文字サイズ

知事定例記者会見(2017年3月22日)

平成29年3月22日
(県政記者クラブ主催)

記者からの質問に対応する様子

おはようございます。平成28年度も残すところあと10日となりました。昨日は2月定例会議も終了いたしまして、当局から提出いたしました予算案を含む案件がすべて可決いただきました。今日の県政経営会議でも申し上げましたが来年度の予算の適正執行、着実な事業の遂行のために引き続きがんばってまいりたいと存じます。

また、議会の審議の過程で賜りました、意見書、決議等につきましても、真摯に対応させていただきたいと思っております。特に、財政の見通しについての決議や新生美術館の今後の取扱いについてのご決議につきましても、県当局のこの間の取組に対する、ある意味では厳しいご指摘も含めた決議と受け止めているところでございましてしっかりと対応させていただく所存でございます。

私の方からは4点話題提供をさせていただきます。

一点目は、ヘルプマークの配布開始についてでございます。これは4月3日から行います。このヘルプマークは、義足ですとか人工関節を使用されている方、腎臓機能障害などの内部障害や難病の方をはじめ、知的障害や精神障害のある方、あるいは妊娠初期などでまだそんなにお腹が出てきていない状態である方など、援助や配慮を必要としていることが外見ではわからない方が、このマークを鞄などに身に付けていただくことで、周囲からの援助や配慮を得やすくなるようにするものでございます。

マークはタグ型をしており、裏面にシールを張って緊急時の連絡先や必要な支援の内容を記載できるということでございます。平成24年に東京都が考案されて普及を図っておられ、平成28年4月に京都府、7月に和歌山県、10月に奈良県が導入されるなど、今年度末には7都府県が導入することになり、来年度は本県を含め大阪府など4府県でも導入される予定ということでございます。昨年9月には、滋賀県手をつなぐ育成会や滋賀県難病連絡協議会などの当事者団体からも本県での導入について御要望をいただいておりました。また、議会でもお問い合わせいただいたところでございます。

こうしたことから、本県においても、こうしたマークの趣旨を県民の皆様にご理解いただき、配慮が必要な方が様々な場面で援助を得られる社会づくりを進めるため、希望する方へのマークの配布と県民の皆様への啓発を実施することといたしました。

4月3日(月曜日)から市町障害福祉担当部署、各保健所、県庁障害福祉課で無償にて配布いたします。県民の皆様には、このマークを見かけたら、例えば、電車やバスで席を譲る、何かお困りごとがあるようであれば声を掛けるなど、思いやりのある行動をお願いしたいし、ともに実践したいと思います。

2点目は、「虹色の旅へ。滋賀・びわ湖」大型キャンペーンロゴマークが決定しましたという告知でございます。

平成29年度と平成30年度に本県の観光で2つの大きなキャンペーンを計画しています。今年の10月から開催いたします観光キャンペーンは「日本遺産 滋賀・びわ湖 水の文化ぐるっと博」、さらに翌年の平成30年夏からは「滋賀県大型観光キャンペーン」、この2年間のキャンペーンのロゴマークが、この度、完成をしたということでございます。

皆さんのお手もと資料中段にそのマークがございます。「虹色の旅へ。滋賀・びわ湖」このロゴマークは、滋賀の多様な観光素材を七色の「虹」で表現したものであり、「水」と「びわ湖」を核とした滋賀・びわ湖の強いオリジナリティを感じさせるロゴデザインにしているということでございます。「虹」が「人と人、人と街、人とコトをつないでいく」架け橋となるような想いを込めて作成をされたということでございます。これは作成したのは誰。

(職員)

委託事業者です。ビューローの方で。

このロゴマークを使用したプロモーションといたしまして、本年10月から開催します「日本遺産 滋賀・びわ湖 水の文化ぐるっと博」の開催を全国に向けて発信するため、3月27日から月末までの期間、首都圏および関西圏のJR主要駅において、デジタルサイネージによる発信を行うということでございます。このサイネージは、現在、日本遺産の認定を受けております26の構成文化財の魅力を余すことなく動画で発信するものです。首都圏では、主要19駅、全208面のデジタルサイネージをジャックし、また、東京駅のシンボルである「丸の内改札口ドーム」8面の大型サイネージ、さらには、八重洲中央の12面サイネージを使い、一斉に情報を発信するというものでございます。関西圏では、大阪・京都・三ノ宮などの主要5駅、全194面のサイネージをジャックし、発信をしてまいります。

なお、「日本遺産 滋賀・びわ湖 水の文化ぐるっと博」について簡単に説明をさせていただきます。平成27年に文化庁から認定を受けました日本遺産「琵琶湖とその水辺景観-祈りと暮らしの水遺産」が今年4月で丸2年を迎えます。本県は、日々の暮らしや祈り、食において、琵琶湖を中心とした水の文化が生まれ育ってきました。県内には、琵琶湖を囲んで県域に点在する構成文化財が26件ございまして、大津市をはじめとする7市に位置しています。

この日本遺産を核とした観光キャンペーン「日本遺産 滋賀・びわ湖 水の文化ぐるっと博」が、今年の10月から来年3月までの間、開催するということでございます。ビワイチの人気もございますし、100周年を迎える琵琶湖周航の歌などとの関連も図りながら連携しながら取組を進めてまいります。また、先般もきき酒会を開催いたしましたが、近江の地酒につきましても酒蔵巡りを促す事業を展開する予定でございます。

また、キャンペーンに係る集客を促進するため、お手元の資料6ページに記載の、JRをはじめ県内の交通事業者等の連携による特別企画乗車券「滋賀・びわ湖フリーきっぷ」が4月1日から利用開始ということでございます。発売方法につきましては、JR西日本、JR東日本、JR東海、JR四国、JR九州の各旅行センターおよびその他旅行会社が販売するJR利用個人型旅行商品にかかるオプションでのセット販売となります。つまりきっぷ単独での販売はないということでございまして、滋賀県では、この度このフリーきっぷをご購入いただいた観光客の皆様に、県内66か所の施設で割引など嬉しいサービスが受けられる、便利でお得な優待特典BOOKを準備いたしました。その優待内容は7ページ以降に記載しております。

この2年間の観光キャンペーンで、滋賀でゆっくり泊まって過ごしていただき、この特典ブックを御活用いただいて、滋賀の良いところをたくさん周遊してもらいたいと考えております。詳しくは担当部局にお問い合わせください。

続いて、北陸自動車道木之本インターチェンジと長浜インターチェンジの間で整備を進めておりました「小谷城スマートインターチェンジ」を3月25日(土曜日)の15時に供用開始いたします。多くの皆様にご存じいただきたく、また、ご利用いただきたくPRをさせて頂きます。

小谷城スマートインターチェンジは、名神高速道路の湖東三山スマートインターチェンジ、蒲生スマートインターチェンジに続き、滋賀県内で3か所目のスマートインターチェンジとなります。代表的な整備効果といたしましては観光振興でございまして、湖北地域の様々な観光資源により多くの方に訪れていただきたいと考えているところです。さらなる観光振興につながるものと、大きな期待を寄せております。

戦国大名浅井氏の居城であった「小谷城跡」もございますし、湖北地域は「観音の里」としても知られております。私も目と心を奪われることがあるんですが、「日本の夕陽百選」に選ばれている「湖北水鳥公園」や、紅葉の名所として知られる「鶏足寺」をはじめとする社寺等もございますので存分にお楽しみいただけるのではないかと思います。

開通に合わせた取組といたしまして、地元長浜市におきまして、普段拝観できない観音様を特別に公開頂く「湖北の秘仏特別公開」など、記念キャンペーンを実施されます。開通同日には、小谷城スマートインターチェンジから車で約10分の位置に道の駅「浅井三姉妹の郷」もグランドオープンするということでございまして、記念イベントが開催されます。聞くところによりますと、日本でただひとつ「城」と名の付くスマートインターチェンジということでございまして、ぜひそのあたりのことも告知いただければ幸いでございます。

最後、4点目でございますが、本県のモノづくりを支える物流に関する研究をはじめるということでございます。

「滋賀のモノづくりを支える物流研究会」を設置いたしまして、本県の実情や特性を踏まえた物流の方向性等について研究をスタートすることにいたしました。

かねてから、本県の強みであるモノづくり産業の活性化を図るためには、物流の持つ役割は大きいと考えております。私の政策提案集の中にもそのことを記載しているところでございます。平成27年6月議会の答弁の中でも、「本県における国内物流、国際物流全体について、産業・地域振興、企業誘致、インフラなど総合的な観点から体系的な基本的考えを整理する必要がある」と答弁したところでございます。

今年度から、商工観光労働部・企業誘致推進室に「物流担当」を設置いたしまして、滋賀の強みであるモノづくりに欠かせぬインフラとしての側面から、物流業者や製造事業所など、41の企業や関係団体にヒアリングを行いました。物流をめぐる課題を把握するとともに、ニーズや対応策等について意見・情報交換を行ってまいりました。

今、折しも、ヤマト運輸様の様々課題等も社会問題化しているところでございます。これらを踏まえてですね、今回設置する研究会では、滋賀の製造業との関連から、一つは、ドライバーなど人材不足への対応、二つは、リードタイムの短縮、小ロット多頻度輸送、環境対策に対応していくための物流業務の効率化・高度化、三つ目は、道路の整備や土地利用のあり方検討など、物流環境の整備、などを柱として研究を進めていくことになるのではないかと考えています。

研究会の構成は、物流には、多数の関係者が存在いたしますことから、サービスを提供される物流業者はもとより、荷主側の企業様にも参画いただいて、関係団体や学識経験者、国の機関などを含め、関係者が一堂に会する形で進めていきたいと考えています。第1回の会議は来週の29日(水曜日)午後を予定しております。

会議の詳細は、お配りした資料に記載のとおりでございます。このような形で、幅広い関係者にご参画いただいて、本県の物流について研究を行うのは、今回が初めての取組でございます。大きな時代の転換期でございますので、しっかりとお話を承りながら研究をしてまいりたいと思います。地理的条件、交通アクセスの面で、滋賀には強みがあると思いますが、関係者が連携して、滋賀ならではの物流の取組を進めることができれば、さらなるモノづくり産業の発展や企業の立地につながると考えています。

今後、平成29年末までに、5回程度開催いたしまして、関係者の皆さんと一緒に、課題やニーズがどこにあるのかを探りながら、物流と製造業の関係についてアイデアを引き出す場になればと期待しているところでございます。

長くなりましたが私からは以上です。

[中日新聞]

今日発表のあったキャンペーンについてぜひ伺いたいんですけど、拝見しているとずいぶん首都圏の発信に力を入れられると思うのですが、知事が期待されることをもう少し伺いたいのと、発信の先が首都圏であることが多いように思いますが、普段からおっしゃっているようにヒト・モノ・情報が集まるから力を入れるということなんでしょうか。

[知事]

当然首都圏でも発信します。今おっしゃったように首都ですし、多くの方がいらっしゃいますし、人が行きかいますし、オリパラもあります。首都圏でも発信いたしますが、この観光ということでいいますと、必ずしも首都圏だけではなくて、先ほどもデジタルサイネージの発信箇所で申し上げましたが、たとえば関西圏なども非常に重要な商圏としてございますので、そういったところでも発信していきたいと思いますし、今回名古屋は入れておりませんけれども滋賀の観光というものは必ずしも首都圏だけではないと思っています。今後2年間でいろんな人の動き、反応などを確かめながら発信をしていきたいと思います。

[中日新聞]

あと一点伺いたいのは昨日の議会のことで、先に知事からおっしゃっていただきましたが、決議が2つ出たのが象徴的だったかと思うのですが、真摯に受け止めたいという言葉がさきほどありました。こう聞くと言葉が悪いかもしれませんが、振り返ってもう少しうまくできたなと思う点や議会の指摘を受けて思われることはありますか。

[知事]

全般的にお話いただきましたので、どうお答えしたらいいのか難しいんですけど、特に決議のことと受け止めてお答えするならば、財政規律の堅持と透明性の確保に関する決議。新生美術館の整備に関する決議。滋賀県職員の長時間労働の抜本的な対策を早急に求める決議。いずれも通りました。特に財政規律と新生美術館の整備に関しては、この間の当局の進め方や説明の仕方に厳しい指摘をいただく決議になっています。

私どもとしては途中、過程、丁寧に説明をしてきたつもりでございますが、県民の代表者でいらっしゃる県議会の皆様方にとって将来の見通しが十分見えない、新生美術館の整備に不十分さがあるということが決議となって、発露され、可決されたということでございますので、なお足りないところを補い、今後大事な時期を迎えてきますので、しっかりと対応していきたいと思っています。

[京都新聞]

北陸新幹線について与党検討委員会で南回りのルートが決まったわけですが、そのことについて所感をお願いします。

[知事]

特にございません。

[京都新聞]

今回南回りのルートが決まったことで京都などは費用負担の面について受益に応じて負担するべきだと主張していますけれども、負担の在り方について改めて知事はどのようにお考えですか。

[知事]

まず、北陸新幹線の敦賀以西については、できるだけ早く決めて、できるだけ早く大阪までつなぐべきだと申し上げてきました。私ども米原ルートが最適ではないかと申し上げてきましたが、それは届かず、むしろ中京との結節機能の確保ということで検討課題となっているところでございます。なお費用負担の在り方についてはさまざま法律等で決められたものもございますので、それを踏まえた対応というものも前提としてあるでしょう。同時に関西で議論してきた過程もございます。関西全体で議論しようじゃないか、受益に基づく負担というものもあるのではないかということも言ってまいりましたので、ルートが決まり、今後、建設費用をどう作ってこられるのかということもよく見ながら、関西の中でも議論していきたいと思います。

[京都新聞]

与党の検討委員会で決まったという段階なんですけれども、全ルートが決まった中で、滋賀県は通らないという現状ですが、負担に値すべき便益があるとお思いでしょうか。

[知事]

今、あるともないとも申し上げられないと思います。京都のどこを通るんですかね。京都駅を通れるんですかね。大阪のどこに入るんでしょうね。リニアとのからみで、どう地下を使い、空間を使うのか。そこで、どう乗換え客が出るのか、出ないのか。まだまだ理解できないことがあるのではないかと思います。

[NHK]

話題提供いただいた「モノづくりを支える物流」ですが、どういうことを話し合ってもらって、どういうことが良くなればという期待を込めてらっしゃるんでしょうか。

[知事]

先ほども一部申し上げたんですが、まず人材不足への対応ですね。これは相当事業者さんにとってボトルネックになっているように聞いています。聞いていることがデータとしてどうなのか。将来見通しとしてどうなのか。そのことが物流をどれだけ阻害していたり、停滞させることにつながっているのかよく見る必要があると思っています。

また一方で、価格競争がそんなにできないとなれば、どこで差をつけていくのかというと、リードタイムの短縮、コストの短縮ということであれば、どのようにしていけば物流業務の効率化ができるのか。同時に物流というのは環境面への影響も非常に大きいので、どのあたりに工夫改善を見いだせるのか。また近江金石会という県内に立地する企業さまと話合いの中でも物流にからめた道路の在り方、物流拠点を整備する土地活用の在り方についてもさまざまなご意見を承っているところでございまして、今日の話題の中にもございましたが、スマートインターチェンジの開設に伴ってその周辺をこういった物流施設として活用するという方策をというご指摘もありますので、こういったことを一定取りまとめて実現可能性ですとか、効果、優先順位を見ながら以降の政策立案に反映させていく。

もちろん行政だけではないと思うんです。民間の方々でお取り組みいただけること、連携して取り組むこと、行政の取り組むこと、こういったことを整理することによって事業者さんの悩みにも寄り添っていければと思っています。

[NHK]

人材不足というのは宅配業者の労働不足につながっているという最近の状況をご覧になってのことでしょうか。

[知事]

今回のこの事は、昨今話題になっていることを受けてつくったものではございません。折から指摘されておりますし、我々の方にも訴えかけがございましたので、構造的な、基本的な問題としてとらえる、議論する必要があるだろうと思いました。

[共同通信]

先日大飯原発に視察に行かれて朝から昼間まで長時間にわたったと思うんですけど、最終的には「再稼働を容認できる環境にはない。」とおっしゃいましたが、何か新しい見識を得たとかございますでしょうか。

[知事]

今回、移動時間を含めると一日ということで現地での視察時間は非常に短い時間でございましたが、たとえば行くまでの道中においても、高島市内や大津市内の北部にまだ雪が残っているんですね。大津の街中ではわからない実態が山中にはあるということ。また、非常に狭い道路、川沿いの道路、山のすぐ近くに等々、お住まいの方、通られる方があるということですので、そういった集落の安全やこういった道路を通っての避難というものに対する想像力をより膨らませることができたということが一つでございます。

原発では今回緊急時対策所というものを拝見すると同時にシビアアクシデント対策としての放水車、ポンプ車、電源車などを見せていただきました。緊急時対策所は現地での説明では今作っている緊急時対策所と作るまでの緊急時対策所を見ました。

作るまでの緊急時対策所は、大飯原発の1号機と2号機の制御室に隣接する形でございましたので、これは3号機、4号機で事故が起こった時に使われるのかなと見せていただいておりまして、もちろんいろんな機能が備えられておりまして、現地でも申し上げましたが、限られたスペース、狭いスペースで対策をされるのだなという印象がありました。想像もつかない事態ですし、そんなにたくさんの経験と知見があるわけではありませんが、福島原発の事故のことも教訓にしながら、現地では訓練も重ねて不断の見直しをされているそうです。訓練の中で電話の位置だとか、みんなで書き込んで共有できるボードの設置だとか改善に取り組んでおられることは目の当たりにしましたので、なお万全と思わず不断の見直しをしていただくよう求めたところでございます。

[時事通信]

兵庫県姫路市の方で、私立の認定こども園で子どもさんが定員オーバーで預けられていたという問題がありました。県内はどうか分かりませんが、保護者の方の不安も多いと思います。これについて何か対応されていたりとかございましたらお伺いできればと思います。

[知事]

その事件は私も報道で承知をいたしまして、まだ報道でしか承知をしておりませんので、詳しくは分かりませんが、そういう多くの方が望まれる施設等において、不正に申請されたり、不正の補助金が活用されていたとすれば由々しき事態だと思いますし、そういった事態が起こらぬよう本県としても取り組んでいるところでございますが、他山の石として、教訓として、しっかりと凝視し対応していきたいと思います。

[時事通信]

昨日も議会で議論がありましたが、組織犯罪処罰法の関係ですが、閣議決定されまして、これについて難しいかもしれませんが、知事としてどのような御所見をお持ちなのか、お伺いできればと思います。

[知事]

閣議決定された内容を私はまだ全て見ているわけではございません。この間、3度出されて、結果通らなかった廃案にもなってきたという内容は、私も国会議員時代にその過程も含めて見ておりました。今回出されたものについては、内容や名称もまた変えられて出されているということで、その内容を私もしっかりと見なければならないなと思っています。

ただ印象としては、戦前、戦中の様々な事態等もあり、そういった公権力に対する不安ですとか、公権力の乱用に対する不安、そういった市民、県民、国民の皆様方の中にそういう思いが根強くあるのではないかなと思います。もちろん組織犯罪やテロ行為というのは許されるものではございませんが、そういったこととの兼ね合いの中でどう位置付けてどう対処していくのか、国会に出されたということですので、今後、国会において真摯にご議論をいただき、多くの方の不安を払拭していただければと願っています。

[滋賀報知]

先程の話に戻るのですが、昨日の財政規律の決議ですが、これ内容はかなり厳しい内容でもあるんですが、小寺さんもちょっと、昨日議場でしゃべられていましたけれども、これで大型の懸案事項は一応基本的には通ったのですが、いいのだろうかという危機感のある話で、非常に異例な決議2つ出ていると思うのですが、新生美術館はさて置きまして、収支見通しを国体はじめ今なお示されていないのは遺憾だと、これを早期に示すよう、こういうことなんですが、以前から言われていることですが、知事として、この決議が出て財政収支見通しを一応いつどういう形で、示すのかという、ここまで来ると、ある程度時間的なイメージも必要だと思うが、その辺伺いたい。

[知事]

まず今回のこの決議、とりわけ財政規律の堅持と透明性の確保に関する決議につきましては、小寺議員も議場で討論の中でも述べていらっしゃったように予算に賛成する、可決して共同責任を負う、しかし釈然としない、財政の面で不安だというご指摘の中で出された決議だと受け止めています。決議の「よって、県当局においては」というところに、「県民と県議会に対し将来の財政収支見通しを早期に示すとともに、将来の財政運営への影響と対応について十分な説明責任を果たすよう強く求める」とされておりますので、単に財政収支見通しを示すだけでは事足りない、影響如何、その対応如何ということについても説明責任を求められておりますので、それとセットということであれば一定の時間をいただくことになると思いますが、出来るだけ早期にお示しをしたいと思っております。

[滋賀報知]

少なくともこの夏以降、秋くらいには出すと、特に国体なんかは、早く出すべきでそれ以外も、老朽化施設とか新生美術館とか大型プロジェクトなり、改修なり出てくるわけですが、この辺は国体ももう間もなくということになってくれば、リミットとしてどのくらいの所をお考えになっているのか。新年度の中におけるリミットですね。

[知事]

まず大きなリミットとしては、この決議を出されたということを受けて、次年度の予算を議会にお諮りするまでには、出さねばと思っています。また、あまり、この決議に書かれていることを示さぬまま、その次の予算案を議会にお諮りするということはならないのではないかと考えているところです。ただその際に、ご質問の中にもありましたように大型プロジェクトについて言えば国体の施設整備について、まだなお解決整理しなければならない課題がいくつかあるということがございますし、国も様々な消費税もそうですし、地方交付税もそうですし、この辺りのことをどう地方に届け配分しようとしているのか、しないのか、これの見極め、これ経済情勢の見極めと同時に必要でしょうし、この辺りのことを精査しながら、出来るだけ早くお示ししていきたいと思います。

[滋賀報知]

その場合ですね、以前ありました中期なり短期の形で、3ヶ年なり、5ヶ年でこれだけ財源が不足すると、それについてどういうふうな対応をするというような、そういう収支見通しというか中短期のやつありましたら、それに類するものを出されるのか、その辺はどうなのですか。

[知事]

まだ分かりません。その辺りは見通せるところまで見通して出したいと思います。国の例えばプライマリーバランスの色んな議論についても、この間変わってきていることもございますし、様々な法律の要請に基づき、支出していかなければならない地方負担分もありますので、その辺りのことも精査しなければなりませんので、ちょっとそのことについては、現段階では申し上げられる状況にはありません。

[毎日新聞]

知事は教育勅語を読まれたことはありますか。

[知事]

全て全文をそらんじて読めるかというと、読めませんが、読んだことあるかと言われたら読んだことはあります。

[毎日新聞]

その前提で。どんな感想をお持ちになりましたか。

[知事]

その時代の、その教育勅語が使われていた時代の子ども達や人達を教育するための勅語であったのではないかなと思っているところです。

お問い合わせ
知事公室 広報課 報道係
電話番号:077-528-3042
FAX番号:077-528-4803
メールアドレス:[email protected]