平成27年6月23日
(県政記者クラブ主催)
本日は情報提供が8件でございます。
まず1点目は、地方創生のための人口減少を見据えた豊かな滋賀づくり総合戦略の骨子案をまとめ、先般県議会の地方創生特別委員会でもご議論いただき、より多くの皆さんのご意見をいただきながらつくっていこうと取り組んでおります。
こうした中、出来るだけいろんな段階で皆さんのご意見を反映したいという思いで、現在まとめておりますこの骨子を県民の皆様方にも知っていただき、今日から3週間意見募集を行うことといたしました。是非様々な角度からご意見を頂ければと存じます。
2点目、「倶楽部LBM」ということで、リニューアルを予定しております琵琶湖博物館の新たなファンクラブをつくることとしました。
年間観覧券に加えて様々な特典を提供する会員制度としてスタートさせます。会費は大人1500円、高校生・大学生が800円となります。これまでの年間観覧券は大人3000円でしたので今回半額となります。
倶楽部LBMにご入会いただくと、琵琶湖博物館の常設展示・企画展示に何度でも入場可能なことはもちろん、館内にあるミュージアムショップ、レストランの料金が10%引き、また購入時に琵琶湖博物館常設展示招待券を1枚プレゼント、会員限定イベントに招待するなど様々な特典がつきます。
さらに、先行入会特典として、今から入会すれば、平成28年7月に予定しております琵琶湖博物館第1期展示リニューアルオープンの1年後まで、約2年にわたって利用が可能となります。
倶楽部LBMは琵琶湖博物館の受付(チケット購入口)で入会できます。これに関連して「びわ博フェス2015」を開催します。コンサートやトークショー、ふれあい動物体験などを用意しております。7月1日から受付開始ということです。私も会員になろうと思い準備をしております。
3点目は職員の朝型勤務の実施についてです。先般もこの会見で問われ、私自身も申し上げておりましたが、7月6日の月曜日から8月30日の日曜日まで職員の参加意向を確認した上で、勤務時間を1時間または30分早める、朝型勤務を実施いたします。
4月30日に私たち幹部職員が「イクボス宣言」を行っており、ワーク・ライフ・バランスに心掛けた働き方をしていこうということでございますし、国からも、全自治体に対して、「夏の生活スタイル変革」を目指して取り組むよう要請がありました。もちろんの事ではありますけれども、県民サービスの低下が生じないよう、十分に配慮して実施いたします。昨日が夏至でしたけれども、日照時間が長い夏の時期は、朝の時間を活用して効率的に仕事をするということと同時に、夕方は早く帰って家族との触れ合いや、趣味の時間等々も大切にしてほしいという趣旨から実施するものでございます。
続いて4点目、首都圏情報発信拠点の整備の一環で東京・秋葉原にございます「ちゃばら」に出品する商品募集についてです。
滋賀県では、滋賀の持っている魅力をもっと県外で発信していく必要があるという課題認識のもと、首都圏のみならず、そこから全国各地への発信を念頭において、首都圏情報発信拠点の整備を検討しています。
現在、情報発信や案内、販売等複数の機能を想定した拠点となる物件を継続調査しておりますほか、産学官や庁内の連携、「ゆめぷらざ」の人的ネットワークを活用した企業との連携によるイベントなどを行っていきます。
「ゆめぷらざ」も随分改良していただいて、多くの方にご来店いただいております。そういうこととあわせまして、できるだけ早くできることからやろうということで、今年9月に、東京・秋葉原で先行的に「ちゃばら」で商品販売を行うことといたしました。
「ちゃばら」は日本各地の食文化の情報発信基地として秋葉原のJR高架下に日本全国の逸品が選ばれて集まっている。“滋賀にはいいものがたくさんある”ことを強みをしっかりとPRするために、まずは食というものに焦点を当てて滋賀の魅力を集め広めていきたいと思います。
県内の事業者・生産者の方々を対象に、加工品、酒類等を公募します。公募は県が行うが、選定は、販売者である日本百貨店が行います。全国の目利きによって、滋賀のいいものをたくさん選んでいただける機会であり、事業者の皆さま方には積極的に応募いただきたいと思います。
また、日本百貨店のコンセプトが「作り手と消費者の出会いの場」でありますので、まさに、MUSUBU SHIGAの考え方とマッチするということで今回精力的に活用してまいりたいと考えております。
次に5点目、琵琶湖の水質についてです。
お手元に資料があると思いますが、平成26年度の琵琶湖水質調査結果については6月22日、昨日の環境審議会で報告しておりますが、資料の3頁から8頁に、6月22日に提供した資料を参考として添付しております。
平成26年度の琵琶湖の水質は、平成25年度に引き続き、透明度や有機物質の指標であるCOD、富栄養化の指標である全窒素、全りん等の多くの項目で良好であったということです。
平成26年度の琵琶湖水質調査結果の中で、注目すべきは、有機汚濁の指標であるCOD(化学的酸素要求量)が北湖において、平成25年度に引き続き低かったことに加えまして南湖のCODも低い値となったことであります。特に、昭和59年度から上昇を始めて、平成10年度以降、高止まり傾向にありました北湖のCODは平成3年並みのレベルであったということに私たちは注目しています。
この要因としては、平成23年度以降の降雨量の増加による希釈効果と、昨年度に引き続き植物プランクトンの大増殖が見られなかったことが合いまって、こういう結果になったのではないかと考えています。
資料の2ページ目にありますように、琵琶湖流出量の季節別変動を示しています。琵琶湖からの流出量は、流域の降雨量とほぼ連動しています。近年は平均以上の年間流出量を記録することが増えておりまして、また季節別に見ますと夏以降の流出量の割合が大きくなっていることから、琵琶湖の水質に対して、降雨による希釈効果が大きく働いているものと考えています。
一方、琵琶湖のCODは植物プランクトンの発生量によっても大きく変動します。この図は、北湖における植物プランクトンの発生量を示したものです。平成23年度は6月と12月、平成24年度は7月に大型緑藻類である、スタウラスツルムの大増殖が見られまして、これが、CODの年間平均値を押し上げたと考えられているのですが、平成26年度は平成25年度に引き続き、そのような大増殖が見られませんでした。こういったことも琵琶湖のCODが低い値で推移した要因ではないかと考えております。
また、プランクトンの異常発生である淡水赤潮、アオコについては、平成26年度はその兆候は確認されたものの発生には至りませんでした。淡水赤潮は、平成22年度から平成26年度まで、5年間続けて発生は確認されておりませんが、アオコの発生が確認されなかったのは30年ぶりとなりました。この要因としましては、8月の大雨により、滞留しやすい湾内においても湖水が入れ替わったため、アオコの発生が抑制されたのではないかと考えられます。
これらの状況から、琵琶湖の富栄養化の進行は引き続き抑制されていると言えます。しかし、琵琶湖の水質は気象やプランクトンの発生により大きく変動いたしますし、短期的な水質の変動に一喜一憂することなく、長期的に琵琶湖の水質を監視しながら不断に取組を進めてまいりますし、同時に一部報道等でもご紹介いただいておりますが、現場の漁師さんからは、漁獲量の減少や、網のヌメヌメでありますとか、水質の変化について色々とご意見をおっしゃる方もおられることから、そういった現象を調査しながら預かっております琵琶湖の水質保全対策にしっかりと取り組んで参りたいと考えております。
続いて6点目、今月26日に開催します『もっと食べよう「近江米」キックオフイベント』についてでございます。
県では、JAと協定を締結したり、近江米振興協会など関係団体と連携しながら、今年度から近江米の消費拡大に向けた県民参加型の運動、≪もっと食べよう「近江米」!県民運動≫を進めています。この県民運動を盛り上げ、近江米の美味しさを広くPRするため、今回、小学校から高校まで滋賀県で過ごされ、滋賀県にゆかりのあるお笑い芸人、私も大好きな「宮川大輔」さんに「近江米PR隊長」にご就任いただくこととなりました。
その任命式を6月26日(金曜日)12時から、ビバシティ彦根センタープラザで開催いたします。私から宮川大輔さんに任命状をお渡しし、就任いただく予定ですし、滋賀県住みます芸人のファミリーレストランのお二人、滋賀ふるさと観光大使 西川貴教さんのマスコットキャラクター「タボくん」も駆けつけて、イベントを盛り上げてくださいます。
同時に近江米と近江米に合う魅力的な滋賀の食材「近江牛、湖魚、近江の漬物、近江の茶」を宮川さん共々試食PRさせていただきますし、来場者の皆さまには近江米おにぎりプレゼントなど盛りだくさんの内容となっております。
入場無料でございますので、平日ではございますが、ぜひ多数ご参加いただければと存じます。
つづいて 平成27年度「びわ湖の日」についてです。7月1日「びわ湖の日」が近づいてまいりました。
「びわ湖の日」について少し歴史を振り返りますと、昭和52年の赤潮の発生を機に始まった、いわゆる石けん運動をきっかけに県は、リンを含む合成洗剤の販売・使用の禁止や窒素やリンの工場排水規制を定めた「滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例」を施行しました。その翌年、琵琶湖条例の施行1周年を記念して、7月1日を「びわ湖の日」とすることが決定され、7月1日といえば琵琶湖の一斉清掃の日と言えるまでになりました。
「びわ湖の日」は2011年の「びわ湖の日」30周年を機に、これまでの一斉清掃などのきれいにするに、琵琶湖の持つ多様な価値に着目した「取り戻す」そして「関わる」という新たな視点を加えて、3本柱で事業展開を行っております。
「びわ湖の日」を充実させていくためには、行政だけではなく民間企業や大学との連携は必要不可欠であることから民間との協働により「びわ湖の日」関連事業を進めてまいります。
3本柱を簡単に説明します。まず「びわ湖を美しくする運動」ですが、一斉清掃は広く県民事業者等の皆さんや下流域の方に呼びかけて毎年10万人を超える県民の皆さんのご参加をいただいております。概ね6月28日から7月12日までの実施期間でありますが、出来るだけ多くの方にご参加をいただきたいということでお願いをしております。
次に「豊かな琵琶湖を取り戻そう」です。近年、爆発的に繁茂しておりますオオバナミズキンバイの駆除で県民の皆様や地元の企業や学生ボランティア団体等の協働により駆除を行います。今年度は6月28日と7月1日に駆除作業を行います。「びわこルールキッズ2015」の募集も行うのですが、「びわこルールキッズ」とは、夏休み期間中に外来魚のノーリリースに協力してもらえる小中学生を言います。7月18日の土曜日に大津港で外来魚釣り大会を開催します。
「琵琶湖にもっと関わろう」では琵琶湖と人とのかかわり合いを促すため、学び・食・下流域の3つの柱で展開していきます。
「学び」についてですが、成安造形大学の学生さんにご協力をいただきましてポスターを作成していただきました。本日はポスターを制作していただいた成安造形大学2年生の川﨑菜都(かわさきなつ)さんにお越しいただいておりますので、後ほど一言いただきます。
学びの2つ目は琵琶湖下流域での出前講座でございまして、京都市左京区にあります東山中学校は、学校のほとりを琵琶湖疏水が流れるという、琵琶湖とゆかりの深い学校でもあります。外来魚の解剖であるとか、魚のゆりかご水田についての学習を通じて、琵琶湖について学んでいただいております。
次に食についてですが、まずはセブン-イレブンさんとの連携です。具体的な内容としては、びわ湖の日関連商品の販売です。今年度は彦根市と連携いたしまして関連商品を開発いたしました。セブン-イレブンが県市と連携して商品開発するのは全国初だと聞いております。この取り組みについては6月26日、今週の金曜日の10時半から彦根城博物館の能舞台にて大久保彦根市長、石橋セブン-イレブンジャパン執行役員さまと私の3者で記者会見を行いたいと思います。
次に平和堂・イオンとの連携でございまして、平和堂県内全店舗とイオンモール草津において、今が旬のアユ、近江のお米などびわ湖の恵みコーナーを設置していただきます。その他、京都府宇治市のアル・プラザ平和堂宇治東店で「びわ湖の日」啓発イベントを実施します。
最後でございますが、下流域での展開です。宇治市での啓発イベントや東山中学校での出前講座、その他一斉清掃等への参加を下流域への方々にも呼び掛けて普及・啓発を図っていきます。
それでは先ほどご紹介しました「びわ湖の日」ポスターを制作した成安造形大学イラストレーション領域2年の川﨑さんに作成にあたっての想いなどを一言いただきたいと思います。
【川﨑さん】
今回、私が「びわ湖の日」のポスターを制作するにあたって、意識したことは、琵琶湖がもっと身近な存在であることを意識してもらえるようなポスターを目指しました。
男の子が手を伸ばして琵琶湖に触れることで、私は和歌山県出身なんですが、この「びわ湖の日」のポスターをつくるときに琵琶湖について調べた時に琵琶湖の固有種がたくさんいることにびっくりしました。しかもどれもかわいらしいお魚でいっぱい書きたいなと思いました。その魚たちに触れて繋がることで命を確認して多くの命を他の人にも知ってほしいと思って制作しました。
見てもらった人が、温かい印象を受けて、ほっとするようなポスターに仕上がればいいなと思い制作しました。
ありがとうございました。後ほど川﨑さんへの取材があればよろしくお願いします。
さて、今月のイチオシということで今回で第9弾目になるんですけれども、草津野菜マルシェということで、琵琶湖元気アスパラの発信です。
滋賀県内でもトップクラスの野菜産地である草津ですが、近畿最大のビニールハウス群、草津市北山田地域は、京都の漬物用の野菜栽培や、ホウレンソウ、水菜、ネギの産地で有名なんですけれども、その北山田地域でも、高齢化や、世代交代の時期を迎えつつありまして、消費者の食生活も変化して、例えばいま申し上げた作物のように、少品種多栽培ではなくて、少量多品種で栽培できないかなどと考えた若手農家5人が、新しい取り組みとして産地を元気にしたいとアスパラの栽培を開始され、今年初めて出荷をされるということでございます。
アスパラガスに含まれるアスパラギン酸は疲労回復効果が高いことから、子どもからお年寄りまでたくさんの方に食べていただきたい、元気になってもらいたいという想いが「琵琶湖元気 アスパラ」ということでパッケージも作られて販売されております。
アスパラガスは収穫直後が一番味が良いそうでありまして、水が滴るほどのみずみずしさが特徴となっているようです。
栽培につきましては、お年寄りにも楽で、重量作業がないということですので、農業経験が少ない方でも取り組みやすいというのも一つの売りだそうです。
また、草津メロンの季節がやってきました。今日もメロンも持って来ていただいておりますが、30年前からこの草津メロンに取り組まれて美味しくて糖度の高いメロンを今年も出荷していただいております。20日より直売所でも販売がスタートし、行列ができるほどの好評だということです。
予想収量は19,000ケース、約76,000個ということで予約だけで既に6,000ケースの出荷が見込まれており、7月中旬までJA草津市野菜センターの草津メロン直売所で販売中です。
また、アスパラガスやメロンだけではなくて「愛彩菜」ですが、これも大変ご好評をいただいておりまして、名付け親である中島さんを中心とするJA草津市愛彩菜部会のメンバー7名の方が一生懸命取り組んでおられます。単に栽培だけではなくてサラダやおひたし、天ぷらなど、料理方法も紹介されるなど非常に精力的に取り組んでおられます。
昨年11月22日の「いい夫婦の日」にあわせてPRさせていただきました。また、キューピーマヨネーズ90周年にちなんでマヨ1グランプリというのが行われているんですね。そのマヨネーズに合う料理のグランプリということで、「愛彩菜かき揚げバーガー」が全国地元食材マヨネーズ料理グランプリ実行委員会主催の「マヨ1グランプリ」において、滋賀県代表としてweb投票に臨んでいるところです。
是非このように地元で開発された食材を使ったこうゆう加工食品も多くの皆さんに選ばれることに繋がればということですので、皆さんもご承知・PR方よろしくお願いいたします。
今日はこの場でアスパラガスを炒めて来ていただきましたので、食べてみたいと思います。
「うまい。すごいやわらかいですよね。みずみずしくておいしいです。」
少し長くなりましたが、私からは以上です。
[産経新聞]
びわ湖の日の取組の中でオオバナミズキンバイの駆除なんですが、昨年度初めて生育面積が縮小したとお聞きしたんですけれども、手ごたえの方教えていただけますでしょうか。
[知事]
昨年、大量繁殖を受けて、群生しているところを中心に機械で除去したり、船で除去したりすることに予算をつけて、補正予算もつけて取り組みました。その効果は私も琵琶湖を見て回り、多くの関係者に聞きますと、大変効果があったということです。大量繁殖していました赤野井湾なども今年行ってみていただくと、見違えるほどの水面が出てきています。そういう意味でも効果はあったと思います。
ただ、よくよく見ると細かい群生地がまだ機械で採りにくかった所が残っていますので、そういうところも放置しますと、来年ドオーンと増えますので、しっかりと除去しようということでさきほど紹介したイベントも予定させていただいております。聞きますと、一回ガバッと取って、その後出てきたものは取りやすいと漁師さんから聞いておりますので、不断に、負けないように引き続き除去を行っていきたいと思います。
[産経新聞]
今日、一部報道でも出ていたんですけど、琵琶湖大橋は有料継続ということなんですが、そのあたりのお考えを教えてください。
[知事]
明日、県議会6月会議が始まりますので、冒頭の提案説明で県としての方針を表明させていただきたいと思います。いろんなご意見をいただき、時間もいただいて検討してきた一定の方向性を明日お示ししたいと思います。
[産経新聞]
多賀町で放たれたクマなんですが、女性を襲ったクマと三重県が放したクマがDNA鑑定をかねてからされていたんですが、違うクマだということが判明したらしく、その受け止めと町内にまだ女性を襲ったクマがいるということで、安全対策をどういうふうにしたらいいのか教えていただけますか。
[知事]
私も先ほど10時に三重県および多賀町において記者資料提供された、その内容、先般多賀町内において女性を襲ったクマの体毛と三重県で捕獲され、滋賀県内で放獣されたクマの血液のDNA検査で別個体のものであるという鑑定結果が出たと承知しております。
受け止めといわれてもそうかということでございまして、ただご質問にもいただきましたように、なかなか見られなかった多賀町内でクマが出てきて、人を襲ったということでありますし、山の荒廃の現状もかねてから指摘されているところでもありますので、ツキノワグマの生息状況調査を行うこととしました。9月まで周辺のツキノワグマの生息状況調査をして、それを皆様方にもしっかりと公表しまして、注意喚起を促してまいりたいと思います。パトロールも継続して行って、住民の皆様方に危害を及ぼさないよう、行政としてもできる限りの努力をしていきたい。
[産経新聞]
生息状況調査というのは県全域でされるということですか。
【自然環境保全課】
湖西と湖北で継続してやっておりますけれども、多賀町で確認されましたので、多賀町を中心に特別調査をしたいと思っております。
[中日新聞]
今のクマの関係ですが、殺処分に関して、今回違ったということで、それに対する方針というのは県として三重県に協力を求めていくとか、その辺りはどのようにお考えでしょうか。
[知事]
私たちは私たちのクマに対する考え方と取決めで調査をしたり、保護をしたりということでありますし、それぞれの地域がそれぞれの取決めや判断のもとで、クマと共生をされているんだと思います。
今回の調査を受けてというよりも、こういう方針に則って、クマとの共生社会をつくっていきたいと思っております。
[毎日新聞]
仮定の話で申し訳ないんですけど、万が一発信機がついた例のクマが滋賀県に帰ってきたと。その場合、どう対応されるんでしょうか。三重県は射殺する方針ですよね。
[知事]
すみません。仮定のご質問に断定的にお答えすることはできませんので、そのクマが捕獲された時に検討し、判断したいと思います。
[中日新聞]
まもなく就任1年ということになると思うんですけど、先日、自民党とのやりとりなどでもかなりこの1年をふまえて、いろいろ質問しますというような宣言もありましたし、知事も今回のレイクスですとか、琵琶湖大橋などでもうちょっと相談があってもいいという指摘なども受けたりして、知事と議会の関係というのは、ご自身の中で方針を変えてきたですとか、ある程度県政を進めていくうえで向き合い方を変えてきたですとか、ご自身の中でもってらっしゃいますでしょうか。
[知事]
特に大きな、深い考えをもって議会に処しているということはございません。二元代表制の一翼を担う知事として、県職員の皆さんと力を合わせて時々の課題や提案内容を情理を尽くして説明し、誠意をもって事と人にあたるということに尽きると思いますので、特段そういうものをもってやっているわけではございません。
ただ、私は政策を進めるという意味においても、行政をチェックしていただくという意味においても議会の役割は極めて重要であると思っておりますし、私も議会人でありましたので、そういう意味では親和の念をもって、非常に親しみ、和睦の念をもって、議会に対して処させていただいているつもりです。今回、構成が変わり初めての定例会議ですので、非常にある意味で楽しみにしておりますし、緊張感をもって臨んでまいりたいと思います。
[中日新聞]
先日、原発の関連でスケジュールを示せですとか、激しいやりとりとかもあったんですけど、そういうことに対してはどう受け止めておられますか。
[知事]
そうやって議会からある意味では厳しいことも含めて言っていただける環境というのはありがたく、心強いと思います。私は前向きに受け止めて、いろんな課題を率直に提示していきたいなと思います。
[京都新聞]
バスケットのアリーナがらみの件ですけど、この間議会の特別委員会で草津市のアリーナに関しての財政支援というのは現時点では難しいという担当者からの話があったんですけど、知事としては基本的には同じ認識でおられるのかということをお聞かせいただけますでしょうか。
[知事]
会派との政策協議会でもいろんなご意見いただきましたし、県議会の委員会等でご議論いただいた議事録も私も拝見し、報告も受けました。消極的な厳しいご意見も多かったということも承知しております。ただ、私はこのテーマ、夢を持てるテーマでもありますし、いつでもそうですけど、全てのことにそうなんですけど、前向きに検討しようと。ただ、チームを含め、草津市さんをはじめとする市町やいろんな協会、団体、またスポンサーさんなどいろんな主体の方々との調整もいる。リーグの方針も確認せにゃいかんということですので、前向きに、かつ慎重に検討しようということで、今担当者をしてぎりぎりの協議と調整をしていただいています。6月末までに一定のものを出すということですので、その時点で出せるものを出してまいりたいと思います。
[京都新聞]
基本的には知事が何か自分の言葉で発するのか、それとも普通に記者室に発表があるのか。どんな形で公表されるんでしょうか。
[知事]
出し方も含めて、現在検討中です。
[時事通信]
公職選挙法が改正されて、選挙権の年齢が18歳以上ということで、70年ぶりに引き下がりましたけれども、18歳、19歳が選挙権をもつことになったことに対する率直な知事の受け止めと、若者の投票率が低いということがかなり問題になっていると思うんですけど、今後18歳以上に選挙権を引き下げたことで、若者の政治参画を促すために必要なことはどんなことなのか知事の考えをお聞かせいただければと思います。
[知事]
私はワクワクしています。と同時に大変意義深いと思います。個人的には家で息子と娘に話をしました。「18歳に下がったんやぞ。あと数年で投票できるぞ。」ということを話しましたが、残念ながら関心度合いはあまり高くありませんでした。また、「友達なんかと話するけど、お父さん関心ないで」ということでした。そういうことにも表れているのかなと思います。したがって、県でも選挙管理委員会で高校生に対して、政治や選挙に対して抱いているイメージだとか、関心度を調査する、選挙に関するアンケートを毎年やっています。これを今年度から選挙権年齢の引き下げを受けて、今まで高校3年生を対象にやっていたのを、高校2年生に変更して実施することといたしました。このほか、小中学生に対する講演ですとか、模擬投票を行います、選挙出前講座などを実施しながら、引き続き若年層に対する啓発活動をより積極的に行っていくということでございますし、教育委員会においても副教材を使ったり、体験活動を含めた生徒会選挙で実際の投票箱を使って選挙をやるとかですね、こういう催しを工夫を図りながら有権者教育をさらに推進していきたいと考えております。
夏には、各学校の生徒会役員の皆さんと意見交換をする予定ですので、その場でもいろんな意識をきいてまいりたいと考えております。
[滋賀報知]
県営住宅の駐車場の利用について、県は有料化で進められてるんですが、小平井県営住宅では住民の方と県住宅課の方と自治会内部の問題があったようですが、駐車場料金を払ってないということで、コーンから始まって、くい打ちからさらにU字型ブロック、70キロぐらいあるんですが、せざるを得ない事情もあるんですが、やられている。このあたり、何とかけが人が出るまでに知事としてお考えがないのかというのが1点と、今後の問題なんですが、県の使用料条例について、その他という項目で一律土地の評価額×面積…ということで一律計算すると、たとえば栗東の小平井県営住宅では月額4千円だと。こういう低所得者、家賃が最低の方が1万6千円。とすると駐車場が25%ぐらいになる。今後、低所得者層にあってきめ細やかな税制を考えるというか、条例化するお考えがあるかについていかがでしょうか。
[知事]
栗東の小平井県営住宅の駐車場の有料化をめぐる皆様間の、また住民の皆様とのある意味での合意形成ならず、対立の状況に心痛めています。今、ご質問にもありましたように、事件事故になることがないように、丁寧に話合いで、粘り強く話し合いで解決するようにということを、私からも指示をし、そしていろんな報告も受けております。
滋賀県内には24団地あるうちの14の団地で有料化が決定済みなんですけど、残り10.これも順次提示しながら有料化を図ってまいりたいと考えております。低所得者が多く住まわれているというご質問でしたが、周辺の駐車場の料金など等比較して、4千円は決して高くない水準ですし、いただくものはいただくという形で、しっかりとご説明も申し上げて対応してまいりたいと思います。
当然いろんなお困りの方の対策については、市とも連携しながらしっかりと行っていくということと合わせて、この問題は対処していきたいと思います。
[滋賀報知]
県が駐車場料金の徴収にあたっては、自治会というものを活用してやられるわけですが、自治会、正式には駐車場管理委員会ということでオーバーラップしているわけですが、このあり方も自治会内部でも亀裂が出てきている場合は非常に一方の管理委員会が果たしていいのか。たとえば第二自治会じゃないですが、第二委員会も柔軟に認めるというような。あるいは逆にいえば自治会を活用するのがいいのかという議論もあるわけですが、それについてはどのようにお考えですか。
[知事]
いろんな考えの方がお住まいの住宅街、町内会で自治会をつくり、一つにまとめていくというのは容易なことではないと思います。そういうことで対立構造になっているとすれば、非常にお住まいの方の心中を思うと、そこも含めて心痛めているということなんですけど、ただ地域のことは地域でお住まいの方々で話し合って決めていかれるという課題は、苦労も伴いますし、負担もあるんでしょうけれども、地域の方にご尽力いただくしかないと思いますので、ここに行政が必要以上に介入して、第二自治会だのなんだのかんだのというのは、度を過ぎたやり方だと思いますので、時間をかけて解決策を模索していきたいなと思います。