平成28年4月19日
(県政記者クラブ主催)
平成28年熊本地震の多大なる被害が出ています。まだ全容すべてが明らかになっているわけではございません。行方不明の方もいらっしゃいますし、懸命の捜索活動が行われているということでございます。まずは、お亡くなりになった方々に哀悼の誠を捧げたいと存じます。また、ご家族の皆様方には、お悔やみを申し上げます。そして、被災され、負傷されている方々にお見舞いを申し上げます。現在、行方不明者の方々の捜索、72時間という時間を気にされながら懸命の捜索活動が行われていますので、一刻も早い救出をお祈り申し上げたいと思います。県では、何かできることはないかということで、発災直後から警察の広域緊急部隊の派遣、また、医師、保健師、薬剤師の派遣ならびにDMATの派遣を現在行っております。また、関西広域連合とも連携しながら被災地の被害状況を把握しながら、現在、様々な活動を行っているところでございまして、今後、さらに必要になってくることに対しましても、即応していきたいと考えております。
現時点の情報は、知事会や関西広域連合からの情報によりますと、物資は、国、自衛隊等の搬入もあり充足をしているということでございますが、配給のための人手を含めて配給に課題ありと承っております。県では、今週末に2名の職員の派遣を予定しております。また、危険度判定を行う判定士、これは県の職員で8名おりますので、2班体制を作りました。現在、現地からいつどこに派遣してほしいという要請を待ち、待機をしております。なお、その建物の罹災証明を受けるための判定をするための被害を判定する資格を持つ方々、これは主に市町にいらっしゃいますけれども、その方々の隊の組成の準備中でございます。そういう状況でございますので、ただ、県民の皆様方からも多く、何かできることはないか、私たちも協力させてほしいというお問い合わせ等がございますことから、県といたしましては昨日、災害支援本部を立ち上げましたが、重点支援期間である4月中を中心に募金活動を精力展開させていただこうということで、現在、日本赤十字社を中心に募金をしていただいておりますので、県の施設にこの募金箱を設置いたしまして県のイベントも活用しながら、被災地への募金活動にご協力をいただく活動を緊急展開いたします。また、今日の午後に市町の担当者の方に集まっていただく会議もございますので、その場で市町においても、あわせて募金活動をしていただくよう要請をいたしまして全県的に様々なチャンネルでこの募金活動を行います。
なお、4月中で一定の区切りを持って、まず、第一段階は4月だということで展開をしたいとおもいますので、県民の皆様方のご協力をお願いいたします。また、これから暑い時期になってきますので一日も早い復旧復興がなされるよう我々も取り組みますし、お祈りをしていきたいと思っております。
その他の案件といたしまして、今日は2件ご報告させていただきます。
一点目は、手元の資料にございますように、平成28年産の近江米の田植が行われますので、特に看板銘柄でもございます「みずかかみ」の栽培ですね、この田植作業に参加させていただきます。先般2月に県内農家の皆さん、関係者の皆様方のご努力が実る、「みずかがみ」「秋の詩」の特Aダブル受賞ということがございました。たいへんうれしい受賞がございました。今年度はその受賞の名に恥じぬようさらにこの評価を続けていただける取り組みを展開するということと同時に、真に生産者の皆様方が、がんばって作ってよかったと思っていただけるような取り組みをしていきたいと考えています。ちなみに今年産のみずかがみの作付は昨年産よりも約280ヘクタール増えて、2,220ヘクタール。これは、県内水稲作付面積の約7%、生産量にいたしまして約11,000トンということでございます。また、「秋の詩」の作付でございますが、こちらは昨年産並みでございまして、約2,400ヘクタール、県内水稲作付の8%、生産量で約12,000トンが見込まれているところでございます。今年も天候に恵まれて生育がスムーズに進むこと、また美味しい、環境にもやさしい、健康にもいい近江米が生産されることを祈り、願うとともに、農家の皆様方の技術的支援も精いっぱい務めてまいりたいと思います。同時に、そうやって一生懸命作っていただいた米のPRをしたいと思っておりますので、皆様方のご協力をいただければと思います。そんな思いを込めて5月2日の月曜日に、安土町西老蘇のほ場におきまして、田植作業のお手伝いを、お手伝いになるのかどうかわかりませんけれども、足手まといにならぬように田植作業に参加をさせていただきます。
もう一つは、こちらも資料提供させていただいておりますが、明日の朝、8時過ぎから約1時間、朝の南草津駅の交通混雑の実態を視察いたします。現場の視察には草津市の橋川市長、学校法人立命館から森嶋専務理事様をはじめ、大学等へのアクセスを担っていただいております近江鉄道の喜多村社長、それぞれの担当者が一堂にそろいまして、4月から運行を開始いたしました連節バス「ジョイントライナー」の実態把握。また、駅からバス停、交差点に至る交通実態を調査させていただく予定でございます。立命館大学びわこ草津キャンパスが開学されたのが平成6年でございまして、以来発展を続けて、開業当初は1日当たりの乗降者数は7,972人、約8,000人でございましたが、平成26年は56,000人ということでございますので、約7倍で、現在では県内乗降者数第1位の駅ということでございます。5年前に新快速が停車するようになり、さらに、その乗降客数が増えている状況でございますが、こうやって急速、急激に発展してきた反面、バス交通や道路事情といった交通インフラが間に合っていない飽和状態にあるという側面もございまして、バス待ち行列がバスターミナルを取り囲む、またバスターミナルのみならず、駅構内にも行列がつらなるということがあるという認識をしており、その報告を受けておりますので、この現在の状況を把握していきたいと考えております。この実態を視察したことを受け、今後の対応や対策を検討していきたい。さらに、検討を加速化させていきたいと考えておりますので、皆様方からいろいろな取材や問題提起をお願いいたします。
[京都新聞]
地震の関係で今週末に2名を派遣されるということですが、これは今おっしゃっていただいた危険度判定を行う判定士とは別の方でしょうか。
[知事]
別です。
[京都新聞]
どういった職種の方でしょうか。
[知事]
関西広域連合の枠組みの中で行く職員でございまして、詳細は調整中でございますが、事務職員2名で、行った先では熊本県庁と協力しながら被災地との連絡調整等の業務を担うものと想定されます。
[京都新聞]
熊本で大きな被害ですけれども、県内でも大きな断層帯を抱えリスクが高いという指摘もありますけれども、改めて、地震が起きて県内の対応などで再考や検討を加速される点などありますでしょうか。
[知事]
まずは今の熊本を中心とする被害への対応を最優先で行います。そして同時並行で、今もご指摘いただいたように県内には断層が琵琶湖の東側、西側、北側、南側に通っておりますし、そこで地震が起こった場合の想定はしておりますが、今回の発災を受けて更に検討をしたいと思っております。直下型の地震が繰り返し起こる。そして今回、こういう地震が起こるということを初めて知ったのですけれども、本震と前震、前に起こった地震が本震の前だったというそうことも含め、繰り返し続けて起こるということにどう対応するのか。またどこでいつ起こるか分かりませんけれども、直下型なのでP波、S波も時間差が無いということであれば、速報を受けてからどう対応すれば良いのか、良かったのか、今回の熊本の事例等もよくよく報告いただきながら、今後の県の対応に結び付けていきたいと考えています。
[京都新聞]
特に、このあたりで県は地震対応で課題があると思っておられるところがあれば教えていただいてよろしいでしょうか。
[知事]
今回、今の時点ではありますが、この1週間足らずの状況をみていますと、村役場、町役場が被災をされているケースがございます。こうなるとやはり被災者の皆様方の対応が相当困難を極めるという状況ではないかと思いますので、こういう公的施設の耐震性の確認、県ではこの危機管理センターが免震の設備を整えておりますけれども、市町、断層の近くではどうなのか等々、今一度発災した時の我々公務員の動きも含めて確認をする必要があるのではないかと思っております。
[京都新聞]
連節バスを明日視察されるということですが、これに絡むのかも分かりませんが、先日竜王で首長会議があり、今度、びわこ文化ゾーンの方に県立体育館を移設されるという中で、首長さんからはアクセス面の不備が懸念される、見直せという声もありましたが、この最寄り駅が瀬田もしくは南草津になるのではないかと思いますが、県立体育館という観点からのアクセス改善について思っておられることはありますでしょうか。
[知事]
この県立体育館を移設、新設させていただく予定でありますびわこ文化ゾーンは、県立図書館、美術館、大学、病院等々、様々な施設がありますし、かつ少し範囲を広くみれば県内もそうですし、京都や奈良等々の関係でも人口が一定集積している、その移動、交流が容易であるという、そういう機能を持った地域である。それ故に、県立体育館を設置し、その価値を高めていく、その機能を高めていくことのできる可能性のある地域であると思っていますが、御指摘のように公共交通のアクセスが改善されているところもあるが、まだまだ課題があると認識しておりますので、特に草津、大津というその地域に完結された交通のみならず、それを周遊する、更にスムーズに流動する、そういう交通が必要なのではないかということで、既に私が知事になって以降も検討を重ねておりますが、それを更に加速化させていく必要があるだろうと。また、バス会社さんはバス会社さんで、鉄道会社さんは鉄道会社さんで、例えばそれぞれに新快速を停めたり、連節バスを導入したり御努力いただいておりますが、更にその間のシームレス化をしていく必要があります。また草津市さん、警察当局さん、様々御努力いただいているんですが、より一層出来ることがあるのではないか、信号システムの改良含めてですね、こういったことにまだまだ出来る余地があると思っていますので、そういったことを改善しながら、このアクセスを改善していきたいと思っています。
[京都新聞]
県立体育館をあそこから見直すとか、他の候補地も含めてもう一回、経過を説明せよという声もありましたけれども、そういう再考というのは基本的にはあり得ないということでよろしいのでしょうか。
[知事]
現時点では、私どもはびわこ文化公園のあの地に移設、新設させていただくというこの方向で進めていきたいと思っています。ただ、今御指摘いただいたアクセスの面であるとか、どういう検討をしてあそこの地に決まってきたのかという経過を明らかにすることであるとか、更に大事なことは今後、そのアクセス改善もしかりですけれども、どういう規模のものをどういうスケジュールでどういう形で立てていくのかという、この情報開示を更に広くしていく必要があるという課題を突き付けていただいたと思っておりますので、真摯に対応していきたいと思います。
[共同通信]
石田三成の動画の第一弾の再生回数が100万回を超えて、ネット上でも話題になっていますが、そのことに対するご感想と、改めて、この石田三成プロジェクトの狙いや目的を教えていただきたい。
[知事]
この石田三成のPR、キャンペーンのための動画が、我々の想定以上に注目され、ご好評いただいているということは、望外の喜びであります。広報課を中心に、職員、スタッフの皆さんが、アイデアを出して作っていただいた。そのことが多くの皆様に好評をいただいているのかなということで、そういう職員の皆さんの頑張りが評価されたということで、うれしいと感じております。私自身も思わず口ずさんでしまうぐらいの「配下にするなら三成」「石田みつなーり」とか口ずさんでしまうぐらい残る印象の動画になっているんだろうと思います。大事なことは、今回のキャンペーンと通じて、石田三成という武将の出生である長浜、また、青年時代を過ごした米原、そして佐和山城を築いた彦根、この地域のことを我々自身ももう一回勉強しなおす。そして、石田三成という武将が、あの混乱期、いよいよ天下泰平に至るあの動乱期に、どういうことを考えながら、豊臣秀吉、織田信長、徳川家康等々の武将と絡み合っていたのかということを知る、そういう機会にしたいと。もって、私たち自身の生き方やそういうものに学ぶところがあればいいなあと思っていますし、そのことを県外の皆様方にもあわせて知っていただくことで、観光誘客等につながれば、なお嬉しいと思っているところです。ちょうど、NHK大河ドラマでも石田三成役の方が出てこられているところですので、少し動画とは違うイメージもございますが、また、さらに広がればいいなと願っているところです。
[京都新聞]
東京オリンピックパラリンピックの関係で、ホストタウンについて、国が地方公共団体に対して、申請ありますかという形でやっていますけれども、2次の登録が5月にあるというところで、現状、県も含めて、市町どこもありませんけれども、ホストタウンに対しての知事の思いや目標と、知事自身がホストタウンを県内で広めていくためにトップセールスをしようと思っていらっしゃるとか、なにかありましたらお願いできますか。
[知事]
ホストタウンの申請については、県も申請すべく現在調整中です。私は、このオリンピック、パラリンピックが、東京とはいえ、国内で開催されること、また、事前を含めて合宿地等々で交流の機会があるということ。これは、私たち県民にとっても、非常に大きなチャンスだと思っていますので、大いに活用して、積極的に参画をしていきたいと思っています。ただ同時に、県だけが、行政だけが手を挙げて事が成るわけではありませんので、市町の意向もよくよく確認しながら、また、協議団体の意向もよくよく汲み取りながら背中を押したり、一緒にやりましょうということで、環境整備を整えているところでありますので、そういうものを整えたうえで申請をし、採択していただけるようにしていきたいと思っております。その際に留意すべきことは、滋賀ならではの参画のしかた、手上げのしかたがあるのではないかと。具体的に申し上げれば滋賀に根付くスポーツであるとか、滋賀と関わり合いのある国、地域との交流であるとかそういったことで他の地域との差別化を図り、2020東京オリパラだけではなくて、その後のレガシーにつなげていくという視点からもこのホストタウン構想を活用すべく、今、担当部局に鋭意の指示を、鋭意の調整を指示しているところでございます。
[毎日新聞]
唐突な質問で恐縮ですが、知事はこの会見が定例で開かれていることにどのような意義を感じていらっしゃるのか。特に冒頭で県政の情報について発信してらっしゃいますが、そのことにどのような思いをこめていらっしゃるのか教えてください。
[知事]
定例でこういう機会を与えていただいているということは大変意義のあることだと思っていますし、もちろん記事に書かれる、どう書かれるかというのは社におかれての判断だと思いますが、我々も工夫しながら県内で取り組んでいただいていることをPRしたり、県の課題についてメディアの皆様をもって県民の皆様とやりとりをする機会として大切な機会と位置づけています。
したがって限られた時間ですので、この機に何を述べ、どうPRすればいいのかということについては、私よりもむしろ広報課のメンバーを中心に相当苦労しながら事前の準備をしているところですので、今後もしっかり、また真摯に臨んでいきたいなと思っています。
[毎日新聞]
ありがとうございます。実は県教育長の記者会見が一度も定例で開かれていなくて、今日この後にクラブの方に教育長側から定例記者会見止めようじゃないかというご提案があるように聞いておりますが、定例記者会見を止める可能性についてどのようにお考えでしょうか。
[知事]
その情報知りませんでしたので、どういう狙いでもって、どういう背景でそういうことが検討されているのか存じ上げません。もしかすると教育行政の法律が変わり、さまざまな権限が知事部局と重複したり、知事が担うということから情報発信を一定集約されようとお考えなのかもしれませんので、そのあたりのことはうかがった上で対応を検討してまいりたいと思います。
[滋賀報知新聞]
原子力規制委員会が老朽原発というか、40年を経過した高浜原発の1号機、2号機を新規制基準を満たすということで最終案をこの20日に諮るとおっしゃってますが、知事のお考えをうかがいたい。
[知事]
まずそういう時代に入ったんだという認識ですね。そして私ども繰り返し県民の皆様と議論する時に用いておりますのは若狭湾に立地している原発は2033年に全て40歳に。そして特別点検で延長したとしても2053年には全て60歳になるということですので、そのことを見通したエネルギー政策を進め、エネルギー社会をつくるということだと思います。
やはり国としても初めての経験ですので、ここには慎重にも慎重を期した対応、安全対策はどうなのかということ。また静脈の整理。廃炉になった場合の高レベル、低レベルの管理処理の仕方。こういうところに道筋を作っていく。こういうことが必要なんだと私は思います。したがって今回そういう時代に入った。
断層を含めて自然災害との関わりというのは経験して、時を経て明らかになってくること等もございますので、そういう知見も織り交ぜながら老朽原発の対応を検討していくべきではないかと考えております。
[滋賀報知新聞]
そういう時代に入ったということは肯定的に受け止められているのか、あるいはやむなしということで否定的に受け止められているのか。もう少し説明いただけますでしょうか。
[知事]
「そういう時代に入った」というのは一定年数経過した原発、法定で廃炉にもっていく原発のたたみ方というものをしっかり考えていく、そういう時代に入ったという意味で、私は肯定的にとらえている。廃炉を行っていくという意味においては肯定的ですけれども、やったことのない、科学的にも課題の多いテーマですので、まだまだ克服しなければならない壁というのがあるんだろうなと思いながら臨んでいるところです。
[滋賀報知新聞]
滋賀学園高校の野球部の乗ったバスに罵声を浴びせかけたという吉田清一県議が自民党滋賀県議団の会派代表の辞表を提出されて、受理された形で佐野さんが新しい新会派代表に内定したということなんですが、電話での謝罪、会派代表を降りる、県連会長からの口頭注意という3点セットで、一応これで幕引きだという声が自民党の有力県議からは多いんですが、知事は一応解決だと受け止めておられるのか。滋賀県が全国から注目されて、吉田清一さんそのものが関西広域連合議会の議長であり、関西の顔でもありますけど。どう受け止められますか。感想をうかがいたい。
[知事]
滋賀学園高校の野球部のみなさんは本当に滋賀学園高校らしく爽やかにプレーされ、とても良い結果を残された。実にがんばっていただいた。私たちに感動を与えていただいた。その後の報道でありましたけれどもこういったことに注目が集まり、また大きく広く報道され、私たち県にもそうですけど、議会事務局にも大変多くの抗議のお電話等いただいた。結果的にこういうことで注目されたということは残念に思っています。
その高校生の純粋な頑張りに照らしていえば、多くの感動をいただいたということと比較すれば残念なことだというふうに思っています。
ただそれ以降に対応についてはご本人を含めそれぞれの方々がお考えの上、ご対応された、またされようとされていることですので、これ以上の言及は控えたいと思います。
[毎日新聞]
まだ震災から間がないので難しいと思うのですが、物資が届いているのに配給できないのはどこに問題があると受け止められているのか。滋賀県では大丈夫ですかという質問ともう一つ三成の動画ですが、最初アイデアを聞かれた時どう思われましたか。
[知事]
まず現地の物資の状況ですね。申し訳ございません、私も現地に行っていただいている方からの情報、あとは報道を通じて見たりして確認をしておりますが、部分的なものだと思います。全て詳らかではありませんが、もし想定されるとすれば、やはりどこにどれだけの方がおられ、何を必要としておられるのかという把握が非常に難しいんだろうなと。したがって物は届けど、届かずという状況が生まれているのかもしれません。
ただ鋭意そういった情報も整いつつあるということですし、諸々拠点までは届いているということですので、加えてそれを配る人、そういったことも整えられれば届くような状況になるのではないかと思います。
今回のことを我々も今の状況に対応しながら、ちゃんと胸に刻んでおいて、滋賀県でこんなことを起こった場合、こうやって届けよう、こうやって把握しようということを私自身既に考え始めているんですけど、たとえばこれだけ情報機器が発達してきた時にそういったものとのリンク。そういったものを行政も活用しながら対応するということであるとか、やはり行政の職員にも一定の責任はあるんですが、行政だけでできるものではありませんので、地域の皆様とのそういう意味での顔の見える関係づくりというのを市町もやられてるんですが、今回危機管理センターができて、平時の交流が極めて大事だという考えを我々持ってますので、少しこういう取組を防災カフェもそうですし、進めていきたいと思います。
石田三成の動画を見た時の率直な印象。そのまま言いますけど「おもろいやん」ということを述べたと思います。ご批判を覚悟で。貶めちゃいけないと思いましたが、しかし配下にするなら三成だと思ってもらえるほどの働きをされたんじゃないかとか、実は関ヶ原以降の史観だけではとらえられていない一面じゃあったんじゃないかなと。そういうクローズアップはぜひしたいねということは私も思っておりましたので。
[毎日新聞]
滋賀県のイメージアップにつながると。
[知事]
滋賀県のイメージアップといいますか、滋賀県という所は私もかねてから言ってるんですが、群雄が割拠した、皆が取りあった、そういう地域であったでしょうし、戦地に行って戦功をあげて、名をはせるということだけではなくて、いろんなものを見積もったり、お金を工面したりすること、算術でも長ける武将がいた。そういう武将を輩出したということは誇りに思ってもいいんじゃないかと思っています。
[毎日新聞]
それで思ったよりも注目されたという感想なんですね。
[知事]
県立大学で開催された三成フェス。私も参加させていただきましたけど、多くの方にご参加いただいて、非常に高い注目度、関心度をもってフェスティバルを開催できたということは、武将の生涯や活躍にスポットをあてて、学び直しをし、発信することは一定の効果があるんじゃないかと思いました。こういう武将は滋賀県にはたくさんいますし、ゆかりの地はたくさんありますので、さらに進めていきたいなと思います。
[時事通信]
熊本地震に関係しまして、鹿児島県の川内原発が稼働しております。原子力規制庁では想定の震度を下回っているということで運転を止める考えはないようですが、避難経路等の問題もずっとおっしゃってますが、道路も寸断されている状況もあったりして、経路は確保されているということなんですが、稼働を続けるということについて、知事としてはどういうふうにお考えなのかお願いします。
もう一点は、公共施設、市役所、役場ですね。大津市役所もなかなか耐震が難しくて厳しい状況ということなんですが、各市町村も庁舎をどうするか困っている状況がありまして、県として何か支援をするお考えがあればと思います。
[知事]
一点目の川内原発のことについては、今運転が継続中ということです。不安に思われる方は多いと思います。そのことに不安を抱かれる方は多いと思います。どういう対策が講じられているのか、どういう震度でどういう状況なのか、さらには断層はどうなのか、今回の事でわかった断層の状態ということもあろうかと思いますので、そういったことをよく加味していただいて対策を検討され、やはり情報を公開していただくことが必要なのではないかと思います。
また地震を受けてそれぞれの市町も市町庁舎をはじめ施設の耐震性等を再点検することになると思います。県もそうです。今回どういったところに避難されることが多かったのかというものをよくよく見ながら、車の中でお休みになってらっしゃる。直下の断層で地震が起こると余震が500回も続けば。私事で恐縮ですが、私の妻も熊本出身で親族家族が熊本にいて、安否確認にずいぶん心配したんですけど、未だに揺れるということで眠れない夜を過ごされている。今片づけても崩れるんだったら片づけるのやめようとか、こういう実態がある中でこういう所に身を寄せられるのかということを今回よく見て、そういたところの耐震性がどうなのか再確認して、国を挙げて対策を取られるでしょうから直下に断層をもつ県としても積極的に対策を講じていきたい。その意味では危機管理センターを整備していただいているのはいいことだなあと関係者や先人の皆様に感謝したいと思います。この機能もしっかり高めて県民の皆様のいざという時のご負託に応えていきたいと思います。