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知事定例記者会見(2015年1月5日)

平成27年1月5日
(県政記者クラブ主催)

新年記者会見に臨む様子
雲間から 明るく昇る 初日の出
雪解けて 明日はびわ湖の 深呼吸

改めまして新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

職員への挨拶の時にも申し上げましたが、朝起きて「雲間から 明るく昇る 初日の出」ということで迎えた元日の朝だったのですが、その後夜から雪が降りまして、今日もまだ雪が残っておりますが「雪解けて 明日はびわ湖の 深呼吸」ということで今朝考えました。いろいろと折に触れ、その時々の気持ちを、情景を思い浮かべながら五・七・五で表現していけたらと思いますので、是非愛好家の皆さんがおられましたら、色々とご指導ご指南いただけたらと思います。例えば新聞では俳句も川柳も投稿のコーナーがありますけれども、非常に秀逸な作品もありますので、また色々と教えてください。

新たな気持ちで迎えました知事としては初めての新年でしたので、緊張して臨みました。年末には県内すべての市町を三日間かけて訪問いたしまして、県議の皆様方、市長、町長の皆様方に寸時ではありましたし、すべての方に対面できたわけではないのですけれども、ご挨拶させていただく機会をいただきました。また、年末の31日だけ家族と過ごし身の回りを片付け、新年は草津の自宅で迎えました。そして初詣は氏神であります立木神社に家族とともに参拝をし、その後大津に住まいしております母のもとに挨拶をし、西教寺に眠る父の墓前にお参りをしたということで新年を過ごしました。

2日、3日は毎年そうなんですけれども、箱根駅伝を見ながら、それぞれの選手の頑張りを応援し、感動ももらい、昨日4日はレイクスターズの応援に行ってまいりました。今年に入って2連勝と好調ですので、県民の皆さんと一緒に応援をしていきたいと思います。

そして今日を迎えました。

職員の皆さんにも申し上げたのですが、終戦から70年という節目ですので、改めて戦没された方々に想いをいたし、そして平和をつくる、平和を守る、そして人権、民主主義を守る、大切にする。そのことをしっかりと心掛けてまいりたい。それと同時に、やはり健康第一ということですので、年末にある方からのご提案もあり、国体まで9年、みんなでやれることに取り組もうじゃないかということで、ラジオ体操を県庁内でも取り組むことにしまして、私も朝6時半、テレビの番組を見ながら体操をし、明日から県庁内でも8時半ちょっと前に流させていただくこととしました。

今年は県政の運営「挑む・粘る・進む」ということで取り組んでまいりたいと考えております。色々な課題がありますが、可能性もありますので、殻に閉じこもることなく、大いに発信行動してまいりたいと思います。

今年いよいよ新しい基本構想を決めて動かしていく年になりますので、新しい豊かさ追求発信元年ということで頑張ってまいりたい。今だけ、モノだけ、自分だけにとどまらない新しい豊かさをつくっていこうという県民運動を一緒につくっていこうと思いますし、いよいよ滋賀県も人口減少局面に入ったと推計されておりますので、この問題を真正面からとらえて、皆さんと一緒に色々な策を講じてまいりたいと思います。ただ悲観に陥らず、人口急増期にむしろ失ってきたもの、得られなかったもの、汚してしまったものを取り戻す、みんなで共有する、そういう時代の転換期にもしていきたい、していくべきではないかと。その意味ですべてに人に居場所と出番のある滋賀をつくろうということ。さらには世界から滋賀へ、滋賀から世界へということで、やはり世界と比較することによって滋賀の良さ、滋賀の足りなさというものも見えてくると思いますので、そういうものを意識してまいりたい。そういう意味で基本構想に基づく産業振興ビジョンを動かしていく年でもあります。10年という中長期のことも検討しながら動かしていきますので、そういう取組を進めていく、2020年の東京オリパラまで5年、もう5年しかないという感覚で、是非東京だけにとどまらない、スポーツだけにとどまらないスポーツと文化、アールブリュットしかり、まちぐるみのアートの取組しかり、滋賀ならではの取り組みを進めていきたい。

そして3つ目は防災ですね。自然災害に対する知識・意識・組織をしっかりとつくっていく。異常気象や巨大地震、原子力防災にもしっかりと備えていくという取組を行ってまいりたいと考えております。

最後に、今年は、私自身もそうですけれども、経営という視点を持ちながら県政を動かしていきたい。同じ事業を行うのにも、これだけの時間をかけるのか、これだけの予算をかけるのか、同じ成果を得るのにこれだけの人が関わるのかというような視点を持ちながら、何も最少ということだけが良いとは思いませんが、ちょっとそういう視点で職員の皆さんと仕事をするということと同時に、協働という、行政だけで何かをやるとか、県だけで何かをやるとかいうのではなくて、みんなでやりましょうという発信をより強く行っていきたいと思っております。

長くなりましたが、私からは以上です。

[毎日新聞]

今年もよろしくお願いします。幹事社からの代表質問ですが、今年は知事が初めて編成する本格予算の年でもありますが、積極型になるのか緊縮型になるのか、また、知事は各部局からの要望を見られていると思いますが、特に力を入れたいことを改めて教えてください。

[知事]

率直な印象は、県政というのはこんなにも動かせる財政が少ないのかという印象を持ちました。義務的経費の多さ、そして継続事業等々の多さ、したがって新規や変革ということがなかなか打ち出しにくい財政構造になっているなぁと。今の財政の厳しさゆえの事でもありますが、だからこそ少しでも工夫して同じ事業でも多部局にまたがっているのであればそれを束ねるとか、同じ予算でもちょっと見せ方を変えて県民の皆様方の意識や協働を促すとかに努めていきたいと考えております。その意味で正式には明日から具体的な協議を行っていくこととしておりますが、なんといっても県民の皆さんの命の面では健康、暮らしの面では生業・働き・仕事、こういうものに目配りをした予算をつくってまいりたいと思いますし、滋賀の場合はやはり琵琶湖をはじめとした自然、これを大事にできるような予算にしていきたいと思っています。

[毎日新聞]

人事に関してですが、就任当初もお聞きしましたが、副知事人事についてどのようにお考えなのか、2人体制も含めてお伺いできればと思います。

[知事]

知事一人では何もできません。副知事をはじめ県庁組織の皆さんと一緒になって事業を進めていく、そこに色々な関係者の皆さん・県民の皆さんとの協働をつくっていくということが大事だと実感する毎日です。今の西嶋副知事にも心強くサポートしていただいておりますし、お一人が良いのか二人体制が良いのか、それも今後議論検討していきたいと思います。

[滋賀報知新聞]

仕事始めの挨拶にもありましたが、戦後70年ということを知事としてはどのように総括して、受け止めていらっしゃるのでしょうか。

[知事]

おかげさまで私は戦争を知らない世代です。私たちの親の世代も戦争を知らない世代です。その世代の人間が国会で仕事をさせていただけたり、知事という仕事をさせていただける時代になっているんですね。そのことに改めて思いをいたしながら、私は東近江にあります県の平和祈念館もそうですけれども、あらゆる機会を通じて、なぜ戦争をするに至ったのか、そして戦争で何を得て、何を大きく失ってきたのか、そして戦前・戦中・戦後で何が変わり何が変わらなかったのかという国の歴史を県民の皆様と一緒に見つけていきたいなと思っております。

私自身がどういう総括をしているのかというと、行わなくてもいい戦争を起こしてしまい、失わなくてもいい命を多く失ってしまったという反省に立つべきだと思いますし、唯一の被爆国として、もっともっと強く世界に向けて発信していかなければならないこともたくさんあるのではないか。滋賀県内にも戦争にまつわる場所もあり、いまは少なくなりましたが戦争の事を語り継いでくださる方々もいらっしゃいます。特に子どもたちへ戦争の悲惨さというものを伝えていくことが必要だということを内外に向けて発信していく仕事をしていきたいと思います。

[滋賀報知新聞]

いまの海外への発信ということで、戦後70年の問題でいうと滋賀県は中国の湖南省と姉妹提携していますが、近隣アジアとの交流構築などについて、自治体間でどのように取り組むべしと考えておられますか。

[知事]

一昨年でしょうか、湖南省との友好提携30周年という節目を迎えて、大変多くの交流が行われ、私自身も2002年日中友好の翼という県の事業に参加させていただき、湖南省の長沙を中心に訪問させていただいた経験もございます。従いまして一衣帯水の隣国との関係は一国民としてもしっかりと築いていきたいと思いますし、とりわけ昨年知事として日中の知事・省長会議にも参加させていただいて、地方間でできる交流、経済交流や文化交流というものが非常にたくさんあるなと実感しました。とりわけ滋賀は経済成長と環境保全とを両立させてきたという経験に対する皆様方からの評価・賞賛が強くありましたので、そういう意味で中国湖南省を中心とする様々な地方との交流を積極的に行っていきたい。今年は私自身も再度訪中いたしまして、湖南省との交流も、私だけではなくて是非県民交流団としてできないかということも検討させていただいておりますので、新たな交流関係もつくっていきたいと思います。

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