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知事定例記者会見(2022年5月9日)

令和4年5月9日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

今日もよろしくお願いいたします。張り切って髪の毛を短く切り過ぎました。

3年前には幼い命が犠牲になる交通事故も発生いたしました。現場では追悼行事も行われたようでございます。本県も様々な対策を関係者が協力しながら進めているところでございますが、残念ながら奪われてしまった尊い命に思いを致し、今後も交通安全対策をしっかりと進めてまいりたいと思います。

ウクライナ情勢が気になるところでございますが、コロナの影響、ウクライナの状況によりまして、経済動向につきまして心配しているところでございます。特に、原油価格、物価高騰が進んでおりますし、急速な円安も進んでおります。こういった状況を受けまして、先月に国も総合緊急対策を打ち出されましたので、呼応する形で県におきましても、どういった対応を取らなければならないのかを各部局に検討させております。予算の補正も必要であれば、しっかりと行いたいと思います。できるだけ早く対策を打つ必要があるという観点から、今月中には、そういった状況が整うように県議会への御説明も含めて、現在、対応を始めているところでございます。

ウクライナからの避難民の方の受け入れについて、本県では既に2組の方にお越しいただいておりますが、3組目の方もいらっしゃっていることが判明いたしました。どうやって判明したかという経緯は、先月28日(4月28日)に出入国在留管理庁からウクライナ避難民に関する情報提供がございまして、県で把握していない2名の方がおられるということがわかったものでございます。

その判明後、今月2日の月曜日に身元保証人の方に連絡をいたしまして聞き取りを行いますとともに、昨日の日曜日、5月8日でございますが、県、県の国際協会、しが外国籍住民支援ネットワークの3者および身元保証人の地元市町の担当課等と面談を実施したとの報告を受けております。避難民および身元保証人の方からは、個人が特定される情報についての公表は控えてほしいとの意向が示されております。ぜひ、報道機関の皆様方にも御理解をいただければ幸いでございます。

避難民の方は、30代の女性と10代の女性、2名。親子でございます。身元保証人の方は避難民の方とは知人関係でいらっしゃるということでございます。日本への入国は4月16日。同日、滋賀県に来られたとのことでございます。お伝えできる内容は以上でございます。

また、4月29日には「ここ滋賀」の第2期運営がスタートいたしました。リニューアルオープンの記念式典を開催したところでございます。雨の日もございましたが、初日を含めゴールデンウィーク期間中ということで、多い時で3,000人を超える来館者があったということで好調な運営開始となっております。5月3日の火曜日から5月5日の木曜日には、GI(地理的表示)指定記念として開催いたしました、近江の地酒を試飲しながら販売されるというイベント。また、7日の土曜日、8日の日曜日には、沖島の湖島婦貴(ことぶき)の会によります湖魚、今が旬のこあゆのつくだ煮の調理実演、試食・販売が行われ大変好評だったと聞いております。

これから後も新茶のイベントなどが行われるということでございますので、滋賀の魅力発信に努めてまいりたいと思います。精肉の販売も非常に好評だということでございます。

コロナ対策に関連いたしますが、報道でも繰り返し報じられておりますとおり、緊急事態宣言等が発令されていないゴールデンウィーク。行動制限でありますとか、滋賀県で言えば、湖岸緑地の駐車場の閉鎖を行わない大型連休となり、人出は増加しております。天候にも恵まれました。5月3日、4日、5日を中心に、県内の観光地にも多くの方がお出かけになられ、大変にぎわっていたということでございます。

いくつか聞き取りいたしました、いずれの施設におきましても、昨年、令和3年と比較すると大幅に回復。コロナ前の令和元年と比べますと約6割程度の数値となっているということでございます。感染対策への意識が浸透していることも伺えるとのことでございます。ちなみに黒壁では昨年比約270%、ローザンベリー多和田では約190%、大津市の寿長生の郷では約160%ということでございます。引き続き、感染拡大に備えながら、生活・様々な活動との両立を図ってまいりたいと存じます。

それでは資料に基づきまして、今日は2点申し上げます。1点目は、今日から受験申し込みの受付をスタートいたします令和4年度滋賀県職員等採用試験の概要についてでございます。今年度に実施いたします試験の特徴は大きく3つございます。

1点目は滋賀県版の通年採用を実施するということでございます。海外留学をされていた方、民間企業等から転職を考えている方、メディアから滋賀県職員になろうという方も大歓迎です。各採用試験の合格者に就労可能時期を確認したうえで、年度途中であっても採用を行うことといたします。

2点目は上級試験の行政アピール試験型の見直しでございます。アピール試験型という試験の区分は、これまでからも口述試験の配点を他の試験区分より大きくしておりましたが、アピールの機会は先に行います筆記試験の上位者に限られていた。せっかくアピールしようと思っても、筆記試験でたくさん(点数を)取らないとなかなかアピールの機会がなかったということがございました。

そこで、より人物重視の趣旨に沿った試験といたしますため、今年度からはアピールシートの記入による試験を追加いたしまして、お持ちになっていらっしゃる経験や実績のある方がアピールできる機会を増やすということでございます。このアピール試験型では、教養試験および専門試験に代えて民間企業等において広く利用実績のある「SPI」による試験を実施しており、特別な公務員試験対策を行っていない方でも受験しやすい内容になっておりますので、ぜひ奮って挑戦していただきたいと思います。

3点目は、就職氷河期を対象とした採用試験を今年度も実施いたします。このほか、新型コロナウイルス感染症対策に必要な、頑張っていただいている保健師ですとか、EBPM推進のための行政データサイエンス職などについても選考試験を実施いたします。

また、5月27日まで学生の皆さんを対象とした滋賀県庁インターンシップ実習生の募集を行っておりますので、関心のある方は御検討いただきたいと思います。県では様々な取組、新たな取組を進めていくためにも、いろいろな人材、多様な人材を必要としております。性別や年齢などにかかわらず、誰もが持てる力を発揮できる職場づくりに積極的に取り組んでいるところです。ぜひ、たくさんの方に滋賀県職員を目指して頑張っていただきたい。一緒に働けることを楽しみにしているところでございます。

(話題提供の)2つ目。こちらも資料がお手元にあると思いますが、「近江の聖徳太子魅力発信事業オープニングセレモニー」についてでございます。今年、令和4年は聖徳太子が薨去されてから1400年の節目の年となります。この滋賀、近江の地には奈良県や大阪府をも超える200以上の聖徳太子ゆかりの歴史文化遺産が伝えられているところです。

東近江地域では、東近江市、近江八幡市、日野町、竜王町や関係団体で「聖徳太子1400年悠久の近江魅力再発見委員会」を組織され、私たち滋賀県も参画いたしまして、地域資源を生かした観光誘客を推進しているところです。

昨年度は聖徳太子と近江のつながりを学ぶ事業、11社寺が聖徳太子の特別御朱印を提供する御朱印めぐり事業「近江聖徳太子絵伝(えでん)」の制作、その絵伝を活用する聖徳太子ガイドの育成などを実施してきたところでございます。

今年度は、来週末5月21日から令和5年12月にかけまして街歩きをしながら歴史に触れる様々なイベントが予定されておりまして、この5月21日には太郎坊宮でオープニングセレモニーが開催されます。私も参加してテープカットをする予定です。ライブ配信もあるとのことでございます。翌22日には、観音正寺で大遠忌大法会でありますとか、安土文芸の郷「文芸セミナリヨ」での祈りのリサイタルも開催されるということでございます。

また、昨年度に大変好調だった御朱印めぐり事業が今年度も実施されます。私はまだ5社寺しか巡れておりませんので、今後、機会をみて11社寺全てを訪問したいと考えているところです。

東近江地域では、歴史的な書物に記されたものだけでなく、近江の風土の中で人々が伝承してきたものが、現在の暮らしの中に溶け込み近江独自の聖徳太子が生き続けていらっしゃる、そういう地域でもございます。こうした地域ならではのライフスタイル、滋賀の時間の流れや暮らしを地域の人との交流を通じて体感していただきたい。もって、「こころのリズム」を取り戻していただく、「シガリズム」として提案させていただいているところです。ぜひ、県民の皆様方はじめ、多くの皆さんに近江の聖徳太子の御足跡を巡っていただければと存じます。

そこで最後に、今月の一句です。

 

(俳句) 薫風(くんぷう)や 古墳の石の すき間にも

 

昨日、穴太(あのう)で古墳巡りをしながら詠んだつたない句であります。私からは以上です。

[京都新聞]

先ほど、ゴールデンウィーク中の人出についてお話がございました。場所によっては昨年比で270%というV字回復をされたところもあるということで、コロナと感染拡大防止との両立という意味では、知事は人出をどのように評価されているか教えてください。

 

【知事】

まず、今、取り組んでおりますのは、まだ十分に抜け切っておりませんけれども年明け以降に直面している第6波、この中で得た教訓をもとに対策を強化しております。

具体的には、御高齢の方の介護付きの宿泊療養の施設を開設し、既に御療養いただいておりますが、その機能をしっかりと活用していくということ。自宅療養者が増えたということで保健所の業務がひっ迫いたしました。必要な体制強化を行いますが、例えば外部委託でありますとか、ICTを使った効率化ですとか、業務の見直しを鋭意進めているところでございます。こういったことをしっかりと行いながら、次の波に、どのような変異株が襲ってくるかっていうことはまだわかりませんが、対応できるようにしていきたいと思っております。

 そこで今、お尋ねいただいた人が増えることによる感染拡大の影響如何ということでございますが、今まさに3月、4月、そしてゴールデンウィークの影響を注視しているところです。新規陽性者という形でどのように現れてくるのかこないのか。それをみて、本県の持っております医療・療養体制と比較考慮いたしまして、どのような対応をしていかなければならないのか、どういうメッセージを発していけばいいのかをしっかりと考えていきたいと思います。

ワクチン接種もおかげさまで、このゴールデンウィーク期間中、接種促進強化期間ということで、前川知事公室次長が旗振りながら現場(県広域ワクチン接種センター)の皆さんに頑張っていただいて非常に多くの方に接種をしていただきました。5月3日、4日、5日は(今までの)約1.7倍。多くの方に接種をしていただいたということです。

今後はまだいつからスタートというのは言えないですけど、予約なしでも接種していただけるような環境づくりですとか、4回目接種に向けた準備ですとか、このワクチン接種に向けてもさらに態勢をしっかりとつくっていきたいと思っております。こういったことで、人の動きが活発化する中でも感染を広げない対策というものをつくっていきたいと考えております。

 

[京都新聞]

5月9日からは「今こそ滋賀を旅しよう」で近接県との相互連携も始まって、さらに観光客、滋賀に来られる人も増えてくると思うのですけども、基本的には感染対策もしているから増やしていこうというスタンスでしょうか。

 

【知事】

そうです。感染対策を取りながら、必要な移動、旅行、イベント、こういったものはしっかりと行っていくということです。

 

[京都新聞]

午前中の自民党国会議員との意見交換の中で「まん延防止等重点措置」についての言及があったかと思います。「まん延防止等重点措置」の対象か、そうでないかで支援の差が大きいため、(支援の)差がなく届けられるように力を貸してほしいというような趣旨のお話があったかと思うのですが、支援というのは主に飲食店をイメージしたお話だったのでしょうか。

 

【知事】

飲食店に限ったことではありません。特に私が頭に描いて申し上げておりましたのは、この年明け以降、私どもはぎりぎり「まん延防止等重点措置」の適用要請をせずに今乗り越えようとしております。適用になったところとそうでなかったところ、例えば、高齢者施設・障害者施設の様々な対策を取るときの補助が得られる、得られない。そこにまん延防止等重点措置をかけているところと、かけてないところに差が出ました。これは全国知事会で要望した結果、改善されましたけど、数か月間、その適用にならなかった期間がございます。

聞いていますと、様々な国の経済対策、これから補正予算が組成され議論が行われると聞いておりますが、そういうものの中にも、まん延防止等重点措置の対象地域だったのかそうでなかったのかということが条件に、はめ込まれそうな想定もあるやに聞いております。そういうことがないように、もちろん差のある対策であれば一定の理屈はつくのかもしれませんが、同じように対策を取らなければいけないにもかかわらず適用の有無で差がつくという不合理なことが起こらないように監視をしてほしいという思いを申し上げたところです。

[毎日新聞]

先ほど、自民党の茂木幹事長が県庁前で演説されまして、知事が演説後に茂木幹事長とお言葉を交わされたように見えたのですが、どのようなお言葉を交わされたのでしょうか。

 

【知事】

茂木幹事長が御来県され、県庁前で演説されるということをお聞きいたしました。私の公務も昼まで入っており、かつ、選挙のための応援ということとは一線を画しております。ただ、与党の幹事長が御来県され、ぎりぎり(現場を)離れられる時間に間に合いそうでしたので、御挨拶をさせていただいたところです。

国会議員時代から、様々、御指導もいただいておりますし、現在は与党の幹事長として頑張っていらっしゃいますので、一言御挨拶をし、グータッチで挨拶したところです。ただそれだけです。

 

[朝日新聞]

先ほど、ウクライナからの避難民3組目が既にいらっしゃるということで確認ですが、個人が特定されるような情報の公表は控えてほしいというのが御本人たちの御意向ということですね。

 

【知事】

御本人の御意向ということです。

 

[朝日新聞]

可能な範囲で教えていただきたいのですが、30代女性と10代女性のお二人の親子ということですね。

 

【知事】

30代の女性と10代の女性の2名の親子と聞いております。

 

[朝日新聞]

親子で入国したのが4月16日で、その日のうちに滋賀県に入られたということですか。

 

【知事】

左様でございます。

 

[朝日新聞]

身元保証人という方は県民の方でしょうか。

 

【知事】

身元保証人の方は県民の方だと聞いております。

 

[朝日新聞]

県がそれを把握したのが4月28日とおっしゃいましたか。

 

【知事】

はい。4月28日に出入国在留管理庁から情報提供があり、情報の端緒をつかんだところでございます。

 

[朝日新聞]

昨日、面談されたということですね。

 

【知事】

そのように聞いております。

 

[朝日新聞]

例えば、お怪我をされているとか、その辺りの情報はいかがでしょうか。

 

【知事】

今お尋ねいただいたような情報を得ておりません。

[朝日新聞]

個人が特定されたくないという御意向は、何かに怯えていらっしゃるとか、あるいは何か特定の御事情があるのか、その辺りいかがでしょうか。

 

【知事】

そのお尋ねの件は存じ上げません。

 

[朝日新聞]

あと、ウクライナのどの街からというのはいかがでしょうか。

 

【知事】

お聞きしておりません。

 

[朝日新聞]

(ウクライナの)北部とか南部とか東北とか西部とか、それもわかりませんでしょうか。

 

 

【知事】

今の時点情報持っておりません。

 

[京都新聞]

県としてどういった支援、住宅の提供ですとか、あと生活費の支給ですとか何か考えておられることとか、市町の方のそういった動きを把握されていれば教えてください。

 

【知事】

まず、以前からお伝えしておりますように、住居の無償提供。これは彦根のミシガン州立大学連合日本センター(JCMU)を活用して行っておりますし、生活にかかる経費については県国際協会で集めております支援金を配分させていただいております。また、生活相談等は国際協会に設置しております「しが外国人相談センター」でサポートしております。

ただ、教育の問題でありますとか、様々な身近な生活の困り事等も出てきているようでございますので、お住まいになられる市町としっかりと連携して対応を進めていかなければならないと考えております。

 

[京都新聞]

今、おっしゃっていただいたのは、この3組目の方ではなくて全般の話になりますでしょうか。

 

【知事】

全般を意識して申し上げました。

 

[京都新聞]

まだこれからなのかもしれないですけども、3組目の方が何か希望されているということはありますでしょうか。

 

 

【知事】

その辺りはお聞きしながら、対応していきたいと思います。

 

[日本経済新聞]

外国人観光客について伺います。6月に入国再開の方向で、その政府が検討始めたという報道がありました。知事御自身はこの検討についてどのようにお考えでしょうか。

 

【知事】

歓迎したいと思います。いよいよコロナと両立しながら過ごしていくステージに入っていくのだと思いますので、もちろん対策は取りながら検査もしながら、ということになると思いますが、こういった形で海外との往来も少しずつ再開されていくという状況は歓迎したいと思います。

県としては、そうは言っても不安に思われる県民の方々に対する説明ですとか、感染状況をみながら様々なメッセージを発するとか、こういったことにしっかりと意を用いてまいりたいと思います。

 

[共同通信]

来年の3月に滋賀で開催される「びわ湖マラソン」の会議が4月半ばにあって、いろいろな概要的なものが決まりましたけれども、コロナとの関係で、まだもちろん先がみえないところは大いにあると思うのですけれども、マラソンに期待することがあれば、お願いします。

 

【知事】

今お尋ねいただいたように、こういったマラソンイベントが、感染症との兼ね合いでできる・できない、人数制限、また様々な対策にどのようなものが必要なのか。これはよく先行事例もみながら、対策を講じていきたいと思います。

既にコロナとのつき合いも3年目になりましたけれども、この間もこういったイベント等は一定行われておりますので、不可能ではないと思います。この実行委員会では、例えば前後のイベントのあり方ですとか、できれば花火もとか、受付は前日・前々日にというような前向きな御提案もいただいきましたので、そういったものがどれぐらい可能なのかということも含めて、これから検討していかなければならないと思います。

ただ、海外からも招待選手はまたちょっと違うハードルもあるのかもしれませんので、こういったことなどもよく見極めていきたいというふうに思います。

[中日新聞]

ウクライナの避難民の方のことで明らかにされないという趣旨だと思うのですが、御確認のためにお聞かせください。

まず、10代の方は例えば中学生なのか、高校生なのか、大学生なのかとか、その辺りがもしわかれば教えていただきたいのですが。

 

【知事】

すみません。10代の方という情報しか得ていませんので、細かい歳のことは、こちらではわかりかねます。したがって、どの学齢期の方でいらっしゃるのかというのは存じ上げておりません。

 

[中日新聞]

同じく避難民の方についてですが、これも公開されない趣旨かと思うのですが、どの市町に避難されてお住まいなのかというところについてももしわかれば教えていただけたらと思います。

 

【知事】

ここで言及することは控えたいと思います。

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