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知事定例記者会見(2016年4月1日)

平成28年4月1日
(県政記者クラブ主催)

俳句いざ咲かん この時うれし サクラかなを披露する様子

4月1日。平成28年度のスタートでございます。

朝詠んだのですが、「いざ咲かん この時うれし サクラかな」今日は咲き始めですよね。満開の時に散りゆくのもいいんですが、朝6時半に天孫神社にお参りし、その後石山駅で緑の募金活動をし、その後県庁に登庁しまして、新年度の行事に臨ませていただいております。

11時30分過ぎですか。緊急地震速報が流れ、時あたかも新規採用職員へのあいさつの途中でございましたが、机の下にもぐったり等々、私も事実確認がございましたので、中座いたしまして、新規採用職員の皆様へのあいさつが中断してしまいました。

しかし、こういう災害対応も大事でございますので、これからも緊張感をもって取り組んでまいりたいと思います。そういうことも含めましてですね、さきほど幹部職員並びに放送を通じて(全庁に)知事訓示を行わせていただきました。

今年度は「人口減少を見据えた豊かな滋賀づくり総合戦略」の19のプロジェクトを本格的に、着実に実行し、基本構想の基本理念「新しい豊かさ」を具体的に展開する大事な年であります。

また、年始のあいさつでも言わせていただいたことですけど、「全ての人に居場所と出番のある共生社会の実現」ならびに「自然災害への備え」はいつも申し上げております。そういったことを実施していく体制と人事配置を行いました。

具体的には新しい「総合政策部」を作ったこと。そして「県民生活部」を設置したことでございます。また、「琵琶湖保全再生課」を設置し、計画づくり並びにさまざまな施策の展開の中心になっていただきます。教育分野では「幼小中教育課」を設置いたしました。また、学校教育課を再編し、「高校教育課」を設置いたしました。総務部には「私学・大学振興課」を設置し、県内大学のブランド力、連携強化を図ってまいりたいと思います。

また、個別テーマでございますが、今年度新たに市町振興課に「沖島担当」を置き、観光交流局に「地酒担当」を、企業誘致推進室に「物流担当」を、また甲賀と東近江の土木事務所でございますが、地域交通課題を担当する担当者を設置いたしました。

加えまして、本日から、滋賀銀行と関西アーバン銀行から、それぞれ1名ずつ研修生という名目で行員さんと一緒に仕事をさせて頂くことになりました。両行とも本県経済にとって、私たちの生活にとって身近な金融機関でありますし、ビジネスで培ってこられたさまざまなノウハウがありますから、県庁で一緒に仕事をしていただくことにより、さらに協働の輪を広げていきたいと思います。

また、先般決まりました平成28年度予算は「挑む」予算ということで作りました。「未来に向かって挑む」「世界に向かって挑む」そして「全国に先駆けて挑む」ということで、「未来に向かって」ということでは、新しいエネルギービジョン、原発に依存しない新しいエネルギー社会の構築に向けて滋賀でできる事をしっかりと進めていく、そういう年度でございますし、「世界に向かって」ということでは水環境ビジネス、ウォーターバレーの推進、「世界農業遺産」の認定に向けた取組を進めていきたいと思います。

特にこの「未来に向かって挑む」というところでは、中長期に関わります課題についても訓示の中で述べさせていただきました。

一つは琵琶湖保全再生。特に下流とのつながり、すべての生き物とのつながり、山とのつながり、山を見ようということを申し上げました。

二つ目。人の力を高める教育。三つ目はICTの戦略を作ろうということでございます。四つ目は、2025年を見据え健康長寿の取組を更に進めていこうということです。五つ目は、観光交流、交通。この5つの中長期課題に向けた取組を進めていくことを呼びかけたところでございます。

関連する私からの話題提供といたしまして、もう一点お手元に資料があるかと思いますが、「人材育成基本方針」と「女性職員の活躍推進のための取組方針」を定めました。いよいよスタートします。

まず「人材育成基本方針」についてでございますが、「新しい豊かさ」を滋賀から作ろうということでございますし、厳しい環境、難しい課題に対応していくためには、やはり県庁力を高めていくこと。そのためには人材力を高めていくことが非常に重要であると考えます。そのため「人材育成方針」を改訂いたしました。めざす職員増として「チャレンジ精神を持ち、県民とともに、滋賀の未来を切り開く行政のプロフェッショナル」を掲げさせていただき、人材育成に取り組んでまいります。

もう一点。「女性職員の活躍推進のための取組方針」についてでございますが、ご案内のとおり、女性活躍推進法に基づきます「特定事業主行動計画」として位置づけさせていただいております。この計画のタイトルを「女性職員も男性職員もともにいきいきと活躍できる県庁を目指して」とさせていただきました。女性の活躍できる職場は、男性も活躍でき、女性が育つ職場は、男性も育つ、そういう職場を皆で作っていこう、そういう気持ちをこめさせていただきました。世の中の半分は女性で、半分は男性です。私は鉄道員の頃からこのことについて、「ならばそのためのサービス部門は男性と女性が半々でないといけない」ということを申し上げておりまして、育児や介護など時間の制約のある職員も活躍できるよう、この計画に基づき、「働き方改革」を進めてまいりたいと考えております。

女性職員を増やす。採用もそうですし、組織の長である係長を経験し、将来的には意思決定に関わる女性管理職に育ってもらえるよう取組を進めてまいります。

この計画は平成28年度から30年度まで、今年度からを期間として、集中して取組を進めます。数値目標を掲げました。主なものは、採用試験の受験者に占める女性の割合を30%以上にすること、参事級以上に占める女性職員の割合を8%以上にする。なんだ、ちっちゃいなと思われるかもしれませんが、現状は7.1%ということですので、伸ばしていこう。また係長職に占める女性職員の割合を15%以上にする、配偶者出産休暇の取得日数を完全取得である3日にしよう、そういったことでありまして、まず30年度までに期間に達成に向けて取り組んでまいりたいと思います。

いずれにいたしまして、この人材育成戦略、さらには女性職員活躍推進のための取組を進めることによって県民の皆さまから賜る負託に応えていきたい。そのために人材育成、女性活躍、働き方改革を進める、そのためにはトップのコミットメントが必要であるということで私自身が先頭に立って、取組を進めてまいりたいと思います。

少し長くなりましたが、私からの説明は以上です。

[京都新聞]

人材育成を改めて取り組んでいくということなんですけれども、2年近く知事をしてこられられてですね、改めて全体的な職員の印象でですね、働き方なり、その課題への対応で、こういうところはもっと改善しなければならないというような課題として認識されている点というのが、どこにあるのかを、印象ですね、知事が持っている印象。もっとこのあたりはこうしたいんだけどなぁ、こうしたいんだけどなぁと思っている所があればお伺いできればと思っております。

[知事]

二つですね。二つ。一つはもっと前に出てみる。もっとチャレンジしてもいいのではないかと思いますが、どうしても守りに入ってしまう。どうしても失敗を恐れてしまったり、どうしても全体の奉仕者であるという公平性を重視する。これは一方では大事なのですが、一歩前に出るということが出来ていない。もう一つは、私がこれまで働いていた所や知っている所よりはましなのかも知れませんが、まだまだ、旧態依然とした思想や考え方、働き方にとらわれた職場や人たちが多いのかなという印象を受けます。男女の役割の問題、また、残業を前提とした仕事の進め方、もちろん県のため、県政のためにものすごく使命感をもって頑張っていただいている面はあるのですが、もう少しそれはおかしい、それは違うだろ、そういう意識をもってもいいのではないかと思います。ただ、真面目で非常に熱い、表には出さなくても秘めたるものをもっている職員の皆さんがたくさんいらっしゃいますので、こういう方針を敢えてしっかりと明示することによって、それぞれ職場、それぞれの職員の皆さんに表に出した行動をより強く促すことができるんではないかと思いますので、良い部分を引き出していきたいなと思います。

[京都新聞]

これも改めてになるかもしれませんが、今日から新しい教育長が就任されます。知事、組長との教育委員会というのも関係も変わっていくことになりますし、そういう制度が発足するにあたって、青木さんの任命を議会に同意を求めて、提案したという理由ですね。どういう所を期待して青木さんに就任を要請したのかということと、知事と青木教育長との間で今後どういうことが取り組んでいけたらなという思いがあるかをお聞かせください。

[知事]

教育行政に関わる県民の皆様方のニーズ・思いというのは非常に強く、また熱く、ある意味で多岐にわたっています。前教育長の時から、職員の皆様方、現場の皆様共々ですね、学ぶ力の向上、もって学力を高める、また、いじめ問題不登校問題、課題のある子供達への対処。そして高校再建、並びに35人学級の実現、そして共に学ぶ仕組みづくりですね。色んな努力をしてくださっていますが、やはりなお、教育行政に対する御期待も多いということでございますので、予算面や執行面でより知事部局との連携を密にして参りたいということもあって、もちろん教育行政に携わった経験をお持ちで、県の総務部長までお務めになった青木さんを議会に推薦しようということでございます。かねてから申し上げていますように、私自身の教育行政に対する考え方は、知事として選挙で賜った大権を謙虚に行使させていただくと。当然のことながら教育行政の独立性・中立性というのはしっかりと担保しつつ、同時に選挙等を通じて議会等を通じて、地元から賜ります多くの皆様方の教育行政に関する思いをしっかりと行政の中に反映していいきたいと思いますので、謙虚に行使しつつ、果敢に挑む所は挑んでいきたいというふうに考えております。その意味で、大変気心の知れた青木教育長が就任されたということについては、大変心強いというふうに思っております。

[毎日新聞]

選抜(高校野球)が終わりまして、初出場の滋賀学園がベスト8までいったということに対する知事のご感想は。

[知事]

滋賀学園高等学校公式野球部、私たちに夢と感動を与えてくれました。秋の大会の躍進から、非常に期待に胸を膨らませていましたし、その後、様々な報道を通じて知る部員の皆様の努力ですね。スマホを持たずに、寮生活で、そして瞬発力・筋力を高める努力を最大限されながら、私好きな言葉に「滋賀学園の野球を表現したい。」という、「勝ちや敗けにではなく、自分達の野球を表現したい。」このフレーズがすごく好きです。先般県庁内で激励会を開催した折にも、私も一人一人に、あの場では渡しませんでしたけれども、名刺にメッセージを書いて思いを託したところです。その期待にある意味では見事に応え、もっと上に行って欲しいという更なる期待もございましたが、優勝校と準々決勝で対戦して、惜しくも敗れるという。これは次に繋がる活躍をしてくれたんじゃないかというふうに思い、大変嬉しくこの結果をみていますし、これからについて期待したいなと思います。

[毎日新聞]

関連になるんですけれども、甲子園で戦うぞという直前の高校球児が乗っているバスが、たとえば駐車違反していると思われた場合、知事は大人もびっくりするような大きな声で、敗けてしまえとか、そんなことしてたら敗けるぞなんておっしゃいますか。

[知事]

僕は場面にもよりますけど、あまり、そういうことは自分の行動の中では考えていません。

[NHK]

今週の火曜日の年度の最後の会見の時に、新年度エネルギー政策、それから新幹線、治水政策ですか、これが引き続き、最重要課題になると知事おっしゃられていたんですけれども、今日から新年度が始まったわけですが、改めてですけれども、知事この3点について、どのような形で取り組んでいこうと考えておられるか。それについて伺えますか。

[知事]

エネルギー政策については、「しがエネルギービジョン」を作りまして、原発に依存しない新しいエネルギー社会を作るための大きく4つの方向性。「減らす・賢く使う・創る・そういった技術開発を支える」この4つの切り口で、8つのプロジェクトを今回ビジョンに落とし込みました。

併せて、琵琶湖並びに集水域、県民の皆様方の命と暮らしを守るということで、若狭湾に集中立地致します原発防災、これはしっかりと高める。こういう取り組みが必要であります。私共がかねてより提示しております実効性ある多重防護体制の構築、これはまだまだ道半ばでございますし、安全協定の法定ルール化、再稼働の手続の法定ルール化をはじめですね、一自治体に集中するそういう手続等を周辺地域にも関与させるという仕組みの構築が出来ておりませんので、こういったことについて、しっかりと引き続き、国や電力事業者と協議をしてまいりたいと考えております。

2点目の北陸新幹線については、いよいよ今年度、おかげさまで、米原ルートが与党検討委員会の絞り込み入っておりますけれども、絞り込まれたルートの中で、データ、建設費等に基づいて比較検討される北陸新幹線敦賀以西ルートがございます。私共は、費用面、費用対効果面、また時間軸、そういったことを検討し、引き続き北陸と中部圏、近畿圏、近畿圏との結節点を担いうる米原ルートが最適だということを申し上げておりますが、これは政府与党の検討を見守りつつですね、私共はやはり新幹線で滋賀を元気にする。米原が県内唯一の新幹線駅なので、そういったものの結節点を作ったり、また米原駅周辺の開発を進めたり、その米原での乗り継ぎの利便性を高めたり、改善したりすることによって、新幹線で滋賀を元気にしていくこういう取り組みを是非具体に進めていきたいと考えています。

3点目につきましては、治水政策。これは何もダムだけではなく、私どもは流域治水のあり方を、川の中だけではなく、ダムをはじめとする施設だけではなくて、住民の皆さん方の意識や、また建物の建て方、様々な立地政策も含めて、流域治水で守っていく、備えていく取り組みが必要だということを全国に先駆けて、条例を作り取り組んでいます。

今、国でも同様の方向性でですね、最悪の事態を想定しながら、いかに備えていくのか。こういった治水政策がとられつつあります。その中にあって、県内では直轄ダムで、丹生ダムと大戸川ダム、今検証作業が行われているところでございます。そこにしっかりと滋賀県としての思いを申し上げてですね、もちろん川の流れは繋がっていますし、利水や治水という面では関わり合いがございますので、滋賀県の意向だけが反映されるわけではないかもしれませんが、しっかりとそうした滋賀の取り組みや滋賀の考え方が、国の治水政策に反映されるような、そういう関わり方をしていかなければならないと思います。

[日経新聞]

今日ですね日銀短観というのが出まして、これまで景気の好循環というのが、ちょっと陰りが出てきているというような内容でした。ちょっと遡ると、年初から株も下落傾向、また為替も円高方向ということで、滋賀県は製造業が多く立地していますけれども、今、足元の景気についての知事の認識というか、感想というかお聞かせいただければと思います。

[知事]

私が知事になった時も、またその前に、言ってみればアベノミクスをスタートさせ、良くなってきたんじゃないか、好循環がしつつあるんじゃないか。この段階にあってもですね、その段階からも地方経済にあっては、とりわけ中小企業、中小モノづくり事業者は、そして、働く皆さまの景況感というのは、中央で言われるほど、国会で喧伝されるほど、メディアで取り上げられる程、良くありませんでした。その段階にあって、これからいよいよ更に好循環、地方にも中小企業にも働く人達にもという、このことは政府として国全体で取り組まれておりますが、それらがまだ回りきらない段階で、今のご指摘があったように、景況感非常に不安定な状です。また、短観はじめ、景況指数等も先行きに対して、非常に厳しい見方をされる企業さんが出てきていると。このことは非常に、注視しています。注意深く見なければいけないなと考えています。関わり合いの深い中国経済の動向でございますね。そして様々な、欧州を初めとするテロの影響というのがどう出てくるのか。また、観光の訪日外国人の方々の観光需要をはじめですね、非常に旺盛と言われておりますけれども、それらもですね、非常にある意味では、何か事があればすぐに変わりうるというそういう危うさをもっていますので、そういうものだけに頼る経済や、経営ではいけないということでございますので、そういったものを注意深くみつつ、私共はやはり、しっかりと不安定な雇用でなく、日本を代表する世界に誇るモノづくり事業者の研究拠点、本社、マザー工場を引き続きしっかりと誘致をしていくということでありますとか、やはり地場に根付く地場産業をですね、しっかりと育てていくということでありますとか、観光なども不安定な観光需要に頼るのではなく、やはり本物の地に足つけた観光というものを大事にしていきたいなと考えております。こういったことで、荒波を力を合わせて乗り越えていきたいと考えております。

[中日新聞]

先ほどのお話で沖島担当とか地酒担当というお話があったんですけれども、このタイミングでそういったものを置かれるということで、狙いをもう少し詳しくということと、あと、今までになかったことが今後、どういうふうに、この担当を置くことでできるようになるのか、その辺りお願いします。

[知事]

もちろんこれまでから、島のこともお酒のことも物流のこともやってきましたが、しかしより明示的にやった方がいいのではないかということで、今回担当を置くことにいたしました。市町はじめ、業界団体の皆様方のご要望もございましたし、私自身強い問題意識もあり、沖島担当、地酒担当、物流担当を設置することとしました。ご案内のとおり沖島は、内海、外の海ではない湖にある島、唯一の有人島でございますし、小学校も郵便局もあるということからすると、ここの活性化というものは、非常に滋賀県の観光にとっても、また漁業にとっても産業にとっても、大きな意味をもつものではないかと。これこそまさに市町振興の1つの象徴にすることができるんではないかと。また、地酒については、「近江の地酒でもてなし、その普及を促進する条例」というものを県議会で制定していただきました。タイミングを一にするものでございます。また、物流については、湖南市をはじめ、地の利を活かして、滋賀の国際物流を高めていこう、企業の皆様方が作られたもの、作られる前の原料を行き来しようということに熱心に取り組まれている自治体や事業所もたくさんあります。そういった方々を繋ぐ、もって企業誘致の促進に繋げていく。こういう可能性を感じ、設定することと致しました。この担当を置いたから、何かこの予算この事業というものではございませんが、より担当を明示することによって、課題克服に繋げていきたいと思いますし、可能性をより伸ばす、もしくは担当の皆さんが県庁に来られたときに訪れる部署がきちんと何々さんということでいらっしゃるということは、色んな相談事を受ける意味でも、大変有利なんではないかというふうに思います。なお、甲賀と東近江の土木事務所に地域交通の課題を対応する担当者も併せて設置致しました。これは主に、近江鉄道並びに信楽高原鐵道、関連するバス、こういったことをイメージしながらですね、県庁に来ていただかなくとも、地域でこういった路線の可能性について一緒に協力体制が作れる、こういうことを作っていきたいなと考えているところです。これも首長会議でご要望いただいた近江鉄道の振興等を受けた形で実施させていただきました。

[中日新聞]

沖島は3年前に離島振興法に新たに位置づけられて、財政的な優遇なんかもされるようになったと思うが、その辺りは、この何年かそんなに活かせてなかったというところがあるのかと思ったのですが。

[知事]

決して、そういう意味ではなくて、離島振興法の改正の時には私自身も関わりまして、当時、「四方を海に囲まれた島」とあったのを、「四方を海等に囲まれた島等」という「等」の一文字を入れることに、私はこだわりまして、この「等」を入れたことで、沖島が指定されることに繋がったという意味では、この取り組みには強い思い入れをもっている1人でございます。もちろん、近江八幡市を中心に島民の皆さんも大変ご努力をいただいて、沖島ファンクラブ「もんて」のキャンペーンでありますとか、私も今、会員の1人でございますが、様々な取り組みをしていただいてございます。小学校なども島外の方も通われるなど、非常に子供たちの発育にも良い学校環境ではないかということも言われております。こういったことを更にもっと強力に進めていくための、取り組みでございますので、ぜひ頑張っていきたいと思います。

[中日新聞]

具体的にこれをっていうのは、今こう挙げられるものっていうのは。これをっていうのは。

[知事]

まず、今日、もう早速行ってもらってるんですよね。4月1日ね。島に。そして県としての決意を改めて島民の皆様方、市民の皆様方にお示しして、市や島で進めていただいている事業をしっかりと把握をさせていただいてですね、是非予算面とか観光を呼びかけるとか、こういうことに繋げていきたいと思っております。これから良い季節ですもんね。丁度島も桜のお祭りが開かれています。これから色んな琵琶湖の産物も出始めますので。

[時事通信]

さきほど、経済のお話がありましたけれども、与党内においては消費税の増税の延期という議論もでております。これに関しまして、地方経済を預かる知事としてどうあるべきかお考えをお伺いします。

[知事]

難しい課題だと思います。難しい課題だと思いますが、当然、社会保障財源確保のための消費税率の引き上げということは、私は必要だと思いますが、現下の経済状況を見ながら、税収の上がらない税率の引き上げというのでは本末転倒であるという議論も理解をするものでございますので、そのあたりの状況をよく見極めて最終判断をされると思いますが、しかし来年4月の消費税率の引き上げというのは法定され、そして、この間の経過の中で、確か、私の記憶では、これ以降の先送りはないということで、政権、総理、また与党の皆様方が決められた、そういうタイミングだと思っていますので、そこに向けた様々な社会保障の計画もございますし、むしろそこは先送りをせずに実施していただきたいというのが、地方財政、地方自治体を預かる知事の思いでございます。

[時事通信]

滋賀銀行と関西アーバン銀行から、2人の方を研修生として受け入れるというお話がありましたが、このねらいと、どういう効果を期待しているのでしょうか。

[知事]

かねてから協働というものを志向しておりまして、私が知事になってからというのではなく、ずっと長い間、滋賀県政は協働を大事にしてきまして、とりわけ今、さまざまな経済政策、諸施策を展開するときに私たち県庁内の理論だけではなく、民間の皆様方のそういうお考えだとか、ご意向、ご経験、知見、こういうものを生かす取り組みは、より必要になっているのではないかと。今回、総合戦略を作り19のプロジェクトを作りましたけれども、その際にも経済界の皆様方との対話、いろんな方々との対話をしながら作らせていただきました。その際に、やはりもっともっとダイレクトにそしてタイムリーに、皆様方の経済感覚というものを県政に反映させる必要があるということで、そういう分野の方々の県政への参画というのを求め、目指していくということでございます。その中で環境が整えられた、合意できた業種、企業様から今回ご理解いただいて2名の方を派遣していただくということです。他の自治体でも同様のことを取り入れられているということでございますし、今、私の知るところでは、人事課の調査で、20の都道県で地域の金融機関と協力しながら研修生を受け入れているという取り組みを承知しておりますので滋賀県でもやっていくということでございます。

[時事通信]

女性職員の登用に関する、特定事業主行動計画を作られましたが、女性は育児、介護という形でなかなか残業もしにくい現状があるかと思いますが、どういうふうに管理職の女性を増やしていくのでしょうか。

[知事]

私もまだ40代ですけれども、まず、一般的にどういう時にがんばろうと思うか、やる気になるかというと、やっぱり「期待してるで」と言われたとき、期待されたとき。そして、「ちょっと、やってみいひんか」と聞かれたとき、「お前やってみ」「えー、無理です」「いや出来るってお前やったら」と言われたときに「よし、なんかやってみよう」というのがうまくいったらいいですね。

で、「私、こう思うんですけど」と言ったときに「ええこと気づいたやん」という気付きについて皆さんから認められたとき。「それ、いい着目点じゃないの」ということで「さらにちょっと深めてみろよ」と言われたときに「よし」と思いますよね。こういう期待する、機会を与える、気付きを支援する、この3つの“き”というものを大事にしようとして、人材育成をしていきませんかということを申し上げました。特に女性は能力を持っているけれども、家庭の事情で、それぞれ出産、介護の事情等でその能力を十分発揮できてない人たちが多い状況にございます。また、長時間労働というものが当たり前のようになっている慣行がございますので、今、前段で申し上げた3つの“き”というものをより女性にもきちんと訴えかけることによって育っていきたい、育ってもらいたいということと同時に、そういう能力を持っているけれどもがんばれない女性の活躍を阻む、長時間労働の職場慣行みたいなものを改める、そういう取り組みをしていくことが必要だと考えます。ただ、目の前の幹部職員の数だけを増やすのであれば一時的な取り組みで終わってしまうと思いまして、今回、少し長期的にいろんな経験を積んでもらう数値目標というのを定めさせてもらいました。しっかりと係長から、課長補佐や課長や次長や部長というものに着実に経験をしていってもらう、そういったところに目標を定めるということと同時に、そのためにはやっぱり、たくさん入ってもらわないと。たくさん入ってもらうためには、たくさん受けてもらわないといけないので、私自身、入庁を考えられている方のセミナーに参加しながらですね、一緒に働こうということを呼びかけて、人事委員会の皆さんと協力しながらやっていますので、少し息の長い取り組みになりますが、前向きに進めていけたらいいと考えています。

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知事公室 広報課 報道係
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