平成29年11月21日
(県政記者クラブ主催)
おはようございます。随分寒くなってまいりました。
今日の経営会議では、改めて雪害に対する、雪寒対策の徹底を指示いたしました。昨年は大雪で交通まひや様々な被害等が出ましたので、改めて体制等を点検し大雪に備えてまいりたいと存じます。
また、今朝、届いた情報によりますと、国において先般お願いしておりました災害対策に対して、台風21号による災害の激甚災害の指定が閣議決定された旨情報をいただきました。私どもの要望にも応える形で、災害復旧を特別措置として、特例として応援していただけることとなりました。大変心強くありがたいことと存じます。関係いただいた方々に感謝すると同時に、災害復旧を迅速に進めてまいりたいと存じます。
それでは、本日、私どもから用意しております案件は1件でございます。
お手元に資料がございますし、前にスライドを用意させていただきました。犯罪被害者週間と県における犯罪被害者支援施策についてご紹介させていただきます。
まず、犯罪被害者週間についてでございます。平成17年12月に閣議決定されました犯罪被害者等基本計画におきまして、毎年、犯罪被害者等基本法の成立日でございます12月1日以前の1週間、11月25日から12月1日までを犯罪被害者週間と定め、集中的な啓発活動が全国で実施されているということでございます。このスライドは、警察庁が犯罪被害者等に関する支援の大切さなどをわかりやすく表現した標語を募集されて、計6,257点の応募作品の中から、今年度の標語として、「あたたかさ 伝わる言葉 あなたから」に決定し作成されたということでございます。なお、本県ではこの週間の時期に合わせまして、先週17日金曜日に、犯罪被害者の御遺族、支援関係団体の方々をお招きいたしまして、警察庁と共催で、「滋賀県犯罪被害者等支援を考えるつどい」を開催させていただき、約80人の方々にご参加いただきました。被害に遭われた方々への支援の必要性について理解を深めていただいたところでございます。
この週間期間中、記載のとおり啓発活動を予定しております。大型量販店、また、JR西日本様にもご協力をいただいて、犯罪被害者週間の周知、犯罪被害者の方々に対するご理解、ご配慮の重要性について呼びかけてまいりたいと存じます。写真は昨年度活動している様子でございます。また、県庁の本館1階県民サロンにおきまして、11月22日から11月30日まで、万が一被害に遭われた場合にも、安心して相談できる「滋賀県犯罪被害者総合窓口」でありますとか、「性暴力被害者総合ケアワンストップびわ湖SATOCO」などを周知するパネル展を開催いたします。
県と警察では、滋賀県公安委員会から「犯罪被害者等早期援助団体」の指定を受けた県内唯一の民間支援団体でございます、認定NPO法人おうみ犯罪被害者支援センターに相談窓口業務を委託しております。相談窓口には、社会福祉士の資格を持った犯罪被害者等支援コーディネーターを配置いたしまして、犯罪被害者からの相談内容に応じた適切な支援を、関係機関と連携しながら途切れなく実施しております。また、おうみ犯罪被害者支援センターでは、例えば、被害者のご命日に、お手紙を出していただくといった細かい心配り等も行われ、民間ならではの支援を実施していただいているということでございます。なお、#8103(ハートさん)は、警察の担当者が対応している番号です。
県民一人ひとりができる支援といたしましては、支援団体への直接的な寄附はもとより、写真のような支援のための自動販売機、これは、1本当たり一定の金額が支援団体に寄附される仕組みということでございます。ピアザ淡海や各警察署等にも、支援自動販売機が設置されているということでございます。ぜひ見かけられたらご利用いただき、ご協力をいただきたいと存じます。
またスライドにございます、「ホンデリング」につきましては、不要となりました本やDVDを寄贈をいただきますと、買い取り金が寄附される仕組みとなっておりまして、12月15日までは買い取り金額が10%アップということでございますので、メディア記者の皆様方は大量のご本等をお持ちだと思いますので、また、多くの県民の皆様方にもご協力いただければと存じます。なおこの「ホンデリング」は、スライドにも紹介しておりますように学校でも取り組んでいただいているということでございまして、資料に記載の長浜北高校、石山高校、虎姫高校のほか、大津市の青山小学校、青山中学校でも取り組まれたと伺っております。また、担当課から県職員にも協力を呼びかけておりまして現在200冊以上の本やCDなどが集まっているということでございます。
性暴力の被害に遭われた方をワンストップで総合的に支援するセンター「性暴力被害者総合ケアワンストップびわ湖通称SATOCO」を滋賀県産科婦人科医会、認定NPO法人おうみ犯罪被害者支援センター、滋賀県警察、滋賀県の4者が連携し、運営をしております。内閣府の調査では、性暴力被害者の多くは、警察、医療機関などへの相談を躊躇されるケースが多いということでございますが、専門の女性看護師が24時間ホットラインで対応していただいておりますので、躊躇することなく安心してご相談いただければと存じます。昨年5月に実施いたしました県政モニターアンケートでは、SATOCOの認知度が6.9%ということでございまして、安心して相談することができるSATOCOを周知するためのシールを作成し、大学、大型量販店、JRなどにご協力いただきながら広く周知をしてまいりたいと存じます。
今、県では、犯罪の被害に遭われた方々を支援するための条例を検討中でございまして、県議会においてもご議論いただいております。早ければ、来る12月に県民政策コメントを実施する予定でございますので、ぜひホームページをご覧いただき周知していただければと存じます。犯罪の被害に遭われた方々への理解はまだまだ低い状況でございまして、社会から孤立してしまわれることも少なくありません。犯罪被害者等を県民挙げて、もちろん犯罪の起こらない社会をつくると同時にですね、不幸にして万が一犯罪に遭われた被害者の方々の支援施策を理解促進とともに進めていきたいと思いますので、ぜひメディアの皆様方のご協力も賜れればと存じます。ここが問い合わせ先でございますので、何かございましたらお問い合わせいただければと存じます。
少し長くなりましたが私からは以上です。
[京都新聞]
今、知事がおっしゃられた条例についてお伺いしたいんですけれども、知事はこの条例の必要性についてどのようにお考えなのか、条例で法と違う何か、独自色といいますか、県ならではの取り組みといいましょうか、そういうのがあれば教えて下さい。
[知事]
まず、条例の必要性についてでございますが、おかげさまで、いろんな方のご努力によって刑法犯の認知件数は昨年9,573件ということで、大きく減少しています。ちなみに、平成24年が、1万5,139件であったことに比べますと、大きく減らすことができております。これは皆様方の、お力添えご尽力のおかげでございます。
一方で、相談件数は、平成24年には954件だったところが、昨年は1,471件ということでございまして、こういう被害に遭われた方々、そのことをいろいろと傷つかれている方々、相談した方々が多くいらっしゃるという、こういう状況にございます。したがって今回の、犯罪被害者等の支援条例については、体制を強化すること、途切れない支援であるとか、関係者の連携であるとか、ワンストップの支援であるとか。また、私も意見交換をして「そういう面もあるんだな」と改めて思いましたのは、支援に従事する方が、例えば性犯罪に遭われた方の話を聞いていると、二次的な被害を受けられてしまうと、こういうことがありますので、そういったものを防止するためのサポート、こういったことをやろうということでございますし、そういうことをしていくために、より県民理解の促進を図っていく、大きくこの二つが狙いになろうかと思います。
滋賀の場合は、SATOCOを早くから設置いただいておりますし、もちろん性犯罪だけではなくて、犯罪被害者をなくす取組、また、再び犯罪を起こさない再犯防止の取組なども行っておりますので、そういったものとの連携といいますか施策を充実させていきたいと考えています。取り立てて滋賀の特徴、滋賀の条例のポイントということは今申し上げたことで、他との違いというものを比較したということはないんですが、以上のようなことを大事にしていきたいと思っています。
[KBS]
犯罪被害者週間についてですけども、SATOCOの認知度が6.9%ということですけども、含めてですね、県民への広報計画というのは、独自にお考えになっていらっしゃるんですか。
[知事]
この会見でこうしてご紹介することも啓発の一つですし、お手元に、チラシがあるかと思いますが、こういったチラシを関係各所で配布させていただくということもそうですし、県庁のサロンにおけるパネル展等も広報啓発の一環だと考えています。
単に週間を設定してということだけではない取組、まだまだ相談できてないお困りになっていらっしゃる方が、潜在的にいらっしゃるという、こういう問題認識のもと、こういうツールを使って広報啓発に努めてまいりたいと思いますので、ぜひメディアの皆様方にもお力添えいただければ幸いでございます。
[中日新聞]
先週の首長会議のほうで、守山市長からですね、ブラックバスをはじめとする外来魚釣りのお客さんに入漁料を取ったらどうか、という提案があったと思います。知事は湖面利用税の経緯なども踏まえられてお話をされたと思うんですけど、改めてご見解をいただきたいと思います。
[知事]
これは11月14日の第10回の首長会議で、バス釣り、たくさん来訪される、負担をしてもらう仕組みというものを検討したらどうか、といった趣旨のお話だったと記憶しています。私も以前から、何かご協力いただく仕組みがつくれないかと。ご協力といいますのは、今もすでに釣った外来魚はボックスに入れてください、リリースせずに、というようなことをお願いしていますが、こういったことに加えて、例えば、ルアー等ちぎれたものも、できるだけ回収して持って帰るとかですね、なかなか難しい面もあるんですが、また、まわりにごみを捨てない、もしくはごみを拾って帰っていただく、などなど、そういったことをお願いできないかなっていうのは、いつも考えています。そういったことが、単に協力呼びかけてお願いするだけではなくて、湖岸をきれいにしたり、琵琶湖のさまざまな対策を講じていく費用として、一定の予算等も必要ですから、それらを、これはまあ釣りをする方だけではないんですが、例えば、下流の方々にどう求めればいいだろうか、琵琶湖岸でバーベキューする方々に何かお力添えいただくようなことはできないだろうか、ということを常に考えています。ちょうど琵琶湖の活用というものを検討する協議会等もできましたので、そういう議論もぜひ行っていったらどうだろうかということを考えているところでございます。折しも、過去、そういった税を検討されたということもあるようですし、今年度は、海外事例なども調査していますので、そういう調査結果を受けて、どういうことができるのかということを、深く、広く、検討してまいりたいと思います。
[滋賀報知新聞]
2点伺います。一つは、首長会議でもそうでしたが、先の自民党との政策協議の中でも、大戸川ダムの必要性というか、声もありましたけども、知事はダムだけでなくて全体的にどう考えるかというような、従来どおり非常に慎重なお答えをされているんですが、改めて、昨年2月に近畿地方整備局が大戸川ダムについて、治水対策としてはダム案が最も有利ということを示してから、すでに1年9か月が過ぎるんですが、これについての答えを県は出しておられるのかなという感じがまだ残っているんですが、改めて昨年2月の近畿地方整備局の判断に対して、県は、知事はどう対応されるのか伺いたいのが1点。
それから2点目は、もう既に忘れられた存在かもしれませんが、北陸新幹線ですね。これで12月5日ですか、広域連合等による北陸新幹線設置促進決起大会というのが開かれるようですけども、並行在来線なり、いろんな課題も残されていると思うんですが、改めて県として、この決起大会にどういう具合に関わっていかれるのかですね、この2点を伺いたいんです。
[知事]
まず、2点目におっしゃった北陸新幹線については、早期に整備をする。早期に開通を目指すということだと思います。そのためには、必要な整備財源を確保すること、また、着工条件を整えていくことだと思います。私どもとしては、北陸新幹線敦賀以西にいわゆる並行在来線というものは存在しない、というのが私たちの考えでありますし、もしそういったものを検討されている、設定されるというお考えがある方がいらっしゃるとすれば、そういったことにはしっかりと反対をしていきたいと思います。いずれにいたしましても、ルートが決まりましたのでね、そういったものを早期につないでいくということだと思いますし、滋賀県としては、今申し上げたように、県内にこのルートにかかわる並行在来線はないということで、県内の線区をしっかりとJRの経営において維持、活性化していただく、一緒にしていく、ということとあわせて、従来から主張しておりますように、米原を結節点とした、例えば、中部、近畿、北陸との高速交通網をしっかりと確保していくということが大切だと思いますので、特に敦賀につながってくる2022年というものも展望して、その先、敦賀以西整備されるということよりも、敦賀まで来る2022年というものを展望し、例えば、特急待機のあり方でありますとか、乗りかえ利便性の向上でありますとか、そういったことを積極的に国や事業者に働きかけていきたいし、要望もしていきたいと思っています。
1点目にいただいた大戸川ダムについては、国においては検証結果が示されました。ダム案が最も有利だということでございます。加えて、実施時期は検討するということでございますので、本県としては、関連いたします淀川流域の中下流部の改修状況の進捗の確認ですね、こういったものを県としても確認をしなければいけませんし、国、また下流府県とも、そういう認識を共有していくということではないかと思います。ダムというものがもつ治水効果、洪水調節機能、こういったものは私も認めておりますし、この大戸川ダムが大戸川流域にも効果を持つ施設であるということは、そのとおりだと思いますので。ただ一方で、こういった期間、費用のかかる洪水調節施設をどう造っていくのかということについては、その県内だけにとどまらない仕組みだとか、議論というものも必要ですので、よく国とも、また下流府県とも議論していきたい。滋賀としては、従来から申し上げております、ダムだけに頼らない流域治水、流域自治というものを進めていくという観点で、ソフト、ハード両面の対策を講じていくというのが私どもの考えです。
[滋賀報知新聞]
2点お伺いします。北陸新幹線ですが、あくまでも早期開通なり、着工なり目指しているということですが、実際にこの巨額のこれが本当にこのままいけるとお考えなのか、改めて伺いたいというのが1点。
2点目は、下流府県との協議というか、4知事合意のときは、恐らく嘉田さんもそうでしたですけど、山田京都府知事がある意味でキーパーソンになられたと思うんですが、今後やるにしろ、大戸川をやるにしろ、やらないにしてもやっぱり京都府の知事ともうちょっと突っ込んだ話というのはどうしても必要だと思うんですが、それに対する知事のご認識と、この2点伺いたいのですが。
[知事]
北陸新幹線を早期開通するための巨額の整備財源をどう賄うのか、どうか調達するのか、これは大きな国家的な課題だと思います。容易ではないと思います。容易ではありませんが、やはり高速鉄道網はつながって、より高い効果を発揮するものだとすれば、そういった財源も、合意形成のもとに捻出、調達して、整備を行っていくということが肝要なのではないかと思います。この整備新幹線の財源については、この間約30年にわたり、いろんな知恵を出して捻出をしてこられました。JRが30年間払う貸付料というものを、先借りする形で調達をされたり、もちろん建設国債等も発行するなどして調達してこられましたので、こういったこの先整備することについても、国、政府において、鋭意検討されることを期待もしたいし、私たちも要望をしていきたいと思います。
大戸川ダムに限らずですね、琵琶湖、淀川の治水や利水、また環境問題を考えていくためには、滋賀県だけではなくて、下流府県、とりわけ京都府などとよく協議することが大事ではないかと。おっしゃる通りだと思います。今、例えば関西広域連合においても、琵琶湖淀川流域の研究会を立ち上げて、ここでは、治水対策は少し措いていますが、対象にしていませんが、さまざまな上下流の協力関係を検討しているところです。例えば、全閉操作に伴い上流びわ湖湖岸で被害にあうものを、例えば保険のような仕組みで負担し合う、協力し合う仕組みがつくれないか、また、下流により多く流れるゴミ等ですね、上下流の協力の中で取り除くことができないだろうか、といったようなこともさまざま話し合われておりますので、大戸川ダムのことも含め、この間、いろいろと行っている整備、例えば、下流の改修状況等も、その4府県合意のときからは随分変わっていたり進んでいたりすることなどもございますので、折にふれ協議もしていきたいと思っています。
[NHK]
今この時間に並行して行われている県議会の委員会で、働き方改革について取り上げられているのを、ここに来る前にちょっとのぞいてきたんですけれども、その中である程度は県の職員の方々の時間外の勤務は、前年度に比べて少なくなっていて、状況は良くなっているというような資料が出ているのは見たんですけれども、かといって、大幅に削減、縮減されているようではないように見受けられました。この現状、どう受けとめられて、今後どのように取り組んでいかれるんでしょうか。
[知事]
県議会の皆さまにも、ひいては県民の皆様方にも強い関心を持って、県の、県庁の働き方改革に取り組んでいるところです。おかげさまで、今年度、昨年度よりも、時間外勤務等を減らす形で仕事ができているということだと思います。その多寡をどう見るのかということは、少し詳細な分析をした上で評価したいと思います。その時間数だけをもって、何か事を論じるということよりも、いろいろと並行して聞いてみますと、なるべく長時間勤務しないようにしよう、そのために時間外勤務を減らしていこうという、こういう目標や要請がある一方で、行う、期待される、指示される仕事量はなかなか減らないという中で、随分職員の皆さんが現場において苦悩されているようなことでありますとか、もちろん、やらなければいけない、スケジュールに則ってやらなければならない課題と、十分な人員配置が行われない中でお仕事されていらっしゃることなどもありますので、並行してこういったことも点検しながらですね、この取り組みはやはり不断に行っていくということではないかと思います。
県庁サービスを向上させる、生産性を向上させる、また、私たち職員の健康管理ですね、持続可能な働き方というものを追求する、また、職員の皆さんも伺っていますと、いろんな事情や都合を持ちながら仕事されている方も多くいらっしゃいますので、そういった方々にも寄り添った働き方というものを追求していく必要があるのではないかと思います。したがって、少し冗長になりましたけれども、よく県議会のご意見も聞きながら、不断に働き方改革を進めていきたいと思います。
[京都新聞]
先ほどの大戸川ダムの関連ですけれども、有効であるということ認識しているというのは理解しているんですが、知事としては、必要性についてはどのように認識しておられて、下流との進捗状況を見ながら、整備計画の中には書かれていないので、どっちにしろ、その中でやるということは整備計画を見直さなければできないということだと思うんですけど、整備計画の見直しも含めて知事としては、いつまでに、ご自身として考えを固めたいとお考えなのか、いつまでに判断をすべきだと考えなのかお聞かせください。
[知事]
いつまでにということを今定めることはしていません。ということよりも、やはり、上流、下流の状況の確認の中で、また協力関係の中で、例えば上流の洪水調節施設を造るということであったり、また、完成して効果を発揮するまでに、短期で行える治水対策を行っていくということでありますとか、まさに今、これは全閉操作にも関連いたしますが、天ケ瀬ダム再開発をやっていただいたり、また宇治川の改修に取り組んでいただく、こういうものの進捗や効果を確認しなければならないということですので、今の時点で何か効果について述べるのは早いのではないかと思います。
[京都新聞]
それは完成してから考えるとそういうことになるんですかね、完成してから判断するといいますか。
[知事]
いや、例えば天ヶ瀬ダム再開発も完成時期を延期して今実施されています。そういったものはいつごろ最終的に完成してくるのかっていうのは一つの目安になろうかと思います。また今回、国においては、「有利である。しかし、実施時期は検討する」ということですので、国においてどのような検討がなされているのかということについても、検討をしなければなりません。いずれにしても滋賀県だけで何か事を決めて、期限を定めて、成就するものではありませんので、よく関係主体と議論することが必要だと思います。
[京都新聞]
知事のおっしゃっている意味は分かるんですけども、この間の自民党の政策協議会でも、ご意見出ていましたけども、県としての意思はないのかっていう、そこなんですけど、必要性を含めて県としてどうあるべきだっていう、その大戸川の治水対策、あるいは下流も含めた淀川水系の治水対策として、大戸川ダムというのをどのように知事として捉えておられて、必要性についてどうお考えなのか、お伺いしたいのですけど。
[知事]
瀬田川までの大戸川に、大戸川ダムが治水効果を持つことは、私は認めます。しかし、それをどう整備するのかと、いわゆる必要性というものについては、よく国とも検討しなければならない課題だと思っています。あくまで国の直轄ダムですので、こういったことについては、県だけで何ができるということではないという課題でありますので、そのことを述べるのはまだ条件、情報が整っていないのではないかというのが私の考えです。
[朝日新聞]
ちょっと先のことになるのですけども、明後日の高島市と共催でやる原発の住民説明会の件なのですけれども、明日また住民の方から申し入れがあると思うのですが、要は参加者ある程度限定した状態で、しかも会場1カ所に絞ってやられるという、高島市さんとの協議もあった上での判断だと思うのですが、その方式をとった理由といいますか、それとも今後また広く、一般の高島市民の方の考えが聞けるような機会というのは設けていくお考えあるのかを伺えたらと。
[知事]
昨日プレスをした23日に行う説明会についてだと思うんですけども、大飯発電所のUPZ内、ここに高島市内の居住者がいらっしゃるということからですね、今回、示された緊急時対応において、滋賀県についても初めてになるのですが避難等の具体的なオペレーションが書き込まれている、こういうことを受けて、住民説明会をまずは区長や防災リーダー、安定ヨウ素剤配布施設関係者などの方々に概要をお伝えしようということで、主催である高島市が検討を重ねられた結果だと思います。
伺いますと、説明会の内容というものについては、当日ビデオでも撮影して、後日ホームページでも公開されるということであるとか、それを受けてのご質問なども受け付けられるということでありますので、今回のこの説明会の内容というものは、多くの皆様方に共有される仕組みも同時にとられているということですので、そういうもので補完していきたいと、されるものと承知をしております。
[読売新聞]
これも先週の16日にあった県の情報公開審査会の件で、厳密には相手先としては県教委だったかと思うのですけど、内容的にかなり今までのやり方について厳しい文言であったり、内容だったかと思うんですけども、つまりこの個別の案件についてはもちろんそうなんですけれど、問われているのは公開のあり方というところも問題なんじゃないかなと思うんです。つまりその部署ごとの判断に委ねられて公開されていて、情報公開の担当部署がそれは把握できていないというところが、そもそも問題なんじゃないかなと思うんですけれど、そういう部署ごとが恣意的に内容を判断して公開するかしないかというところが問題というならば、ご認識がどうあるかは分かりませんけども、そういうところは改めていく必要があるかどうかというのを具体的に伺えますか。
[知事]
まず16日に出された滋賀県情報公開審査会の答申については、これは一義的には県教委が受けられたこういう答申でございますが、書かれている内容等よく共有しながら、今後こういった公文書のあり方、情報公開のあり方についてもよく県当局としても考えたいし、県教委とも必要な議論を行っていきたいと思います。もっと本質的な問題提起をされているのだと思います。そもそも部署ごとにこういう判断するのが、如何かというようなことだと思いますが、その都度これは出すべき情報なのか、一定の配慮をしなければならない情報なのかということを、これは我々もよく考えますし、基本公文書は公開するということだと思いますが、教育もそうです、福祉なんかもそうだと思いますが、個人の方が特定されるというような情報の取り扱いについては、いろいろと同時に悩むもしくは配慮しなければならない面もございますので、都度やはり考えながら、またご指摘も受けながら、必要な改善を行っていくということではないかと思います。
決して何か意図を持って行っているものとは考えておりませんが、こういった答申も踏まえて、必要な見直しを行っていきたいというのが私の考えです。
[京都新聞]
ちょっとやわらかい質問になるのですけれども、今インスタっていうのが巷では流行っていましてですね、知事もインスタをやられているようですが、いつからどういうきっかけで始められたのかということと、どういう反応なりフォロワー数含めてあって、政治活動にどのように生かせるかとお考えなのか、感じていることをお伺いできますでしょうか。
[知事]
いつから始めたかは記憶していません。ただ、知事になってしばらくしてからだと思います。事務所のスタッフに勧められて始めました。政治活動というよりも自分で気に入った写真を撮って、私は良い写真撮れたなと自分で思っている写真を皆さんに見ていただければということであるとか、県内のモノ、コトをお知らせするツールとして活用しています。最近、フォトジェニックとかインスタ映えとか、そういうことが人の評価もしくは観光の入込にも繋がるということもございますので、そういう視点で見るツールとしても役立てたいなと思います。
あと気を付けていることは英語で書くようにして、いろんな国々から見られた時にも分かるようにしたいなと思っています。フォローはどうなんでしょう、まだ1,000件足らず、フォローしているのが、300、400といったところだと思います。使い方などは、中学生の娘に教えてもらっています。
[京都新聞]
どれぐらいの頻度で使っておられて、どういうものをアップしよう、発信しようとお考えなのでしょうか。
[知事]
事務所のスタッフからはできるだけ毎日、できれば定期的に上げるように指南をされていますが、どうでしょう、概ね1週間に1度程度ではないかと思います。どういったものをというのは、綺麗だなとか、美しいな面白いなと私が思って、それを見て欲しいもの、ですから滋賀県のPRというものが多いと思います。