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知事定例記者会見(2015年4月6日)

平成27年4月6日
(県政記者クラブ主催)

記者会見の様子

新年度になりました。また選挙も始まっております。皆さんと共に挑戦する滋賀県政、また協働する滋賀県政をつくっていきたいと決意も新たに新年度に臨ませていただいております。

今朝の経営会議でも申し上げましたが、4月4日に東京の「コクヨ博」というコクヨさんが開催されている博覧会イベントに行かせていただいたのですが、キャンパスノートが40周年ということで、そのキャンパスノートは年間約1億冊を滋賀県愛荘町のコクヨ工業滋賀で生産されていることを御縁に3日間、滋賀県の展示や物産の販売、さらには飛び出し坊やの「とび太くん」のPR等々をしていただいておりまして、4月4日に私も参りまして一緒にPRをしてまいりました。

たねやさんが作るキャンパスノートをあしらったケーキとか様々な滋賀の物産販売もさせていただきまして大変ご好評だったと伺っております。こういう民間企業等との協働というものも積極的に進めてまいりたいと思います。

今日は2点話題提供させていただきます。

1点目はいよいよ近づいてきました「ラ・フォル・ジュルネびわ湖 2015」の初めての湖上公演というものです。

既にびわ湖ホールでも、また各地でもパシオン・バロック~バッハとヘンデル~の「んっ?」と思わせるPRをさせていただいておりますが、今年も5月2日・3日の二日間、びわ湖ホールで開催いたします。

ご案内のとおり、このラ・フォル・ジュルネは、フランスの港町ナントで発祥しましたクラシック音楽の祭典でして、フォルは「熱狂」を、ジュルネは「日」を指して、熱狂の日という意味だそうです。

クラシック音楽というと、私も当時そうでしたが、敷居が高い、時間が長い、チケットが高いというイメージがあるかもしれませんが、この音楽祭は、ひとつのコンサートがおよそ45分、チケットも映画並みの料金で、チケットも当日に買えるということで、いくつかのコンサートをはしごして楽しめるユニークな音楽祭です。

びわ湖ホールでの開催は今回で6回目となりますが、5月の開催は今回が初めてで、およそ4万人の来場者を見込んでいます。好天になることを祈っております。

ラ・フォル・ジュルネは、日本では東京、金沢、新潟、びわ湖の4つの会場で行われています。東京と金沢が3日に重なるということもございまして、例えば「東京からの来場者が金沢に取られるんじゃないか」とか色々なことも想定されるのですが、びわ湖ホールで目玉になるのは、今回初めて遊覧船のミシガンを専用運航して湖上コンサートを開催しますので、琵琶湖でしか体験できないオリジナル体験としてお知りいただければと思います。

また、本格的なクラシック音楽をお届けすると同時にファミリーで楽しんでいただけるすばらしいプログラムも用意されています。例えば、びわ湖ホールの隣のピアザ淡海では、大好評であります「0(ゼロ)歳児からのコンサート」を1日2回、また、「にゃんばら先生のキッズプラザ」としてたくさんの趣向をこらしたキッズプログラムも用意されています。

さらに、忘れてはいけないのが、びわ湖ホール声楽アンサンブルの活躍でございまして、今年は中ホールでの公演のほか、メインロビーでびわ湖の景色をバックに楽しめる無料公演、キオスク公演にも出演していただきます。この声楽アンサンブルの皆さんは、昨年に引き続いて東京のラ・フォル・ジュルネにも出演いただきます。

わたくし自身は、昨年また一昨年と娘を連れて、いくつかの公演を聴きながら楽しませていただきました。今年初めて赴任してこの機会を迎えるという方もいらっしゃいますが、是非一度ご来場のうえ、お楽しみいただければと思います。

続いて、5月3日に日本初のチャリティーマラソンイベント「Wings for Life World Run」というものを滋賀県高島市で開催していただくこととなりました。すでに皆さんにPRされております。このマラソンイベントですね、他に類を見ないユニークなスタイルのイベントであります。

といいますのも、脊椎損傷治療研究のために参加費と同額が全額寄付されるということでして、このことは糸賀一雄先生を輩出した福祉先進県としても非常に親和性のあるイベントであると思いますし、ユニークなスタイルというのは、ゴールを目指すという一定距離を走るのではなくて、キャッチャーカーに追い抜かされるまでがレースであるというイベントです。

かつ、世界33か国の35会場で一斉スタートというレースです。したがって日本で唯一開かれるこの高島市での開催は、3日の20時スタートということとなります。全世界に同時中継されるなど世界で競われるイベントです。

トンネルが無いことや一定の距離が取れることが条件などなどの結果、高島市を選んで頂いたということで、ある意味で滋賀県高島市、風景の中で琵琶湖というものが紹介されますことは滋賀県にとっても非常に意義のあるイベントだと思います。

また、私自身の参加も含め、高島市と協働しながら、このイベントを盛り上げるべく取り組んでまいりたいと思いますので、どうぞ我こそはと思われる方のご参加も含めて、積極的なご参加をよろしくお願いしたいと思います。

私からの話題提供は以上です。

[時事通信]

まずこのラ・フォル・ジュルネ、今回びわ湖ホールでの開催が6回目ということで、かなり数も重ねてきましたけれども、今後、文化とスポーツの10年ということも打ち出されていまして、このラ・フォル・ジュルネ、びわ湖ホールも含めてですね、この文化とスポーツの10年を進めていく上で、今後の役割というか、そういったところに関して知事の御見解をお伺いできればと思います。

[知事]

このラ・フォル・ジュルネですね、もちろんびわ湖ホール中心に開催されるということに加えまして、関連イベントが例えば守山のルシオールアートキッズフェスティバルなどなどですね、各地で開催されます。そのことの意義が一つ。

もう一つは、二つ目は、さきほど申し上げましたけれども、本格的なクラシック音楽をプロの演奏家の方々の演奏で楽しめる、しかしそれを、非常に短時間、子どもさんを連れて、気軽な料金で楽しめるということが、ある意味では、そういう文化・芸術の入口のイベントとしても非常に意義があると思っていまして、私自身もラ・フォル・ジュルネをきっかけにこういう分野に非常に魅力を感じた一人でありますので、そういう自分自身の体験も含めて、みなさんに語り、広めていけたらいいなあ、まさに文化とスポーツの滋賀として10年を作る、私は大事なイベントだと思いますので、みなさんに知っていただけるように努力します。

[時事通信]

今度ちょっと国政の話になってくるんですけれども、自民党の調査会の方がですね、2030年時点での電源構成いわゆるエネルギーミックスに関して、石炭・火力などのベースロード電源を6割程度にするように政府の方に求めることを決めたという報道がなされました。その中で、ベースロード電源6割にすると、計算上原発がどうしても2割ぐらいになってしまうということも各社報道されていますけれども、それに関する知事のお考えをお聞かせいただければと思います。

[知事]

はい。これは2日ですか、まとめられたのが。そして自民党の提言ということでしょうけれども、与党を構成される公党自民党の提言であるとすれば、当然政府の意向とも沿ったものであるというふうに受け止めております。ベースロード電源で6割ということであれば、少なくとも2割程度確保しないと達成できない水準です。これは、同じく自民党政権になってから閣議決定された第4次エネルギー基本計画、この中で示されている「原発依存度については可能な限り低減させる」と謳ったこの計画の方針とも照らして考えると、少しずれている、外れていると思いますので、私は理解できない。また、原子力という電源が果たしてベースロード電源なのかということについても、議論の余地があると思います。これは、福島原発事故の教訓からですね、このベースロード電源とは何ぞやということなんですけれども、低廉で安定的に発電することができるということですよね、果たして低廉なのかどうか、事故のことも考えた料金をカウントするならば、また、安定的なのかどうか安全対策も含め定期点検も含め、かつ40年ルールというものがあるとするならば、安定的なのか。昼夜を問わず継続的に稼働できるという面においてはそうなんでしょう。そういうことも含めると、ベースロード電源なのかということについても、なお懐疑的にならざるを得ない。さらに申し上げれば、事故に対するリスクをどう捉えるのか、さらには、使用済み核燃料の問題、この静脈が整理されていない。かねてから申し上げていることを含め、私自身を含め、この原発に対して強い危機感というか違和感というかそういうものがある、国民の皆さんの中でも相当いろんなご意見がある中で、果たしてこの自民党の提言というものが国民の皆様方の広い理解につながるのかどうかということについては、私は疑問に感じております。

[関西テレビ]

以前にもお伺いしました琵琶湖大橋の件で、知事としては先日会見で6月ということで時期的なものは示されたかと思うんですが、琵琶湖大橋無料か有料のままかということでいきますと、いろんな考えがあって、無料化ですと市民の方喜んでおられる方たくさんいらっしゃいますし、あのあたり非常に渋滞も多いということも耳にしておりますし、いろいろな考え方があるかと思うんですが、これまで出ている意見について、知事それぞれの考え方をどのように受け止めていらっしゃるかということお答えいただけますでしょうか。

[知事]

琵琶湖大橋は近江大橋と並んでびわ湖東西の方々がたくさん移動される私は重要な橋だと思います。そして建設費用等々に掛かった負担をですね、料金で償還するという仕組みで整備してきたもので、その償還が間もなく終えられるという状況の中で、昨年度研究会を作って、関係市町にも入っていただいて、5回の討議を重ねて検討してまいりました。さらには、市長会また町村会のご意見も承った上で、もちろん議会のご意見も承って、6月議会で方針が示せるよう引き続き検討させていただいております。大事な橋ですので維持修繕どうするのかその端につながる道路交通どうするのか、こういうこともしっかりと踏まえて判断をして県民の皆様にお示しをしていきたいと思います。なお慎重な判断をするための時間をいただきたい、という状況です。

[関西テレビ]

それぞれやっぱりメリットがあると思うんですが、有料と無料の考え方いろいろ示されていますけれども、どのように知事としては受け止めていらっしゃるかということを教えていただくのは難しいでしょうか。

[知事]

私はこの私たちの大事な橋の料金をどうするのかということも極めて大切な自治だと思うんですね。私自身もこの問題で国会質問させていただいたことがありまして、道路整備特別措置法15条に照らしてですね、この地方の道路公社が持つ、管理する道路の料金のことは、地方で決められるようにしてもいいんじゃないかということで提案を行ったところです。いろんなご意見いただいて、もちろんメリットデメリット、プラスマイナス、いろんな観点がございますので、そういうものを総合的に判断し、将来に責任が持てる、現代のより多くの方のご賛同が得られる、そういう方針を示してまいりたいと思います。

[関西テレビ]

迷っておられるということでよろしいでしょうか。

[知事]

いろんなご意見があるので、総合的に検討したいということです。

[中日新聞]

昨年の4月にプリンスホテルで嘉田さんと知事でチームしがというものを立ち上げてからほぼ一年ということになるんですけれども、一年たってですね、認知度の広がりですとか、当初目的とした政策形成という部分とか、そのあたりの広がりというのはどのように受け止めていらっしゃるかというのをお伺いできればと思います。

[知事]

今年の桜は私も特別な感慨を持って眺めておりました。「さまざまなこと思い出す桜かな」とはよく詠まれた句だなあと思いながら、去年の今頃考えていたこと、いろんな方とお話したことを思い出しながら眺めた桜でした。この時期にチームしがというものの広がりをどう見るか、というご質問についてでございますが、私はもちろん前知事はじめ多くの皆様とこのチームしがというものを作り、政策を作り、そして知事選に臨み、そして今があります。もちろん知事としての仕事ゆえ今は特別顧問という立場で一線置かせていただいておりますが、その時提案をした、ご支持いただいた政策を知事として着々と実行に移している、また、その時一緒に活動した方々が、今候補者であったり、政策スタッフであったり、いろんな政治議会活動の場に挑戦をされようとしている、当選されたりもしていること、また、そういう直接政治にかかわる方以外でも、そのチームしがをきっかけにですね、政治に関心を持った、政治参画をしようとしているという方もいらっしゃる、この三点のことからですね、私は広がりということよりもつながり、まあある意味では広がりと表現できるかもしれませんが、いろんなつながりを作ることのできた取組だったのではないか、挑戦だったのではないかと考えております。まだまだこれからだと思いますので、より政策をしっかりと研究していただき、また県政はじめ国政市制いろんな場でご提言もいただければありがたい、また協働の一つの対象になると考えております。

[中日新聞]

その広がりの部分とかで、課題ですとか修正しなきゃいけないとか、そのあたりというのは何かお考えになってらっしゃる部分はありますでしょうか。

[知事]

私が今この立場でチームしがの活動についてコメントするのは控えたいと思いますが、一般的にやはり理念と政策というものを持って活動するときには、より広く皆様方のご支持を得られるそういう活動が必要だと思いますし、やはり広く支持されるためには、琴線に触れる活動をする、その人の心の琴線に触れるということはやはりその理念を掲げる参画者の情熱、パッションが要るんだろうなあと思いますので、チームしがのみならず県政に関わる政党のみなさんそれぞれにそういうものをお持ちで取り組んでいただいておりますので、そういう方との連携・協働を県政のためにしっかりと作っていきたいと思います。

[滋賀報知新聞]

男子のプロバスケットボールの新リーグについて伺いたいのですけれども、先だっても川淵チェアマンが来られて、条件が5000人収容のアリーナだということで、草津市に要請されたということで、先月の30日ですか、草津市と協議をされている。今日また草津市長をお会いになるということなんですが、まず方向性。新リーグ入りを果たそうとする場合に3000人でいいのか、それとも5000人の体育館で行こうか、県も出しますよということなのか。そのあたりをうかがいたい。

[知事]

前回の会見の時でしたか、申し上げたようにこのbjリーグに現在参加されているレイクスターズは県内唯一のプロスポーツ、バスケットボールのチームで、もちろんプレイのみならず、内外でいろんな活動、アスリートの養成ですとか、人権啓発活動ですとか、いろんなことに取り組んでいただいております。一県民として、また県政として応援したい、そういうふうに思っております。今回新リーグ立ち上げを機に、新たに条件が示され、それぞれチームの意向確認が行われるということでして、先般その条件が示され、チームとしてその内容について調整協議中でありますし、草津市さんは草津市さんのお考えなり、まちづくりの経過、計画がありますので、今日も市長がお見えになるということですので、そのあたりをよく承って、連携協議しながら対応を考えてまいりたいと思います。

[滋賀報知新聞]

その場合に知事おっしゃったように草津市の市立体育館は当初33億円というのが設計の間違いか、急に20億足りないという。3000人のベースだと思うんですけどね。たとえば滋賀レイクスターズのために5000人にしようとなれば当然国体はさておいてここをどうするのかという問題が今日の話のポイントになるのだろうと思うんですが、その場合に国体で県立体育館、5000人考えたいですというご発言がありましたが、第一段階として市立体育館の位置づけをどうお考えですか。

[知事]

市立体育館は市のものですので、市のご意向をうかがいたい。当然規格というものがあって、期間があって、費用がある。その規格というものが変わるのであれば、当然費用が変わったり、スケジュールが変わるでしょうから、それがたとえば決まっている国体のスケジュールとの整合性を考えなければいけませんし、県は県で今県内の施設の老朽化を調べながらどのような整備のあり方がいいのか、望ましいのかということを検討しておりますので、そのことも両面見ながら、まずは草津市さんの意向、方針等を確認させていただいて協議したいと思います。

[滋賀報知新聞]

先ほど出たベースロード電源に少し絡むんですが、関西電力は原発が再稼働しないということで、値上げするということで、既に企業向けでは13%か値上げされて、家庭向けは5月ぐらいに延びるんでしょうけど。まずは製造業中心の滋賀で再値上げによってどのくらい影響が出ているのかということを把握されているのかが一点。

2点目は、今後新電力というんですか、関電以外の電力を滋賀県もお考えになるのかどうかですね。値上げに対する対応をおうかがいしたい。

[知事]

関電の電力料金再値上げの県内企業に対する影響。これについてはまだ県として私が知る段階では把握しておりませんので、把握でき次第報告させていただきたいと思っております。少なからず影響があると思いますので、丁寧に把握したいと思います。同時に当然制度変更により関電以外から電力を調達する動きも相当程度進んできております。

実際、県もそうじゃないですか。そういう形で関電さん以外から調達しているということですので、そういう取組はますます加速していくこともあるんだと思います。

と同時に、節電省エネの取り組みも企業のみならず行政およびそれぞれの家庭で進んできておりますので、そういう対策をそれこそベストミックスする形で新しいエネルギー社会をつくっていくということが必要だと思います。

[中日新聞]

先ほどのチームしがの話に絡めてですが、次回の定例会見では県議会の皆さんの顔ぶれも決まっていると思いますが、チームしがの清水代表が以前会見した時に「三日月知事の政策を進めるために我々は第一会派になりたい、そのためには18人全員が当選することが条件だ」という話がありましたが、知事としても自身の政策を進めるために、パートナーとしてチームしがに一定数取っていただき、あわよくば第一会派を目指してもらいたいという想いは持っておられるのでしょうか。

[知事]

チームしがは去年の5月に立ち上げて、私も共同代表でつくって、討議を重ねて政策提案集をまとめ、選挙に臨み今があります。当然、その理念と政策というものを県政において実現すべく選挙で活動されている方々でしょうから、そういう方々が大勢議会にいてくださるというのは心強いと思います。

同時に、チームしがに属していないけれども、一緒に知事選戦っていないけれども、三日月とこれまで一緒に活動していないけれども、この政策提案に理解をしていただく方というのを増やしていく努力も一方でする必要があるので、むしろチームしがの皆さんが核となって、より多くの皆さん方の共感が得られるような、そういった活動を広げていただければありがたいなと思います。

[中日新聞]

就任後、自民党会派とも良好な関係を保たれていて、ご自身も議員の皆さんも「ねじれ」というものを感じていらっしゃらないと思うのですが、知事自身の政策を進めていくという意味では、必ずしもチームしがというのが第一会派にいなくとも、障壁というものは感じていらっしゃらないということでしょうか。

[知事]

どの会派が多数だからどうだということはあまり考えていません。ただ、チームしがなりチームしがの皆さんは私自身の、一年前からの、それこそ根っこの部分を一緒につくってきたメンバーですので、そういう方が大勢議会にいてくださるというのは、私にとっては心強い。

と同時に、地域によっては、テーマによっては、時によっては議会の中で私どもが提案するものに相いれない方々もいらっしゃるでしょう。その方々が議論の上より多く賛同していただける環境というのは県政推進にとって望ましいと考えておりますので、そういう体制がつくれるように、情理を尽くし、誠意をもって対応していきたいというのが、私の議会に臨む根本思想ですので、それをこれからも貫いていきたいと思います。

[産経新聞]

前回の会見で「県議選の結果というのが、これまでの三日月知事の県政の評価にもつながる」とおっしゃっていたとおもうのですが、具体的にはどのような結果だったら三日月県政に対して理解を得られていなかったと受け止めるのでしょうか。

[知事]

ちょっと一概には申し上げられないと思います。といいますのも、今回の選挙、前回も申し上げたように、私の8か月間、9か月間の県政運営がどうであるのか、方向性がどうであるのかという有権者の皆さんからの一定の審判が下るものだと受け止めて、真摯に見させていただいております。

各候補者のおっしゃることや政策提案も拝聴しますと、私たちが県政として進めるものと違う提案もあれば、同じ提案といいますか、同じ方向を向いている提案もたくさんありますので、そこは一概に会派別構成がどうなったらどうというものではなくて、候補者の皆さんがどのようなことを有権者の方に述べられて結果が出るのかということを少しじっくりと見たうえで判断していきたいと思います。

[産経新聞]

ではチームしがが第一会派にならなかったとしても県政に対する理解が得られなかったと判断するわけではないということでよろしいのでしょうか。

[知事]

どの党がどの数になったからとか、どの割合になったからとか、どの順位になったからとかいうことだけで、そのことが判断されるものではないと私は考えます。

[産経新聞]

では、結果が県政に対する審判が反映されるということだったのですが、どういう意味で反映されるとおっしゃっているのでしょうか。

[知事]

それぞれ候補者であられる方々が、県政に対してどういうことをおっしゃりながら有権者の支持を得て当選してこられるのか、そういった方々の比率がどうなるのかということだと思います。

例えば直近の2月議会では私どもが提示した基本構想や予算に一定のご理解ご賛同を得て成立させていただいております。そういった方々がどれくらい当選してこられるのか、また、新人の方々が県政に対して、知事に対して、三日月に対してどのようなことを述べられながら当選してこられるのかということも、しっかりと見させていただいたうえで、今までの県政に対する評価というものを確認する必要があると考えております。

[中日新聞]

先日、原子力市民委員会の皆さんがいらっしゃってお話がいろいろあったかと思うんですが、県主催の公聴会と公開討論会を、というお話で知事からは県主催というのは状況的に今は難しいというお話があったかと思うんですが、再稼働までにスケジュールも出てきている中で、たとえば協力する形であるにしても、いつまでにやりたいという思いがあるのか、それとも現状どうしようかということなのか、お話をもう少し聞かせてください。

[知事]

原子力市民委員会の皆様方から専門的なご知見やこれまで活動して培ってこられた成果を踏まえた提言をいただきました。原発に依存しない新しいエネルギー社会をつくるという方向性は同じだと思ってますし、何より大事だと思いましたのは私たち県民、国民も含めてわからないことをわかろうとする。単なる対立概念ではなくて、お互いの知識レベルを一緒に討議する中で上げていくんだと。単なる闘争ではなく。そのようなお取組に敬意を表しているところでありまして、そういう取組は原発もそうですし、あらゆる分野で必要だと思うんですよね。

時として意見の対立というものが一時的に出るかもしれませんけれども、共感を生み、同じ方向を向いて施策を進めていこうという政策の推進力になると思っていますので、原発、防災、新しいエネルギーをつくる。たとえば再生可能エネルギーの導入というような分野でも非常に有意義なプロセスだと思っています。

いつごろということについては、私は明確にもっておりません。県主催でということになると、責任の主体が不明確になるような気がしますので、やり方については今後検討したいと思います。

[中日新聞]

ご協力は前向きに検討しておられるということで。

[知事]

協力というか、お互い協力し合うということについては、行政も市民委員会も垣根を払った取り組みが必要ではないかと考えています。

[中日新聞]

統一選ですが、共産党を除いて第一会派の自民ですとか、第二会派のチームしがで女性の新人候補というのがなかなか見受けられないようなんですけど、女性の活躍を推進されているお立場からどういうふうにご覧になっているのかまた、あるいは参入しにくい状況が県議会という仕事の中であるのかということについておうかがいできればと思います。

[知事]

議会もそうですよね。行政でありますとか、企業の中での上層部。もっともっと決めていく過程に男性も女性も入っていく。できれば女性と男性半々で社会を構成するわけですから、半々の状態を目指して私も取り組んでいきたいと思いますし、議会でもそういう行動が取られればと思います。

一部政党や一部議会ではクオータ制を導入することを検討されたり、より多くの方が参画しやすい、たとえば時間面ですね、議会で本会議を開催する時間を変えることによって兼職が可能になるという取組ですとか、一部企業でそういうことを支援する取組がされているようですけど、そういうものが広がっていくことを願っています。

[中日新聞]

チームしがも嘉田代表が塾とかやっていましたが、新しい女性候補の擁立が難しかったのかなという風に見てらっやるのか。

[知事]

これからです。有村大臣もがんばってらっしゃいますし、林久美子参議院議員もいらっしゃいますし、前回の総選挙では小川さんも立候補されたり、今県議選では数はまだ確定していませんけど、一定の候補者の方もご準備いただいているということですので。

[産経新聞]

外国人宿泊者数の伸び率が全国2位ということで、その伸びの要因として軍師官兵衛の誘致とか、しがロケーションオフィスの取り組みとかを挙げられたのですが、昨年から177%とすごく伸びている。なぜ滋賀にたくさん来られたのか。どのように分析されていますか。

[知事]

まず2つの前提をもちたいと思う。たしかに前年比の伸び率は177%なんですけど、見てもらったらわかるようにボリュームが一桁違いますよね。そういう中での結果だということが一つ。

観光統計、宿泊統計、ここの課題も改善の途にある。そういう中での、しかし一定国の統計資料だということを持ちつつですね。

滋賀になぜこれほど外国人の方が去年に比べてきていただいたかというのは冷静に見ると京都の隣。大阪の近く。そこにたくさんの方が来られて京都だけでは飽き足らず京都以外にどこかないかなという中で滋賀を選んでいただいたというのが一つ。

やはり雄琴を中心に温泉地があったり、琵琶湖をはじめとする自然環境や大阪にはない風景、食べ物、こういうものがあるということが選ばれた。そういう環境を整えるために先ほど申し上げましたハラルの認証やいろんな海外プロモーション。これも一定東南アジアを中心に積極的にしてきた。その中で知名度を上げてきた。これも一定効果があるのかなというふうに思っています。

現実、多くの言葉が大津の界隈のショッピングセンターでも聞かれますよね。体感として外国の方が来られているなと認識し始めていますので、おもてなしのサービスもそうですし、多言語の案内サービスも含めて相当飛躍的に改善していかなければいけないと思います。ビジネスチャンスです。

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