平成29年7月25日
(県政記者クラブ主催)
おはようございます。たいへん暑い毎日でございます。
災害が秋田県等で起こっているようでございます。先般の九州北部豪雨に続く災害、被災された方にお見舞いを申し上げたいと存じます。またこういった対応等に、滋賀県もいつ起こるかわかりませんので万全を期してまいりたいと思います。
そういう中でありまして、滋賀県出身の大橋悠依さんが日本新記録で、見事、世界選手権で銀メダルをという報を、今朝、受けました。たいへん嬉しく、誇らしく思うところでございます。現在、東洋大学に所属されていて、彦根出身で東洋大学といいますと、スプリンターの桐生さんもそうでございますので、たいへん才能あふれる滋賀の若手の活躍に、さらに期待が膨らむところでございます。伺うところ、30日には、400m個人メドレーで、さらに出場の機会があるということですので、さらなる活躍に期待をし、また応援したいと思います。
先週は、5日間、奥永源寺に移住、居住いたしました。たいへん実りある居住生活でございました。今日の県政経営会議でも3点申し上げましたが、一つは、木地師、政所茶、林業、登山など、山の資源の可能性に触れることができました。二つ目は、ビワイチサイクリングを内陸部に「ビワイチプラス」としてコース設定していく可能性をつかむことができました。三つ目は、「チーム永源寺」という医師、歯科医師、薬剤師、また消防の皆さん、救急の皆さん、介護・福祉の皆さん、自治会の皆さん、民生委員の皆さんなどなどの多職種連携ネットワークによる、見守り、支え合いの仕組み、これは、滋賀県でもかなり先進的な取組をされておられます。ここに大いなる可能性を感じたところでございます。今後、施策構築にしっかりと活かしてまいりたいと考えております。
今日は、5点話題提供をさせていただきます。
まず、1点目は、びわ湖フローティングスクールの新船でございますが、建造中のびわ湖フローティングスクール新船の船名と船体デザインを決定しましたのでお知らせいたします。
船名につきましては、現船の名前を引継いで、「うみのこ」にさせていただきたいとい存じます。5月から6月にかけて船名を公募いたしました。そうしたところ、応募総数は1,354件で、応募いただいた船名は657件でございました。この657件の中から、教育関係者、学校長の代表、県民の代表の方、県教育委員会事務局の代表で構成いたします、びわ湖フローティングスクール新船船名選考会で、候補3点を選出いただき、その中から私が決定させていただきました。
公募におきましては、現船と同じ「うみのこ」が良いという意見が最も多くございました。「世代を越えてうみのこの話題で盛り上がれる」、「滋賀県民として湖の子(うみのこ)という認識を持つことができた」などのご意見をいただいたところです。最近では、親子二代で乗船されたご家庭も増え、世代を超えて思い出が込められた存在であること、多くの県民の皆様に深い愛着をもって親しんでいただいていることがよくわかりました。びわ湖フローティングスクールは、他に例を見ない滋賀ならではの取組でございます。その象徴として「うみのこ」をその名前と共に次代に引き継いでまいりたいと考えました。
また、採用された船名の応募者1名に、特典としてペア体験乗船と近江米「みずかがみ」10kgを贈呈することとしておりまして、教育委員会において教育長に厳正に抽選していただきました結果、当選者は、大津市在住の宇戸喜美子さんに決定したところございます。
船体のデザインにつきましては、現在の「うみのこ」のイメージを大切にし、併せて湖上での景観との調和も考慮した白と青を基調としたものでお手元にデザインもあると思います。ぜひご報道等いただければと存じます。
2点目は、第50回滋賀県政世論調査につきまして、単純集計の結果が出ましたので、その概要を発表させていただきます。
資料にもありますとおり、有効回収率については50.7%、昨年度よりも1.2ポイント減少ということでございます。そのうち、34歳以下の回答者は1.6ポイント増加いたしまして15.1%となっております。毎年お聞きしている定住意向につきましては、滋賀県に「住み続けたい」との回答が75.2%と、昨年度より2.8ポイント減少という結果になっております。2ページの県政への関心につきましては、関心のある方が62.6%と、昨年度より6.6ポイント減少ということでございます。近年、減少傾向にありますので、年代ごとの違いなどその要因について、今後分析をしてまいります。
次に、将来に夢や希望を抱いているかについては、抱いている方が58.7%と、昨年度より1.0ポイント減少でございます。しかし「豊かさ」を実感できているかにつきましては、65.7%の方が「豊かである」ということでございまして、昨年度より4.3ポイント増加しておりまして、多くの方に「豊かさ」を感じていただいていることの表れだと思います。
滋賀県には、琵琶湖をはじめとした豊かな自然や滋賀ならではの歴史や文化など多くの強みがございますので、さらに「豊かさ」を実感していただけるよう取り組んでまいりたいと存じます。
3ページの県の施策に対する満足度につきましては、「人口減少を見据えた豊かな滋賀づくり総合戦略」を、基本構想の重点政策を推進するためのエンジンとして位置付けておりますことから、今回から、その進捗状況を把握するため、総合戦略の各プロジェクトをベースに20項目を設定してお聞きし、それぞれ上位5項目をあげております。満足度の高い分野といたしましては、観光施策や首都圏での情報発信などの滋賀の魅力の向上のための施策や防災・防犯対策が上位にございます。一方、不満だと感じておられる分野といたしましては、公共交通機関の利便性や雇用に関する項目が上位に来ております。4ページの「力を入れてほしい施策」は、この「不満度」の裏返しとも言えまして、同じような項目が上位に来ている中で、結婚・出産・子育てまでの切れ目のない支援等の子育て支援については、満足度が3番目に高い施策でありながら、1番力を入れてほしい施策となっております。
5ページの「びわ湖の日」につきましては私も注目しておりました。初めて調査いたしましたが、まず認知度につきまして、「知っている」との回答は59.4%「びわ湖の日」を休日にすることについて「賛成である」との回答は52.1%となっております。約半数の方には賛成していただきましたが、約3割の方は反対であるとのご回答をいただいたところでございます。今回の調査では、こうした傾向が見られましたが、「びわ湖の日」が県民にとっての休日となるには、市町や学校、民間企業など、それぞれの団体等において休日と定めていただく必要がございまして、多くの方の理解と協力が必要であることから、今後も引き続き、丁寧な説明、また議論に付してまいりたいと思います。
調査結果の活用につきまして、「滋賀県基本構想」や「人口減少を見据えた豊かな滋賀づくり総合戦略」を進めていく上で、各施策の評価に加え、この県政世論調査の結果も踏まえ、来年度の施策展開や次期基本構想の検討に、反映してまいりたいと思います。今後もこの世論調査をはじめ、県民の皆さんのお声に耳を傾けながら、県民の皆さんと一緒に「夢や希望に満ちた豊かさ実感・滋賀」を目指して施策をつくり、進めてまいりたいと存じます。
続きまして、8月9日(水曜日)に開催いたします「農福連携啓発セミナー」についてでございます。
本県では今年度から、農業分野と福祉分野の双方の課題解決や発展に向けまして、農政水産部、健康医療福祉部、商工観光労働部および庁外の関係機関が連携いたしまして「農福連携推進事業」をスタートさせました。農業分野における障害者就労等についての普及啓発等の取組を進めています。
農業・農村の現場では、担い手不足や農業従事者の高齢化などにより、農業労働力の減少や耕作放棄地の増加が課題となっています。一方で、障害福祉の現場では、障害者の方は働きたくても働く場所がなかなか見つからない、働いても賃金や工賃が低い状況が多くございます。「農福連携」は、こうした「人手が足りない農業」と「働く場所を求める福祉」が結びついて、双方の課題解決や発展に向けた取組でございまして、近年、様々な取組が全国各地で広がっているところです。
本県の農福連携の現状といたしましては、福祉分野の取組として、障害者の就労事業所などで農業に取り組んでおられる事例はいくつかあるものの、今まで農業者に対する農福連携をもっと進めようというアプローチがほとんどなかったというのが現状でございます。県内農業法人に実施いたしましたアンケートにおきましては、実際に障害者を雇用している法人は2法人のみでございまして、半数以上の法人が「そもそも障害者雇用の制度がわからない」と農業者の障害者雇用に対する関心はまだまだ低い状況にございます。このことからも、農福連携の推進にあたりましては、農業分野での取組や農業者への働きかけが非常に重要になってくると考えております。
今回開催いたします「農福連携啓発セミナー」では、滋賀県内のNPOに拠点を置いて、農水省など全国の農福連携の取組に携わっておられる林正剛さんから、全国の取組状況などをご講演いただきますほか、県内で障害者を雇用されている農家の中島豊勝さん、障害者就労事業所で農業に取り組まれておられます杉田健一さんに、それぞれの取組をご紹介いただきます。
このセミナーを通して、「農福連携」について一緒に考えていただき、取組のきっかけを掴んでいただきたいと考えています。農業関係者はもちろんのこと、福祉関係者、企業や地域のみなさんなど、多くの方にご参加いただきたいと思っておりますので、ぜひ呼びかけ等お力添えいただければ幸いに存じます。
続いて、夏の琵琶湖博物館にはワクワクがいっぱいということで、琵琶湖博物館についての紹介をさせていただきます。
昨年7月の第1期リニューアルが完成いたしまして、水族展示室とC展示室が生まれ変わりました。水族展示室では、愛らしく、くるっとした大きな目のバイカルアザラシが大人気ということでございます。また、バイカルヨコエビなど、日本初となるバイカル湖の生き物の展示、また、C展示室では、日本一小さなカヤネズミや、日本一長いハッタミミズを生きたまま展示しておりまして、さらにパワーアップしています。ちょうど1年が経ちましたが、この間に53万人の方にご来館いただきました。心から感謝いたします。
この夏も琵琶湖博物館には魅力がいっぱいだということでございまして、まず、7月15日から企画展示「小さな淡水生物の素敵な旅」を開催しています。顕微鏡でしか見られない小さな生き物の中には、琵琶湖にすんでいるものと同じ種類の生き物が、太平洋の孤島、イースター島にも住んでいるということでございまして、どうやって移動したんだろうか、小さな生き物が生息場所を広げるために行っている素晴らしい「旅」について、標本やパネル・映像で紹介し、これまで知らなかった小さな生き物の生態など、驚きと感動にあふれた学びと発見の展示になっているということでございます。
同時に開催しております水族企画展示「大どじょう展~滋賀のドジョウ・日本のドジョウ~」におきましては、天然記念物のアユモドキを始め、滋賀県や日本国内に生息するドジョウ、全33種類を実物やパネルで展示するほか、ドジョウにまつわる文化についても紹介しているということでございます。夏休みの特別企画として、マイナス80度から生還した微小生物の観察や、ドジョウの生態についての詳しいお話、また、ドジョウをモチーフにした楽しい工作、寄贈いただきました希少な蝶類の標本展示もあるということでございます。
夏休みの自由研究課題の参考になる展示が勢ぞろいしているということでございますし、わからないことがあれば、毎日学芸員が質問コーナーにて丁寧に対応してくれるということでございます。ご存じでしょうか、琵琶湖博物館は中学生以下の子どもはもちろん、県内在住の65歳以上の方も常設展示の観覧料は無料ということでございます。「お孫さんとの夏の思い出は琵琶湖博物館」、「癒しを求めて琵琶湖博物館」、さらには「暑い日は涼しい琵琶湖博物館」いずれの理由でもいいと思います。ぜひご家族おそろいで、琵琶湖博物館へお越しいただければと存じます。
もう1点、平成8年の開館以来の入館者総数が、7月20日現在で993万人となっておりまして、夏休み期間中には、記念すべき1,000万人を突破する見込みでございます。記念式典の実施、素敵なプレゼントも用意しておりますので、ぜひその幸運な1名を狙っていただければと思いますし、関連いたしまして「1,000万人達成日予想クイズ」のイベントも行いますので、併せてお楽しみいただければと思います。
なお、7月15日から8月16日までの間、草津駅からバスで、「琵琶湖博物館」と「水生植物公園みずの森」に来館された場合、帰りのバス代が割引になるクーポンも近江バスから発行されているということでございますので、公共交通、バスでのご来館もお待ちしております。
続きまして、5点目、最後でございますが、「2017びわ湖大花火大会」についてでございます。
34回目となるびわ湖大花火大会が、いよいよせまってまいりました。より安全に、より楽しんでいただける花火大会に向けて取り組んでおります。今年のポイントをご説明申しあげます。
今年は、8月8日、火曜日、19時30分からでございます。10月から開催いたします「日本遺産滋賀・びわ湖水の文化ぐるっと博」をテーマに、びわ湖・滋賀の旅の魅力を、一万発の花火で表現するということでございます。有料観覧席は、旅行社、コンビニエンスストアなどで、好評販売中でございます。詳しくは、ホームページをご覧いただければと存じます。
今年の主な変更ポイントは、「より見やすい花火のワイド化」、「さじき席の新設」、「同時開催イベントの初開催」、「フードコートなどの増設」でございます。以下、順次ご説明いたします。
一つ目、花火がよりワイドに打ち上げられるということでございまして、におの浜方向からも、メインの2カ所の打ち上げ花火、終盤の豪華なスターマインも、よくご覧いただけるようになります。有料観覧席は、浜大津から、琵琶湖文化館の西側まで、一般観覧席は、びわ湖ホールからにおの浜、市民プラザまで、となってございます。お客様の集中を緩和し、より安全に見ていただくように工夫したところでございます。花火もワイドになりますので、一般観覧の方は、ぜひ、におの浜エリアで、ゆっくりご覧いただければと存じます。
ポイントの二つ目、新たに有料観覧席に桟敷席を設けます。場所は、市民会館周辺の有料観覧席の最前列ということでございまして、ファミリー・グループ用の定員6人の枡席と、定員2人のペア席があるということでございます。どうぞご利用ください。
ポイントの三つ目ですが、まちとグルメを楽しんでいただける、同時開催イベントをはじめて実施しようということでございます。まず、びわ湖大津プリンスホテル東の「市民プラザ」で、16時から「江州うまいもん、あまいもんグルメ」を開催していただきます。出店は20店以上、吉本芸人のトークショーもあるということでございます。におの浜の一般観覧席内では、15時から、「なぎさ公園ステーション」を開設いたします。ドリンクコーナーや、アンケートに答えて花の種プレゼントもあるといいうことでございます。旧浜大津公会堂では13時から、「大津百町まち遺産パネル展」とドリンクコーナーを開設いたします。町家探訪を楽しむ「まち遺産マップ」も配布いたします。花火だけでなく、早めに来場いただき、また花火終了後もゆっくりと、大津のまちやグルメを楽しんでいただければと存じます。
ポイントの四つ目、昨年から開設いたしました県庁前広場、コラボしが21の前のスペース他、フードコート・ドリンクコーナーを新たに3か所設けます。飲料、ソフトクリームなどのほか、近江牛バーガーや近江茶かき氷など、琵琶湖や滋賀の名物グルメも販売いたします。特に、熱中症予防のため、早め早めの水分補給を呼びかけ、お願いをしたいと思います。帰りの電車待ちに2時間立って待っていただく方も多いと伺っておりますが、フードコートは22時ごろまで開いています。まだまだ電車もございます。ぜひ、帰りにもお立ち寄りいただき、混雑を避け、ゆっくりとご帰宅いただければ、と思います。
また、これまで同様、浜大津から膳所駅方面まで、56店舗を紹介するグルメマップを作成しています。朝から、あるいは深夜までオープンしているお店や、当日限定メニューを出されるお店もございます。ぜひ花火の前や後に、ゆっくりお楽しみいただければと存じます。
以上が、今年の主なポイントでございまして、先にも実行委員会から発表があったということでございますが、いくつか変更点がございますので、ご理解、ご協力、ご周知方よろしくお願いいたします。
なにより安全に、よりお楽しみいただける花火大会のために、ゆっくり見るなら「におの浜エリア」ということでございまして、同時開催イベント、フードコート、グルメマップで、早めに来場、まちとグルメを楽しんで、ゆっくり帰宅、早め早めの水分補給という、この大きく三つの呼びかけをぜひ皆様方にもお披露目いただければと存じます。
長くなりましたが私からは以上です。
[NHK]
世論調査について、「びわ湖の日」の休日化に注目していたのですが、「賛成である」(「賛成である」と「どちらかといえば賛成である」)というのが52.1%と微妙な数字と思いまして、どう受け止めたらよいのかと思いますが、知事はこの数字をどのように受け止めておられますか。
[知事]
とても注目していたんです、この数字。今おっしゃったように52.1%、言われてみれば、微妙な数字と言えば、微妙な数字なのかもしれませんが、まずは詳しく分析してみようと思います。
どの年代の方がどういう傾向にあるのか、どの地域の方がどの傾向にあるのか、同時に申し上げたように今後も丁寧に議論や説明をして理解を得ていくということですし、併せて行いましたこの「びわ湖の日」の認知度でありますとか、環境保全行動を行っていらっしゃるのか、関心ある琵琶湖に関する活動や取組ということで、県民の休日にすることが目的というよりも、「びわ湖の日」の取組を充実させることが目的ということですので、そういったことがどう県内、県民の皆様方に浸透、定着しているのか、このことを分析した上で、最終、この「びわ湖の日」の県民の休日にする取組についても、また更に説明を変えたり加えたりしていきたいなと思っています。
[NHK]
県議会の委員会では、委員の先生方から、誰が休日にしたいと思っているんだというような、休日にしたいと思っている人は少ないんだというような辛辣な意見が続出していたんですが、ご存知ですか。そういった反対意見がある中でも、休日にしたいという思いは今もお持ち続けていらっしゃるのでしょうか。
[知事]
首長会議でも市長や町長の皆さんから課題を列挙いただきましたし、県議会で厳しいご意見をいただいたことは承知をしています。一方で、経済界からは県商工会連合会から、賛同、賛成のご意見もいただいているところですし、この結果の速報値をみれば、賛成が上回っているという状況もございますので、課題は克服する、知られていないなら、ご理解いただけないなら更にそれを広めていく、まずは私自身が提案をしてですね、より丁寧に説明しながら一歩一歩、進めていければと思っております。
[NHK]
発表事項のフローティングスクール、同じ名前になったという「うみのこ」という名前が、皆さん定着していて愛着があるということを聞いていましたので、この名前になって喜ぶ人も多いと思いますが、この名前になって、どういうふうにお考えでしょうか。
[知事]
やっぱり「うみのこ」だったし、「うみのこ」だなあと思いました。
予断を持たずにこの公募を待っていましたし、選考会で候補を選んでいただいたんですが、その中に「うみのこ」が入っていましたし、応募件数の中ではご応募が最多だったということです。最終的にはその中で、私が判断、決定させていただいたんですけれども、この間、「うみのこ」のクラウドファンディング、ファンドの取組ですとか、「うみのこ」エールの取組ですとか、私は乗っていないんですけれども、やっぱり「うみのこ」乗船世代の、様々な注目や期待もありました。子ども達にも色々名前の応募に参加をしてもらったんですけれども、まあ、詰まるところやっぱり「うみのこ」だなあという所でございます。
[NHK]
それは詰まるところ、知事ご自身も、こう嬉しいようなお気持ちというか、ご自身も愛着というか思い入れのようなものはございますか。
[知事]
やっぱりありますね。この取組は、滋賀、琵琶湖ならではの取組で、いつ、どこで、どなたにご説明申し上げても、とても興味関心を持って聞いていただける、これは国の内外問わず世界の皆様方にも注目、関心を持って聞いていただける取組です。私たちが誇りとする、こういう環境学習の取組ですので、更にその船名、名前も含めて県民の皆様方に定着していた、これからも定着させたいという思いが、この船名の公募・応募に現れたのかなと思いましたので、それに応える形で、引き続き「うみのこ」でいきませんかという決定をさせていただいたところです。
[京都新聞]
先程の「びわ湖の日」の関係ですが、知事から微妙だなというお話ありましたが、思っていたより多かったのでしょうか、少なかったのでしょうか。
[知事]
正直、もうちょっと多いかなと思っていましたけれども、賛成がね。
[京都新聞]
よく分かりました。ありがとうございます。
別件になるのですが、国体のプールの関係で、県の方から、整備費と運営費の三分の二を負担するということで、また市町に照会をかけられるということなんですけれども、三分の二という数字で三分の一を市町に負担してもらうということの意味というのは、知事はどのようにお考えになられていますでしょうか。県立でしたら100%県が持って整備するというのは一般的かなと思うんですが、敢えて市町に負担を求められるような形になっているというのは、どのような理由なんでしょうか。
[知事]
まず今回、2024年の国体を開催するにあたり、彦根を主会場とし、現状現行の県立、県営プールの敷地も活用させていただき主会場を整備する、以て、今ある県立県営プールが無くなるということでございます。
大きく言えば選択肢は三つあって、県立県営で、引き続きどこかに整備をするのか、県立県営は整備せずに市町立プールを整備していただいて、その施設代替を行うのか、整備はしないというのか、その中で我々やはり国体開催もそうですし、県民の皆様方、市町民の皆様方の健康増進、競技力向上ということからすると、やはり水泳競技施設、プールというのは必要であろうということでございます。で、今回、どこにその設置をしますかということについては、県だけが県として決めるのではなくて、ぜひ市町のご意向も承る形で決めていこうということでございます。
そうしますと、やはりそのプールが置かれる場所の市民の皆さんや町民の皆様方にある意味では最もご活用いただける環境になるということでございますので、市町と共同する形で、整理することが望ましいのではないかと、無くなる県立県営プールの施設という側面と、その市町にあるプールを市民、町民の皆様方によりご活用いただけるということとの、このバランスの中でどう費用負担を分担していけばいいのかという中で考え出した枠組みが先般の委員会でも説明した考え方でございまして、この考え方を基に意向照会をさせていただいて、今後、協議・検討の結果、決めていきたいと思っています。
[京都新聞]
市町に三分の一持っていただくということで、結果的に、運営の責任という部分も2者に分かれて、県と市町に分かれてしまうということで、その責任が明確化しないですとか、機動的な対応が出来なかったり、意思決定が遅れたりというデメリットも県会議員さんからは指摘が出ているのですが、その辺のデメリットはどのようにお考えでしょうか。
[知事]
そういうような事が無いようにしたいと思います。おっしゃるように誰がどう造るんだ、どう運営するんだ、安全対策含めて、運営の責任体制をきちんと明確にしておくということが必要だと思いますので、意向照会の際にもですね、これから市町がどういった形で手を挙げてこられるのかというのを、よく見極めながらですね、県としては一定の考え方を示した上で諮らせていただきますが、更に出てくる内容を踏まえて、今おっしゃった問題が起こらないように、対応を取ってまいりたいと思います。
[毎日新聞]
先週の記者会見でも大分質問が出た関係ですけど、来年の知事選に再選出馬の意思を表明するというお気持ちを持つには至っていないというのは感じたわけですが、来年出ようかなあ、どうしようかなあ、ということを、考えられたことはおありですか。
[知事]
私が常に考えていることは、毎日毎日、今日、明日ですし、来週、来月であります。まだ、来年というところまで、なかなか考えが至っていないのが現状です。ただ、県で議論する施策というのは、来年度のこと、そして国体に向けて、今もご質問がありましたけども、そしてSDGsなら2030年というところをターゲットにしながら、施策議論していますのでね、自ずと長期的なことは議論いたしますが、自分自身の、身の置き方、身の振り方としては、日々、週、月々と。せいぜい来年というところにまで、まだ至っていないという、そんな状況です。
[毎日新聞]
話は変わるんですけども、先週、ここの記者会見室で、県選出の国会議員が記者会見されたんですけども、その時にちょっとお尋ねして回答いただいた中で、ちょっと分かりづらいことがあったので、知事も衆議院議員を経験されているのでお尋ねするわけですけども、国会議員を1~2年したら、5千万円くらい貯まるものですか。その方は、当然だろうという顔をして、貯まったと、貯めたとおっしゃったんですけど、そんなものですか。
[知事]
すみません。どういう内容でご説明されたのか、どういう前後の文脈でご説明されたのか、そこにどういうご疑問を抱かれて、この質問があるのかというのは、私はちょっと存じ上げないんですけど、一般論として、また私の経験からして、国会議員としての活動をして、お金が貯まるというような認識を持ったことはありません。
ただ、そういう金額、オーダーのお金が、入と出で動くということは、例えば、政党交付金をいただいたり、いろんなご寄附をいただいて、また、政治団体も、資金管理団体、後援会の団体、様々作って、動くことはあり得るでしょうし、私自身もその金額オーダーのお金を使わせていただいたことはございますが、貯まるという、そういう認識を持ったことはございません。
[毎日新聞]
貯まったお金を投資に回せるくらい、5千万というのはあるもんですか。
[知事]
何をもって投資と言われるのかという意味合いがございますが、私の場合は、私の周りで聞いている範囲内では、事務所を借りたり、いろんな印刷物を刷ったり、人を雇ったり、という日々の政治活動の中で、足りないことはありましたけども、足りて余るということはありませんでした。
[滋賀報知新聞]
相模原市の障害者施設の殺傷事件から、明日の26日で発生から1年となるわけですけども、特に滋賀県は障害者福祉の先駆者である糸賀一雄さんがですね、「この子らを世の光に」という名文句、思想がある程度、滋賀県には定着していると思うんですけども、それだけにこの1年、滋賀県の障害者福祉がですね、地域に今まではできるだけ開いていこうとしたわけですけど、それがどういう具合に、県も含めて、取組が変わってきたのか、変わっていないのか。
もう一つが、糸賀一雄さんの思想をどう再確認し、また、県内外にですね、今まで発信してこられたのか、この1年振り返ってお話願いたいです。
[知事]
まず、大きな流れとしては、事件が起ころうとも、起こらなかろうとも、滋賀は糸賀先生を生んだ、また、糸賀先生が作られた、全国のモデルになり得る障害者福祉を作ってきた。この自負のもとにですね、様々な取組を作ったり、また、今は条例制定に向けた議論を本格的にスタートさせています。その共生社会を作るための条例制定の議論は、私自身が審議会に直接出向いて諮問をいたしまして、会長はじめ審議委員の皆様方に想いをお伝えをし、議論をお願いいたしましたし、また、アメニティフォーラムなどの場におきましては、こういった思想を私たち県民自身も確認すると同時に、全国の皆様方と共有する場として、主体的に活用させていただいている、こういうこともございます。
ところが、去年のこの時期に、大変痛むべきこういった事件が起こりまして、あのときも申し上げたと思いますが、もし糸賀先生がご存命なら、この事件をどう受け止められたであろうか、また、施設で過ごす人たち、障害のある方々、障害のある方々をご家族に持つ方々が、今回の事件を機に、どういうことをお感じになるであろうか、ということを絶えず考えながら、私たち職員、県庁、また、関係者と対応してきた、というのがこの1年だったと思います。
やはり根底にあるのは、障害のある人も、ない人も、一緒に暮らしている地域なんだから、極力そのことを日々実感できるような、そういう環境を作っていこうということですし、歪んだ差別意識や人権意識を持つことがないように、その端緒となるような行動、言動をですね、しっかりと摘んでおくというか、察知して対応していくということだと思いますので、まあ、1年ですべてができるということではありませんが、不断にこういう取組を充実させていきたいと考えています。まあ、そういうことも、SDGsの「誰一人取り残さない」という、こういう思想にもつながるものではないかなと考えています。
[毎日新聞]
最後に突飛な話で申し訳ないんですが、菅直人元首相のことで、三日月さんも副大臣を内閣のころ務められていたと思いますが、先日、チーム滋賀の勉強会で大津に来られまして、嘉田さん達と一緒に映画を上映した後に、脱原発をテーマにした講演をされてらっしゃいました。ちょっと長話になって申し訳ないですが、報道陣には、三日月さんを含めた全国で数少ない、脱原発、卒原発の首長、知事さんに期待するような気持ちをおっしゃっていました。
その数日後、ブログでですね、今一度、脱原発をテーマにした全国政党を、ヨーロッパでいう「緑の党」のようなものを作るべきだというふうに、年内にも動きたいというくらいのトーンで書かれて、一部で報道もされております。
このことをどこまで三日月さんはご認識されていたか分かりませんが、何かご所感を、エールになるのかどうなるのか、感じることがあればと思います。
[知事]
私は、その16日の会、ご講演、また、映画上映会の内容は存じ上げません。海外出張しておりましたので、報道等で間接的に知るところです。
菅元総理は、総理でいらっしゃった時に、東日本大震災、福島原発事故が起こりましたので、その時にその事故対応の総責任者でいらっしゃった、復旧・復興対応の総責任者でいらっしゃった。そういう元総理でいらっしゃいますので、取り分けそういうお立場での想いもお強いのだろうというふうに推察いたします。その後、政治的に政党をつくってというようなことも、報道では一部見ましたけども、内容等は充分承知しておりませんので、そのことにコメントはいたしません。
ただ、私自身としては、卒原発、粘り強く卒原発へと、原発に依存しない新しいエネルギー社会を、滋賀からローカルイノベーションで作っていこうという、こういう方針、ビジョン、方向性を出させていただいておりますので、滋賀の取組をより充実させる、また前に進めていく、そのことに心血を注いでいきたい、その1点でございます。