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知事定例記者会見(2016年7月5日)

平成28年7月5日
(県政記者クラブ主催)

公式マスコット兼PR大使「スフラ」とキャッフィーとのスリーショット

今月の一句でございます。「夏のうみ 眺め飛ばんと 殻やぶる」ということでございまして、今日の朝、散歩中にセミの抜け殻を発見いたしました。そういう季節になったんだなあと感じております。

バングラデシュから7名の亡くなられた方が無言のご帰還をされました。謹んで哀悼の気持ちを捧げたいと存じます。また、こうした卑劣なテロ等により犠牲になられる、その国、地域のために貢献しようとする尊い志が閉ざされるということはあってはならないということだと思いますし、こういったことで両国との関係やこういう活動が途絶えることがないように今後とも引き続き、私たちも貢献をしてまいりたいと考えております。

本日、4点の情報提供をさせていただきます。

まず1点目。「高齢者認知症対策・介護人材確保プロジェクトチーム」についてでございます。全国知事会に今申し上げた名称のプロジェクトチームが設置をされまして、群馬県の大澤正明知事がプロジェクトチームリーダーにご就任されました。私に副プロジェクトチームリーダーになるよう御要請、御指名がございまして受諾をいたしまして、さっそくさまざまな活動をさせていただいております。

このプロジェクトチームの目的等につきましては、高齢者対策、認知症対策及び介護福祉人材の確保といった喫緊の課題を議論いたしまして、政府への提言を作成することを当面の目的としているところでございまして、去る6月17日、リーダーの群馬県大澤知事と私とがウェブ会議システムを用いて、意見交換をさせていただきました。認知症対策では、今後ますます増加が見込まれる認知症患者の皆様方への「支援体制の整備」「若年・軽度認知症施策の充実」および「情報発信」について、介護人材確保といったことでは、「離職した介護人材の呼びもどし」でありますとか「多様な人材の新規参入促進」の取組について意見交換を行いました。

今後は7月8日に東京の都道府県会館でプロジェクトチーム会議を開催いたしまして、さらに地方の意見を集約いたしまして、7月末の全国知事会議で報告をいたしまして、その後政府に緊急提言として提出する予定でございます。

また、2点目ですね、関西ワールドマスターズゲームズ2021についてでございます。今日は「スフラ」にもお越しいただきました。ワールドマスターズゲームズは4年に一度開催される30歳以上の方ならだれでも参加できる国際総合競技大会でございまして、これまで8回開催されております。来年4月にニュージーランドのオークランドにて第9回大会が開催されるということでございます。関西では2021年、平成33年に第10回の記念大会をアジア地域では初めてということでございますが、もちろん日本では初めて開催されることとなります。期日は、平成33年、2021年5月15日土曜日から30日の日曜日まで16日間の予定でございます。

関西ワールドマスターズゲームズ2021の特徴といたしましては、これまでは1大会1都市開催でございましたが、初めて広域のエリアで開催される大会ということでございます。本県からはお手元の資料のとおり8市において9つの競技の開催希望をしておりまして、会場地は3回の会場地選定会議、4月に1回行われました。7月に今度行われます。そして10月、この3回の会場地選定会議を経まして理事会の承認を受けて決定されることとなっております。ということで、現時点では県内の開催地、種目等は決定しておりませんが地域振興の観点から特定の市、町に偏るのではなく、バランスよく各市、町で開催されるよう引き続き働きかけていきたいと思います。

今回ですね、この大会の公式マスコット兼PR大使でいらっしゃいます「スフラ」にきていただきました。「スフラ」は桜をモチーフに作られておりまして、スポーツ・フォー・ライフのス・フ・ラという3つの文字を続けて名称を付けられたということでございまして、スポーツの妖精でいらっしゃいます。関西一円にスポーツの花を咲かせるために生まれました。スフラは大会のPRのために関西各地を回っていらっしゃるという大変お忙しいマスコットキャラクタ―でいらっしゃいまして、今日は私とキャッフィーのところにやってきてくれましたので紹介させていただきます。それでは関西ワールドマスターズゲームズ組織委員会事務局からご紹介いただきます。

【関西ワールドマスターズゲームズ組織委員会事務局】

皆さんこんにちは。私たちは関西ワールドマスターズゲームズ2021組織委員会です。キャッフィーのとなりに立っているのは、大会の公式マスコット「スフラ」です。スフラという愛称は全国から1460通のご応募をいただいた中から本大会のテーマである「スポーツ・フォー・ライフ」の頭文字をとって名づけられました。

関西ワールドマスターズゲームズ2021を成功させるため、三日月知事に表敬訪問の記念品の贈呈ならびに滋賀県の公式マスコットのキャッフィーに協力をお願いにスフラグッズを贈呈させていただきたいと思います。これからも関西ワールドマスターズゲームズ2021の成功を目指して一緒に頑張っていただきますようお願いいたします。

(記念品交換)

お忙しい中来ていただきましてどうもありがとうございました。これからお二人は次の公務にでかけられます。

それでは大きな3点目です。

私が知事になりましてから恒例となっております短期居住でございますが、今回は朽木地区で7月18日、これは祝日でございますが、から23日土曜日までの6日間、居住をすることになりました。今回が5度目の短期居住体験ということになります。

なぜ朽木を選んだのかということでございますが、昨年度、高島市安曇川中野地区で短期居住をさせていただき、農作業、都市・農村交流イベント等を体験いたしましたけれども、今回はさらに奥地へ入りまして、林業体験や林業に携わる方との意見交換を通じましてですね、琵琶湖や安曇川の源流地域の大切さや魅力について体感したいというふうに考えております。特に琵琶湖保全再生法が制定されて山に目を向けようと取り組んでいるところでございますので、そういったことも学んでまいりたいと思います。

今回は「岩瀬」「針畑」で暮らしを体験させていただく予定であります。「岩瀬」地区ではですね、司馬遼太郎さんの没後20年にあたりまして、司馬さんのゆかりの場所でありますとか、人を訪ねて滋賀の魅力を再認識いたします。「針畑」地区は県内有数の林業が盛んな地域でございますが、琵琶湖の源流の山を守っている方々や移住して林業に携わっていらっしゃる方々に林業の現状、今後の山のあり方、地域の魅力等を伺ってまいりたいと思います。

また、人口減少に直面する地域の魅力ある資源、例えばブナの原生林でありますとか、高島トレイルという素材でありますとか、こういったものを視察させていただき今後の取組等について地元の方のお話を伺いたいと考えております。

そういったことでございまして、今回の6日間で体験すべく予定しております事業は4つございまして、1つは、今も申し上げました司馬遼太郎さんゆかりの地めぐりでございます。2つ目は、WEB会議というものをやってみたいと考えておりまして、離れているところ、不便なところを通勤するだけではなくて、ICTの活用によりまして、時間や場所にとらわれない働き方というものを作ってみたいと考えております。3つ目は「こんにちは!三日月です」という座談会を、林業地において林業をされている方々と行います。4つ目は高島トレイル。これは分水嶺のところで山、谷、渓谷等を歩くということで非常に人気のあるコースと伺っております。こういったところを実際に歩いてみて観光資源としての魅力に迫っていきたいと考えております。またそれ以外に時間を調整いたしまして生杉のブナの原生林の視察もできればと考えているところでございます。まだ未確定の日程もいくつかございますので固まり次第、詳細について資料提供をさせていただく予定でございますので、暑いさなかではございますが、積極的なるご視察ご取材等をよろしくお願いいたします。

最後4点目は、「協働プラットフォーム」の設置について、お手元の資料ならびにパワーポイント資料に基づきまして紹介をさせていただきます。

常々、「一緒にやりましょう、一緒に考えましょう。」とお話をさせていただいており、「対話」「共感」「協働」を県政の大きな基本理念としているところでございます。県庁だけで、職員だけで、全て事が成しえるわけではないということから、県民の皆様方と力を合わせて暮らしの充実、県政の発展のために努力できる、そういう環境を作っていくこと。これは大切であるということを私自身も考え、いろんな方に申し上げておりますが、折に触れ職員の皆さんにも伝えているところでございます。今年度、新たに設置いたしました「協働プラットフォーム」は県民の方々をはじめ、NPO、企業、団体、行政などの多様な主体の方々に集まっていただいて、様々なテーマに応じて、対話や協議を行っていただく場でございます。このプラットフォームには、駅の「プラットフォーム」という意味の他に、「意見を述べる場所」という意味で使われることが多くございまして、まさしく、この「協働プラットフォーム」 は多くの県民の皆さんが参加し、意見を交わしながら政策形成段階からの協働を進めるためのものであると考えております。写真は、これまで開催された協働プラットフォームの様子でございまして、それぞれ記載しておりますテーマについて、多様な主体による対話・協議が行われたところでございます。右上は多文化共生・国際交流とまちづくり、左上は犯罪被害者の多種多様なニーズに対するきめ細かな支援等でございます。

このプラットフォームの概要について、改めて説明申し上げます。まず、目的でございますが、県民をはじめとする多様な主体の参加のもとで、テーマに応じた対話や協議を行い、各主体間で地域課題の把握や共有化を図ることで「政策形成段階からの協働」を実践することを目的としています。テーマでございますが、県の各部局および県民、NPO、企業等から広く募集をいたします。一般的に、行政から特定のテーマを示し、そのテーマに応じて県民の方に参加していただき、対話・協議を行うことはございますいが、この「協働プラットフォーム」は、県民の方からも自由に「協働プラットフォーム」のテーマを提案していただけることになっております。そして、提案されたものの中から提案者や関係者とも相談の上、本県が抱える課題の解決のために、県が他の主体と協働で行うことが必要と思われるテーマを選定いたします。また、「協働プラットフォーム」は、テーマの提案状況に応じ、随時開催することといたしております。

ちなみに5月31日開催いたしました「協働プラットフォーム」では、 高齢者の交通事故数が増加傾向にありますことから、「高齢者の交通事故防止対策」をテーマに対話や協議が行われました。「協働プラットフォーム」の特徴といたしまして、テーマを県民の皆さんが自由に提案できるだけでなく、テーマに興味のある県民が自由に参加をして、かつ意見を述べることができます。公開にて開催いたしますので、併せて協議された内容を県HPにも公開をしております。写真のとおり、多くの方々に参加をいただいておりまして、それぞれの立場で様々な角度から意見を述べていただきました。現状や課題といたしまして、高齢ドライバーのご家族は、「免許証を返納してほしい。」と強く願っておられる一方で高齢者本人のご意思もあり、免許証の返納が困難な状況であることを共有することができました。また、高齢者の交通事故防止対策のためには、高齢者本人に自らの運転の危険性を自覚していただいて免許証の返納を促すための支援が重要との認識を共有することもできました。参加された団体の皆さんからは、「高齢ドライバーに対する講習の開催を検討できる」でありますとか、「高齢ドライバーに対して講習会の周知や啓発を手伝えますよ」といったような具体的な取組の提案を頂いたところです。そうしたご意見を踏まえて、県では協働の実施に向け施策の構築につなげてまいります。また、協働プラットフォームには様々な「気づき」がお互いありますことから、県職員の政策形成能力を高める場としても非常に重要であると考えています。

この「協働プラットフォーム」の位置づけについて、ご説明をいたしますが、よく述べます基本構想の中の基本理念ですね「みんなでつくろう!新しい豊かさ」として掲げているところでございまして、この豊かさの実現のためには開かれた県政のもとで関係する皆さんと対話を重ねて課題や可能性について、共感を広げて協働へとつなげていくことが欠かせません。なにより一緒に作り上げていくことが重要だと考えています。今年度、新たに設置いたしました「協働プラットフォーム」に、そうした様々な人々に集まっていただき、議論を重ね、共感のもとに決めたことを、みんなで取り組んでいくという「協働」を推進いたしまして、まさに住民も関わって一緒につくっていくというこういう観点で「新しい豊かさ」を実感していただく、また実現していく、こういう取組を進めていきたいと考えているところでございます。最後に、資料にありますように、「協働プラットフォーム」のテーマは随時募集をしておりまして、問い合わせ先は、滋賀県県民生活部県民活動生活課県民活動協働推進室でございまして電話番号は077-528-3419でございます。どうかよろしくお願いをいたします。少し長くなりましたが私からは以上です。

[毎日新聞]

この協働プラットフォームの「協働」とはどういう意味ですか。

[知事]

協働とは、協力して働くということでありまして、まさに一緒にやりましょう、そういう意味です。一緒にやりましょうという言葉だけではなく、また行政からの押しつけではなく双方向で、課題を共有して課題解決のための政策を一緒に作って、そして行政の出来るところは事業化し予算化する、また県民の皆さんと一緒に実施するところは、そういった施策を展開していくというこういう場でありまして、全国的にも実際に話をするだけではなくて、事業化まで結びつける、その後も一緒にやるということでは、全国でも例の無い本県独自の制度であると思います。

[毎日新聞]

テーマは何でも良いんですか。行政に関係無いものでも。

[知事]

行政に関係無くて、例えば、青森県の活性化を滋賀県でやろうということは無理でございますので、そういう選別はさせていただきますけど、おおよそ滋賀県民に関係のあるテーマであれば良いんですね。

[毎日新聞]

うちの給料安い、何とかしてくれとか、そんなんでも。

[知事]

それは、その会社の中で、労使で協議してくださいということで終わる場合もあれば、例えば滋賀県内で働く人の給料を上げようということであれば、そのテーマに基づくこともあろうかと思います。

[毎日新聞]

取り上げるかどうかは、もちろん県が選別するんですね。

【担当部局】

当然、提案者の方や関係者の方と協議をさせていただいた上で、最終的に取り上げるかは県が決定させていただくことになります。

[毎日新聞]

その県の担当者は出てきてもらえるわけですか。

[知事]

昨年度、滋賀県協働ガイドラインというものを作りました。作るにあたって多くの皆さんに長い時間をかけてご議論をしていただいた。そういう中で目指すべきこれからの協働について「県民協働の推進に関する研究会」から報告書を作っていただいて、その中で多様な主体が参加するプラットフォームの定期的な開催ということが、1番最初の具体的な提案ということころで挙げられておりまして、是非そういう場で一緒に議論をして、そして出来ることを分担してやっていこうということで、早速実践の場として作ったものです。

[毎日新聞]

全国知事会のプロジェクトチームですけれども、消費税増税が見送られて高齢者への支援財源が不安視されていますけれども、そのあたりはどのように考えておられますか。

[知事]

当然7月末に福岡で予定されております全国知事会議でも、今ご質問のありました消費税率引き上げ・延期に伴う課題等についても地方財源、社会保障財源を確保する観点から議論がされると思いますが、今回私が担当致しますこのプロジェクトチームは、その課題は少し置いた形で、それぞれの自治体が共通して悩んでおります認知症対策と介護人材確保について、課題を出し合ってどういう対策が有効かということについて提言をさせていただくものでございます。

[毎日新聞]

話は変わるんですけれども、県は積極的に県内外の大学と包括連携協定や就職支援協定を結んでおられると思うんですけれども、県の外部の意見を聴き、連携も大切だと思うが、一方で大学の自治や学問の自由、大学人の発言も尊重されるべきだと思うんですが、その辺り知事の大学の自治等に関する基本的な考え方をお教えいただけないでしょうか。

[知事]

まず学問の自由については憲法第23条で保障されておりますし、大学の自治というものも重んじられるべき概念であると考えております。これまでも大切にしてきておりますし、これからも大切にしていきたいと思っております。今、お尋ねのありました県内大学との包括連携協定並びに県外の大学との就職支援協定等につきましては、それぞれ今申し上げた大学の自治、学問の自由といったものを侵すものではない。むしろ、そういったものをきちんと念頭に置きながら、それぞれの大学とある意味では任意の、しっかりと出来ることを連携して取り組んでいこうというものだと理解しておりますので、協定に書かれた内容を誠実に実行して参りたいと思います。

[京都新聞]

大戸川ダムについてなんですが、先日整備局の方がダム検証に基づいて、対応方針の原案として事業を継続するということで、検証結果からすればある意味当然の判断が出てきているわけですけれども、これについて近々知事としても回答を返されることになると思うが、改めて知事のお考えをお聞かせ願えればと思います。

[知事]

まず事実関係から申し上げれば、先般6月の29日ですね、大戸川ダム検証について総合的な評価の対応方針(原案)案として出されたものが、報告書(原案)案として出されて、回答期限7月19日で県に意見照会が行われたところでございます。この対応方針原案の案と致しまして、大戸川ダム事業については継続することが妥当であるということが示されておりますし、同時に大戸川ダムのダム本体工事については、淀川水系河川整備計画において、実施時期を検討するとなっていることから、関係府県知事等の意見を聴くことを経て同計画を変更するまでは、ダム本体工事には入らないとされているところでございまして、今、関係市に、国からこういう意見照会が来たということで、県から意見照会をしているところでございまして、それに基づいて検討を加え、回答をしたいと考えております。この検証過程については私も国会議員時代に、政務官、副大臣時代に関わり、一緒に作ってきたプロセスでございますので、こういったプロセスに基づく検証だと考えておりますし、ダムというものの持つ、治水上の機能というものは私も認めております。同時にダムだけで、川の中だけで納まらない治水というものを考えていかなければならない時代に入ってきていると思いますし、とりわけ琵琶湖淀川流域に関しましては、非常に長い、また地形の変化に富む、下流部においては都市開発が非常に進んだ地域の治水を考えていく、そういう難しい課題でございますので、しっかりとその辺りを踏まえた、私の場合はダムだけに頼らない治水というものを多くの皆さん方の理解を得て、進めていきたいと考えているところでございます。

[京都新聞]

丹生ダムの意見照会の際には、要望書は別にあったが、予断無く検証された結果であるという表現のみの回答で、その文章を読むだけでは回答としてイエスがノーなのか少し分かりにくかったのですが、読めば国の検証結果そのものは否定するものではないと受け取ったのですが、今の知事の発言からすると大戸川ダムに関しては、若干継続であるという方針をそのまま受け入れるかについては、ややそうでは無いということになるのでしょうか。

[知事]

まず、どう回答するかは回答期限までに検討をしたいと思います。同時にこれまでも申し上げてきたように国において、国が主体となる事業をどう進めるのかについては、国の責任において検証されるということでございますので、それらを円滑に進めていただきたいというのは私どもの立場であります。ただ、ダム施設が所在する若しくは立地する地域や河川については、それぞれ地方自治体の意見もありますので、それぞれ付帯する意見を述べさせていただくということでありますし、この大戸川ダムについては経過もあり、また滋賀県だけでは納まらない効果や課題もございますので、そういったものも踏まえた意見になるのではないかと思います。

[京都新聞]

2年前の知事選の際に、弊社も含めて知事選の候補者へのアンケートとして、大戸川ダムの対応を伺った時には、ダム本体工事については慎重であるという回答をいただいた経過もあります。それを踏まえると継続してください、状況が整えば着工してくださいという対応にはならないのかなと思いますが、一方で、京都府の方は費用負担そのものについて、あるいは効果そのものについて、効果があまり無いのではないのかという立場から、山田知事は負担に応じられないという話をしている。そういったことを踏まえると建設そのものは難しいのではないかと思うが、そういった状況を知事はどのようにお考えでしょうか。

[知事]

まずダムの検証作業はですねダム施設の持つ効果というものと、それにかける費用また時間、それらをダム以外の施設と比べた時にどうなのかということで出されるものであります。それはそれで費用面・時間面等勘案しながら出されてくるものではありますが、その効果を得るために、例えば淀川等においては大戸川から流れ注ぐ瀬田川、そして淀川の中下流部の改修状況がどのような状況になっているのかということもございますし、府県を越えて流れる国直轄の事業でございますので、こういった負担を下流地域の自治体がどう考えるのかという面もありますし、併せてこの間、ダム事業を行うということでやってきた故に、関連する道路整備等、関連付帯工事がございますので、そういった事業の進捗状況がどうなのかということも、これは総合的に考えていくべき課題だと思いますので、当然京都府さんは京都府さんの立場に立ったご意見を言われるでしょうし、私たちは私たちなりの考えを述べていきたいと思います。それらが総合的に判断されて国の方針が決められるのではないかと思います。

[びわ湖放送]

ワールドマスターズゲームズが滋賀県にとってどんな大会になってほしいでしょうか。

[知事]

2点あります。1つは先ほども申し上げたとおり、生涯スポーツの祭典がアジアで初めて、関西で広域的に開催されるということでございますので、東京オリパラがその前年ですね。国体・障害者スポーツ大会が3年後ということで、まさにスポーツと文化の10年に入る世界イベントですので、このイベントを機にさらにスポーツと文化の盛り上がりが作れれば。トップアスリートのみならず、さまざまな参加者また支援者を通じて盛り上がることを期待しております。

同時に2つ目の目的としては、スポーツ運動を通じて、また観る感動を通じて、支える感動の共有を通じて、健康寿命を延ばしていくんだという効果もあると思いますので、そういったことが滋賀県内、または関西全域で発露発現できるように積極的に取り組んでいきたいと考えています。

[びわ湖放送]

経済効果はいかがでしょうか。

[知事]

それぞれの都市に独自の魅力がある関西地域で種目が開催される。当然競技種目として楽しまれる方々は併せてお泊まりになる。食べられる、お土産を買われる、といったこともあるでしょうから、このイベントを単にスポーツイベントに終わらせないよう、関西一円で行ってまいりたいと思います。無料Wi-Fiも一回の認証で関西エリアが巡れるというように、この秋になるということでございますので、こういったインフラ整備も併せて観光等で経済効果が得られるように取り組んでいきたいと思います。

[びわ湖放送]

「ゆう活」が国では今年も7月1日から始まりましたけれども去年滋賀県も朝型勤務をされていまして、知事も早く帰られて、書道や家庭菜園をされたりしていたかと思うんですが、今年はされるんでしょうか。

[知事]

特に夏に限ったことではなくて、働き方改革の一環で、できるだけ私自身があまり県庁に留まらないことで、自分の私生活も充実させる取組をしています。おかげさまで家庭菜園も昨年以上になっておりますので、手入れが非常に大変でございますし、今個人的には英語の勉強を来月のミシガン訪問に備え、取り組んでいるところでございまして、JCMUにもご協力いただいて、私的な時間に英語のレッスンをしていただくことになっております。取り立ててゆう活だからこれということではないんですが、自分自身も自分の時間を大事にする取組として、実施実践していきたいなと思います。

[びわ湖放送]

県庁挙げて取り組みますというのは、今年はされないんでしょうか。

[知事]

7月4日にスタートしています。

[中日新聞]

先週の会見で参院選に関して、中立の立場は変わらずというご説明があったかと思いますが、街宣を通じて一部の候補から「知事からも大きな支援を受けています。」という街頭演説があって、それを受けて、もう片方の陣営の方からは反発といった声も上がっているようなんですが、知事のご意思に反して、そういった状況になっていることについて、どう受け止めておられるか教えて頂けるでしょうか。

[知事]

非常に大事な機会である参議院選挙、滋賀県では3名の方が立候補され、全国比例においても、政党擁立の皆さんがこの暑いさなかに精力的な活動を展開されておられます。こういったことに敬意を表したいと思います。

ただ、私は知事として、この選挙活動に対しては、どの政党、どの候補者に対しても中立の立場を表明させていただいてますし、それは守って行動させていただいているところでございまして、それ以上でもそれ以下でもございません。同時に政治活動等々は理念と政策、人と人とのつきあいと申し上げてまして、これまでの経緯の中でいろんな関わりがあった方もいらっしゃいますので、それぞれの方が地域の中で、そういう表現をされるということでございまして、私もそのすべてを聞けているわけでもございませんし、その一つ一つに私が申し上げるというものでもないと思います。公正にこの選挙が執行され、県民が選択する候補者が選ばれることを期待しています。

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