平成26年11月26日
(県政記者クラブ主催)
「来る年へ 決意みなぎる 濡れ紅葉(くるとしへ けついみなぎる ぬれおちば)」昨日、今日と雨が降っておりますが、公館の紅葉を見ながら考えました。
さて、本日は話題提供を3点、そして今月のイチオシ「日野町の日野菜」ということで、まずは私から話をさせていただきます。
「 ココクール マザーレイク・セレクション2014」第三弾を本日発表させていただきます。
滋賀県では、滋賀県内の素敵な商品・サービスを県内外の皆さんから自薦・他薦により募集いたしまして、その中から特に滋賀らしい魅力のあるものを選んで、「ココクール マザーレイク・セレクション」として県内外に広く発信する事業に取り組んでおります。
この「ココクール」という言葉は、「湖国」と「クール(かっこいい)」ということで作らせていただきました。
今回の応募数ですが、5月16日から7月16日までの2ヶ月間、募りましたところ、県内外の皆様から151件もの多数の応募をいただきました。
応募の内訳は、グラフのとおりでございまして、一番多かったのは食品、次いで飲食店、そして観光サービスの順番でした。
これらの中から、資料2にございます選定基準によりまして、有識者の御意見を踏まえまして、10件を選定したところです。
それでは、10件の紹介をさせていただきます。
1件目は、株式会社ニシザキさんの高島ちぢみを使用したベビー商品「cocone(ここね)」でございます。この「cocone」は、独特のシボ(しわ)で知られる高島ちぢみを赤ちゃんのために、ふんわり柔らかく仕上げたベビー商品になりまして、実物も展示しておりますので是非ご覧いただければと思います。「cocone」という名前は、滋賀を表す「湖国」と「眠り」を合わせて名付けられたと伺っております。生地は「琵琶湖のブルー」、「シャクナゲのピンク」、「ヨシのベージュ」をイメージした優しい色のボーダー柄のデザインになっておりまして、肌着としても、私も公舎で愛用しておりますが、高島ちぢみは肌触りがよく、水分をよく吸い取るので、汗かきの赤ちゃんにぴったりの商品になっています。
次に、大湖産業(だいこさんぎょう)株式会社さんの自然素材のスクリーンでございます。この大湖産業株式会社さんの自然素材のスクリーンは、いま広げていただきましたが、すだれの技術を応用した、自然の心地よさを感じることができるスクリーンになっております。こちらも実物を展示しています。近江の麻をはじめ、ヨシや木、竹、和紙など自然素材にこだわった商品のバリエーションは多彩でありまして、麻とヨシを織りまぜた手織りのものもあります。その場所に最適なスクリーンをオーダーで作ることもできまして、住宅やホテル、レストラン等で使われているほか、JR九州の豪華寝台列車「ななつぼしin九州」ですとか「800系新幹線」の窓にも採用されているそうです。スクリーンを閉めても通路側の人が外を見えやすいように工夫されているそうです。
次に、「あゆの店きむら」さんの「鮒寿しスライスパック」でございます。「あゆの店きむら」さんの「鮒寿しスライスパック」は、パッケージが特徴的で、蛇腹状(じゃばらじょう)の網目は、ニゴロブナの鱗の形や桶に整然と漬けられたニゴロブナの様子を、持ち手はニゴロブナの尻尾を表現されているということでございまして、このデザインは、滋賀県立大学生活デザイン学科に委託し開発されたということでございまして、世界的なデザインパッケージコンペの「ペントアワード」でも銀賞を受賞されたそうです。鮒ずし自体も天然のニゴロブナと近江米を使い、丁寧に加工して、塩漬け、本漬けと1年以上かけて作られており、水を捨てたりだとか、大変な作業があるようでございまして、少量でスライスされていますので、鮒ずしは切るのが難しいですが、手頃に味わっていただくことができます。
次に、市川農場の「近江豊郷の農家が育てた たまねぎドレッシング」でございます。これは、滋賀で一番小さい町、豊郷町の農家が育てた玉ねぎのみを使ったドレッシングでございまして、じっくりと炒めた玉ねぎの甘味を最大限に引き出し、醤油と酸味が絶妙な、まろやかで甘味のあるものになっています。生産者の顔の見える安心感からメディアや成城石井(せいじょういしい)などの高級食材店での取り扱いが増えておりまして、大変ご好評ということです。玉ねぎ作りに地域の農家だけではなくて、高齢者や定年退職者の皆さんも参加をされているということでございまして、昨日公館で表彰を行わせていただきましたけれども、地域の農業の活性化でありますとか、農家の生きがい作りにも一役買っている商品でもあります。
次に、せせらぎの郷の「月夜(つきよ)のゆりかご」でございます。この「月夜のゆりかご」は、ゆりかご水田でとれました農薬も極力控えた環境こだわり米を使って造られたお酒でございまして、使われているお米の種類は酒米ではなく、「コシヒカリ」で作られております。やさしい口当たりが特徴のお酒となっております。かつて、琵琶湖畔の田んぼは、鮒寿しの材料として知られるニゴロブナなどの魚の産卵場所でありましたが、水路と琵琶湖が途絶えてしまったこともあって、そういうことができなくなったのですが、その機能を復活させる農家の取り組みということで「魚のゆりかご水田」というものを県内各地で普及させるよう取り組んでいるものでございまして、その様子が写真で表現されております。そのような「魚のゆりかご水田」で作られた、生きものにも優しく、安全・安心なお米を使ってできたお酒がこの「月夜のゆりかご」でございまして、是非お楽しみいただければと思います。
次に、叶匠壽庵(かのうしょうじゅあん)の「寿長生(すない)の郷」でございます。この「寿長生の郷」は、農工一体のお菓子づくりを目指す叶匠壽庵が作られた四季を体感できるお菓子の郷でございまして、4月は桜、5月は牡丹、6月は梅狩り、秋は紅葉とそれぞれの季節でお楽しみいただけます。また、豊かな自然に囲まれた敷地内には、和菓子の販売、お食事処、茶室などがありまして、おいしいものを食べながら、ゆったりと過ごしていただくことができます。郷の象徴である城州白梅(じょうしゅうはくばい)、これは梅ですね、この約1,000本の開花に合わせまして毎年「梅まつり」が開催されており、1万人以上が来られるということだそうです。そのほか、季節に応じた和菓子作り教室などのイベントを開催し、懐かしい日本の風景や四季の移ろいを感じながら、心休まるひと時を過ごすことができます。
次に、「滋味康月(じみこうげつ)」さんでございます。これは、草津駅近くにある和食料理店でありまして、近江米や近江牛、近江の地酒、琵琶湖の幸、山のもの、イノシシですとかシカですとか、地元の野菜など滋賀の優れた食材にこだわって創作的かつ本格的な和食を提供されておられます。その中で特にこだわっていらっしゃるのは、滋賀県産のコシヒカリを「おくどさん」を使って炊かれているご飯や、炭で焼く魚だということです。こちらがコースで出される料理の一例でございまして、若い人にとって日本食というとちょっと敷居が高いというイメージがありますが、若い人でも日本食を味わってもらえるように、こういったコースだけではなく、単品でのご提供もいただいているということでございます。ランチもされていますが、その予約は2年待ちと言われるほどの人気でして、私もトライしたことがありますが、なかなか取れないお店です。
次に、「mamma mia(マンマミーア))でございます。この「mamma mia」は、「文化の発電所」を作りたいとの想いから、古い農業学校の木造校舎をリノベートしたカフェとギャラリーで、パティシエと木工職人がコラボされております。田舎の風景が一望できるロケーションで、時間を忘れてのんびり過ごすことができます。カフェで提供する食材は、できるだけ地元産のものを使って、地元で手に入らないものは、無農薬もしくは低農薬で栽培された食材を全国から取り入れて使用されております。ギャラリーでは、暮らしの道具として長く使えるシンプルな木工芸品を提供されておるほか、カフェとギャラリーどちらも、甲賀の里山などの自然と、そこに住む人々に対して敬意を宿らせることを最も大切なこととして、モノづくりをされております。
次に「MIHO MUSEUM(ミホミュージアム)」でございます。このMIHO MUSEUMは、ルーブル美術館のガラスのピラミッドで知られます建築家I.M.ペイ(イオ・ミン・ペイ)氏が、桃源郷の世界をモチーフに設計した美術館であります。海外のガイドブックに多数紹介され、海外からの訪問者が多いのも特徴になっています。周辺環境に溶け込んだ設計で、自然光をふんだんに取り入れ、エントランスからは信楽の山並みを見ることができます。エジプトやアジア、中国などの古代美術を中心とした常設展示と、年3回の特別展を実施されておられます。館内のレストランや喫茶では、化学肥料や農薬を一切使わない自然農法で栽培した厳選素材を使ったお料理も楽しめます。
最後に、「セトレ マリーナびわ湖」でございます。「セトレ マリーナびわ湖」は、2013年11月に守山市の琵琶湖岸にオープンした館内すべての空間から琵琶湖の風景を楽しむことができる全14室のリゾートホテルでございます。「琵琶湖との共生」をコンセプトに掲げられまして、県内の木から作られた100台以上のオリジナル家具、信楽の土や琵琶湖のヨシを利用した土壁、琵琶湖から吹き抜ける風を利用して建物全体が音を奏でる「ミュージックホール」、内湖をモチーフとしたガーデンなどが設けられています。私も選挙に出る前、政策提案集をここで考えました。料理も近江牛、湖魚、野菜など、県内生産者と直接契約した厳選素材を用いたものを提供されておられ、関係者の提案で「東近江スタイル」という東近江の素材を集めた全館貸切りイベントを実施されるなど、地域の物語をサービスに随時反映するという新しいホテルの在り方を作られておられます。
以上10件、「ココクール マザーレイク・セレクション2014」の概要として紹介させていたしました。
なお、授与式は2月11日にピアザ淡海で「クリエイティブビジネスフェアin滋賀」これは仮称ですけれども、ここで開催予定であります。また、これまでもそうですけれども、県内外の方々に「ココクール マザーレイク・セレクション」としてお知らせしたい、発信したいというふうに考えておりまして、この商品をPRすることによって滋賀のブランドイメージというものも高め、作っていけたらと考えております。
2点目は、「県域無料Wi-Fi整備促進研究会」の開催についてであります。
最近は、旅行などで出かける前に、目的地までの移動方法や食事の場所、観光地の情報、さらにはお土産の情報など、インターネットで事前に様々な情報を入手できるようになりました。特に、海外からの旅行者にとっては、インターネットの利用できるWi-Fiのアクセスポイントが訪問先のどこにあるのかといったようなことも重要な情報になっておりまして、県内への旅行者の満足度を高める大事な「おもてなし」の要素であると思います。さらに、Wi-Fiの環境は、大規模な災害が発生した際の通信手段の一つとして、その活用が見込まれることから、充実が望まれるところです。
既に県内には、約2,500箇所のWi-Fiアクセスポイントが、飲食店などの店舗や宿泊施設などに導入されておりますが、特定の契約者向けであったり、有料制のものが多く見受けられ、外国人旅行者など誰でも無料で利用できるものは少ないとみられます。
また、各店舗や施設などに設置されているWi-Fi環境は、それぞれの場所で接続方法が異なっていることが多く、利用の先々で接続操作をやり直さなくちゃいけないという不便さがあることから、一層の利便性向上が望まれる状況があります。
県内のどこで「無料Wi-Fi」が利用できるのかわかりにくいといった課題もございます。このような課題も踏まえて、県内で、誰でも無料で手軽に利用できる「無料Wi-Fi」の環境を充実させていくために、「滋賀県県域無料Wi-Fi整備促進研究会」を県内の各市町や関係団体・事業者の方々に呼びかけて設置いたしまして、第1回の研究会を12月11日に開催することといたしましたのでその情報提供をさせていただきます。
年度内に研究会を3回程度開催しまして、「研究会の目指すところ」にあるように、研究会の中で、県域の無料Wi-Fi環境の充実に向けて今後の取組の方向性を構成メンバーが共有いたしまして、その実現に向けて各団体等が取組を連携して進めていけるよう、下地づくりを行ってまいりたいと考えております。
そして、来年度には賛同いただける方々で「協議会」を設立しまして、統一ブランドにより県内の整備を展開できるよう、進めてまいりたいと考えております。
3点目は、滋賀県国民体育大会・全国障害者スポーツ大会運営等基金についてでございます。先日11月18日に「国体開催準備委員会」に設けました「募金・協賛推進特別委員会」におきまして、平成36年開催の国体・全国障害者スポーツ大会に向けた募金・協賛の議論を始めていただきました。このことを聞かれた方から、報道等をご覧になった方から、私自身に直接「国体に向けた、寄付受入れの仕組みはどうなっているのか」というお声掛けや、「7月になるまで、寄付は受け付けないのか」とうお問い合わせもいただきました。
10年後の国体・全国障害者スポーツ大会に向けて、多くの方が関心を持っていただいていることは大変うれしい、心強い、ありがたいことだと感じました。実は、寄付受入れの仕組みは、既に県として作っております。私自身、知事就任後、そのことについての皆様への説明ができていなかったと感じておりまして改めてご紹介したいと思います。
滋賀県では国体・全国障害者スポーツ大会の円滑な運営に資するため、今年度4月1日に基金を設置いたしました。具体的には10年後の国体・全国障害者スポーツ大会の「大会運営経費」はもちろんのこと、「スポーツ施設の整備」「競技力の向上」に充ててまいりたいと考えております。
活用方法としては、「財政負担の平準化」はもちろんですが、広く企業・県民の皆さんに対して寄付を募りまして、基金に受け入れたうえで、国体準備に活用させていただきたいと考えております。
寄付は随時受け付けております。ご寄付の申出がありましたら、ありがたくお受けをいたしまして、県として活用してまいりたい。そして、スポーツの力で滋賀を元気にする、人生を豊かにするという大きなきっかけが国体・全国障害者スポーツ大会だと考えております。多くの方に「寄付」という形で、いち早く国体・全国障害者スポーツ大会の準備に関わっていただきたいと願っております。
なお、募金活動の具体的な進め方、寄付をいただきやすい環境整備の方策等については、今後も「募金・協賛推進特別委員会」で検討してまいりたいと考えておりまして、今後、随時「ご寄付」の申出があれば、県として有り難くお受けしていきたい。
また、私自身も今後様々な場で、「寄付」という形での国体準備への参加をお声掛けしていくことを通じて、「みんなでつくる国体・全国障害者スポーツ大会」を目指していきたいと思います。
具体的な手続は、国体準備室にお問い合わせていただければと思います。
お待たせしました。今回の「今月のイチオシ」として日野町の日野菜を持って来ていただきました。
私もほぼ毎日いただきます。多い時は朝昼晩といただきます。漬物がおいしいですよね。
これは、15世紀に活躍した第14代蒲生家当主、蒲生貞秀(がもうさだひで)が日野の鎌掛(かいがけ)の地で自生しているところを発見し、漬物にして歌人仲間の飛鳥井雅親(あすかいまさちか)に「契りおきて今日は嬉しく出る日の菜と暁を怨みわびけむ」という歌を添えて、送ったところ、あまりのおいしさにさらに時の天皇、後柏原天皇(ごかしわばらてんのう)にも献上されて、「近江なる ひものの里の さくら漬 これぞ小春の しるしなるらん」との歌を賜ったとの逸話があるように、日野菜の歴史は古く、滋賀を代表する伝統野菜だと思います。
日野では原産地として、地域の方々により日野菜の種子を採取し、今日まで引き継がれ、守られてきております。この原産日野の日野菜は色と姿が美しく、特に赤紫色と白色がはっきり分かれているのが特徴だということであります。
日野菜はこの鮮やかな色合いとほのかなえぐみが特徴で、漬物として食べることが多いのですけれども、最近は「ミニ日野菜」が和食の1つの盛り付けとして高級和食店やレストラン等々で好評だそうでありまして、最近は販路を広げられております。
同時に、東京の「ゆめぷらざ滋賀」でも販売しているのですが、こういう漬物だけではなくて、日野菜ドレッシングやお茶漬けも好評でありまして、是非ご賞味、ご堪能いただければと思います。
また、日野菜あられも作られておりますし、先ほどのお茶漬けは「日野菜っちゃん」と呼ばれているそうですので、是非お楽しみいただければと思います。
私は最近、炊き立ての近江米に焼いた近江牛をのせて、そこに日野菜漬を混ぜて、胡麻をふって食べるという「スペシャル三日月丼」を勝手に考えて楽しんでおりますが、それにポン酢をかけて食べると大変おいしゅうございます。
以上、話題提供とさせていただきます。
[京都新聞]
スポーツの基金ですが、これは今後いろいろ設備面の整備なんかがかなりかかると思うんですが、大まかな整備額の試算であったりとか、基金の目標額があればお教えください。
[知事]
まだ目標額までは定めておりません。
【国体準備室】
募金の目標額は、特別委員会の方で決めていきたいと考えています。
施設整備、どこに何をと、また改修も含めて、今それぞれの団体や市町と協議しながら検討しているところでして、そういうものも見ながら固まってくるものと思います。
施設整備のみならず、先ほども申し上げたように、いろんなところに活用させていただきたいと考えておりまして、こういう取り組みを通じて、10年間ありますけれども、機運を盛り上げていく、そういうことに使ってまいりたいと思います。
[京都新聞]
解散になり、ぼちぼち皆さんの準備も進んできましたけれど、改めて知事の解散総選挙への臨み方を教えていただけますでしょうか。
[知事]
いろんなところで申し上げているのですが、私自身この10年間、選挙や政治活動を通じていろんなことを学びました。自戒と自省を込めて申し上げると、やはり選挙を通じて大きな権限、大権を与えられている私たちは、謙虚にその行使をしていかなければならない。怖れを持ってその行使をしていかなければならないということを学んできたつもりです。その意味で解散は総理の大権であり、選挙は私たち有権者の意思を反映する貴重な場であるということだと思いますが、私は今回解散なのかなあという疑問をもっております。
ご案内のとおり県内はとてもじゃないけれども総理はじめ政権の皆さんが喧伝される、「アベノミクスはうまくいっている。そのうち地方に波及される。中小企業に働いている。」というご喧伝がございましたが、とてもじゃないけどそういうことが感じられない中で、むしろ円安の副作用等々のマイナス面の影響が出ることに加え、災害、そして米価の下落、年末は消費増税、税率引き上げの反動減に苦しまれる事業者がたくさんいらっしゃいます。したがって、今行うべきは衆参ともに多数を持っていらっしゃるとするならば、政権与党が、野党も一緒になって、経済対策であるとか、福祉施策の構築であるとか、こういうことに腰を落ち着けて、取り組んでいただきたい。地方創生もそうですよね。女性活躍推進という法案を出されておりました。期待もしておりました。そういうものを全て投げ出される形で解散が行われているとするならば、非常に残念であり、地方行政を担当する者として、遺憾に思います。
したがって、明日から始まる議会でも県は県としてできることをやろうということで、補正予算での対策を提案させていただきますし、昨日も商工会の皆さんと意見交換した時に、また昨日の朝県政経営会議をした時にも、この年末に非常に厳しい経済情勢に追いやられてしまう県民の皆さま方の状況を、つぶさに把握し、素早い対応をとろうと指示させていただきましたし、商工会の皆様にも情報提供をお願いしたところです。
しかしながら選挙になるということであれば、私は知事としては中立、県政第一に行動してまいりたいというふうに思っておりますし、政治家としてどうなんだと問われると、政治は理念と政策、人と人とのつきあい、つながりということでありますから、その時々で判断して、行動してまいりたいと思います。
[日本経済新聞]
ココクールに関連してなんですけど、前回の知事の会見でも県のブランド力が低いという話があったと思うんですが、ココクールも県のブランド力を上げる一つのツールだと思うんですが、過去2年間やって、今回3回目ということで、過去認定したものがちゃんと県の知名度アップに貢献できていたのかという検証をされているのか。あるいはPRを広く発信しますということなんですが、PRがうまくできたのかという評価をどのようにされていますか。
[知事]
ありがとうございます。大事な視点だと思います。私が知事になってから過去2年間どうだったかという検証はまだしていません。ただ一県民として、一議員であった時代から、非常にクールでスマートな冊子を作って、厳選してセレクションされた品々ですというPRの仕方は大変いい取り組みだと思っておりましたので、この3回目をやる前なのか、やりながらなのか、少し検証も考えていきたいと思います。ぜひ日経新聞さんのチャンネルでご意見をいただければと思います。
[日本経済新聞]
消費税の増税が見送りになりまして、今、県の予算編成を来年度に向けてやっていると思うんですが、歳入見込みのところで消費税が上がるという見込みで立てられていると思うんですが、先送りになった影響がどのように出るのか。それに対する対応をどのようにとるのか。お考えをお願いします。
[知事]
経済は生き物ですので、また4月の消費税率引き上げの影響というものもあるでしょうし、折からのデフレ脱却克服という至上命題もあるんだと思い、それを見られた総理はじめ政権の判断だと思いますが、一方で財政健全化、社会保障充実の強化というための消費税率引き上げのお願いという側面もあったわけで、県の税収に与える影響というのは注意深く見ていく必要があると思っています。景気による税収がどうなるのか、また一部政権では税率引き上げは先送りはするけれども、子ども子育て社会保障の面の財源確保はするというような発表なり、報道もあるようですけれども、そこは確認をさせていただきたいと思います。
ただ、医療の問題もそうですし、介護、特に子ども子育ての分野でのサービスの充実、その裏打ちとなる財源確保というのは滋賀県のみならず、国の喫緊の課題でありますので、そういうものの手当はしっかりとやっていただきたいと思います。
[産経新聞]
先ほど衆院選の話が出ましたが、公示日が近づいてきたと思うんですけど、知事はどこかの陣営に出席される予定はありますでしょうか。
[知事]
12月2日でしたかね、公示日は。公務です。公務にいそしみます。
[産経新聞]
選挙の関係にはご出席されないという。
[知事]
知事としての公務にいそしみます。
[産経新聞]
公務として出席されるという?
[知事]
公務として出席というロジックが私にはわかりませんけど、私は知事として公務にいそしみます。
[滋賀報知新聞]
関西電力が今日、高浜原発の1号、2号の40年以上の延長のための特別検査の実施を表明すると伝えられているが、これについての知事のお考えを。
[知事]
私はまだ聞いておりませんので、このことについてはコメントを致しません。いずれにしても今ある、動いていようと、なかろうと今ある原発の安全をしっかりと確保していく。事故が万万が一でも起きない、そういうことのために国民としても知事としても、しっかりと役割を果たしていくというのが第一。万万万が一事態が起こった時に備えて、先般も訓練をさせていただきましたけれども、その体制、対策を整えていくということ。と同時に国に対しては電力会社に対してもそうですけれども、実効性のある広域防護体制、プラントの安全性のみならず、しっかりと周辺のことも含めた、情報提供も含めた安全対策を立地自治体のみならず、万万万が一事態が起こった時に被害に県境はないという観点から滋賀県に対しても誠意ある対応を求めていく、強く求めていく。そのことに取り組んでまいりたいと考えております。
[滋賀報知新聞]
40年を超えた原発の運転延長についてはどうお考えになりますか。
[知事]
そういう方針が示されたということを正式に伺ったわけではありませんので、詳細はその後に判断をしたいと思いますが、私は古い原発の炉というものについて活用していくという方向性はないのではないかと思います。むしろ安全に廃炉対策を取っていく。また処分していくという人類の挑戦と称させていただいておりますが、そのことにより早く取り組んでいくことが私は必要ではないかと思います。