平成28年10月25日
(県政記者クラブ主催)
おはようございます。週末に様々な行事がございまして、特に今月は10月ということで、10月14日は「鉄道の日」といことで、全国で唯一電車の運転士の資格を持つ私、知事としても、大変思い入れの強い月でございまして、週末には北陸本線10周年の記念式典がございましたし、「おいしがうれしが電車」というものが大変好評でございました。
今日は、話題提供を2点、そして今月のイチオシ1点を私の方からお話いたします。
まず1点目、介護の職場への再就業支援について、これは具体的には、介護人材再就職準備金貸付金と介護の職場再就業支援セミナーについてでございます。
高齢化が進展する中、介護を必要とする方々の生活を支える「介護の仕事」の重要性がますます高まっています。いわゆる団塊の世代の方々が75歳以上となられます2025年には、県内で約25,000人の介護職員が必要になると見込んでおりまして、人材の確保が緊急かつ重要な課題であると認識しています。今年度、全国知事会に設置されました「高齢者認知症対策・介護人材確保プロジェクトチーム」では、私自身、副プロジェクトチームリーダーとして、リーダーの群馬県大澤知事とのウェブ会議などを行いながら、緊急提言の取りまとめにあたったところでございます。
こうした中、「介護福祉士」などの資格をお持ちになられながら、介護の仕事をされていない方が多くいらっしゃることに着目をいたしました。「介護の資格をお持ちの方」や「介護の仕事の経験がおありの方」、貴重な「即戦力」といえるこういった方々に、介護の職場に復帰してどんどんご活躍いただきたいと考えています。その後押しをしたいということで、介護の職場への「再就業支援」の取組を進めています。
そのひとつが、この10月から開始いたしました「介護人材再就職準備金貸付金」でございます。介護の資格をお持ちで、介護の仕事をされていた方が、県内の介護の職場に再就職される際に必要となる経費を貸し付けるものでございまして、再就職後、県内で2年以上継続して介護業務に従事されるなど、一定の条件のもと、返還を免除できることになっています。貸付額は上限20万円で無利子でございます。お申し込み先は滋賀県介護・福祉人材センター。詳細は滋賀県介護・福祉人材センターにご相談をいただければと存じます。
もうひとつが、昨年度から実施しております再就業支援セミナーでございまして、今年は、11月から12月にかけまして、湖南、湖北、湖東の3会場で開催することとなっています。内容は、座学と実習の2日間のプログラムでございまして、介護のプロの方のご指導のもと、新しい介護の技術でありますとか知識を確認するとともに、現役の介護職員との交流などを通じて、再就業への不安や疑問を解消していただこうというものでございます。
セミナー会場には「滋賀県介護・福祉人材センター」による就業相談のコーナーも設けることとしておりまして、介護人材再就職準備金の貸付についてもご相談いただくことができます。介護を受けられる方にとっても、ご家族の方々にとっても、また、優秀な人材を求める介護の職場にとっても、有資格者の方、経験者の方は大きな力でございます。是非、この機会をご活用いただきたいと存じます。
なお、公益財団法人介護労働安定センターの調査によりますと、離職の理由の上位には、「職場の人間関係」「事業所等の理念や運営に不満」などがございまして、特に非正規の方では「結婚・出産」という理由も多いんですけれども、育児と両立できる職場、風通しのよい職場、多くの方に選んでいただける働きやすい職場をめざして、介護事業者においても様々な取組が進められているところでございます。たとえば、「イクボス」でございます。介護職場におけるワークライフバランスの推進のため、滋賀県老人福祉施設協議会では、講師を招いてイクボスセミナーを開催するなど、団体としてイクボスの取組を進めていただいているところです。このほか、女性の活躍推進に取り組む企業・団体を応援する「滋賀県女性活躍推進企業認証制度」の認証でありますとか、厚生労働省の「くるみんマーク」を取得した事業所などもございます。こうした事業者自らの取組に加えまして、県としても介護職員の研修受講支援によるキャリアアップ体制整備などを行っており、関係機関・団体とも連携・協力して働きやすい介護職場・働きがいのある介護職場づくりを進め、人材の確保・定着に努めてまいる所存でございます。
今回は有資格者・経験者を対象とした事業をご紹介させていただきました。新たに介護の仕事に挑戦したいという方や無資格の方の就職ももちろん大歓迎でございます。働きながら「介護福祉士」などの資格を取ってキャリアアップすることもできます。お気軽に滋賀県介護・福祉人材センターにご相談いただきたいと存じます。
いうまでもなく介護は、「人と人が関われる仕事」「人のあたたかさを感じることができる仕事」「ありがとうと感謝をされる仕事」であると、現場で働く方々が言っておられます。来月、11月11日は、「いい日、いい日」ということで「介護の日」なんだそうですね。この介護の日を前に、私からも、日々頑張っておられる職員の皆さんに「ありがとう」と感謝の気持ちをお伝えしながら告知をさせていただきます。お取上げご取材方よろしくお願いします。
2点目は、滋賀県の農林水産業にかかる新しいビジネスの創造を考える「滋賀県農林水産業新ビジネス創造研究会」を新たに設立すること、研究会参加希望事業者の募集について紹介させていただきます。
これまで、農林漁業者の所得向上や地域雇用の拡大等を図るため、マーケティングや販路開拓等の専門家の派遣や研修会開催などを通じて、6次産業化の取組や地域農業の活性化を支援してきました。今後、これらの取組をさらに発展させるためには、農林水産業、商工業などの産業という枠を超えて、互いに連携して新たなビジネスを創るという視点がより重要になってくると考えます。そこで、今回、農林漁業者、商工事業者、観光、医療など多様な分野の事業者、その取組を応援したい大学や研究機関等に参加いただいて、新たなビジネスを生み出す場、プラットホームとして「滋賀県農林水産業新ビジネス創造研究会」を設立いたします。
研究会においては、交流会やセミナーはもちろんですが、新商品や新サービスを小グループで研究する活動のコーディネートや研究支援を行い、本県での新たなビジネス創出を推進していきたいと考えています。登録費用は無料で、本日より募集を開始いたします。来月11月28日には、第1回の研究会と交流会を開催いたします。
本研究会への、農林漁業者を始めとする様々な分野の事業者、支援機関等の方の積極的な参画を、お呼びかけお願いを申し上げたいと存じます。
今月のイチオシということで、第22弾は愛荘町の「秦荘のやまいも」でございまして、本日は、地域特産物マイスター、これは秦荘のやまいもをお作りいただいている、黒川利平さんはじめ、関係者の皆様方にもご同席いただいております。
「秦荘のやまいも」はご案内の方も多いと思いますけれども、愛荘町の中でも、旧秦荘町の愛荘町の安孫子、北八木、東出という限られた地域でしか生産されていない伝統野菜ということでございます。
江戸時代にお伊勢参りの土産にと持ち帰ったやまいもを栽培したのが始まりと言われているんだそうです。なぜこの地域だけですかと聞くと、この地域が非常に湿地帯で、沼地であったそうです。じゃなぜ米を作らなかったんですかというと、隠れてこの栽培をしていたという言い伝えもあるんだそうです。年貢が非常に厳しかったおりにも、伊勢から伊勢いもを持ち帰って、この秦荘のやまいもを栽培されたという言い伝えもあるそうで、後ほど詳しくお聞きいただければと存じます。でこぼこのあるこの形が特徴的ですけれども、なんといいても最大の特徴は、「ねばり」なんだそうです。事実、こうしてもこぼれません。箸でとるとお餅を持っているようです。やまいもの中でも「ねばり」が特徴なんだそうです。栽培方法にも特徴があるそうで、水田に高畦を作ってすね、2年かけてじっくり育てられる。苗から育てることを考えれば足かけ3年かかるそうです。10月下旬のまさに今頃から12月上旬が収穫時期で、県外からも多くの方が買い求めに来られるということでございます。最近では加工品にも力を入れていらっしゃるそうで、今日もお持ちいただきましたけれども、羊羹だとか、うどん、ぼうろなどをご持参いただきました。栽培にものすごく手間がかかるということから、生産の担い手が減少しているんだそうです。今年度地域おこし協力隊の方2名が「ネバルンジャー」と言うらしいですけれども、生産と新製品の開発に取り組んでおられるということでございます。
丹精込めた愛荘町の味覚をぜひ味わっていただきたいと思います。
このまま食べてもおいしいですが、地元の方のおすすめは、ちょっと醤油を
垂らすといいんですよね。いただきます。私もやまいもが大好きでして。
(知事試食)
これはね、まず噛みごたえがある。そして甘いですね。甘い味がありますので、いわゆるやまいものねばねばとは異質な粘り気がございますので、これから少し体力が落ちるシーズンに最適な一品だとおもいます。羊羹もいただきます。
(知事試食)
まだ、口の中にねばねばが残っていますので、味がわかりにくいですが、こちらも独特の甘みがあって、後ほど皆さんご賞味いただければと存じます。
お買い求めいただけるのは、お手元のパンフレットの裏面にあります、「湖東三山館あいしょう」でも11月の中旬以降に個別の袋でも販売されるということですし、彦根愛荘地区に4店舗あるJAでは、箱入りの2キロ、3キロ、5キロが販売されているということでございまして、関連商品も含めましてぜひお買い求めいただければと存じます。
長くなりましたが、私からは以上です。
[時事通信]
介護人材の再就職支援ということで2025年、2万5,000人の介護人材が必要だということですが、現状と、この2万5,000確保に向けて、どう取り組んでいかれるのか、お伺いできればと思います。
[知事]
今、現場でどれくらいの方が、お仕事されているかということでいいますと、平成27年度では介護職員の方が1万8,200人いらっしゃいます。うち介護福祉士の方々の数は8,000人ということでございまして、これからこういった資格者の方や施設等でお世話になる方、また地域のサービスでお世話になる方の数が増えていくということから、先程申し上げた数字の想定がございます。一朝一夕に増えるものではございませんが、まずこの職場の魅力をご紹介するということと同時に、この職種の処遇をやはり事業者の皆様方と改善していくということ、そして、同時に先程ご紹介申し上げたように資格を取っていらっしゃるんだけれども、色んな理由で一度職を離れていらっしゃる方々の再就職・再就業を応援していくと、大きくこの3つが重要なのではないかなと考えておりまして、こういったことを様々な方々と連携しながら進めて参りたいと思います。
県ではこの人材確保の対策として、例えば相談拠点というものを増設したり、就職フェアの開催をしたり、特に若い世代の福祉への関心を高めるためにですね、小中学生向けの福祉読本ですとか、学校への出前講座などを行っています。平成26年度からはですね、それぞれの施設ごとに入職式をやられるのではなくて、滋賀の介護職場合同入職式というものを開催致しまして、私からも入職者の皆さんに、直接臨席したり、ビデオメッセージをお伝えしながらですね、この仕事の重要性についてもお伝えをしているところでございまして、色んな形でこれからサポート体制を整えていきたいと思います。
[時事通信]
農林水産業にかかる新ビジネスの件なんですけれども、こちらは先程、医療福祉の事業者等々と連携するというお話でしたが、何か具体的にこんなビジネスを想定しているとか、そのようなものはありますでしょうか。
[知事]
詳しくはまた担当部・課にお問合せいただければと思うのですが、私が今手元に持っているところでは、例えば、今年、成長産業化ファンドが活用されてですね、滋賀県で農林漁業者と商工事業者が連携されて東京で飲食店を開始されるという取組が始まっていると、これは株式会社ゼロサンという会社らしいんですが。こういったことでありますとか、あとは、これはディスカッションの範囲内ですが、様々県内でとれる産物をサプリメントにしたり、医薬品に加工するというような研究とか取組だとか、そういったことなども可能性があるのではないかという話をしているところでございまして、あまりこちら側から限定するのも何ですので、色んな可能性を探っていきたいと考えています。
[時事通信]
今週末10月30日に高島の方で原子力の防災訓練が行われます。先日、原子力防災専門会議でも、中山間地域での避難の在り方等々も現地視察もされましたけれども、この防災訓練ですね、熊本地震の経験、鳥取もありましたが、その辺りも含めましてどういった訓練にしようとお考えでしょうか。
[知事]
こうした訓練、一定の想定のもとではございますが、住民の方々にもご参加いただいて、高島市さん、長浜市さんも連携しながら、訓練するという機会はそうそうつくれることではございませんので、しっかりとこの訓練の機会を活かして、先般、専門家の方々からいただいたご指摘事項もですね、確認する場・機会としたいと考えています。そしてこの訓練の中で得られた課題等をまた整理して、検討もしたり、国とも共有しながら、今後の防災対策にしっかりと反映をさせていきたいと考えております。
[京都新聞]
先般、自民党の総裁の任期を2期というものから、まだ延ばそうという話がありましたけれども、同じような期数性でやっておられる知事としても、そういうことに対してどういうふうにお感じになっておられるか、お伺いできますでしょうか。
[知事]
すいません、その議論はどういう経緯でどういう内容で検討されているのかというのを、私存じ上げませんので、私からはコメントを控えさせていただければと思います。
[京都新聞]
かつては対立する党にいらっしゃって、その向こう側が自らお手盛り的に延ばすっていう批判もあったりしますが、そういう一番上に立つものが任期を延ばすっていうところは、何か思われるところはないでしょうか。
[知事]
私は自由民主党に所属したこともありませんので、その中の文化ということを詳しく存じ上げません。そして繰り返しになりますが、どういう経緯でこういったことが提起され、どのような内容で検討されているのかというのは詳らかではありません。ただ、私もそうですけれども、選挙で選ばれて重要な使命とはいえ大きな権限を与えられている者は、常に権力に対して謙虚であるべきだということは自戒、自律、自制しながら持っておりますので、そういう面は安倍総裁はじめ周りの方々もお持ちではないかなと思います。
どの政党の党首、また総裁であれ、特に与党を張られて総理大臣を担われる政党の代表というものは、すごい重責の中で激務の中で仕事をされているのだと思いますので、その中で色んな結果を出していかれているということについては、私は敬意を表したいと思いますし、そうそう長く体力的にも続けるというのは、やはり大変だろうなというふうに思います。
[京都新聞]
先般、民間のシンクタンクでブランド総合研究所というところがあるのですが、都道府県別の魅力度調査ということで結果が発表がありまして、滋賀県は昨年41位ということであったようですが、今年は33位ということで上がったということではあるんですが、まだ下位にはあるなという気はするんですけれども、こういう山芋や県産の色んなものを売っていく上でブランド力というのは大事かと思うんですけれども、今そういう現状にあるというところは、知事どういうふうに見て、これからの目標、県も色々と対策をとっておられると思いますが、何か思われるところはありますでしょうか。
[知事]
広報課長はじめ広報課の皆さんからこういう結果でしたということを聞きまして、そうか33位かという印象は持ったんですけれども、しかし前年度41位から33位に上がったという結果も併せて伺ってですね、上がったのならば、やはり嬉しいことだなと励みにしようということを話しました。
で、やはり知っていただく、ブランド力という評価の面では、低いより高い方が良いし、下がるより上がった方が良いと思います。むしろ今、低位に甘んじているということであれば伸び代はあるのですから、頑張ってやろうという気持ちです。同時にその他の調査で住みやすさですとか、幸福度ですとか、色んな指標で評価していただくものでみますと、滋賀県ならびに県内の市町というのは非常に高位にランクされることが多くありますので、かつ、この山芋もそうですけれども、色んな産物があったり、自然や歴史、文化、様々なものがございますので、そういう他に比べて誇るべきところに、もっと私たち自身が自信を持ってですね、PRすることを積み重ねていってですね、以て、こういう評価等も上がれば良いなというふうに思っております。
[京都新聞]
県としてはその目標とか、一時期は県名を変えろという話もあったりしましたけれども、ブランドをこのくらいのランクに持っていきたいとか、そういうことってあるんでしょうか。
[知事]
特に目標はこういうランキングの順位をもって定めていません。あまりこういうものに汲々とすると、トップになった時にまた下がったらどうだとか色々ありますので、もう少し長い目で見て広い視野で取り組んでいけたら良いなと思います。
[NHK]
先日、国土交通省に要請に行かれた時も取材させていただいたんですけれども、北陸新幹線について、今日は福井県の知事が国土交通大臣に要請するそうです。要請しているだけでは、これは戦いになるのかどうか心配です。この要請以外に今後何をしていかれるんでしょうか。
[知事]
要請以外に今後何をするか。まず、私共としては調査を本県独自に行いましたし、一定結果が出ています。そのしっかりとした説明をすると同時に、国において調査された内容が間もなく出て参りますので、そういったものと比較しながら、更にその内容をよく分析をし、それらの説明をしていきたいし、必要な説明を求めて参りたいと思います。いずれにしても、いよいよそういった調査結果等が出されるということですので、その意味においては重要な時期に入っていきます。私たちなりの説明はしっかりと行っていきたいと思っています。
[NHK]
分かり易く説明して、説得していくようなお立場ということですか。
[知事]
説得というか、何か多数決で決まるわけでもなければ、あれなんでしょうけれども、決まる過程についても、どれだけオープンで、かつ納得性のあるものなのかということも重要だと思うんですよね。従って私たちは数字を一定持って、そして私たちなりの費用面、そして時間面、そういったものを比較して「米原ルート」が最適なのではないかということを申し上げていますので、こういったことと違う結果がもし出てくるとするならば、そういったことに対する説明を求め、広く国民の皆様方や、地域の住民の皆様方のご判断やご意見も承るような、そういう機会を大事にしていきたいなと思っています。
[滋賀報知新聞]
いじめのことをうかがいます。文科省の有識者会議が24日に一応提言案をまとめ、近く文科省に提出されるということなんですが、その中でいじめの対策を最優先に位置付けるとか、あるいは認知件数の少ない都道府県には文科省が直接指導するという内容になっていると報道で見ていますが、どのように今回の提言案を受け止められたのかということと、滋賀県の認知件数は全国平均と比べてどうなっているのか。その辺りの受け止めも含めてうかがいたい。
[知事]
今検討されている内容、報道では知っているのですが、直接見ておりませんので、その内容を見たうえで対応を検討してまいりたいと思います。
滋賀県のいじめの発覚なり、対処している件数についても何百、何件というのはもっていませんので、それらが他の都道府県に比べてどんな状況にあるかというのは申し訳ありません。わかりません。ただいずれにしても他と比べてどうかということではなくて、先般もこの会見で申し上げたようにいじめというものは許されないものであり、学校もそうですし、家庭もそうですし、地域を挙げて社会全体で早期に発見し、誰一人このことで悩むことがないようにという体制作りが肝要だと考えておりますので、そういうメッセージを発すると同時に、具体の対処、方策なり、対応をしっかりと整備していく。法的にも一定定められたことがございますので、実効性を持たせていくことが大事だと思います。そういう面も含めてしっかり対応していきたいと思います。
[滋賀報知新聞]
23日に野洲市長選挙があり、現職の山仲善彰氏が当選されました。当選の時に知事がジョークを交えて「山仲氏とは仲が悪いと言われているが決してそうではない。」と笑いながらおっしゃってましたけど、現職の山仲氏の方は病院問題について一応決着を見たということなんですが、事実上対応結果は二分した結果になっています。まずこれをどうご覧になったのか。
2点目は、今後市立病院の建設に伴う整備費の起債の同意ですか。県はどのようにお考えになっているのか。
3点目はチームしが。どちらかというとリベラルな政策集団だと思うんですが、知事もそれの特別顧問をなさってます。その代表の嘉田由紀子前知事が自民党推薦の栢木氏の応援に行かれたと。個人演説会も入られたということなんですが、チームしがが自民党も含めた形での応援もするということに変わっていくのか。その辺の受け止めをお願いします。
[知事]
まず野洲市長選挙については市民の選択で現職の山仲さんが当選されたということだと思います。1点目にお尋ねのあった病院問題が争点化されたとおっしゃいましたが、山仲さんも争点化されたんですかねと。争点化すべき課題なんですかねということを常々おっしゃっておられて、どちらかというと私も同じ認識です。そうではなくて他の候補者も含めて争点化されたとすれば、一定それぞれの候補者の方が特に山仲市長がおっしゃっている方向性が市民の選択を受けられたという考えを持っています。もちろん市の病院ですから、私立病院であるとすれば、市民の方のいろんな選択判断があろうと思いますので、その中で出された結論を尊重する形で私たち県は向き合っていきたいと思いますし、市民の方が選択される市立病院計画が地域の医療構想等々にどんな形で適っているのか。また内容を占めるのかを確認させていただきながら、最終的には市民の方の選択に沿う形で対応していくのが筋ではないかと考えています。
チームしがの代表を務められる嘉田さんの動きは、私はすみません。存じ上げない、当日の画面を見て応援されたのかということを知ったぐらいでして、特にどんな内容かは存じ上げません。チームしがの中にもいろんな考えの方がいらっしゃるでしょうから、その中での一つの発露ではないかと思います。
[関西テレビ]
新型たばこについてお伺いします。自治体で判断がわかれていますが、新型たばこの路上喫煙について、考え方を教えてください。その考え方の理由も一緒にお願いします。
[知事]
まず新型たばこであれ、新型でないたばこであれ、路上で喫煙される。ポイ捨てされたり、他の方に受動喫煙のおそれがあるということであれば、私は慎むべきではないかと思います。条例でどう定めればいいのかということについては、それぞれの自治体の判断があるでしょうから、これらに基づいて行われるということになるのではないかと思います。
[京都新聞]
東京の小池知事が政治塾の立ち上げにむけて準備を進めておられる状況なのですが、知事としてそのような動きをどのように受け止めてらっしゃるか。また今後知事として小池知事との連携についてどのようにお考えになっておられるのか2点お伺いできればと思います。
[知事]
まず2点目の東京都の小池知事との連携ということについて申し上げれば、東京都の知事でいらっしゃいますから、たくさんの県民の方も県人会のつながりであるとか、滋賀県の学校を巣立って大学等に就学する方、大学を卒業して就職する方もたくさんいらっしゃいますので、そういう意味で県と東京都との連携というのは一般的にちゃんと保っておきたいと思いますし、前知事の時代にアール・ブリュットの取組、東京オリパラに向けて、さまざまどういった取組ができるでしょうかということを作ってきましたので、それらが継続して小池新知事とも作れるように、知事が変わっても続けていけるようにしっかりと工夫していきたいと思います。
1点目の政治塾の話は小池知事がどう考えられるとすれば、小池さんの考えの下で行われているんだろうなと思います。2点ありまして、私にはその暇がない中でよくやられるなという印象と、時として県内各地の行政上接する方以外の方々が何を考え、どう行動するのかを知りたいなという気持ちは知事として、私も県庁内にいたり、公務をする中で感じることはありますので、そういう勉強の機会を持つというのは大事なのではないかなと思います。
[時事通信]
鳥取県の地震の関係で鳥取県が一部損壊についても補修費を30万円支援するということを決めたそうなんですが、滋賀県としてはこれについてはどうお考えなのかということと、先日生前退位の有識者会議が開かれたと思いますが、その受け止めをお伺いできればと思います。
[知事]
まず鳥取県でも大きな地震があり、多くの方が被害を受けられる事態が発生いたしました。お見舞い申し上げたいと思います。今日の県政経営会議でも改めて県の防災対策について注意喚起をしたところでございます。たまたま平日の昼間だったからさまざまな対処もできたところもあるんですが、夜間、また休日等であれば対応が困難な課題もありますので、そういったことにも思いを致してもう一度点検しようということを申し上げました。
鳥取県において様々な被害に応じた復旧支援等について提起されたというのはある意味当然でありまして、災害によって被害の状況というのは違いますし、被害を克服するための必要な事項、必要な支援、それぞれの事態において変わってきますので、そういったことを災害に応じて、現場に応じて、対応していくのは重要なことだと思います。
様々な災害立法もこれまであった災害を元に作られてきたところであると承知しておりますので、そういった形で不断の見直しを行っていくことが重要だと思います。
なお生前退位を表明された天皇陛下のお気持ちについては、先の会見でも私自身消化はできていないということを述べたところであります。非常に深い問題ですので、まだ私がこのことでいう準備は整っていないのですが、今週末も高円宮様にお越しいただいて、日本のまつりの行事を開催させていただきますし、来月1日には私自身も園遊会に参加させていただきますので、謹んで陛下のおそばでどういうお気持ちでいらっしゃるのかということについても自分なりに考えて、国で行われている議論を注視したいと思います。