1つは、既に今日の午前にお知らせしていると聞いておりますが、琵琶湖の無酸素状態が確認され、例年よりも早い時期の確認だったということでございまして、この状況を私も大変心配しております。このスライドは、琵琶湖の水深90mの地点、北湖の第一湖盆と言われる場所での状態です。そこにヨコエビの死骸も確認されたということでございます。既に御質問等もいただいていると聞いていますが、こうした状況の背景には、気候変動の影響もあるのではないかということだそうでございます。台風が来ず、雨風が琵琶湖に来ずに、岩盤のようなこの固い層があり続けると混ざらないということでございます。他にどういう背景があるかというと、5月から6月、北湖の表層で大型の植物プランクトンが多く、それが沈降して湖底で分解されるときに、底の酸素の消費が進んだ可能性があるのではないかということ。また、表層水温が高く、水温躍層が強固に形成されるというのは先ほど申し上げたとおりですね。台風が今のところおかげさまで来ていないという状況も影響しているのかもしれません。引き続き状況を注視していきたいと思います。雨風によって混ざり合うこともあるのですが、大きくは春先の琵琶湖の深呼吸が待たれるという状態になりますので、いよいよ秋から琵琶湖の底に酸素が少なくなるという時期を迎えたということでございます。
もう1つ、免許の自主返納事業について改めてのお知らせとなりますが、皆様方にお見知りおきいただきたいと思います。県内における人身被害を伴う高齢者の交通事故の状況は、1月から8月末までで601件発生しており、これは全体の35%、死亡事故に限っては73%を占めているということだそうでございます。改めて、高齢者の皆さんの交通事故防止対策が重要だということがございます。その対策の1つとして、高齢者の運転免許の返納ということがございますが、返納者数を見てみますと、令和元年に約6600人で、青が返納者、うちオレンジが高齢者、ピークが約6600人。そこから右肩下がりに減少してきたということでございます。そこで、9月15日から県警、JR西日本と協働いたしまして、75歳以上の返納者の皆様方に対し、ICOCAカードにポイントを付与させていただく事業をスタートしました。ちょうど今、秋の全国交通安全運動が展開されております。運転免許を返納され、公共交通機関をより利用するきっかけにしていただければと思います。
また、先ほども申し上げたとおり、万博開幕まで200日前ということで、この後15時からピアザ淡海となぎさ公園におきまして、「ごみゼロ大作戦×○○atびわ湖」というイベントが開催されるということでございまして、このスライドは先般、大阪の淀川で実施した時の写真でございますが、いのち輝く未来社会のデザインの万博ですので、命はぐくむ水の繋がりプロジェクトということで、水をテーマに様々な取組をこれからも行っていきたいと思います。
少し前置きが長くなりましたが、今日は1つ資料に基づいて御説明いたします。先ほども申し上げましたが、今日で「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」総合開会式まであと368日、今週28日土曜日でちょうど1年前ということになります。いよいよ1年前ということでもございますので、それぞれの大会の機運醸成に繋げていくため、来る11月16日土曜日、大会の開催1年前イベント「みんなのスポーツFestival!」というイベントを開催いたします。「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」の開閉会式の会場となります彦根の平和堂HATOスタジアムにおきまして、東京オリンピック競泳金メダリストの大橋悠依選手のトークショー、SNSの総フォロワー数が500万人を超えていらっしゃるというインフルエンサーのMumei(むめい)さん、ご存じのお笑い芸人のテツ&トモさん、陸上日本記録保持者の落合晃さん、またハードル選手の山本亜美さんのスポーツ教室など、様々な豪華ゲストを迎えて、スポーツを軸に、食や笑いなど様々な魅力が詰まった内容を御準備させていただいております。参加費は無料です。事前申し込みも不要ですので、お気軽に御参加いただければと存じます。また、この会場で「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」をみんなで支える運営ボランティアの説明ブースも設ける予定でございますので、多くの方に大会ボランティアについて知っていただく機会にもなればと思っております。この運営ボランティアは昨年10月から募集を始めて、今5300人以上の方に御応募いただいていると。1万人集まったらいいなということでお呼びかけ、御案内していますので、ぜひ皆さん御参加いただければと思います。また、こうした中、多くの方がボランティアとして大会に関わって、その記念になればということで、株式会社平和堂様がオリジナルHOPカードをつくってあげようという御協力もいただけることになりました。ボランティアに限定してお渡しするHOPカードということだそうでございますので、記念になればというふうに思います。
私からは以上です。
[中日新聞]
運転免許自主返納支援事業についてですが、令和元年が最も多くどんどん下がっているということですが、比較的返納が難しい方は公共交通機関を使うのが難しいところに住んでらっしゃる方かと思います。そういった方へのサポートを何か考えておられますか。
【知事】
おっしゃったとおり、返したい、返すも選択肢だけども、返しちゃったら移動ができない、いろいろと不自由があるので返そうと思っても返せない方も大勢いらっしゃると思います。それは住んでいらっしゃる地域の問題ですとか、あと仕事の関係ですとか。そういう方もいらっしゃるので選択や行動変容の一助になればということで今回のこのICOCAポイント付与サービスを提案させていただいているものです。ただ、これでも駅が遠いとか、そういった方もいらっしゃると思いますので、こういう事業を行うことで、また返納して暮らしをしていただくことで出てくるニーズというのもまたあると思いますので、今後またさらにどういう制度が必要なのかということを考えていきたいなと思います。
[中日新聞]
立憲民主党の代表選で野田佳彦元総理が選出されたということで、それについての受け止めと新代表へ期待することをお願いします。
【知事】
23日午後にテレビで中継される臨時党大会の状況、全てではないですけど、ほぼ見させていただいて、決定過程の一部も見ておりました。この難局、大役を担われることになりましたのでいろいろと大変なこともあろうかと思いますが、頑張っていただけたらなと。また、元総理までなさった方が代表でいらっしゃいますので、いろんな御経験もお持ちだと思います。また、政権交代するんだと、もう1回総理になるんだという、なかなか言えないことというか、決意としておっしゃっていますので、そういったことに向けてどういう形で臨んでいかれるのかというのは注目していきたいなと思っています。
[中日新聞]
中国の深センで日本人学校に通う男子児童が殺されてしまうという悲しい事件がありました。滋賀県は湖南省と友好姉妹提携を結んでおられますが、本事件による経済も含めた影響など、考えられておられることはありますか。
【知事】
まずはこういった被害に遭われた方その御家族含め、関係者の皆さんにお悔やみを申し上げたい、また、様々な心に傷を負われてる方もいらっしゃると思いますので、お見舞いを申し上げたいと思います。まだ事実解明が「どういう方が」「どういう理由で」「どのように」ということが進んでないように聞いておりますので事実解明をすると同時に、多くの邦人、これは駐在の方もいらっしゃるでしょうし、旅行者の方もいらっしゃると思いますので、そういった皆さんの安全確保に向けて中国の御協力、また日本外交当局の関与、こういうものが必要だと思いますので、そういったものを注視していきたいと思います。本県も今おっしゃっていただいたように、湖南省とは友好姉妹の関係になって、長く、そして広く、深い関係がございます。駐在員もおりますので離れているとはいえ、中国でそういったことがあると「大丈夫か」とか「気をつけろよ」というような連絡を取り合いながらですね、コミュニケーションをとっておりますので、こういった事件自体に日中関係、湖南省と滋賀県との関係が毀損されることがないように、停滞することがないように心を配っていきたいと思います。
[日本経済新聞]
兵庫県知事が議会から不信任決議を受けたことについて、近隣県の知事として、また広域連合長としてコメントをお願いします。
【知事】
知事が二元代表の一角である議会、議員の皆さんから不信任を突きつけられ、全会一致でそのことが議決されるというのは、ある意味で衝撃というか、とても重いことだなという風に思います。そこに至る過程・原因・背景というのは、私も全てを詳らかに知るわけではありませんが、報道等で知るところ様々な要因があったと思いますので、そういったことは我々も自戒の材料として、滋賀県の自治充実・発展のためにいかしていきたいと思います。関西広域連合の広域事務そのものはそういった事態に影響されることがないように進めていきたいと思います。今週末も広域連合の会議がありますし、様々な議題で議論することが予定されておりますので、そこはしっかり進めていきたいと連合長としてもそのように思います。
[日本経済新聞]
広域連合長としての任期が12月に終わりますが、その後どうされるのか、考えはまとまりましたか。
【知事】
この会見でも夏の間考えたいということを申し上げておりまして、もうお彼岸も過ぎて秋深まってくる頃ではありますが、なお熟慮しているところです。ただ1期2年、やれたこともあれば、わかってきたこともございますし、徐々にいろいろな関係というのが、職員との間もそうですし、ともに担う首長、副知事、副市長らの皆さんともございますので、そういったものをどのようにいかしていくのかということは前向きに考えていきたいなと思っています。
[日本経済新聞]
何かデッドラインがあるのでしょうか。いつ頃までに決めたいなとか。
【知事】
任期が12月の初旬頃までと承知しておりますので、やはりその前の手続きの関係で言えば、この9月、10月中には決めてある程度の下準備というものもしていく必要があるのではないかと思っております。
[日本経済新聞]
近江鉄道の上下分離から半年が経過しましたが、大体スキームどおり、順調という認識ですか。
【知事】
4月から公有民営、新しいスキームで再スタートした近江鉄道でございますが、これは先般9月12日にみんなでどういう状況なのかという会議もやりましたけれども、おかげさまで営業収益等については、また、輸送実績等については対前年どころかコロナ前も上回りつつある状況だと聞いております。なお精査が必要ですけれども。ただ4月以降、事故トラブルが、これが8月末までで17件発生していますし、うち8件は国に報告をしなければいけない事態でございました。いろいろと、踏み切りの問題ですとか、老朽化する施設の問題ですとか、様々な課題があることも事実だということを認識しておりますので、引き続き、安全輸送・運送のために役割、責任を果たしていきたい。また、新スキームになって、サービス改善でありますとか、利便性向上でありますとか、沿線住民の皆さんが期待されることにどのように応えていくのかということも、これは課題であり可能性だと思っておりまして、ICOCAの導入ですとか、あと様々な割引。聞いていますシルバーパスは大変好評で、まもなく1万人を超えていきそうだという御報告もいただいておりますので良いことは伸ばし、困ったことは克服できるようにしていきたいと思います。
[日本経済新聞]
ICOCAについては国スポに間に合うようにということを要望されたようですが、その辺はどうなるのかまだわからないようですね。
【知事】
なかなか厳しいこともあるようです。営業をされながら運行されながらそういった施設の改修をしていくことになりますし、駅だけではなくて車両の設備も更新なり、投資をしていく、改修をしていく必要があるようでございますので、必ずしも全て国スポまでに間に合うという状況ではないのかもしれませんが、やはりこういうビッグイベントめがけて努力を傾けるというのも重要だと思いますので、ここは諦めずに頑張っていきたいと思います。
[日本経済新聞]
JRとの相互乗り入れをしたらどうかという話をしたことがありますが、その辺は全く話題にもならない感じでしょうか。
【知事】
話題にならないことはありません。レールの幅も一緒ですし、かける電圧も同じですので可能性としてはあると思います。ただ両数をどのようにするかとか、いろんな安全基準、作法、手順が異なる列車がそれぞれの線路に乗り入れるということは事故・トラブルの原因にも繋がりかねない。滋賀県はそういう意味で信楽高原鐵道の大きな教訓もありますので、理論的には不可能ではない乗り入れではございますが、やろうと思えば、なお乗り越えていかないといけない課題もあるのではないかと思います。ただ、例えば八日市発-草津行とか、いろいろ、あるといいねということは話題にはなるようになってきましたので、夢は捨てずに追いかけてみたいと思います。
[京都新聞]
冒頭に琵琶湖の無酸素状態の話がありましたが、昨日の議会でも琵琶湖の話がありました。その中で湖内の栄養有機物、魚介類に繋がる物質の循環が気候変動などの影響で妨げられている可能性が調査の結果示唆されたですとか、それを受けてなのかわからないですけど、環境省と良好な水質と豊かな生態系が両立する管理手法の検討を進めているところというお話がありました。このことについて、どのような調査をされて、どのような結果が出て、環境省とはどういうものをつくろうとされているのでしょうか。
【知事】
まず大きく言えば、琵琶湖の水質というのはおかげさまで以前の赤潮が何度も発生する状況からは改善されてきていて、北湖においては水質環境基準を良い意味で乗り越えていけるレベルにまでなってきております。ただ御質問にもありましたように、魚介類を育む湖として栄養状態はどうなのかということ、また漁協の皆さんからは、むしろ綺麗にしすぎて魚や貝が育たなくなっているのではないかという御心配のお声、こういったものをいただいているという状況です。現に瀬戸内海などではイカナゴや海苔の生育のために栄養をむしろ海に入れていくべきではないかという視点に立った改善なども議論されているということでございます。琵琶湖も大阪湾や瀬戸内海と繋がる湖、水系でもございますので、そういったことをどう考えればいいのかということでありますとか、かねてから私達は森の状態、そして流れる川、それが琵琶湖にどういう影響を与えているのか、単に琵琶湖の中の水質、リンや窒素だけではなく、栄養がどのように循環しているのかということについて調査をしてきましたので、新たな水質指標づくりというようなものも必要ではないかという観点に立ち、環境省等と議論、研究を進めているところです。今この時点で何か新たな基準が設けられて、これまでやってきたことを変えていこうというようなことにまでは繋がっておりませんが、温暖化の影響がどのように作用しているのか、またこれまであまりいなかった植物プランクトンがどう影響しているのかなど様々な幅広い観点からの研究や調査がなお必要だと聞いておりますし、琵琶湖の水は閉鎖性の水域で、流れてきたもの、琵琶湖にあるものを汲み上げて水道水に使うということもございますので、海の水とはまた少し違うことを考えなければいけないということがあるようなので、そういうことも考え合わせてどういう状態を保とうとするのかということは、今後も国ともよく協議しながらつくっていきたいと思います。
[京都新聞]
新たな水質指標を入れるかどうかだったり、環境省との検討というのはゴールなりスケジュール感は決まっているのでしょうか。
【知事】
今の時点でゴール、そしてこの年度までにここまでというようなことまでは定められているわけではありません。やはり調べれば調べるだけ、考えていかなければならないことが出てくるようでございまして、人間はもちろんのこと、いろいろな生態系にも影響を与える。そして琵琶湖で取り組むことは、他の湖沼に影響することにも繋がりますので、そこは慎重かつ丁寧に議論や研究、調査を積み重ねていくということだと思います。
[時事通信]
ジェンダー平等債についてお聞きします。昨日の代表質問での知事の答弁では具体的な発行手法であったり、スケジュールは検討中というお話がありましたが、ジェンダー平等を目指す上で野心的な目標を掲げるという言葉もありました。滋賀県の状況でいえば、女性就業者に占める非正規雇用者の割合が53%ということなどがありますが、野心的な目標とはどういったことなのかお聞かせください。
【知事】
ありがとうございます。答弁の中でも申し上げましたけれども、あれはいつだったか、湖北地域で学生の皆さんと意見交換をしたときに、御自身がお住まいになっているところ、家庭環境、地域の状況など、特にあの学生さんは女性の方だったと思いますが、自分のお母さん、おばあちゃんの暮らし方、生き方を見ていて、お祭りの準備では女性が食事の準備を担い、男性はお酒を飲んで楽しんでいて、これでいいのかな、こういうことでいいのかなと疑問に思われていることなどを直接聞いたときに、まだまだ性別で固定的に担っている役割の多さ、根深さというのが、それぞれの地域、それぞれの分野であるんだろうなと。そのことが、ここ(生まれ育ったところ)で暮らしていく将来を描きにくくしているとするならば、そういうものを解消していかなければならないなと強く思いました。いろいろな報道で示される国際比較もしくは都道府県比較を見るにつけ、働いている人の中で(女性が)管理職に占める割合はどうなんだろう、正規職員に就いている割合が男女別にどうなんだろう、都道府県別にどうなんだろうというものを見てみると、滋賀県はもっともっと改善していくことで多様性が増し、多様性が増せば、イノベーションも活発になる。もしくは皆さんの選択肢も増えてくる。こういうこともあるんじゃないかと思うに至り、それを経済界、金融界の支持、共感、御協力もいただきながら、改善克服する手段の一つとして、ジェンダー平等債というものもあるんじゃないだろうか。アイスランドでしたか、他の国ではそういうものをされている例もあるので勉強しようと。春先から勉強会なり、検討をしてきましたので、7月の知事10周年の会見のときに今後考えていきたい政策テーマにジェンダー平等、ジェンダー平等債というものを皆さんに御提起申し上げたということです。今おっしゃったように、野心的な目標を掲げてそれに賛同される方の地方債への支持、購入というものをもって、それらを達成していく。なければまた更なる努力が必要となってくる。このサステナビリティリンクボンドのやり方というのも、重要な選択肢の一つだと思っています。そういうやり方も含めてジェンダー平等債のあり方を考えようと。もしそういう選択をした場合については野心的な目標をどこにどう掲げるのか。これは滋賀県でできることもあれば、民間企業の皆さんに御協力いただくこともあるでしょう。行政としてやらなければいけないこともあると思うので、何年でどこまで目指すのかなど目標の定め方も様々だと思います。そういった事ごとを行政、県庁内だけではなくて、広く皆さんと考えるようなプラットフォームづくりというのも、必要じゃないかなと思っていますのでいろいろな視点に立ってみんなで考えていけたらいいなと思っています。
[時事通信]
7月の就任10周年を迎えられた記者会見のときに、勉強会を県庁内でも行っていくとおっしゃっていましたが、その後どういった展開があったのか現状お話できることがあればお願いします。
【知事】
会見の前からいろいろと実務的には検討をしてきましたが、ああいった場での表明、そしてその後のメディアの皆さんの取り上げを見て、県庁内での関係部局の議論というのは、今ずっと加速してきている状況だと思っています。ですのでどういったところで、どういう形で浮上させていくのか、皆さんにもっと知っていただけるような場に仕立て上げるのかというのは今後考えていきたいと思っています。
[毎日新聞]
新設される特別支援学校についてお聞きします。守山市の金森町を候補地として選定されましたが、これまでの特別支援学校は割と郊外に設置されることが多かったと思います。特別支援学校を街中や駅近に設置することでどういう効果が見込めるのかについて知事のお考えをお聞きしたいです。
【知事】
草津にある草津養護学校と野洲にある野洲養護学校の児童生徒がすごく多く、何とかしなきゃという課題がありましたので、両校に通う児童生徒の皆さんの居住先、そして今後増えるであろう入学者を想定をすれば、野洲と草津に通う子どもたちのいる地域で、その両学校の中間あたりが必要なんじゃないかということで、守山市をターゲットに、守山市内のどこがいいかなということで考えてきたという経過があります。と同時にこれからつくるのであれば、場所の御理解をいただけるかどうかというのもあるのですが、やはり地域の中で、地域の皆さんとも関わりを持ってバス以外で通学する人もいると思います。校外学習等でいろいろとふれあわれることもあると思います。そういったことが今のそれぞれの学校でもしていただいておりますが、よりしやすい環境、公立のみならず私立の学校とも連携しながら、特別支援教育を充実させていくことも必要なんじゃないかということを考えていました。もう一方で、分離新設をするときから街中にできるといいねということは一つの目標として持っていたというのはあります。ただ地域の皆さんにより御理解いただけるように、これからさらに努めていかなければならないと思います。
[毎日新聞]
開校時期とかは未定ということでしたが、今後のスケジュール感などについてお示しいただけないでしょうか。
【知事】
またスケジュール感が示せるようになったら示したいと思います。今はまだ場所はここだろうということを決めて、地域の皆さんに御理解をいただきながら、どういう形で土地を我々が持たせていただけて、そして工事のスケジュールがつくれるのかというのを今ちょうど考えているところですので、それが固まり次第皆さんにお知らせしたいと思います。一方で、子どもたちの成長、発育はこれ日々ありますので、つくると決めたならばできるだけ早く実現し、通えるようにするということは常に念頭に置いて今準備をしているところです。