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知事定例記者会見(2023年9月12日)

令和5年9月12日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

おはようございます。今日もよろしくお願いします。途中他の取材の御予定のある方もおられると思いますので、自由に出入りしていただいて結構ですので、よろしくお願いいたします。

9月9日にミシガン州知事がいらっしゃいました。こちらの報告については同行していただいた記者さんも多いので割愛させていただきます。大変有意義なおもてなしができたと思います。

また、セブン-イレブン・ジャパン様と、包括的連携協定15周年ということで、うみのこカレーなど、滋賀県にこだわった特徴的な取組を実施していただいていることに感謝しつつ、15周年を記念して、9月15日から「びわこの恵み!おいしがうれしがフェア」ということで、新たな取組が展開されるということです。また別途会見の御予定があるとのことなので、御取材ください。

また、明日9月13日から県庁食堂で福島県産メニューの応援フェアを開始いたします。

それでは資料に基づいて2点申し上げます。まず、1点目は「第3弾しが割」について、いよいよ9月14日から参加店舗を募集いたします。前回からの変更点は大きく4点ございまして、1点目は割引券の取得方法を先着順ではなく、抽選式とさせていただいております。2つ目は割引券を分割して利用できるというものでございます。3つ目は割引券の有効期間を3週間に延長させていただきました。4つ目は参加店舗要件を絞らせていただいているところでございます。利用者のみなさまにつきましては、利用登録および第一回抽選申込を10月16日から開始予定ですので、ぜひ御登録いただければと思います。様々な御意見御要望、これまでの実施経過、経験を踏まえて、より良い制度になるよう努めてまいりたいと思います。よろしく御理解、御協力いただければ幸いです。

最後1点は、第56回滋賀県政世論調査の集計結果速報が出ましたので、一部御紹介させていただきます。3,000人を対象に、郵送とオンライン調査併用で実施しております。有効回収率は62.7%ということでございます。資料2ページにありますように、滋賀県に「住み続けたい」との回答が76.0%、滋賀県に対する誇りについては、75.0%ということでございます。滋賀県政への関心につきましても、関心のある方が60.7%いらっしゃるのですが、昨年よりも5ポイント近く減少しているという状況でございます。県が行う情報発信の満足度は、「満足」が48.6%ですが、不満の方の方が多い。これはホームページの見にくさ、使いにくさというものもあるのではないかと感じております。資料4ページの満足度を分野別にお聞きしている項目では、不満度がもっとも高い項目は「公共交通機関の利便性」となり、これは13年連続となっています。また資料の8ページにありますように、「とても幸せ」を10点満点とした場合、どれくらいの幸せ度ですかと尋ねた結果は記載のとおりで、平均6.63点なっています。いずれにいたしましても、詳細な結果は分析中で、クロス集計、自由記述の分析を含め、10月中に公表させていただく予定です。速報としてお知らせさせていただきます。私からは以上です。

[京都新聞]

物価・エネルギー高騰対策として、しが割以外に県から支援を考えておられることはありますでしょうか。

 

【知事】

 現時点ありません。これまでも5月の予算補正で低所得の方、子育て世代への支援でありますとか、LPガスや特別高圧電力ですとか、また社会福祉施設等への食料品価格高騰に対する負担軽減などを行っていますし、さきほど御説明した「しが割」もその一助ではございますが、物価高騰対策はどちらかというと、国で行われるべきものだと思いますので、県としては限定的だと思います。

 

[京都新聞]

高島市のいちご農園の補助金が未返還になっている問題で、高島市が業者を提訴したということですけれども、これに関連しまして2点伺いたいと思います。まず、県がこの補助金について交付決定した判断は妥当だったのかということ。もう1点は、市が概算払を行ったことは妥当だったかどうかということに関して、知事の見解をお願いします。

 

【知事】

いずれにしろ、公金補助金がきちんと目的どおりに使われず、返してくださいというようなことを提訴しなければならない事態に陥っていることについては大変遺憾に思います。したがいまして、県の判断がどうだったのか、市との関係がどうだったのか、ということについて検証、総括をして、今後の対応に生かしてまいりたいと思っております。現時点、市は市の取組、そして県は県としての立場での取組がございますが、それをしている段階ですので、少し時間をいただいて、検証、総括した上で、またお知らせしたいと思います。

 

[京都新聞]

県の交付決定についてはどのような過程で決定があったのでしょうか。

 

【知事】

私も全てのことをさかのぼって、つまびらかであるわけではないのですけれども、一定の必要性が判断され、補助の採択がされ、交付決定がされたと。国の採択に向けて、業事業者から市への申請、市から県への申請、そして県から国への申請要請というものを経て、国から決定があり、その通知をするというプロセスがあったと思います。その段階段階で必要性、有効性、また妥当性等の判断をしたと思いますが、結果的に、そうして交付された補助金が計画通り使われなかったという事態が起こっているわけですから、どこかに問題があったと言わざるを得ません。どういったところに問題があったのかということを検証、総括した上で、今後こういった事態が起きないようにしていきたいと思います。

 

[京都新聞]

概算払が妥当だったかという点に関しては、どう思われますか。

 

【知事】

高島市さんも高島市さんで持ってらっしゃる規則や規程に基づいて、そういった決定がなされたものと承知をしておりますが、たださっきも申し上げたように結果的に、計画どおりに事業が進んでいないということを、どのように私達が受け止めるのかということだと思います。その時点では有効だろう、必要だろう、使えるだろうと思っていた。事業者さんもそうおっしゃっていた。スケジュールがある中で、そういったものを集約し、国に上げていた。国もそれを信じて認めて交付決定をした。しかしそれが使われなかったということですので、どこかに問題があったのだと思います。

 

[中日新聞]

新型コロナの対応について、9月末でコントロールセンターの機能を終了して、10月からは病院であったり、コーディネーターによる入院調整ということに移行していくということで、昨日方針が確認されましたが、新型コロナの感染者が増えたり減ったりがずっと繰り返されている中で、10月からの移行をスムーズにするために、どのように取り組んでいくかということを教えてください。

 

【知事】

おっしゃったように、5月に局面が変わりまして、夏若干増えて、高止まりをし、増えたり減ったりという状況が続いています。その状況の推移をみていかなければならないと思いますが、一方で10月以降、5月に変えたことを移行期間として設け、10月以降はさらに本格的に変えていこうという予定がされていましたが、先週、国でも説明会が行われ、全国知事会からの申し出等の効果もあったと思いますが、一部柔軟に対応していくと。10月以降も支援策の一部を継続していくという方針が示されました。そういったことを受けて、私どもも、特にまず相談について、こうした場合どうしたらいいのという受診・相談のセンターは、24時間対応で継続し、より重症度の高い方という形で重点化いたしますが、行政による病床の確保というものも続けていこうとか、高齢者施設障害者施設等における集中的検査というのを継続して、感染拡大の情報をできるだけ早く掴む取組は続けていくこととしております。コントロールセンターにつきましては、9月末で終了いたしますが、この間つくっていただいている病院同士のネットワーク、信頼関係というものもございますので、病院協会様の御協力もいただいて、いわゆるコントロールセンター機能を担っていただくことを予定しておりますので、遺漏なく対応できるように引き継いでいきたいと思います。

 

[中日新聞]

入院に関しては特に必要がある場合ということで最近すごく減ってはいると思いますが、移行するとなると制度が変わるわけで、最初はちょっと混乱というか、なかなか戸惑う点もあるかと思います。そういう点で、やはり県は病院協会と連携しながら続けていくとか、何か支援をしていくというようなお考えはありますか。

 

【知事】

当然病院協会をはじめとする現場の医療機関と、信頼関係、特に移行期での連絡調整というのは丁寧にやっていきたいと思います。現状でも入院の必要がない方でも、念のため入院とか、コロナ病床以外での入院とか、柔軟な取り扱い等が患者さん目線でされていると聞いておりますので、ただ移行期、制度が変わったときに、十分支援が受けられないので一律に切りますとか、急にサービスが受けられないということがないように、特に移行期はそのあたり十分配慮していきたいと思います。

[中日新聞]

静岡県牧之原市の保育所の通園バスで置き去りがあって、その事件を受けて、国の方から通園バスにセンサーなどの安全装置をつけるようにということが通達されて、今きっとどんどん進めていると思いますが、滋賀県は6月末時点での設置率が全国最下位で、そこから8月にかけてだいぶ増えてきて、65.6%まで増えたというようなことを聞いております。ただ、設置義務化ということなので100%に近づけるのが望ましいと思いますけれども、まだまだ暑い時期が続く中で、県としてはどのように設置を推進していくかという考えはありますか。

 

【知事】

そういった置き去り、通園バスの中での置き去りというものが起きないように、現場の皆さんと協力しながら取組を進めていきたいと思います。

 

[中日新聞]

センサーや安全装置の設置率については、県の方も積極的に研修会を開くとか、事業所につけるようにというような補助金の制度の紹介だとか、そういうことで促進はしてきているとは思います。そういった動きというのは、今もずっと続けるのか、今後もかなり力を入れていくのか、そのあたりどうですか。

 

【知事】

必要な設備ができるだけ早く設置されるように努めていきたいと思います。

 

[NHK]

高島市のイチゴ農園の補助金返還問題について、先ほど検証を行う必要があるという御発言ありましたが、どのような形でやられるのか。あの補助金に関しては、国と市の間に入ってやり取りの橋渡し役といいますか、県は直接業者と話すことはできないし、市に助言であったり、こういう資料を提出してくださいということを市に対して伝える立場だと思いますが、どういうスタンスで、また市とはどういったやり取りをしながら、検証を行っていこうとお考えなのか伺ってもよろしいでしょうか。

 

【知事】

おっしゃったように、県は事業者と繋がる市と、そして交付をされる国との間に入りますので、わかっていること、できることというのは限られているのかもしれません。とはいえ、関わる行政体として、どういったことができたのか、必要だったのかということについて、解る限りの確認をしていきたいと思います。

 

[NHK]

この検証についてまだ決まってないところもあると思いますが、例えば県の中のその対応がどうだったのかという検証になるのか、それとも市の対応も含めて検証するのか、どのレベルまでお考えでしょうか。

 

【知事】

今後、その辺りは考えていきたいと思います。

 

[毎日新聞]

昨日、札幌地裁で北海道庁元職員の同性パートナーの扶養手当を認める認めないの判決が出たんですけども、滋賀県庁では、職員さんの同性パートナーがいらっしゃったら、扶養手当というのは支給されているんでしょうか。

 

【知事】

確認させてください。どのような申請をされているのかということにもよりますし、また制度がないから申請されていないという面もあるかもしれませんし。

 

[朝日新聞]

昨日の日本記者クラブの講演で、交通税について3期目途中の実現は困難というふうにおっしゃったと、記事を拝見してたんですけども、改めてお伺いしたいのですが、そのような発言はあったんでしょうか。

 

【知事】

事実で申し上げれば、昨日、日本記者クラブで会見をさせていただいて、Webでも聴講できる状況になっておりました。その中で、御質問に答える形だったと思いますが、どれぐらいのスケジュールで考えているのか、3期目でどこまで行くのかという趣旨のお尋ねがございまして、3期目も1年経ちましたと。滋賀地域交通ビジョンづくりと、そのビジョンを実現するための負担分担の仕組み、例えば交通税についても並行して議論させていただきますが、全て制度を整え、税制を整え、そして必要な条例改正をし、徴収し始めるまで、ここまでを達成するのは3期目では時間が足りないかもしれませんねということを申し上げたところです。

 

[中日新聞]

公式な場で初めてそのような発言があったのでしょうか。

 

【知事】

以前からこういった会見でも、もしくは3期目を始めるとき、1年経ったときのやり取りの中でも、3期目4年間でどこまで行くのか交通税についてということで言うと、少なくとも見通しはこの3期目で示していきたいと。ビジョンはそうですし、そのビジョンを実現するための負担分担のあり方、具体的には交通税の仕組み、見通し、制度設計ぐらいは皆様方にお示しできるようにしたいということを従来から申し上げてましたので、少し言い方を変えて、条例変えて、徴収までやるというのは3期目難しいかもしれないと、私が申し上げたことを捉えられて、書かれた記事ではないかと承知をしております。

 

【京都新聞】

先ほどの日本記者クラブの関係でお聞きします。司会の方が知事が公約で「交通税の導入」を掲げておられたというふうにおっしゃられて、知事もそれを否定されず、そのまま説明に入られたかと思います。講演の内容を聞いていますと、知事としてはもう導入する考えで、今その準備をしているというふうに聞こえたのですけれども、3期目の選挙での公約は、「交通税の検討を推進」ということで、検討を進めていくというふうな表現だったと思います。その点について、司会の方が(交通税の)導入を掲げたというような表現をされていることに引っかかったのですけれども、知事の考えの中でも、交通税はもう導入するんだと、そのための準備をしているという認識なのかということをお聞きしたいと思います。

 

【知事】

まず公約には、「移動を支え合い、交通をより良くするための税制(交通税)の検討推進」ということを書かせていただいております。ただこういったものに、選挙前に交通税またその検討の推進ということを書いた例は、あまりないようですので、そういったことを捉えられて、記者の方、司会の方はおっしゃったのではないかと思います。私も、司会の方のお尋ねを否定したり、上書きしたりする形で申し上げたことは、昨日はなかったと思いますが、導入すること自体を決めているわけではなくて、ただ逃げずに、負担分担の仕組み、例えば交通税のようなものがあれば、どういう社会になるのかということをきちんと示して、皆さま方に信を問うていきたいということを申し上げているところです。

[共同通信]

私達は普段から知事のお話を伺っているので、導入とは言い切っていらっしゃらなくて、すごく慎重に進めていらっしゃることを理解していますが、ただ、我が社でも滋賀県以外の人たちは、やっぱり導入するという前提で文章(記事)を書いていたり、導入に向けて動いていると勘違いされているのかなという印象を受けています。昨日も司会の方が、導入を掲げて当選したというふうにおっしゃって、知事も否定されなかったので、私もそういう認識でいいのかなと思っていましたが、改めて、そこのところ、必ずしも決めたわけではないけれども、前向きに検討していくというようなニュアンスで捉えていいのでしょうか。

 

【知事】

まず最終的に新しい税、負担の増というのは、提案するのは執行部なり、当局側にあったとしても、決められるのは県民、その代表である県議会の皆様だと思いますので、その手続きというのは丁寧にしなければならない。したがって、現時点で導入することを決めているなんていうことを言える立場や状況ではないということは、改めて申し上げておきたいと思います。ただ一言一句、私も全てに良い反応できているわけではありません。またメディアの皆さんの書き方、書かれ方によっていろいろな受け止め方があるのも事実です。おそらくこういうことの議論すら、他の地域で起こっていないので、議論を提起している、惹起させているということだけをもって、交通税導入というものが前提になったような受けとめ方があるとすれば、そこは丁寧にお話をしていく、必要によっては訂正していくということも必要だと思います。事実、今、公共交通未来アイデア会議をやっているときも、少し交通税先行で、何か交通税を導入するらしいな、それは反対だ、というような受け止め方もあるようですので、全国の方々のみならず県民の皆様方にも、そのあたりは丁寧にお話していく必要があると感じています。

 

[共同通信]

昨日のお話では、あと3年で絵姿は示したいということはおっしゃっていました。具体的に、例えばまず一つのハードルとして、条例改正案を県議会に諮るという段階があると思いますが、その辺はいつぐらいにできたらいいなとか、何かその辺まで描いてらっしゃることはあるんでしょうか。

 

【知事】

いや全くまだ未知数です。まだビジョンそのものが、きちんと作れているわけではありませんし、そのビジョンを実現するためにどれぐらいの財源が要るのか。財源を誰がどのように負担をしていくのか。従来から申し上げているように、国費もいただきます。利用者の負担、事業者の努力も求めます。既存の補助金も有効に活用していきます。ただ、それだけでは足りない部分を、例えば新たな負担分担の仕組みができれば、どれぐらい生み出せるのか。もしそれを生み出すために、企業は、住民はどれぐらい負担をしなければならないのか。そういう組み立てもまだこれからですので。そのあたりのスケジュールも未定です。

 

[読売新聞]

「しが割」の件について、第2弾までの利用者は48万人、事業者の売り上げも7割増加したということで、かなり景気対策には有効な策だったんじゃないかなと思いますが、第4弾の可能性というのは、検討されていらっしゃるんでしょうか。

 

【知事】

まだ第3弾も始まっていませんので、何も考えていません。

 

[読売新聞]

第3弾で「しが割」は終了でしょうか。

 

【知事】

そういうことは、第1弾2弾のときにも申し上げておりません。必要であれば何か考えないといけないでしょう。

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