平成28年7月12日
(県政記者クラブ主催)
前回が高島のちぢみでしたので、今回は麻の近江ちぢみのシャツを着てまいりました。たいへん涼しくて、麻のちぢみ、近江ちぢみということで非常に快適に過ごしております。繊維の産地というのはいいですね。もっともっと地場産業としてPRしていきたいと思います。また、第24回参議院議員選挙に関わられた皆様方お疲れさまでございました。大変暑い中、18歳、19歳が新たな有権者として関わられた取り組み、選挙だったと思いますが、それぞれの方に敬意を表し、今後の国政の状況を皆様とともにしっかりと見ていきたい、参画をしてまいりたいと考えております。
今日の話題提供は大きく4点でございます。まず1つ目は、7月は「なくそう就職差別 企業内公正採用・人権啓発推進月間」ということでございまして、お手元にノートが、コクヨ工業滋賀さんが作っていただきました啓発用のノートが配布されていると思います。バックパネルにもその情報を掲載しておりますが、滋賀県の愛荘町にキャンパスノートを年間1億冊以上作る、コクヨ工業滋賀さんが工場をお持ちでございます。今ご紹介した「なくそう就職差別 企業内公正採用・人権啓発推進月間」の啓発ノートを作っていただいておりまして、これは「ReEDEN」(リエデン)の商品でございます。リエデンというのは琵琶湖淀川水系のヨシを中紙に使用していただいておりまして、これは「Re」という還るとか戻るとか、また「EDEN」という楽園とか、あと「reed」というヨシを表す英語を組み合わせて作っていただいているブランド、商品でございまして、たいへん私たちの取り組みとも連動する商品でございます。そのコクヨ工業滋賀さんが、以前にもプレスでお知らせされていると思いますけれども、琵琶湖博物館リニューアル記念、20周年のリニューアル記念ということで、新しいノートを作製されました。こちらのほうは、お手元にお配りできていませんが、この6分の1の大きさであるという琵琶湖のおしゃれなデザインで作られた野帳ですね。測量野帳。こちらのほうもたいへん面白い商品でございまして中には琵琶湖の諸元等も書かれておりますので、ぜひ通な方に、夏休みにこの野帳を持って琵琶湖の観察に出かけていただければというふうに思っております。今月14日、いよいよリニューアルオープンを控え、本日から発売されるということでございますので紹介をさせていただきます。
さて、お手元に資料がございます。1つ目は、全国知事会議が今月27日水曜日から29日金曜日まで福岡県で開催されます。夏の知事会議は、来年度の国の施策ならびに予算に関する提案・要望を取りまとめる重要な会議でございまして私が知事に就任して初めて出席することになります。たいへん緊張もし、期待もしております。昨年は高校総文でこちらにおりましたので出席できませんでしたし、おととしは知事当選直後でございましたが、まだ任期前ということで参加できなかったので、今回初めて参加になります。
会期は初日の視察から3日間でございまして、私はその3日間に出席する予定です。今年度、新たに設置されたものに、私が副プロジェクトリーダーを務めております「高齢者認知症対策・介護人材確保対策プロジェクトチーム」また「スポーツ・文化・観光プロジェクトチーム」もございまして、こういったチームが取りまとめる提案をはじめ、様々な議論が行われますのでしっかりと参画をしてまいりたいと存じます。
続きまして2点目は、この全国知事会で福岡に滞在しております間にですね、具体的には29日金曜日の14時から、福岡市東区奈多にございます雁ノ巣クラブハウスにおきまして、しがスポーツ大使にご就任いただいておりますアビスパ福岡の井原監督との懇談を予定いたしております。ご案内のとおり、しがスポーツ大使は滋賀県ゆかりのトップアスリートやスポーツチームに滋賀県のスポーツに関する魅力を発信していただき、スポーツイベントなどで県民との交流を行ってもらうことを目的としておりまして、現在、井原監督を含め15名、4チームに委嘱させていただいております。井原監督へのスポーツ大使の委嘱は、昨年度2月17日に既にさせていただいておりますが、その折には直接私がお会いをしてお願いすることがかないませんでしたので今回訪問し、あらためてお願いをしながら懇談をしたいというものでございます。今年のリオオリパラ、また2020年の東京オリパラ、さらにその4年後、今から8年後の国体・全国障害者スポーツ大会に向けて県内のスポーツ機運が高まる、また高めていく中、今後さらに滋賀を盛り上げていただくべく井原監督にご協力を要請するつもりでございます。
アビスパ福岡は2015シーズンから井原監督が率いておられまして、J2で16位だったチームを就任から1年でJ1昇格に押し上げられました。サッカー日本代表としての実績はもちろんですけれども、選手をはじめ、地域のサポーターの皆さん、フロントの皆さんと一緒に地域が一つになって前進してこられた結果だと思いますので、こういった手法やご経験についてもお話を伺えればと存じます。今シーズンアビスパ福岡は、2NDステージは現在15位ということでご奮闘されているということでございます。今年ですね、しがスポーツ大使の委嘱も今後進めてまいりたいと考えておりますし、リオ大会に出場される選手もいらっしゃいますので、スポーツに携わる方々が滋賀県に明るい話題を提供していただけることに感謝しながら期待を込めて話題提供とさせていただきたいと存じます。
最後に3点目ですね。県の附属機関における女性の登用状況についてお知らせをいたします。県では、滋賀県男女共同参画推進条例のもと、滋賀県男女共同参画計画の重点課題の一つといたしまして「あらゆる分野の政策・方針決定過程に女性の参画を進める」ということを掲げまして、女性の参画拡大に努めています。その中で、県の附属機関における女性の登用につきましては、女性委員の割合の目標値を40%と定めまして、取り組みを進めているところであり、このたび平成27年度、今年の3月31日現在の県の附属機関における女性の登用状況がまとまりましたので、ご報告をいたします。
平成27年度末の女性委員の割合は34.6%となりました。前年度末の33.9%から0.7ポイント増えておりますが、残念ながら目標の40%には届かなかったということでございます。女性委員数は471名いらっしゃいまして前年度末の465名から6人増えました。目標値の40%を達成しております附属機関は95機関のうち65機関でございまして、全体の68.4%を占めるにまでいたっておりまして、今ご紹介いたしました女性委員の割合34.6%、また40%を達成している附属機関の割合68.4%、これらはともに過去最高ということになりました。また、女性委員割合が0%という附属機関は、5つの機関ということになりまして前年度の11機関から6機関減っております。今日、この状況は県政経営会議でも議論をいたしまして、私のほうからですね、女性委員がゼロである機関をゼロにしようということ、また、割合が一ケタ台だという機関は二ケタまで伸ばそうと、そして10%台の機関は20%台に引き上げようという、この3つの方針をあらためて指示、伝達をいたしまして、早急に改善、向上のための方針を各部局をして示されたしということもあわせて申し上げて今後の取り組みを促してまいりたいと考えているところでございます。長くなりましたが私のほうからは以上でございます。
[毎日新聞]
スポーツ大使ですが、滋賀県にこんな優秀なスポーツ選手がいらっしゃるというのが分かる機会で、委嘱の際など載せさせていただいているのですが、実際、このスポーツ大使が何をしていただいているのか、もうひとつ分からないケースが多いのですが、今後どのように活動していただく予定でしょうか。
[知事]
まだまだ見えないという御指摘がありましたけれども、プロ野球選手で大活躍中の則本選手や松田選手などは、この滋賀スポーツ大使に昨年末、子供たちの野球教室の折に私から委嘱を致しまして、いつもヒーローインタビューの折などに「琵琶湖に届け」などをおっしゃっていただいたり、また早速プロ野球滋賀県人会を作っていただき告知していただく等、滋賀出身者として頑張ろうというメッセージを発信していただいておりますし、例えば瀬田漕艇倶楽部さんも、倶楽部として滋賀スポーツ大使にご参画をいただいておりますが、様々な、例えば先日発表致しましたホストタウン、デンマークと大津市との取り組みにも既に御協力をいただいているところでありますし、東レアローズもチームとしてご参画いただいておりますが、先般3名の選手がオリンピック選手に内定されてですね、知事室等にご訪問いただいたことを報道等でお取り上げいただきました。それぞれのチームやアスリートの皆さんが、自分の持ち場で滋賀のことや琵琶湖のことをPRいただいて、自分の競技にも活かしていただいているということでございますので、これは、これからも広く、また強く進めていきたいと考えております。併せまして、いよいよ様々な施設整備ですとか競技力向上ですとか、機運の醸成や向上の段階に入ってきますので、更にこういうスポーツ選手と共にイベントを開催する、また、色んな広報等にご参画いただく等して、更にこのスポーツ大使としてご活躍いただける環境作りに努めて参りたいと思います。
[毎日新聞]
附属機関における女性登用数ゼロのところが、5つありますが何故ゼロが残っているのでしょうか。
[知事]
まず女性の委員の数がゼロである機関は、交通安全対策会議、登録販売者試験委員会、滋賀県指定薬物審査会、滋賀県立学校いじめ問題調査委員会、銃砲刀剣類登録審査委員の5つの機関が女性委員ゼロとなっております。既に今年度当初に様々な取り組みをされている機関があるようでございますが、色んな要因があると思います。専門家が必要であるが専門家に女性の方がおられない状況もあったりするのではないかと思いますが、是非、色んな工夫をしながら、女性に参画いただき御意見をいただける環境づくりを進めることが大事だということから、改善を強く促しているところでございます。
[毎日新聞]
参議院選挙の結果、いつも知事は選挙だと血が騒ぐとおっしゃっていますが、今回いわゆる憲法改正に積極的な政党が3分の2という結果については、どういう思いでしょうか。
[知事]
私自身は投票率を気にしておりました。18、19歳に投票権が拡大されたことも含め、どの程度の方が関心をもっておられるのかということを注目しておりましたけれども、今回は56.52%、前回が52.96%に比べますと少し上昇した。しかし、その3年前、今から6年前、これは知事選挙と同日でしたが、その選挙の時は60.82%でございますので、それに比べますと低い投票率であったということで、その点は非常に残念でした。また争点等はそれぞれの政党が出されたり、報道等でも言われておりましが、今ご質問のあった憲法改正というものが、具体的な争点として示され比較されたのかというと、これは今回の参議院選挙では十分、争点、論点にならなかったのではないかと認識しております。従ってそのことに民意が示されたのかについては、なお議論が必要なのではないかと思います。いずれにしても選挙の結果は選挙の結果ですので、その結果を踏まえて、当選された方にはですね、期待に応えられるように頑張っていただきたいと思いますし、滋賀県選挙区で当選された小鑓さんにもその旨をお伝えしたところであります。また併せて、今回の選挙で選ばれなかったですけれども滋賀で選ばれ12年間活動された林さんにも敬意を表し感謝を申し上げたいと思います。引き続き滋賀には課題もたくさんありますし、可能性もたくさんございますので、国政とよく連携を取りながら、滋賀県の施策が前に進められるよう頑張って参りたいと思います。
[毎日新聞]
お答えしづらいかとは思いますが、知事のかつての同僚であった林さんの落選ですが、敗因というのは、知事の目から見て。
[知事]
それは私からはコメントは難しいと思います。滋賀県の投票された有権者の皆様のご判断だと思います。
[読売新聞]
今お話のありました参議院選挙に絡んで、これまで民進党の方がいらっしゃいましたけれども、今回で国会議員の方々は全て自民党になりました。一方で、知事のご出身は民主党であると。知事としては、県議会の方は自民党が多いという中で、国会議員が全て自民党になったという点で、今後県政運営に何らかの影響があるかについて、お教えいただけますでしょうか。
[知事]
私は民進党の前身の民主党に所属しておりました。それで新しい政党となった民進党から滋賀県選挙区で選出された議員さんがおられなくなった。近畿比例ということでいえば、また関係議員さんおられますが。いずれにしても県政運営、県議会との関係も含めて、これまで通り県民の皆様方に御提案した政策をコツコツと推進する、また様々な課題があったらそれは克服するし、可能性を伸ばせるように県議会の皆様方と協議を尽くして、誠心誠意向き合っていくということに尽きると思いますし、当然、国会におられる議員の皆様方とも同じ姿勢で臨んで参りたいと思います。
[読売新聞]
大戸川ダムについて、関係3市の意見が出そろいました。それを踏まえて、まだ期日にはなっていませんが、今の段階で方向性等はっきりされているようでしたら、お伺いしたいのですが。
[知事]
3市、甲賀市、栗東市、大津市の御意見をいただきました。一番最後の大津市からは昨日回答としていただきましたので、これを踏まえ、また、これまでの経過ですとか、様々な地域の意向等もよくよく踏まえて、総合的に検討し判断し回答して参りたいと考えております。
[滋賀報知新聞]
先ほどの参議院の質問に戻りますが、知事選挙の時でいうと3区は13000票ぐらい三日月さんがリードされました。今回は逆に小鑓さんが林さんに13000票ぐらいリードするという非常に運命的な感じがするんですが、特に1、3区、都市部は革新系、民進党などが強いと思えたのが逆8ポイントぐらい離されている。逆に2、4区の田舎は接戦している。特に知事は3区を地盤にされてきたので、土地勘をもっておられると思うのですが、どういうふうに有権者の動きを受け止められていますか。
[知事]
2つありまして、今回18歳、19歳に投票権が拡大されましたよね。私自身も息子がまもなく18歳になるので、同級生が投票する。「どうや。何ていってる?」と話す機会が多かったんですけれども、「お父さん、自民党多いで」という感じだったんですね。「ああ、そうか」と。「なんでや」ときくと、「自民党しかいいひんやん」とか、「お父さん、お母さんがそういってる」という話からすると、若い人もいわゆる政権与党の候補者を選択した人が多かったのかなという印象を持ちました。
2つ目。私も滋賀県3区という、比較的若い人が多い地域で10年間、4回の選挙をやらせていただき、私自身の選挙ではなかったけれども参議院選挙ほかさまざまな選挙を経験したんですけど、よくその時感じましたのは、今言葉の中にあった保守という言葉は従来のように、この陣営にいるから保守だ、この陣営だから革新だということではない、有権者の見方というのがあるように思います。たとえば何をやろうとしているのか、何をやってきたのかということが保守的なのか、革新的なのかという評価とすると、今回の選挙はむしろ経済政策を前に進める計画で、革新であることとか、憲法を変える3分の2にいかないようにするということからすると、どちらが保守で、どちらが革新なのかという受け止め方もあったのかもしれません。
私もそうかもしれませんが、有権者の見方というのは流動的ですし、それでいて本質を見よう、これからのことをしっかり判断して投票しようという意識が、どういう組織に属しているから、どの政党支持だからということではない、投票行動がより強くなっているように思いますので、そういうことが問われる政治状況なんだろうなと感じています。
[滋賀報知新聞]
野党共闘ということで、統一候補として林さんが立てられたんですが、今回4万票ぐらい開いたんですが、前回の林さんの得票からそう落ち込んでいないような気がします。野党共闘ということからすると29万票から共産党の6万票を引くと、10万票ぐらい差がついていたんじゃないかと一定評価する見方と、やっぱりハレーション起こして動かなかったからこうなったんだという見方とあるんですが、今回の野党共闘をどう受け止められたか伺えますか。
[知事]
私は選挙の中にいたわけではありませんので、全てをわかっている訳ではありませんが、両面あると思います。
今の政党支持率と比較して、非常に僅差で勝敗がついたということからすると、やはり強い、大きな与党に対する野党共闘ということに一定の大義があったのではないかと思います。ただ一方で政策綱領、理念が異なる政党が一緒に闘われる、過去の経緯経過からすると、闘っていた同士が一緒に街宣車に乗るということからくるわかりにくさ、やりづらさというものが払しょくされるまでに選挙が終わった、投票日を迎えてしまったというふうに思いますので、今後今回のことが生きてくるのかということに注目したいと思います。
[滋賀報知新聞]
民主党から変わった民進党が自民党に比べて支持率が3分の1だということで、看板を変えても何の効果も上がっていない。おそらくこれは野党共闘がよかったかどうかということを党内喧々諤々して、すったもんだするんだと思うんですが、民進党に対して、民主党の国会議員であった知事がどういうアドバイスをしたら、このていたらくがまともになるのかが一点。
2点目が憲法改正。当然安倍さんは進めてきますが、憲法改正の今後の動きをどう見ておられるのか。
[知事]
民進党には私も共に活動した同僚議員、また同士の職員スタッフがたくさんいます。今でも連絡を取り合ったり、さまざまな交流をする人たちもいますので、志をもって、さまざまな期待がいただけるよう、がんばってほしいと思います。同時に政治というのは、選挙で審判が下される、ある意味厳しいものだと思いますので、そこに値する、そこでより多くの評価がいただけて、勝ちきれるだけのたとえば政策だとか、あとは組織力だとかが問われ、認められるんだろうなと思います。それぞれの方はがんばられたんでしょうけど、より今の政権与党を凌駕するだけの力があるのかというと、まだまだ足りない面があるんだと思います。ただ一党だけで片方だけでいいということではないでしょうから、しっかりと特には批判勢力として、時には代替勢力として、その役割はあるだろうし、今後より強くなってくるでしょうから、その受け皿となり得るよう備えていただきたいなと思っております。
また、憲法改正については、安倍総理はじめ政権政党の皆さま方また公明党を含め連立政権のみなさまがどういうスタンスで今回の選挙で問われたのかは明確ではありません。したがって、今後今回定まった国会状況の中で提起されていくんでしょう。いずれにしても憲法ですから。その憲法によって縛られる側、権力を有する側の言動というのは、私は国民の皆さまから見て不安を持たれるようなことないようにすべきではないかなというふうに考えます。私自身は憲法を大切に活かす「活憲」、憲法を論じる「論憲」、そして国民の皆さんと一緒に憲法を創っていく「創憲」。こういうスタンスで常に憲法を持ち歩きながら知事の仕事をさせていただいているところですので、大切にしていただきたいと思います。
[産経新聞]
先ほどの「参院選の結果は県政に影響はあったのか」との質問に知事は「これまでどおりやっていきたい」と答えられたんですが、結局影響というのはあったというふうに見ていらっしゃるんでしょうか。
[知事]
今回の選挙の結果が県政に影響があったのか。私は自分自身には影響があったとも、なかったとも思っていないんですけど、悪い影響はないようにする。良い影響はあるようにするということで臨んでいきたいと思います。もし出るとすれば。これまでどおりやりながら壁にぶち当たればどうすればいいかを皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
[産経新聞]
民進党の議席がなくなって、県議会でも自民の議席が多いということは今のところは障壁になるとかは考えていらっしゃらない。
[知事]
私が知事になった時から政権政党は変わっていませんし、県議会の議席数も多少構成は県議会選挙を経て変わりましたけれども、何か大きく変わったということでもないと思いますので、これまでどおりやっていきたいと思います。
[時事通信]
今回の参議院選挙で初めて、合区というものが導入され実施されました。投票率が低かった等の課題もあるかと思いますが、知事としてこの合区の選挙の結果、合区の在り方についてどのようにお考えでしょうか。
[知事]
まだ詳細な分析、私もやっている途中ですし、自分自身の考えをまとめている途中です。知事会議でも当然議論になるでしょうし、私自身の考えを申し上げるべく、今、憲法の観点からどうなのかとか、他国の事例と比較してどうなのかということを考えておる最中なのですが、私は参議院の選挙において、人口割合、いわゆる1票の格差で、このような都道府県を越えた合区というやり方は、非常に問題を多く孕んでいるのではないかという考えを持っています。もう少し衆議院の在り方と趣を異にした二院制の在り方というものが出る、また地方のそれぞれの地域の声がより強く反映できる仕組みというものが、検討されてしかるべきかと思います。
[時事通信]
同日に鹿児島県の方で知事選がありまして、川内原発の停止・点検を主張する候補の方が当選されたんですけれども、これに関する受け止め、考えをお教えいただければと思います。
[知事]
参議院選挙の投票日に鹿児島で、三反園さんが現職であられる伊藤さんを破られて当選されたと。その三反園さんの御主張の中に、この川内原発について、今動いていることについて非常に不安を持っておられる方が多いという趣旨のコメントをされていることは承知をしております。鹿児島県内でどういうことが述べられ、その選挙結果に影響が出たかというのは、私は詳らかではないのですが、三反園さんは私も国会議員時代に存じ上げておりますので、また当選された新しい知事として連携や協力が出来ればと思っております。
[京都新聞]
合区に関してですが、都道府県代表というか、そういうあり方を参議院は持った方が良いのではないかという方向で今は考えておられるんでしょうか。
[知事]
まだその方向を明確に、これだ、これしかない、これだろうという確信に至るまでにはなっていませんが、当然そういうことになれば憲法との関係をどう整理するのかということもありますので、もう少し深く考えたいと思います。人口割だけでいくと非常に都市部に偏った国会構成になりますので、そういったところをどう参議院で補完するのかという視点はいるのではないかという論点で私は今考えています。