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知事定例記者会見(2016年8月30日)

平成28年8月30日
(県政記者クラブ主催)

近江米「みずかがみ」の新米販売開始をPRする様子

おはようございます。2週間経っての会見で、話題が盛りだくさんでございますので、順次私の方から話題提供させていただきます。

一つ目は、先週行ってまいりました米国出張についてです。今回、21日から22日にかけてカリフォルニア州のシリコンバレー等を視察し、23日から26日にかけてミシガン州を訪問いたしました。

まずシリコンバレーでございますが、そういう正式な地名ではありませんが、一般的にはアメリカ西部、ちょっとわかりにくい地図ですが、この赤字で囲った地域をシリコンバレーと称しております。

まず目的でございますが、今後の地域産業発展の土壌を学び、もって滋賀県の産業振興の参考にしたいということでございます。ご案内のとおりシリコンバレーは、ヒューレットパッカードをはじめ、最初は半導体だったということですが、その後ソフトウェアやITの分野で世界的な企業が次々と誕生している地域でございます。滋賀県も日本をけん引する製造業を中心に成長してまいりましたが、人口減少、さらにはグローバル化の中で、今後の産業振興の、ある意味では礎を築き直していかなければいけないというところからヒントを得たいと思い、視察いたしました。

今回の視察では、レッドウッド市のGSVlabs(ジーエスブイ・ラボ)、また、パロ・アルト市のSAP Labs(エスエーピー・ラボ)、そしてスタンフォード大学の「d.school(ディースクール)」を視察いたしました。番外編といたしましては、到着したその日にワイナリーがたくさん所在しますナパバレーならびにUBER(ウーバー)を利用いたしました。

最初に視察いたしましたのはGSVlabsでございまして、このラボは170以上のベンチャー企業が入居しており、完全な民間主導で起業・創業支援が行われているということでございます。このようなベンチャー企業を早期育成する機関は、いろんなものを加速させるという意味から「アクセラレーター」と呼ばれているということでございます。米国と日本の投資環境について、この中にありますJETROの専門家との意見交換を実施いたしました。日本の行政や金融機関が主導するベンチャーキャピタルは、リスク管理や「目利き」の面でシリコンバレーのベンチャーキャピタルのようには機能できないということでございまして、むしろ日本のリソースを使ってうまくシリコンバレーの仕組みを「活用」する必要があるとの認識が示されたところでございます。

次の視察先は、ドイツに本社を置くヨーロッパ最大級のソフトウェア会社であるSAP(エスエーピー)のシリコンバレー拠点でございます。このSAPの創業者の一人であるハッソ・プラットナー氏は、スタンフォード大学d.schoolの設立にも関わっていらっしゃいます。ここでは主にSAPが顧客の課題発見・解決に対するアプローチの手法として使う「デザイン思考(Design Thinking)」の概要について説明を受けました。その他、このラボ内においては、バーチャル・リアリティでありますとか、オーグメンテッド・リアリティ、AR、拡張現実ですね、などを体験し、最先端技術の一端に触れたところでございます。

続いてスタンフォード大学の「d.school」を訪問いたしました。学科横断型、分離融合型のプログラムでございます。「d.school」では、機械工学、コンピュータサイエンス、ビジネス、法律、文学など、様々な専攻の学生や教職員が集まって、先ほど紹介した「デザイン思考」を学びながら、分野を越えてイノベーションを生み出していく力を身につけていくことを狙いとされています。

SAP Labsで説明を受けた「デザイン思考」を実際にどのように学生に教えていらっしゃるのか、SAPのチーフ・デザイン・オフィサーのサミュエル・イェン先生からカリキュラムについて説明を受けました。視察後、スタンフォード大学で日本プログラムを担当する星教授、櫛田博士のほか、現地で活躍する日本人関係者、滋賀県出身者との意見交換も行ったところでございます。

番外編でございますが、ナパバレーの視察では、ナパ川に沿って約475のワイン醸造所が点在しています。ワインの提供だけではなくて、「食」のペアリングや「観光」ツーリズムと結び付けて付加価値を高める取組について説明を受けたところでございます。またナパトレインという食堂車の運行には強い関心を持ちました。

続いてUBER(ウーバー)です。こちらはシェアリングエコノミ―の代表格でございまして、タクシーについて、それぞれの方がもっていらっしゃるスマホの端末と、タクシーの日本でいうところの2種免許をお持ちのドライバーとは別の、一般の方々が空いた時間を利用して車を運転されるという、これらを結び付けて行う移動サービスでございます。実際に私も利用しましたけれども、現金を持たず、スマホで発信をしてから4、5分で車が到着し、安全に目的地まで行き、現金決済を経ずにグッバイ・サンキューでお別れをすることができるということでございまして、サンフランシスコを中心に全米、世界中に広がり始めているこのサービス、日本では一部の特区で試行段階でございますが、2020年の東京オリパラを視野に、このサービスについてもしっかりとアンテナをもって掴んでおく必要があると考えております。

そういったことも含めて、シリコンバレー視察のまとめについてでございますが、滋賀県におけるいろんなビジネスの展開、さらには産業振興、こういったものについては、滋賀県内のリソースも使いながら、シリコンバレーもうまく活用していくという視点が必要だと考えますし、スタンフォード大学の「d.school」については、もちろんビジネス展開は可能性があるのですが、行政の課題解決能力を向上させる意味においても、非常に有効な手法ではないかと感じたところでございます。

続いてはミシガン州でございます。24日から25日にかけて、ミシガン州を訪問いたしました。今ちょうど、明日まで滋賀県のミシガン友好親善使節団が45名行かれてますので、その方々の歓迎式典に一緒に参加をすること。ならびに、2018年に姉妹提携50周年となりますので、その具体的な取り組みについて米国ミシガン州スナイダー知事はじめ、ミシガン側の関係者と認識を共有すること、また経済交流、文化芸術交流などについて情報収集や意見交換すること、ならびにデトロイト市の復興の様子を視察することが目的でございました。

主な取組については、お手元のパワーポイントに書かれている通りでございます。まずマイヤーガーデンの訪問につきましては、昨年日本庭園の開園に合わせて私自身が茶会を主催し、そのオープニングを祝ったところでございますが、こちらについても大変好評ということでございまして、日本庭園を含みますマイヤーガーデンには、1995年4月の開園以降、入園者が1,000万人を突破したということでございますし、昨年1月から8月に実施した「滋賀特別展」には38万6千人余が来訪され、滋賀の魅力を感じていただいたところでございます。写真に写っていらっしゃるマイヤーガーデンのベックラー副園長とも、2018年の姉妹提携50周年に向けて、陶芸作家、陶芸展示などの交流ができないか、意見交換を行ったところでございます。

続いてDisArt関係者とも意見交換を行いました。アメリカ、ミシガンでは主にDisArtと表現されていますし、当県ではアール・ブリュットといったかたちで振興しております。障害のある方の芸術についても交流を深めていくことについても確認をいたしました。

続いて、ライトプレイスというミシガン州でも西部に位置する地域の企業誘致ならびに企業振興の取り組みについても視察、意見交換を行いまして、ちょうどシカゴとデトロイトに挟まれたグランドラピッズと、京阪神と中部に挟まれた滋賀県という、地理的位置的にも似た環境にある、こういった地域の経済振興策について、大変参考になる視察ができたと考えております。ライトプレイスについては、8割民間から、2割パブリックという出資環境でございまして、こういった環境で経済振興、企業誘致が行われるということは、日本ではきわめてまれでございますので、大きな環境の差はありますが、産業構造並びに立地的にも似たところがございますので、今後いろんな交流を通じて取組の参考にさせていただきたいと考えております。

続きまして、ミシガン州立大学連合日本センター(JCMU)のございますミシガン州立大学も訪問し、日頃からお世話になっておりますJCMUケイト・サイモン理事ならびにロバート・グリュー国際部長にお会いして、日頃のお礼を申し上げながら50周年に向けた取組について意見交換をさせていただきました。すでにミシガン州側では実行委員会を組織されて両県州の記念事業の取組を検討し始めていらっしゃるということですので、本県も急ぎ、取組を進めてまいりたいと存じます。

次に、リック・スナイダー州知事の公邸を訪ね、会談をさせていただきました。その場には在デトロイト日本総領事館の和田総領事ならびにリンジー・カーシンジャー儀典長らも同席をしていただきました。ミシガン州のスナイダー知事との2018年の50周年に向けた取組について基本的な合意をしたところでございまして、次の事項を確認。2017年には滋賀県で、2018年にはミシガン州で記念事業、記念祝典を行うということに加えまして、青少年の交流が一つ目の柱、二つ目の柱は文化・芸術・スポーツ。そして三つ目の柱は経済交流の分野で一層の交流を深めていくことを確認したところでございます。これらに関連いたしましてスナイダ―州知事には、大学バスケットボールと滋賀県のプロスポーツのバスケットチームとの交流試合でありますとか、経済交流の分野では、食糧、農業分野での交流。さらには障害者芸術、先ほど紹介したDisArt、アール・ブリュットについて提案をいたしましたほか、スナイダー州知事からは若者によるロボット・コンテストについて、またカヤックですとかフィッシングといった水上スポーツの交流といったようなことも可能性があるのではないかといったことが示されたところでございまして、具体的な交流メニューを今後検討していきたいと思います。

また、友好親善使節団の歓迎式典が現地8月25日の11時半から開催され、私も出席しスピーチをさせていただきました。英語でのスピーチでしたので、どこまで現地の方に伝わったのかということについては心もとないところがございますが、自身でしたためました「友好」という書を現地に持っていきプレゼントしたところでございます。

続いて、デトロイト美術館も訪問させていただきました。こちらは2013年のデトロイト市の財政破綻のときに、その所蔵品を売って年金負債等を賄おうといったことも大きな議論を呼んだ美術館でございますが、結果、市民の様々な協力により所蔵品を確保して展示につなげていくという、このことには日本企業も多大なる寄付をされ貢献をされたところでございまして、そういったことも関連して、来年9月に日本ギャラリーが誕生するということでございまして、そちらに近江のお茶、また茶器をそろえていただきたいということでセールスをさせていただいたところでございます。

また、最後にデトロイト市の市街地の復興状況の視察を民間金融ローン会社であるクイッケン・ローンズ社を訪問し、視察をさせていただきました。

以上、若干長くなりましたが、一週間をかけて視察した内容でございまして、すでに資料提供等させていただいていることも含めまして、ご確認の上、御報道なりお問い合わせをいただければ幸いでございます。

続いては、「平成28年度滋賀県総合防災訓練」についてでございます。来る9月11日(日曜日)に開催させていただきます。時間は7時から11時30分でございまして、訓練終了後総合閉会式を行う予定でございます。主催は、滋賀県と彦根市、愛荘町、豊郷町、甲良町および多賀町でございまして、会場は湖東地域、訓練主会場は荒神山公園でございます。

訓練目的は、各防災機関、関係団体、企業、地域住民および児童生徒の参加のもとに、関係者が連携し、迅速、的確に対応できる体制の確立と県民の防災意識の高揚を図ることを目的といたしまして、民間団体や医療関係機関、自治会、ボランティアを含みます174機関、団体にご参加いただき延べ約8,200名の人員で実施する予定でございます。訓練の想定は、当日の午前7時に、鈴鹿西縁断層帯を震源といたします大規模地震が発生、湖東地域では震度7を観測し、多数の人的、物的被害が発生するとともに、折からの大雨で河川は増水し一部に氾濫が生じたとの想定のもとに各種の訓練を行うことといたしております。今回は、机上の訓練と現場における実動訓練をあわせて29の訓練を実施する予定でございます。

そのうち主なものを資料1にまとめておりますのでご覧いただきたいとおもいます。本日は、その中から東日本大震災や本年の熊本地震、また平成25年度の台風18号の被災状況を踏まえて重点的に取り組んでいる訓練として、*印を付けた特徴的な訓練について4つ紹介させていただきます。資料1と別添のパンフレットの4ページを併せてご覧いただきながら、お聞き願います。

まず、一つ目は「応急対策活動・住民参加型等訓練」の中で、「避難所開設・運営訓練」について、住民による炊き出しや応急給水訓練等に加えまして、避難者の健康を確保するため、熊本地震の教訓を踏まえた負傷者やエコノミークラス症候群を発症しやすい避難者等に対する保健師の医療活動訓練を行うというものであります。また、3.の「ボランティアセンターの開設訓練」については、ボランティアの円滑な受入れ体制を確立する訓練を行うとともに、「要配慮者広域的避難の伝達・避難訓練」については、社会福祉法人や老人ホームのご協力を得て、要配慮者の避難訓練も併せて行うものです。

次に、二つ目、「防災関係機関による連携訓練」の中で、2.の「滋賀県災害ボランティアセンター非常体制移行・機動運営訓練」はボランティア活動を迅速に組織化し、被災者のニーズに的確に対応するため、県災害ボランティアセンターの非常体制への移行、被災地の現地災害ボランティアセンターの運営支援訓練を行うものでございます。

次に、3の「医療関係者による連携訓練」の中で、避難所のアセスメントを実施いたします。熊本地震の教訓を踏まえ、避難所における救護所の設置訓練を行うと同時に、今回初めて避難所の生活環境や感染予防のためのアセスメントを実施して、避難所の医療救護活動訓練を行います。

次に四つ目、7の「災害対策本部の運営に関する訓練」の中で、2.の「輸送調整所設置・運営訓練」におきましては、資料1-2でも説明しておりますとおり、熊本地震における避難所への迅速・的確な物資の輸送の必要性を踏まえまして、輸送路・輸送力が制約される状況下で県の備蓄物資や県外からプッシュ式に送られてくる物資を円滑に避難所へ輸送するため、全国物流ネットワーク協会様、滋賀県のトラック協会様および倉庫協会様と災害時応援協定を結んでおりますが、それらに基づきまして、輸送調整所と連携して民間業者による避難所への救援物資の輸送訓練を行います。また、避難所においては、受け取った救援物資を配分する訓練を行うことといたしております。

以上簡潔にご説明をさせていただきましたが、防災関係機関だけでなく様々な機関や団体が一堂に会して取り組むものでございますので、意識でありますとか防災対応力のさらなる向上に繋げていきたいと考えているところでございまして、一人でも多くの方に会場にお運びいただきたい。また、その様子をご存じいただきたいということでございまして、事前の周知ならびに当日の取材等について、よろしくご協力のほどお願いをいたします。

続きまして、びわ湖☆アートフェスティバル(BAF)2016の開催についてでございます。8月20日から恒例の「第46回滋賀県芸術文化祭」が始まりましたが、その参加事業でありまして、主に県内の若手芸術家の育成を目的といたしました芸術の祭典「びわ湖☆アートフェスティバル」が本日より始まります。この事業では、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、滋賀の特色ある文化プログラムを発信するため、県内の若手芸術家のレベルアップを図り、これからの滋賀の文化を担う若手を育てることを目指しています。「びわ湖☆アートフェスティバル」は近代美術館、びわ湖ホール、県内の小学校2校を会場として行います。

近代美術館では、本日8月30日から一週間、新進気鋭の若手芸術家による「次世代文化賞受賞者展」を開催いたします。実力ならびに将来性を兼ね備えた滋賀の若手芸術家による作品をぜひご覧いただければと存じます。びわ湖ホールでは、9月18日(日曜日)に、子どもたちのジュニアオーケストラによるコンサート、県内高校生による軽音楽ライブ、次世代文化賞歴代受賞者によるガラコンサートなどを開催する盛りだくさんの内容となっていますので、びわ湖ホールで芸術の秋をお楽しみいただければと存じます。

また、9月には、大津市立仰木の里東小学校で、10月には東近江市立布引小学校で、若手芸術家や成安造形大学の学生による作品展示やワークショップも実施いたします。期間限定ではございますが、学校開放日も設けておりますので、一般の方にも作品展示をご覧いただけるという内容でございます。

「びわ湖☆アートフェスティバル」の取組は以上でございますが、関連企画といたしまして「国際交流フェスティバルチャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院日露交歓コンサート2016」も開催いたします。ロシアのチャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院メンバーによるコンサートに無料でご招待いたします。

「びわ湖☆アートフェスティバル2016」はびわ湖ホールの一部公演を除きまして、入場無料ということでございますし、本日から始まる近代美術館の「次世代文化賞受賞者展」を皮切りに、盛りだくさんの内容で「びわ湖☆アートフェスティバル」をお届けしていきたいと思います。これを機会に、多くの方々に多彩なアートや音楽に触れていただきたいと思いますので是非よろしくお願いいたします。

続いては、首都圏の情報発信拠点の整備についてでございます。

これまで庁内や議会で、基本的なコンセプトを議論してまいりましたが、いよいよ9月から運営事業者の公募を開始いたします。このため、9月1日付けですでに情報提供しておりますが、「首都圏拠点開設準備室」を新設することといたしました。専任の室長1名に、広報課はじめ関係課の兼任職員7名、合わせて8名の体制といたします。準備室は、具体的な開設準備や詳細な運営計画の立案等を担います。来年10月オープンに向けて、専任体制を明確化するとともに、より機動性を高め、効率的かつ効果的に業務を遂行できるよう体制を整えたところでございます。

この拠点は、2020東京オリパラもございます。その首都圏から全国、そして世界に滋賀の魅力を発信する基地でありまして、滋賀の地方創生を実現していく重要な投資案件でもございます。立地にもこだわり、準備をしてまいりました。一等地の物件を確保しましたが、ハード、建物だけでなく、「この拠点に行けば滋賀がある、滋賀が知れる」と体感してもらえるよう、しっかりとソフト事業をつくり、組み込み、総合的なプロモーションを展開していきたいと存じます。この準備室が核となり、部局横断による「首都圏情報発信拠点推進チーム」で全庁的な連携を取りまして、さらには運営事業者、県内事業者、市町、関係団体とも力を合わせ、「買う、訪れる、住む」といった様々な場面で滋賀を選んでいただけるよう、戦略性をもって取り組んでいきたいと存じます。

あと、二つ紹介させてください。まず一つ目は、いよいよ近江米「みずかがみ」の新米販売開始とPRイベントについてです。今年もこの発表でセールスマンをさせていただく季節となりました。

まず、収穫などの状況ですが、今年は、穂が出て米粒が充実する8月にかけて、例年にない猛暑となりました。稲刈りは、昨年よりも早い8月20日頃からスタートいたしまして、現在、終盤を迎えているということでございます。早速、今日、明日にも「みずかがみ」の新米が店頭にお目見えするということでございますので、皆さまにこの美味しさをぜひお楽しみいただきたいと思い、今日PRをさせていただくところでございます。品質につきましては、夏の暑さに強い「みずかがみ」の本領が発揮され、収穫された米粒は美しく光沢があり大変良好であるということでございます。27年産の「みずかがみ」が最高の特Aと評価されて以降、引き合いが伸び、さらに人気が高まっている「みずかがみ」ですが、県では、私自身も先頭に立って、この「みずかがみ」の魅力をより多くの皆様に知っていただけるよう、生産者団体等関係者と一緒になって、引き続き、各種PR事業を展開してまいります。

そのPRについて二つ紹介いたします。

一つはテレビCMについてでございます。今年もマスコットキャラクター「みずかがみん」が登場し、子供たちと一緒に元気に踊りながら、「みずかがみ」の魅力を伝えるという内容になっております。「環境こだわり農産物」の認証マークを画面に映し出しまして、「自然にやさしい安心米」であるということと同時に、今回は、食味ランキングで最高の「特Aランク」の評価を得たことを強くアピールしたいと考えています。この映像はインターネットでもご覧いただけますので、パソコン等でもご覧ください。CMは9月1日から10月末まで、毎日放送、朝日放送、関西テレビ、読売テレビの4局で放送されます。「みずかがみん」は、このCM出演のほか、今後実施するイベント・キャンペーンなどでも活躍してもらう大変ご多忙な予定ということでございます。

続きまして、イベント・キャンペーンについてでございます。県内外の消費者の皆様に「みずかがみ」をはじめとする近江米の魅力を知ってもらえるよう、県内イベントや京阪神地域のショッピングセンターでキャンペーンを実施いたします。9月18日に平和堂アル・プラザ城陽店において、私がお邪魔して、滋賀レイクスターズの選手の方々と、また10月15日には、ビバシティ彦根において、私がお邪魔して、宮川大輔さんと一緒にセールスを行います。

「みずかがみ」をはじめとする近江米の美味しさをPRすることはもちろんですが、琵琶湖の環境を守るために、すべてを「環境こだわり農業」で「みずかがみ」を作っていただいていること等、生産者のご努力や熱い思いを、しっかりお伝えしたいと考えておりますので、皆様方にもご承知おき方よろしくお願いをいたします。

それでは、皆様方にはこのCMをご覧いただきながら、私は、この「みずかがみ」の特大のおにぎりをいただきます。

(知事試食)

おいしい。粒がしっかりしていて、噛めば噛むほど甘味がじわっと出てきますね。おにぎりにしていただいていますが、艶が非常にいい。冷めてもおいしい「みずかがみ」。こういったおにぎりやお弁当にも最適ですので、秋の行楽やスポーツに是非持っていっていただければと思います。

(CM放送)

それでは、続いてですね、甲良町が誇ります藤堂高虎公のお酒ですね。今月のイチオシということで、第20弾の記念、節目の企画でございますが、甲良の三大偉人の名を冠しました、純米大吟醸「高虎」についてでございます。

甲良の三大偉人といえば、皆様もご案内のとおり、バサラ大名の佐々木道誉、日光東照宮の大棟梁の甲良豊後守宗廣、そして藤堂高虎公ということでございまして、浅井長政や徳川家康などに仕えて多くの武功を上げ、津藩32万石の初代藩主となられた戦国武将であり、今治城、伊賀上野城など築城の名手といわれております。

高虎公の出生地であります甲良町在士の米、日本晴を100%使われた純米大吟醸は、ほのかな甘みがあって、特に若い人にも飲みやすい仕上がりになっています。私もいただいたことがございまして、その美味しさについては太鼓判でございまして、現在行われております、ふるさと納税の返礼品としても大変好評ということでございます。甲良町では、来年3月のオープンを目指されて、空き家を活用した「(仮称)高虎ハウス」の整備を目指されて、準備をされているということでございまして、高虎公にちなんだグッズや加工品の販売も予定されておられます。甲良町の活性化のみならず、いろんな歴史を紐解くということからも、この高虎公ぜひお楽しみいただきながら、歴史の雰囲気を味わっていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いしたします。大変おいしいお酒でございますのでぜひご賞味ください。少し長くなりましたが、私からは以上でございます。

[毎日新聞]

シリコンバレーを視察されて、県内のリソースをシリコンバレーで活用するということですが、具体的接点が生まれたのか、作ろうとされているのか、あればお願いします。

[知事]

今回視察いたしましたGSVlabs、こちらにはJETROの拠点がございます。JETROにつきましては県内に出先を整備するということで経済団体の皆さまも動いてらっしゃいますので、そういった面での連携がまず一つありますし、SAP Labsについても今回私自身も訪問し、スタンフォードのd.schoolも含めて日本の首長が訪問することもあまりなかったらしく、非常に深く時間をとって教えていただきました。

このドイツのSAPとの連携も今後の滋賀県企業並びに自治体のさまざまな改革、イノベーションに向けて参考になるでしょうし、ナパバレーについては、ワイナリーを紹介していただいたJETROには非常に現地のワイナリーに通じてらっしゃるコーディネーターの方もいらっしゃいますので、そういった方を通じて、実は現地の方にもうかがったんですが、今ワインは食品とのペアリングを精力的に探してらっしゃるということでして、昨年でしたか滋賀県の近江牛、具体的には松喜屋さんとナパバレーのワインとのペアリングで大変好評を博されたということがございまして、そういったことも今後さらに可能性を広げていこうということを確認したところでございまして、それをひとつのきっかけとして滋賀県の産業振興につなげていきたいと考えております。

[毎日新聞]

滋賀県はびわコプターというドローンを設けられたようですが、これは訓練では利用されないんですか。

[知事]

今回は利用いたしません。なお防災訓練に関連して、訓練はするんですが、自助をしっかりとPRしていきたいということで我々県民が備えておくべきものを危機管理センターで展示しておりますので、この訓練の場もそうですし、機会あるごとに周知啓発をしていきたいと考えております。

[NHK]

ミシガン州訪問の報告の中でおっしゃった50周年記念事業を2017年滋賀県で、2018年ミシガン州でとおっしゃいました。今のところどこまで決まっているんでしょうか。

[知事]

端的に言えば内容についてはこれからです。時期については概ね決定したところでございまして、申し上げましたように2017年に滋賀県で、2018年にミシガンということでございます。毎年9月に日米中西部会議というのがございまして、昨年は日本で、今年はアメリカで。したがって来年は日本で開催され、それが9月にでございますので、その頃にミシガン州知事も来日する予定があるので、前後に合わせてできないだろうかということであります。2018年についても概ね秋ごろがいいのではないかといった趣旨で意見交換させていただいております。

今後については、先ほど申し上げた柱をもとに具体の準備を進めていきたいと思います。

[時事通信]

先週末に原子力の合同防災訓練がありまして、それに関しまして、評価や今後の取組について、また、翌日に福井県内だけでしたけれども、大飯原発の防災訓練も行われましたが、今後に向けて、どういうふうにやっていけば良いとかそういったところを、お伺いできればと思います。

[知事]

まず、27日に、高浜原発の事態を想定して行われた訓練については、私は国内現地にいなかったんですが、上空から連絡を取り合うという形で参加させていただきました。実際に出張中に事態が発生するということもあり得ますので、飛行機会社のご理解とご協力もいただきながら、メールでのやり取り、また機内衛星電話を活用した連絡というものを使わせていただき、現地の内容を確認させていただきました。なお、今回広域避難計画に基づく訓練ということでございまして、今回の訓練の内容の評価ならびに検証というのは、まだ途中段階にございますが、いずれにしても、今回の訓練、また大飯の訓練も含めて、より現実の事態を想定した具体的な訓練を積み重ねていく必要があるんではないかと思います。より現実を想定した具体的な訓練といえば、例えば、複合災害の可能性でありますとか、また、今回の熊本地震においてみられたような連続して、また長期にわたり揺れたりする状況ですね、そういったことも想定した訓練というものを積み重ねていく必要があると思っております。今回、一部、昨年協議して合意した新たに申合せに基づいて、琵琶湖の水の測定等が行われたところでございまして、いずれにしても様々なことを想定しながらですね、より防災力が高められるように取組を進めてまいりたいと思います。

[時事通信]

熊本地震で知事も指摘されておりますが、屋内退避の課題ですね、こういったものが挙げられているんですが、今回は、滋賀県は対象地域に人がいないということで、実際の訓練はなかったんですけれども、そういった熊本地震を踏まえて今後はどういった訓練をしていくべきだとお考えでしょうか。

[知事]

今も申し上げたように、より現実に起こったことを踏まえた訓練をしていくことだと思います。今、国では深刻な事態が発生した時に、5kmから30km圏内では、まず屋内退避ということですので、それに従った対応をしていただけるように、また出来るように、我々も最善を尽くします。しかし、かねてから私自身も申し上げておりますとおり、福島でああいった事態、事故が起こり、一刻も早く1kmでも1mでも遠く逃げたいという人々の心境に対して、その場に留まってくださいということが言えるのか、また、従っていただけるのかとこういう課題、また、今回熊本で明らかになったように屋内で退避していても、連続して揺れて一回の揺れでは、持ち堪えたものの、二度三度、複数回の揺れで、その場に居ることが困難になる状況下においてですね、こういった避難をどうしていくのか、併せて全国知事会等でも話題になりましたが、そういった方々にどう情報提供するのか、いざそこから先に動いていただく場合に、どう動いていただくのかといったような、次の課題も想定した避難の在り方であるとか計画づくりであるとか、計画に基づく訓練であるとか、こういったことが必要になってくると思いますので、そういった課題を出しながらの取り組みを更に積み重ねていきたいと思います。

[時事通信]

障害者施設での殺傷事件が発生してから1か月が経ったのですが、障害者施設の対策とか、そういったようなものについて何かお考えのところはありますでしょうか。

[知事]

まだ具体的に県として一律に何かハード的なことを、今回の事件を受けてとったということはございません。今、それぞれの現場においてどういうことが想定されるのか、それぞれの入所者、ご家族のご不安に対応しているという状況でございます。ただ、1点、8月17日に滋賀県の縁創造実践センターの皆様方との意見交換の場でも申し上げたのですが、我々は糸賀先生が創られたびわこ学園や近江学園といった所のある滋賀県の人間として、今、糸賀先生がご存命であられたら、今回の事象、その後の世論を受けてどのようにお考えになり腐心されるだろうということをよく考えたいと思っています。それはもちろん障害の有る方も無い方も一緒に暮らすということでありますし、そういった方々の命が間違っても奪われることは無いというのは大前提でありますけれども、精神に病をきたされた方の処遇等の在り方も含めてですね。ややもすれば、隔離したり、違う所に住んだりといった事に陥りがちなことをですね、今一度糸賀先生が目指された福祉ですとか共生の理念を我々は再確認をして、今回の事件にも向き合っていく必要があるのではないかということを、縁創造実践センターの方々とも話し合ったところでございまして、関連する施策等をしっかりと作っていきたいと思います。

[滋賀報知]

先だって県の市長会の方が、北陸新幹線の敦賀以西の延伸問題で県が主導して、米原ルートの実現に向けて取り組んでもらいたい。あるいは、並行在来線の堅持となる要望書をまとめられたことが1点ですが、同時に経済団体との連携ということも話し合われてですね、事実それを受けてかどうかは分かりませんが、9月には経済団体もきて同盟会が発足するということなんですが、まずこの市長会で協議された米原ルート実現に向けて県が主導的に国などに積極的に働きかけてもらいたいということについて、どのようにお考えなのか、2点目の並行在来線の件について、具体的にそれを受けて三日月知事がどうお考えなのかを伺いたい。

[知事]

先週開催された市長会で、今ご質問の中にあった北陸新幹線について、米原ルートを推進すべきであると、このことを県が主導的してしっかりと要望すべきだということ、ならびに並行在来線の問題についても、引き続きJRで経営がされるようといった趣旨の要望が取りまとめられたことを報道で知りましたし、併せて、そういったことを経済団体と連携して取り組んでいこうじゃないかということが論じられて決められたということでして、そういったことはかねてから県が申し上げてきたこととも、軌を一にする、功を一にする大変心強いものだと思います。具体内容詳細を伺った上で、県と市町と経済団体としっかりと取組を共同歩調として進めていけるよう、構築して参りたいと思います。併せて並行在来線のことについても、多くの議論が行われた結果、一定のものが決められたと承知しておりますので、そういったことについても、よくよく伺った上で、まずはルートが決められるということかもしれませんけれども、ルートが決まれば、早速負担割合や並行する在来線についても議論が行われるでしょうから、その中にしっかりと滋賀県の意向が反映できるように取り組んでまいりたいと思います。

[滋賀報知]

国などへの県の主導的な立場で積極的に働きかけについて、何かご計画などございますか。

[知事]

今回のことを受けて、経済界等でも様々な取組を計画してらっしゃると聞いておりますので、そういった所に県も、私自身も参加して、一緒に方向性を確認するとともに、更に、国、関係機関等に、私たちの意向を伝え、反映する取組を進めていけるように取組を続けていければと思います。

[滋賀報知]

リオ五輪が閉会してですね、今度、パラリンピックが始まるわけですが、ご存じのとおり滋賀県出身の乾さんなり桐生さんなりメダルを獲得されて、非常に盛り上がったオリンピックだと思うんですが、この盛り上がりを受けてですね、東京オリンピック、更には滋賀国体と繋げていかなければならないが、この辺の知事のリオから東京五輪、更には国体というこの道筋について、改めてご感想なりご決意なりを伺いたい。

[知事]

リオ五輪は、私もライブ中継も含めて、期待をし応援をしながら見る機会も多く、皆様方と同様、寝不足になることもございました。大変盛り上がった、そして私たちの応援にアスリートの皆さんが、関係者の皆さんが応えていただいた、そういう大会だったと思います。とりわけ滋賀県の桐生選手や乾選手をはじめでね、選手の方々もそれぞれの種目、競技等で大活躍をされたということで大変嬉しく思っています。特に桐生選手も出られたリレーに象徴されるように、個々の記録を比較すると劣っていても、全体で好成績があげられた。序盤、終盤まで劣勢であっても、最後に大逆転されたり、個々のパフォーマンスを合わせて表現するのが大変難しいシンクロのチーム演技を含めてですね、それらを合わせるといった所に、日本ならではの特性が示されたのではないかと感じているところでございまして、そういう特性を更に伸ばして次の大会、その他の大会、その他の取組等に活かしていきたいと思っております。そのことを含めて4年後の、東京オリパラには更に期待が高まるものでありますので、そのことにしっかりと滋賀県もホストタウンの取組も含めて関係をしていきたいと思いますし、今回ロンドンの時ほど、あまり報じられませんでしたが、各地方都市における開催都市以外の文化プログラムの取組等については、是非次の東京オリパラではしっかりと滋賀県も関わっていきたいと思いますので、東京だけに、またスポーツだけに偏らない、終わらないそういうオリンピックを目指して更なる取組を進めていきたいと思います。その意味も含めて例えば、今から始まるパラリンピックですね、こちらも滋賀県の近藤さん、宮路さんはじめ、アスリートが挑戦されますので、しっかりと応援したいということと同時に、このことを国体に、東京オリパラの次のオリンピックイヤー、平成36年に開催することのできる滋賀国体にしっかりと繋いでいけるように、更にある意味では力をいただいた、そういうリオ五輪であった感じます。

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