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知事定例記者会見(2023年2月20日)

令和5年2月20日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

今日もよろしくお願いいたします。

昨日は雨水(うすい、季語)ということで、湖国にも雨が降りまして、日に日に春らしくなっていきます。まもなく農作業も開始されるということですので、また今年の緑多きこともお祈り申し上げたいと思います。

週末、応援に行きました東レアローズのホームゲームでの試合は競合相手に連勝いたしまして、優勝に望みをつないでくれました。スポーツで滋賀県を元気にする、人生を豊かにするという取り組みもさらに充実させていきたいと思います。

コロナの状況はお陰様で落ち着いてきていますが、もう少し感染者がいらっしゃるということもございますので、基本的な対策と、これから(5類への)移行に向けた様々な準備検討をしていかなければならないと思っております。レベル判断につきましては、今後、検討した上で必要な判断をしていくことといたします。直近で、何か変えるということは予定しておりません。

関連いたしまして「もしサポ滋賀」につきまして、これは令和2年6月10日からLINEアカウントを活用しながら運用を行ってきましたけれども、今年度末をもって運用終了させていただくことといたします。この「もしサポ滋賀」は、濃厚接触者の調査・追跡、その発見、お知らせ等を目的としたシステムでございますが、活用機会が減少してきています。また、昨年9月から陽性者の全数届け出の見直しを行っていますので、現在、運用を休止させていただいております。また、今般、感染症法上の分類が見直しされるということが予定されていることを受けて、終了させていただくことといたします。なお、これに伴いまして、これまで滋賀県新型コロナ対策パーソナルサポートで配信してきた感染者数等の情報は県の公式LINEアカウントより配信させていただくことといたします。

もう1つ。今週末の2月25日の土曜日、26日の日曜日の2日間、「木育ワンダーパーク2023 in 甲賀」を開催いたします。「しが木育」ということで、あらゆる世代を対象に木材・木製品を暮らしに生かそうと、できればそういったものに県産材を使っていこうという取り組みを進めているところです。昨年6月に第72回全国植樹祭が開催され、11月には甲賀市による「ウッドスタート宣言」もなされております。ぜひ、県も一緒になって盛り上げていきたいと思いますので、多くの方の御来場お待ちしております。

それでは資料に基づきまして申し上げます。初開催となります働く障害者のフォローアップ「みんなで学ぼう!新入社員研修会&食事会」についてでございます。障害のある方々の法定雇用率が引き上げられ、企業等で働く方々が増えている中、県内で就職した障害のある方々が安心して社会人として第一歩を踏み出して、継続して働くための支援が求められているところです。そこで、この度、初めて県主催の内定者向け研修「みんなで学ぼう!新入社員研修会&食事会」を開催させていただくことといたしました。

県が令和3年度に行いました調査の結果、障害のある人が職場に定着できない要因の1つとして、社会人に求められる最低限のマナー等が身に付いていないといった声を多くいただきました。一方で、就労先の中小企業では、そういった事々を身につけさせる余裕がないなどの御意見をいただいております。そのため、この4月から企業での就労が内定されていらっしゃる県内在住の障害のある方を対象に、働く上での基礎知識を身につける研修や横のつながりを持つ交流会を実施するものです。ビジネスマナー講座や社会人の心構えなどを学びまして、企業等で活躍する先輩からの体験談等を通して、社会で働くイメージも持っていただく機会になればと考えているところです。

今後、入職6か月後の交流の機会等も予定しておりまして、今回、開催する新入社員研修とあわせて、働く障害者のフォローをしていく予定でございます。申込期限が3月3日の金曜日までということになっております。仲間をつくるいい機会にもなると思いますので、対象となる当事者の方からのお申し込みということになりますので、お気軽にお申し込みいただければと存じます。私からは以上です。

[びわ湖放送]

新型コロナですが、レベルは今すぐ変えることはないとおっしゃいましたけれども、先週、知事は(マスクの着用について)もう少しわかりやすいメッセージを出すとおっしゃっていましたが、マスクの着用は個人判断とする政府が判断した3月13日に合わせて変えるのか、その直前ぐらいにレベルを変えるのか。それぐらいに変更になるのでしょうか。

 

【知事】

まだ、時期をいつと定めているわけではありません。いつもダウンサイジングのときにはゆっくりめに判断していましたし、季節性インフルエンザの感染の状況があります。なんとか病床の使用率は3割を下回った状態が定着しつつあるようです。ただ、病床については多く確保していますので、こういった病床をどこまで確保し続けるのかということも併せて考えていく必要があるのではないかと思っています。マスクについては、別途、少しわかりやすいメッセージを出そうと考えており、「(基本的には)着けなくていいです。こういう場合に着けましょう」なのか、「(基本的には)着けましょう。こういう場合に着けなくてもいいです」というのか、それを部内でも検討をしていますので、でき次第、皆様方にお届けしたいと思います。

 

[びわ湖放送]

それから琵琶湖博物館の水槽ですけれども、約1週間経って、現在、わかっている原因とか、まもなく春休みになりますけど、水族展示室の再開をどのように考えていらっしゃるのかお聞かせください。

 

【知事】

申し訳ございません。皆さんが楽しみに御覧いただいていた水族展示のメインの1つであるビワコオオナマズのいる水槽が壊れてしまい、現在、観覧中止ということになっております。できるだけ早く原因・要因の特定をいたしまして、そして再開に向けた準備、検討をしていきたいと思っております。今回、開館前でしたから、水浸しになったことがわかり対応できましたけど、お客様がいらっしゃる状態で破損していたらということを考えると、大変な惨事になったことも想定されますので、そのあたりはよく調査・分析したいと思っています。

ただ、なかなか全国にも例がないらしく、業者の方の知見というのも十分にあるのか・ないのかということもあり、なかなか難しいようでございます。特定は難航するかもしれないのですが、できるだけ早く原因の特定をして、そして再発防止に向けた対策をどのように取るのか、さらに破損したものをどのように直していくのか。聞いていますと、あの水槽は(博物館の)屋根ができる前に入れた水槽で、屋根がある状態で以前と同じ水槽を作るということが構造上なかなか難しいというような制約もあるようです。そのあたり、どのような形で再開させていくのか、数年規模で考えないといけないこともあるのではないかと思っていますが、いずれにしろ再開に向けた段取りも進めていけるようにしていきたいと思っています。

 

[びわ湖放送]

まだ、要因は全くわからない状況でしょうか。

 

【知事】

すみません。私のところにこういうことが要因ではないかということも、まだ入ってきていません。

[毎日新聞]

ウクライナ侵攻のことに関して、まもなく1年になるのですけれども、県内にも避難者がいらっしゃいます。その皆さん方の現状と課題をどのようにみていらっしゃるかということと、ウクライナ避難民の応援支援金の募集期間を3月28日までと延期して現状となっていますけれども、今後どうなるのかというところも含めて、改めてウクライナ侵攻のことについての知事の見方をお願いします。

 

【知事】

ロシアによるウクライナ侵攻からもうすぐ1年ということで、未だ戦乱が落ち着かず、さらなる攻撃の報道ですとか、被害の状況というのが報じられておりますので、私自身も心を痛めているところです。一日も早く、当地に平和・平穏が訪れますことを、皆様と共にお祈り申し上げたい。また、それぞれの各国が外交、平和に向けてできることというものに注力していくことが重要ではないかと考えております。

滋賀県で受け入れを行っている避難民については、昨日までで把握している限り14名いらっしゃいます。それぞれ、安寧に生活をされているということを伺っております。ただ、状況はそれぞれ異なっていらっしゃるということですので、丁寧に聞き取りもしながら、お住まいになっている市町と力を合わせて対応しているところです。元々、想定されていたのですが、就労のこととか、教育のこととか、長期化が予想されますので、そういったことを見据えた支援が求められているということでございます。

今後とも、滋賀県国際協会、しが外国籍住民支援ネットワーク、居住する自治体と連携を密にして対応してまいります。お尋ねいただいた「しがウクライナ応援支援金」につきましては、2月15日現在、約1,600万円の御寄付をいただいております。生活への支援金として510万円、住宅環境の整備支援金として150万円を既にお渡ししているということでございます。この募金の受付は、3月28日までを予定をしております。今後、受付を延長するかどうかについては状況をみて、検討していくこととしております。

 

[中日新聞]

「もしサポ滋賀」についてお伺いしたいのですけれども、これは役目を終えたということですが、これまでにどういった効果があったとお考えなのかと、あと利用者数は想定通りだったのか、少なかったのか。そのあたりの御見解をお願いします。

 

【知事】

まず、この間にどれぐらいの方が利用されたのかということについてですけど、延べ利用者数は21万人余り、実利用人員は10万人余りと、平均して1人2回程度しか読み込んでいらっしゃらないということになります。QRコード発行施設、これは施設だけではなくてイベント数を合わせますと約15,000件。そのうち飲食店は約7,200件ということでございますので、もう少し利用していただけるかと思いましたが、なかなか御利用が伸びなかったということがあります。

今でこそ、そうではなくなってきましたけど、以前は感染者がどこにいらっしゃって、そして「自分がそこにいたかもしれない」「濃厚接触だったかもしれない」ということが非常に重要な心配事でもありましたので、それを一刻も早く把握し、対応を取るという必要性から導入したのですが、段々そういったことに対する対応というのは必要なくなったので運用を終了するということとなります。ただ、今回、得られた知見ですとか、得た教訓というのは、次の感染症対策に生かせるようにしていきたいと思っております。

 

[京都新聞]

私も「もしサポ」についてお聞きしたいです。導入から3年近くでの廃止だと思うのですが、もう少し早い段階で費用対効果を見極めて終了するという選択もあったかと思います。個人的には判断が遅かったのではないかなと思うのですが、そのあたりのお考えはいかがでしょうか。

 

【知事】

もっと導入当初に御利用されるシステムの仕組みであるべきではなかったのかとか、役割が変わったからもっと早く終わっても良かったのではないか、という御指摘は甘んじて受け止めたいと思います。

ただ、1つ目の御指摘に対しては、令和2年6月から運用を開始していますけど、令和2年の2月、3月から急速にそれぞれの都道府県で感染者が出てきて広がってきて、緊急事態宣言もあって、急ぎ導入をしてきたということですので、まずは早く導入して濃厚接触者の把握・お知らせに努めていこうということだったと理解をしています。

 2つ目の御指摘は、確かにオミクロン株のまん延によって状況が変わってきた。しかし、まだ変異の可能性というものがあり、場合によっては、システムを再稼働させてお知らせするということも可能性としてなかったわけではない。ただ、ここにきて、政府をしても感染症法上の分類見直しまでの検討の段階に入ってきたということが1つの大きな区切りなのではないかと思います。この間の対応が全体的にどうだったのかということの教訓は、我々がしっかりと残した上で次に生かしていくことが必要ではないかと思います。

 

[京都新聞]

この3年近くの間、議会からも度々「もしサポ」の利用が低迷しているという指摘があったかと思います。それに対してなかなか改善がみられなくて、感染症が広がりやすいという中で接触者の特定というのが難しくなってきた中で、このような形(の限界)というのが中盤ぐらいから露呈してきたのではないかなと思うのですが、機動的に対応するというのも感染症の対策として必要な動き方と思うのですけど、そのあたりお考えありますか。

 

【知事】

おっしゃることは、そういう側面もあると思います。ただ一方で、試行錯誤の中で、早く様々な対応するためのツールとしてQRコード・スマホも活用したものをつくってくる必要性もありましたので、その1つとして「もしサポしが」もできて運用されてきたということだと思います。

もっと早く機動的に見直しておくべきではなかったのかという御指摘は受け止めたいと思います。ただ、なぜそうしなかったのかということについては先ほど申し上げた理由のとおりです。なかなかそのことは難しかった面もあります。やめてしまえば、また再起動させるのになかなか手間もかかります。ただ、もう(終了しても)いいだろうという状況だと思います。

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