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知事定例記者会見(2024年5月7日)

令和6年5月7日
(県政記者クラブ主催)

知事定例会見にて壇上で話す三日月知事の写真。知事の横に資料表示用の大きなモニターが映っている。

【知事】

今月もどうぞよろしくお願いいたします。

新年度、いろいろな部署で、また新たな立場で皆様慣れてこられましたでしょうか。それぞれ悩みや課題もあろうかと思いますが、お健やかにお過ごしいただくことをお祈り申し上げたいと思います。

ゴールデンウィークはいかがお過ごしだったでしょうか。それぞれお仕事の方、お休みの方、様々な御予定のある方がいらっしゃると思いますが、ゴールデンウィーク、多くのお客様が県内の観光地にお越しになられました。県内の5つの施設で5月5日、こどもの日に無料デーを設けさせていただきました。詳細は担当からそれぞれ報告に基づいて発表しますが、速報ベースでは、現時点で県立美術館と陶芸の森は数字が上がってきていないということでございますが、琵琶湖博物館は昨年度の2倍以上、そして鱒井養鱒場は、コバルトブルーのビワマスという変異種のもの珍しさもあってなのか、天候に恵まれてということもあってだと思いますが、2倍近くのお客様がお越しになりました。

また、ゴールデンウィーク前半に開催された「びわ湖の春 音楽祭」にも多くの方がお越しいただいたということでございますし、B2リーグの滋賀レイクスの1部復帰に向けたプレーオフも奮闘中ということでございます。また、彦根城、石山寺などその他の地域も大変多くのお客様で賑わったということだそうでございます。コロナ5類以降、本格的なゴールデンウィークは初めてということもございますし、天候も良く、曜日配列が良かったということで、多くの方に御来県いただいたとすれば、大変いいことだったと思っております。課題等あれば、今後の施策に生かしていきたいと思います。特にビワイチは楽しむ方も大変大勢いらっしゃいました。大杉副知事も大津から長浜まで自転車に乗られたということも聞きまして、どういう課題があるのか、また今後の可能性があるのか、担当者と一緒に検証していきたいと思います。

5月8日、明日で大津市で起こりました保育園児の交通事故から5年ということになります。昨夜も群馬県で大変痛ましい交通事故があり、子どもを含む犠牲者がいらっしゃるということでございますが、この交通安全対策、その後の緊急点検を受けて様々な対応をとっておりますが、まだ全てが完了しているわけではありませんし、ハードだけで防げるものではなく、運転手のいろいろなマナーや思いやり等々、ソフトの対策によるところも大きいので、今後も不断の努力を積み重ねていきたいと思います。

先月に一部発表しておりますが、デジタル高速無線通信EMC評価ラボの開所式の件、既に御確認いただいているかと思いますが、明日5月8日に開所式を行います。このEMC評価ラボなるもの、皆様の方がお詳しいかもしれませんが、「Electromagnetic Compatibility 」を評価するもの、Compatibilityとは電磁両立性というものでございます。同様の言葉に「EMI」、「EMS」というのがございまして、EMIが「妨害を与えないかどうかを確認する」、EMSが「異常動作しないことを確認する」に対し、EMCというのはその両立性を確かめることができるという高度な施設であり、国内の公設試験研 究機関では初めての施設(※電磁ノイズとWi-Fi通信品質の同時測定施設として)でございます。この分野、通信を利用して様々な機器サービスが利用される昨今でございますので、それらの開発に資する施設として、県内企業はもとより、関西では現在、公設試の共同利用を行っておりますので、広く御利用を呼びかけてまいりたいと存じます。

また、職員の採用上級試験の受験申し込みを受付中ということでございます。採用予定人員は、既に4月に実施いたしました先行実施枠を含め157人で過去最大ということでございます。「琵琶湖とくらしを守る」、「三方よしで笑顔を広げる」、「豊かな未来をともにつくる」という滋賀県職員のパーパスをつくって呼びかけていく採用試験にもなりますので、より多くの方々に受験いただけるように、ぜひ皆様方の報道等での御協力もいただければ幸いでございます。社会人の方々を対象に実施しております経験者採用試験につきましては、今年度から特別な公務員試験対策が不要なSPIによる能力検査を導入するということでございます。

知事定例会見にて壇上で話す三日月知事の写真。本日の話題提供の情報がモニターに表示されている。

さて、それでは私の方から資料に基づいて1点申し上げます。中国湖南省の関係でございます。今年で友好提携41周年を迎えます。中国湖南省に設置しております滋賀県誘客経済促進センターが開設5周年を迎えることとなりました。これを機に、大杉副知事を団長といたしました湖南省訪問団を派遣いたします。湖南省副省長との会談、記念式典、観光プロモーションの開催等を行うこととしております。5月16日~19日を予定し、大杉副知事はじめ関係職員、また観光を切り盛りしておりますびわこビジターズビューローの職員、さらには現地で事業展開されております県内企業を含む日系企業11社の方々も合流していただきまして、総勢約20名の規模となる予定でございます。4年後の友好提携45周年に向けた様々な協議でありますとか、来年戦後80年を迎えます。昨年、私自身も参り、芷江(しこう)での平和記念式典を開催いたしましたので、そういったことを今後どのように発展させていくのか、こういったところを会談等で探ってまいりたいと思います。また、センター開設5周年の記念式典を滋賀県主催で開催いたしますし、これまでオンライン等で様々な交流イベントをやってきました。これらを発展させる形で滋賀の地酒、伝統工芸品等のPRを行いながら、滋賀県への誘客を進めていきたいと考えているところでございます。ぜひ御都合の許す方は、御取材いただければということを申し上げて、私の冒頭のコメントといたします。

[朝日新聞]

まず、今、御説明があった県職員採用試験に関して、大学卒業程度を対象とする試験の呼び名を「上級試験」というのは、滋賀県だけではなく他の自治体もそうだと思うのですが、「上級」という言葉は今の時代からするとどういうイメージを持たれるかということを考えるときに、公務員試験の対象としてふさわしいのか考えてみてもよいという気がしますがいかがでしょうか。

 

【知事】

確かに何をもって上級と言うのか、その間にどういう線引きがあるのか、今資料を持ち合わせているわけではありませんが、考えてみたいと思います。

 

[朝日新聞]

初等教育や高等教育とは違い、上級という言い方が世間的に抱かれているイメージからすると、言葉を変えてみてもどうかなと思います。もしも滋賀県が率先してやるならば、全国からも高く評価される声もあるのかなと感じました。

 

【知事】

いろいろなことを御存じの記者からの問題提起ですので、考えてみたいと思います。

 

[朝日新聞]

子どもの声を聞くということに対する三日月県政としての覚悟、本気度をお尋ねしたいと思います。まず声を聞くというのはよく言いますが、国民の声を聞く、野党の声を聞く、県民の声を聞く、住民の声を聞くといういろいろなケースがあり、本気で声を聞くという以上は、ただ聞きおくだけとか、あるいはガス抜きに終わるのではなくて、例えば受ける側が想定していたことと違ったとしても、それはしっかりと受け止めて形にするということがあって初めて成立するのかなと思います。言った側からしてみれば、そうした形があって初めて聞いてもらえたという実感が得られるのではないかと思います。そこで子ども基本条例の制定についてですが、今、審議会に諮問して、この検討部会で議論が進んでいます。この検討部会は、10代の子どもも委員として参加し、大人の委員と本当に同様に発言をされていると聞いています。その10代の委員は授業があるので、授業が終わってからでも参加できるように検討部会の開催の時間帯を夕方に設定しているということで、この仕組み自体は、子どもの声を聞こうという、その本気度というのはすごく感じられるなと思っています。一方、実際の議論はどうなのかというと、前回の会見の場で京都新聞からも御指摘あったのですが、10代の委員の述べた意見に対して、事務局の県側が、「県が目指しているゴールとは違う」というふうな言い方をして、県の方向性を曲げないということがありました。意見を言った10代の委員が、子どもの意見を言ってほしいと言われて委員になったのに思っていたのとは違うという違和感というか、不信感を抱いているというふうなことがあり、これでいいのかなとその場にいて感じました。こうしたやり取りが、どこまで知事に報告を行っているのかはわかりませんが、こういうやり取り等について知事としてどういうふうにお考えでしょうか。

 

【知事】

まず、子どものために子どもとともにつくる県政「子ども・子ども・子ども」というテーマの中で基盤に置いております。したがって、いろいろなチャンネルで、いろいろな場で子どもの意見、思い、提案、悩み等を聞きながら、学校づくりや社会づくりに生かしていくということはとても大事なことだと思います。すぐに全てならなくても、またそれと違う意見との兼ね合いの中でこういう形で整理しようと思うとか、こういう方向がいいんじゃないかということも含めて、全て聞いたから全てやるというものではなく、どういう課題があってできないかというやり取りも行いながら、学校づくり社会づくり等に役立てていくということが大事だと思います。聞いてそのまま聞きっぱなし、聞き流しということではない対応を大事にしていきたいと思います。また子ども基本条例の検討過程についても、後段言及いただき、ゴールデンウィーク期間中には様々な報道等もなされたことを承知しております。もちろん子ども世代も含めて、いろいろな方に参加していただいております。様々な配慮等もしながら、より多くの意見が出しやすい環境をつくるということは引き続き行っていきたいと思いますし、述べられた意見がどのように扱われているのか、県が持っている方向性と違うというやり取り、そういう言い方はどうかと思いますが、思っていたのと違うという違和感を持たれたとするならば、どういったところにそういう違和感を持たれ、どうすればより多くの皆様方が違和感なく御参加いただける環境になるのかということを一緒に考えていきたいと思います。ただ、いずれにしろ基本となる条例を制定する検討部会なので、時間も限られているところもあるでしょう。その条例検討に資する御意見を皆様方から忌憚なくいただけるよう、事務局を務める県として努めていきたいと思います。

 

[朝日新聞]

知事がおっしゃったとおり、この条例は三日月県政が目指している子どものために子どもとともにつくる県政のシンボルであろうと思います。しかもこの条例は、子どもの声を聞く権利を謳う形での条例づくりを進めていると思うのですが、そうした子どもの声を聞くということを目指そうとしている条例を策定するプロセスに、子どもを代表するような委員がこうした違和感を持ったままでいいのか、そうした形で進められていくとなると、まさに子どもの声を聞くための条例づくりで子どもの声を本当に聞いているのかという疑念を抱かざるを得ないのではないかと思います。例えば委員と委員の間での対立であれば、そこは話し合いの上どのように折り合いをつけるかということはあるとは思うのですが、これはそういうものではなく、委員から出た意見と県が描いていたイメージと違うというところは折り合いをつけるという問題ではないと思います。諮問した立場である以上、審議会の議論としてどういうふうに進めていったらいいのかというのは、もう少し考えるべきではないのかなと思います。

 

【知事】

そういった御指摘は受け止めたいと思います。どういった文脈、やり取り、テーマの中でそういったことが言われたのか、聞くことになったのかということにもよると思います。議論の過程でいろいろと食い違いですとか、違和感というのは全くないわけではないと思います。したがって、どういう流れの中でそういったことが出てきたのか、そして今後そういったことがどのように取り扱われるのかというのを見ながら、必ずしもスケジュールありき、何か到達点や御意見ありきだということでだけで議論するのではなく、せっかく御参画いただく皆様が御納得いただける形で答申が賜れるように、我々も努力したいと思います。

 

[朝日新聞]

今回の条例策定にあたり、子どもの声を聞くという施策をいろいろ打ち出しておられ、以前にも子どもを対象にインターネットで意見を募集したというのは、非常に子どもに寄り添った試みだと思っております。これから条例案が完成したら、また改めてパブリックコメントという形で広く意見を募ると思うのですが、こういう場でも子どもの声をできるだけ聞くということが求められます。単にパブリックコメントで、ホームページで条例をアップして意見のある人はどうぞみたいな感じになると、なかなかそれを見て、応募する人はたくさんいるわけではないと思います。特に今回子どもの声を聞くというのであれば、もっと子どもがパブリックコメントに参加しやすいような、子どもたちにもこういうことがあって意見を聞いているよということがわかるような、何かしら工夫というのを考えていらっしゃるのかお尋ねしたいと思います。

 

【知事】

大事な御提案だと思います。通り一遍のパブリックコメントにならないよう、子どもの意見もいろいろと寄せていただきやすいやり方を考えるということも大事だと思います。

 

[時事通信]

選挙の際の投票所の立会い方法についてお聞きさせていただきます。具体的には先月23日に鳥取県で6月の智頭町長選で全国初となる投票所のオンライン立会いを行うと発表がありました。全国的にも人口減少や高齢化で投票所の立会人の確保が難しくなっている状況が続いており、実際に滋賀県の市町にも確認をしたところ、特に山間部の地域での立会人の確保が難しいというお声も聞かれました。オンラインを含めて投票所の立会い方法について、何か現在の手段とは異なる新しい代替手段の導入を検討していることなどがありますでしょうか。

 

【知事】

まず基本的に選挙管理委員会が所管され、御検討される事項ではあると思いますが、この件は鳥取県の平井知事ともいろいろな場で、大変公職選挙法に詳しい知事でいらっしゃいますので、教えていただきながらどういう形で提言したり改善したらいいのかというのを一緒に考えているテーマでもあります。先般は人口減少化の社会づくりについてシンポジウムが行われましたけれども、その基盤となる選挙、また投票の立会いはどのような形で公正さを保つための担保を取っていくのかということは重要な課題だと思います。法に定められた立会人を確保するために非常にそれぞれの現場現場で御苦労され、さらにはその御苦労を克服できないが故に投票所が確保できないという課題があることに対して、鳥取県は率先して対応策を考えていらっしゃるということだと思います。こういうことをぜひ県内市町とも共有して、今後の目指すべき方向性というのを探っていくべきだと思います。ちなみに県内でも、例えば長浜市で共通投票所というのを商業施設等で設けられたり、また米原市が移動期日前投票所というのを導入されたりと、様々な工夫、努力をされていらっしゃることがありますが、なお進むこの人口減少化において、さらにどういう取組をするべきなのか、そういったことが可能になる法制度の改正というのをどのように提案できるのかというのは不断に考えていきたいと思います。

 

[京都新聞]

今回、職員採用試験でSPIを導入をされるということですけれども、これまでの課題やこういった取組をされる要因について御説明いただけますでしょうか。

 

【知事】

詳細は担当にも確認していただければと思いますが、受験者層が社会人である方々も多くなってきているということを考慮し、特別な公務員試験対策が本当にいるのかと。民間企業等においても広く採用されているこのSPIというものを導入することで受験することの心理的なハードルを下げることができればということがあるのではないかと思います。

 

[京都新聞]

受験される方にたくさん来てもらいたい、幅を増やしたいというところがあり、導入されるということでしょうか。

 

【知事】

そうですね。私はSPIは受けたことがないのですが、何となく公務員試験というとすごく難しくてハードルが高い、実際そういう面もありますが。そのレベル以上にそう思ってしまうことがあるとするならば、自分たちがやってきたことを生かして、就職活動等で受けてきた試験なども参考にしながら突破していけるとするならば、選択肢は広がりますよね。

 

[京都新聞]

国民スポーツ大会について、報道ベースですが今後あり方の検討をされる中で1年を通じての開催という構想があるようですが、自治体として一定の期間に集中して実施するのと、1年を通じていろいろな競技を少しずつやっていかれるのはメリット、負担軽減というのはどういったところにあるのでしょうか。

 

【知事】

国民スポーツ大会、全国障害者スポーツ大会の改革に関する検討、議論というのは極めて重要だと思っています。まずは、私ども来年開催予定されております「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」を10年を超える長さで準備を進めてきましたので、コロナによる延期というものを乗り越え、いよいよ来年開催させていただきますので、多くの方々をおもてなしし、盛り上げ、その後のレガシーに繋がるような形でみんなで力を合わせていきたい。このことに尽くしていきたいと思っています。その上で改革と言っても、どんなことが問題でどうしようと思っているんだという議論の中で、例えば通年開催というものも一つ案にしたらどうだろうかということが言われているのだと思いますが、どういう形で何をもって通年開催というのかということにもよると思います。想像できる、もしくはこの間報道されているベースで申し上げるとすれば、短期間に一つの場所に多くの方がお越しになるということが課題、負担だとするならば、それを場所的にも期間的にも分散できるとすれば、負担軽減に繋がるのかもしれません。ただ、そのことがどれだけの盛り上がりに繋がるのかとか、あと競技のなんというのでしょうか、レベルの高さというものに繋がるのかというのは未知数だと思います。この辺りのことをいろいろな例を出しながら議論するということだと思います。いずれにしろ2巡目が一回りする時期が近くきます。内定・決定というスケジュールに沿って決まっていく過程に入っていきますので、その期間を利用して3巡目に過度な負担を一つの自治体に背負わすことがないようにという問題意識からの検討だと思いますので、その中で議論していきたいと思います。

 

[京都新聞]

確認ですが、通年開催されることによってその懸念点は先ほどおっしゃったようにその盛り上がりの部分などにあると思いますが、一定負担が軽減されるところもあるということでしょうか。

 

【知事】

例えば我々で言えば、万博の開催年と重なるため、宿泊施設または移動手段といったことを今調整するために奮闘、奔走しておりますが、そういったことが分散開催にすることによってどのように軽減されるのか、また通年開催というものでどのようになるのかというのは、これは可能性としてはあると思います。

 

[びわ湖放送]

ゴールデンウィーク中の湖岸の駐車場についてですが、今年は見回りを強化されたということでしたが結果はいかがでしたでしょうか。

 

【知事】

後ろに真っ黒になりながら期間中担当してくれた職員がおりますので、詳細はまた聞いていただければと思いますが、総じて、多くの方にお越しいただけたということでございます。今回巡視をさせていただいた志那1(中)駐車場においてはマナーがとてもよく、整然と御利用いただけたという報告を受けております。ただ、その中にあるトイレ等の水不足などいろいろな課題もあったようでございます。したがって、次の夏、次の秋どういう対応対策をとるのか考えていこうということを指示いたしました。

 

[びわ湖放送]

取材途中で湖岸道路を通りましたが、職員がいらっしゃるところは問題がなかったと思うのですが、他の駐車場はやはり枠外駐車が結構多かったです。全体をどう見て回るかというところが課題だと思うのですがそのあたりどのようにお考えでしょうか。

 

【知事】

報道で御取材されている方々や、もちろん御利用いただいている方、御通行いただく方も含めて、今後どのようにすればいいのか、またいろいろな御意見を共有させていただければと思います。今回は職員を延べ50名近く投入して、朝から夕方まで立ち会うという人海戦術で実施し、おっしゃるように職員がいるところは枠外に停める車がなかったということだけで良かった良かったというものではないと思います。したがって、今後どのような対策をとっていくのか、さきほど申し上げた(トイレの)水のこともありますが、人ではない手段を使う場合、電気というものがそういった地域にきているのか、十分あるのかというようなことの確認も含めて、いずれにしろ、この夏・秋に向けてどのような対応をとっていくのかということを考える中で、今いただいた御指摘などをよく検討していきたいと思います。

 

[びわ湖放送]

去年は有料予約制ということをされていましたが、知事の今のお考えではどちらが良いというのはありますでしょうか。

 

【知事】

今回、職員が出て確認してみましたが、その場所は良かったがそれ以外でどうだったのかということがある。そして昨年度やらせていただいた有料化ということについては一定御理解はいただけたのかもしれませんが、有料化というものをそもそも是とするか非とするかという検討もあろうかと思います。なので現時点でこちら側でということはないのですが、ただいずれにしろ以前から強調しておりますとおり、私達にとって大切な公園という空間の施設利用も含めてどのようにマナーを守っていただき、綺麗に保ち、全ての方に御利用していただきやすい環境にしていくのか。そのためにどういうルールを整備していくのかという視点で考えていければと思います。ただこの1年やってきたことも踏まえながら今後のあり方を考え、1か所だけじゃなくてどこまで広げるのかということや、都市公園のだけでなく自然公園をどうするのか、そもそも公共の空間にそういった料金をお願いしていくということの妥当性というのをどのように考えていくのか、これは幅広いテーマだと思います。したがって少し時間をいただきながら、いろいろなことをやらせていただいておりますので、この過程もぜひ皆さんと共有しながら今後のあり方を考えていけばと思います。

 

[びわ湖放送]

今後レジャーシーズンでどんどん多くの皆さんが琵琶湖に遊びに来られるかと思うのですが、利用される方に呼びかけをお願いできますでしょうか。

 

【知事】

琵琶湖岸をはじめとする自然空間、今とりわけ話題になっている琵琶湖岸の公園含めて、これは私達滋賀県内のエリアではありますが、広く人間や、また全ての生きとし生けるものたちの大切な空間だと思いますので、独り占めせず、みんなのことを考えて、でもせっかくの場所ですので、大いに憩いの場として活用していただければと思います。私達はその空間を大切に守り、また引き継いでよりよいものにしていくために、役割責任を果たしていきたいと思います。

 

[日本経済新聞]

 知事はゴールデンウィークはどのように過ごされていましたか。

 

【知事】

 いろいろな意味で充実した時間を過ごさせていただきました。

 

[日本経済新聞]

大杉副知事の湖南省訪問ですが、滋賀県誘客経済促進センターのオープンが2019年7月だとすると、すぐコロナになり誘客施設としては失礼ですが開店休業状態だったっという感じでしょうか。

 

【知事】

おっしゃるとおり、2019年開設ですのでいろいろな課題があったことは事実です。ただ、これは2018年に35周年を機に私が湖南省を訪問させていただいた折に表明をさせていただきました。コロナ禍においてもオンライン交流ですとか、様々な会合・人材交流ですとか、特に好評だったのは観光地をウェブで巡りながら滋賀の魅力を伝えるということで、これまで16回開催して700人以上が参加され、私もその報告を随時受けていますが大変な盛り上がり、コロナが明けたら、もしくは機会を見つけて滋賀にいきたいという感想なども聞かれています。また経済交流という面では、伝統工芸品展を開催するために中心的な役割を果たすということがあったり、そこにいるスタッフも滋賀県の職員ではないのですが、この現地スタッフが大変滋賀県のことに協力的で、先般の呉桂英長沙市書記の御来県の折にもですね、同行しながら精力的に活動していただいておりますので、今後の展開には大いに役立つのではないかなと思います。

 

[日本経済新聞]

開設5周年記念式典ではありますが、実質的には本格オープンということではないのでしょうか。

 

【知事】

今のお尋ねに対しては、すいません、私は3割も同意しないのですが、確かにコロナ禍はあったけれども、コロナ禍においての役割を、果たしてきたことを確認したいという思いです。いよいよ本格的な交流が可能になる、こういうことになって、例えば経済的なこと、社会的なこと、文化的なこと(の交流を深めるには)をさらにどういった可能性があるのかということを確認する機会になればと思います。

 

[日本経済新聞]

副知事が訪問するのは、センターができてからは最高位ですか。

 

【知事】

開設時に当時の由布副知事が行ってくれています。今回は5周年という節目ですので、今回大杉副知事の予定を何とか段取りをつけたということです。

 

[日本経済新聞]

 開設時以来の副知事の訪問ということでしょうか。

 

【知事】

副知事としてはそうですね。私は昨年行っていますし、この建物には滋賀県のみならず各国・各機関の出先事務所もあり、あと一番下の階では、いろいろな物産を紹介するようなものもありますので、有効に活用していければと思います。

 

[日本経済新聞]

4月24日の駐日インド大使の訪問についてですが、駐日インド大使から東京のインド大使館で滋賀県デーなるものを開催したいという提案があったのでしょうか。

 

【知事】

おっしゃる通りです。

 

[日本経済新聞]

実現性の方はどうでしょうか。

 

【知事】

先般御来庁いただいたシビ・ジョージ駐日インド大使から東京にある大使館において、滋賀県デーなるものを開催したいと思うがいかがと御提案されましたので、私はとても前向きな良い提案だと受け止めました。したがって、御立ち去りになられた後、国際課長にどう思うということを尋ね、いやいい提案だと思うので、検討準備したいと言っていました。

 

[日本経済新聞]

実施するとしたらどんなイメージでしょうか。

 

【知事】

それはまだこれからです。スペース的なもの、また時期的なもの、その中で何ができるのか、詰めなければいけないことがたくさんあると思います。ただいずれにしろ、インドという国とこのような関わりを自治体として持てることというのはとても意義のあることだと思いますので、前向きに対応していきたいと思っています。

 

[日本経済新聞]

東京のインド大使館はよく知っていますが、結構広くて九段下にあるのですが、いつも桜の季節に大使館を開放してインド料理の屋台を出したりしているので、そういった感じで実施するのかなと思ったのですがそこまでまだイメージがあるわけではないということでしょうか。

 

【知事】

まだこれからだと思います。私は国会議員時代に一度、ニューデリー、オールドデリーに視察で行かせていただいたきりなんですが、インドといっても広いですし、世界で一番多くの人口がお住みのところですので、経済的なことや文化的なこと、どういった交流ができるのか、そのために大使館で開催しようという滋賀県デーというのをどのような形でつくればいいのかというのを一緒に考えていければと思います。

 

[日本経済新聞]

先日、西武球場で行ったような感じで実施するのでしょうか。

 

【知事】

いやボールは投げませんけど。大使は確か食文化の事にもお触れいただいたと思いますが、滋賀県のこと、水のことを含め、滋賀県内にある企業のこと含め、何か文化的観光ではない事々についても言及されていたように思いますので、まだまだインドとの関わりというのはつくり広げていけることができると思います。

 

[日本経済新聞]

いろいろな企業とか自治体が中国よりもインドの方に軸足を移しており、滋賀県にもインドの方がずいぶん来られています。大使から滋賀県の企業向けのインド進出セミナーみたいなことをやりたいといったお話もあったようですが、こちらの開催についてはいかがでしょうか。

 

【知事】

経済界の皆さんともよく議論したいと思いますが、これについても、滋賀県内の企業の皆様方にインドとの交流、そしてインドへの投資、インドからの投資も含めて、考える機会としては私は有効ではないかなと思います。したがって、いつどのような形で開催すればいいのかということを検討していきたいと思います。

 

[共同通信]

先月、人口戦略会議が公表した2050年までの20歳から39歳の女性の人口が50%以上減少する自治体の割合について、滋賀県は沖縄、東京の次の全国で3番目に減少する割合が少ない自治体として発表されていましたが、その要因も含めて、知事のお考えがありましたら教えていただけますか。

 

【知事】

まずファクトとして、基準として、その人口戦略会議の中で述べられていたように、20歳から39歳の女性の人口もしくはその減少度合いを見ながら、自立持続可能性自治体、ブラックホール型自治体、消滅可能性自治体、そしてその他と分類分けされたその基準に基づいてみれば、今おっしゃったようなことが言える、もしくは比較して述べられるということだと思います。それ以上でもそれ以下でもありません。ただ、だからということではなくて、滋賀県内の自治体も市町19ございますけれども、それぞれですし、よく市長、町長と議論すると、1つの市1つの町の中でも、東部、南部、北部、山間部、都市部いろいろな人の住み具合等もあるということですので、そういう課題を共有しながら、全ての年代全ての性別の方々が自分らしく生きていける環境というのをどのようにつくっていくのかということだと思います。ただ消滅可能性なんて言われると、いろいろとショッキングな見出しとともに危機感を煽られることにもなりますので、良質の危機感を持って、ピンチをチャンスに変えて様々な取組が進めていけるように、市町と一緒に頑張っていきたいなと思います。

 

[共同通信]

出生率を上げていくには、若い世代の女性たちだけの問題ではないと思うのですが、その地域全体として子育て世代等を支えていくために、県としてこれからどういうふうにより一層自治体と連携していくか、支え合っていくかという何かお考えとかビジョンがありましたら教えていただけますか。

 

【知事】

今度1回、そのテーマでシンポジウムをやりませんか。大事なことだと思います。今おっしゃったように、人口が減る、生まれてくる子どもの数が以前よりも少なくなったというこの現象だけ捉えると、すぐに生まれてくる子どもの数が増えればいいよねとか、そのためには、男性は、女性は、社会はどうすればいい、もしくは外国人の住民をどうすればいいという議論になるのかもしれませんが、社会が持っている固定観念というか性別役割意識というか、それらを可能にしたり、不可能にしている岩盤意識みたいなものをどのように変えていくのかということの方が、むしろ急がば回れで重要なことではないかと私は最近強く思います。従ってジェンダーギャップというものをどのように見て、滋賀県内においてどのように解消するのかというのを考えようということを、みんなに発信しながらですね、私自身も今いろいろな文献や資料を読み漁りながら、次なる方向性というのを模索しているところです。

 

 

[毎日新聞]

冒頭でありました大津の園児事故についてですが、今年からは現場での県警の啓発活動とかがないというのをお聞きして、5年経つとだんだん風化されていくということもあると思うのですが、改めて知事の方からドライバーへの呼びかけがあればお願いします。

 

【知事】

まず御遺族からすると5年経ってもなお、癒えぬ深い悲しみがあったり、5年経ったが故にお持ちになる感情というのもあろうかと思います。やはりこういう子どもが巻き込まれる事故というものがあると、被害者に、またその加害者に様々な傷や悲しみを植え付けることになるのだと思いますので、誰も被害者にならず、加害者にもならない交通安全社会をつくっていくというのが重要だと思います。そのためには先ほど申し上げたハードの危険箇所を改善していくという、また様々な交通安全施設等を整備していくという、こういうことも大事ですし、運転する人のマナー、ルール、そして思いやり。こういったソフト対策を併せてやっていくということだと思います。当時から指摘されていた、滋賀県は信号のない横断歩道で止まる車の割合が低いということについても様々な対策をしながら改善しようとされておりますし、年々公表されて、我々もその事例等を検証している、交通事故の件数、また被害の状況、こういったことに対しても、やはり定期的に確認しながら、問題提起をしていくということも大事だと思います。たまたま私は5月5日の日に優良運転者の交通安全講習を運転免許証の更新時に受けてきまして、その際にも今申し上げた滋賀県内の交通事故の発生状況等、また死者の状況等、また交通事故がどういったところで起きているのか、それらを防ぐためにはどういう心得を持ってやらなければいけないのかということについて講習を受けてきたというところです。やはりこの定期的にいろいろな機会を通じて、みんなで確認していくということが大事だと思いますので、こういう機会を警察や関係者の皆様方と一緒につくっていきたいと思います。

 

[毎日新聞]

近畿日本ツーリストが出しているゴールデンウィーク期間中に国内旅行でどこに行きたいかという伸び率のランキングで滋賀県が非常に前年から上がり3位になっていたのですが、その受け止めとどういった場所が人気を集めているかということについて知事のお考えをお聞きしたいです。

 

【知事】

どこに行きたいかのアンケートよりも、実際に行かれたのかどうかに興味があります。そして、伸び率が高いということは、その前が低かった。だから、より多くの方がということだと思いますので、そういう意味で可能性のある分野だと思います。実際どうだったのかというのを、先ほど申し上げたゴールデンウィーク期間中の施設の御利用状況を含めて、今確認しているところです。肌感覚として、多くの方が県内各地に来ていただいているような、もしくは例えばサイクリングする人が多いなとか、普段このお店、この道路はこんなに混んでいるかなというようなことは思いましたけれども、実際どうだったのかというのを、少しデータで確認してみたいなと思います。

 

[中日新聞]

今年度の職員募集人数が過去最大の157人になるということですが、定年延長も実施されている状況で、なぜこれほどの人を必要としているのか、その理由や背景をお願いします。

 

【知事】

やはりどういう行政サービスを行っていくのか、まずこれが基本にあると思います。そしてその行政サービスを持続的に提供できる体制というのを整えていくために、当然退職で辞めていかれる方もいらっしゃいますので、そういったこととの兼ね合いの中で、かつもう1つ大事にしたいなと思っているのはその需要が高まっていて、例えば国スポ大会もそうですけれど、きちんと人手がいるということとあわせて、様々な事情等で休みたい、休まなければならない、そういった職員に対して、また職場に対して手当ができる、そういう体制をつくっていこうじゃないかということを今考えているところでございまして、そういうことに対応できる体制をつくるということで、この採用人数を算出させていただいているところです。

 

[中日新聞]

来年の大きな行事、国スポであったり、万博であったり、あとはインターハイの準備もあるかと思います。いろいろな大きな行事があるということもあって今回大きい数字になったということなのでしょうか。

 

【知事】

そうですね。もちろん国民スポーツ大会、全国障害者スポーツ大会もあります。高専の準備ということもありますが、今、例えば協議している内容でいうと、法律の改正を受けた盛土規制を行っていくための体制整備とかですね、いろいろと法律に定められた事々を、この広域自治体である県というところでやっていくための体制づくりというのは必要です。もちろん必要なくなったものをどう振り分けていくのか、またICT等で補えることをどう調整していくのかということはありますが、いずれにしろ必要となる行政サービスに、人としてどう対応していくのかという中で体制をつくっていくことだと思います。

 

[中日新聞]

この一緒に働いていく仲間を募集するということになると思いますが、知事としてはどういう様な方々に県庁で働いてもらいたいという思いがありますか。

 

【知事】

最近はあまり行ってないのかな。以前、滋賀県を就職先として考える学生のセミナーなんかに参加して、「公のために仕事をする公務員、面白いと思うよ。基礎自治体市町村も面白いと、市民町民の皆さんの真正面にいるわけだから。ただ少し俯瞰して全体を見たり、もしくはいろいろなことができたりという意味で広域自治体である県ということの可能性というものもあるし、何より滋賀県は日本の真ん中にあって、日本の100分の1の規模で、真ん中に琵琶湖があって、様々な取組を先進的に行っているようなところもあるので、ぜひそういう中で公務員をやらないか、一緒に頑張ろう」ということを申し上げておりますので、そういったことを感じ、私もやろう、僕もやろうと思ってくれる人が多く出てきたらいいなと思います。また「琵琶湖とくらしを守る。三方よしで笑顔を広げる。豊かな未来をともにつくる。」というパーパスというものを、みんなで志を再確認するという形でつくっていますので、そういったことにどれだけの方の共感を得られるのかということも試していきたいなと思います。

 

[NHK]

紅麹の健康被害についてですが、兵庫県においては、紅麹で健康被害を疑われる人達が、今後損害賠償などを求めていく際に弁護士へ相談する費用の一部を県が負担するということですが、滋賀県として何かそういったサポートなどは考えておられますでしょうか。

 

【知事】

信頼してお買い求めいただき、体内に摂取する、口に入れて飲まれるもので、そういった事態が起こっているということは極めて遺憾だと思います。今お尋ねいただいたようなことを検討しているということは現時点ございませんが、やはりこの機能性食品というものの制度のあり方とか、今回のことで1つ重要な問題提起がなされているのではないかなと思いますので、まずはどういう原因、理由でこういった事態になっているのかということを十分調査、解明した上で、そういったことが起きない制度等をどのようにつくっていくのかという議論を注視していきたいし、県内でわかったことを共有できるようにしたいと思います。

 

[NHK]

湖岸緑地の有料化について、今後秋とかそういった季節にどうしていくかということを考えていきたいという話があったのですけども、それは新たに有料化をやるということなのでしょうか。

 

【知事】

先ほどのお尋ねも秋からとおっしゃったのですけれども、私が言ったのはその前の夏というのを申し上げています。夏というのも暑いですが、琵琶湖岸にとってトップシーズン、ハイシーズンだと思うので、夏にどうするのかも含めて考えようということを申し上げています。その際に、今お尋ねのあった有料化のことについてどう考えるのかということも含めてどうするのか、昨年度やった事前予約制の社会実験と、そして今回マナーのことを有人で確認させていただいたことを踏まえて、夏、秋とどのような対応をとっていくのか、またその場所だけではなくてそれ以外の場所でどうしていくのか、それ以外の公園でどうしていくのかなども含めて考えていきたいと思います。ただ、これ以前からこの会見で聞かれていることですけど、この結果をもってどうですか、何をするのですかということがあると思うのですが、性急に何か事を起こすために今回調査するということだけではなくて、どういう状況になっていて、何かを行う、作用させていただいたことにどういう副作用、反作用が出るのか出ないのかということを見極めた上で、次の一手を考えさせていただければと思います。

 

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