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知事定例記者会見(2022年4月25日)

令和4年4月25日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

今日もよろしくお願いいたします。北海道の知床で、大変多くの方が犠牲になられる海難事故が発生しております。心を寄せ、お見舞い申し上げたいと存じます。

今日は4月25日、2005年にJR福知山線列車脱線事故が起こった日でもございます。観光利用であれ、日常利用であれば、公共交通というものは安全第一。まさか、よもや利用している公共交通で事故が起こるというようなことは考えずに利用している・利用されているものでございますので、こういったことに対する意識や取組を向上させていきたいと思います。

まずは、依然行方不明の方々の捜索が一刻も早くなされることを願いますとともに、原因の究明、再発防止に向けた取組がしっかりと進みますようお祈り申し上げたいと存じます。

週末に熊本県熊本市で行われました第4回アジア・太平洋水サミットに県を代表し、参加してまいりました。天皇皇后両陛下がオンラインで御臨席され、日本からは岸田首相が熊本入りされ、カンボジアからはフン・セン首相をはじめ、海外の首脳が御来日され行われた大変大きな会議でございました。国連の持続可能な開発目標SDGsに関する水の国際行動10年の中間レビューとして持続可能な発展のための水、「実践と継承」というものをテーマに多角的な視点から討議が行われました。

本県は私が分科会に参加し、琵琶湖の総合保全やMLGs(マザーレイクゴールズ)の取組を発信させていただきましたほか、出展ブースを設けまして、多くの方々に対して琵琶湖の取組紹介をさせていただいたところでございます。

なお、昨日は2016年の地震被災から復興の途による熊本城の視察、そして、熊本市の健軍水源地の視察ならびに加藤清正が設置した渡鹿堰の視察を行ったうえで帰いたしました。

資料に基づきます前に3点申し上げますと、(モニターの)画面にもございますように4月23日に本格的な新茶シーズンがスタートするということで、今年は8年ぶりに関西茶業振興大会が滋賀県で開催される予定ということもございますので、ゴールデンウィーク中5月3日になりますが、激励方々、私も品評会用の出品茶の茶摘みを生産者の皆さんと一緒に行うこととしております。

非常に厳しい産地間競争もあると、また、需要の低迷等にも御苦労いただいているということもございまして、県では生産者の皆さんとともに、平成30年度からオーガニック茶の生産に向けた取組を支援しておりまして、今年度は製茶の体制も含めたオーガニック茶の生産一貫体制の構築を応援する取組ですとか、茶業指導所でうま味のあるオーガニック茶生産のマニュアル作成なども行うということでございます。また、オーストリアへの販路開拓などを行う予定もございます。ぜひ、安全・安心で高品質な、かつ、歴史のある近江の茶の魅力を内外に発信していきたいと思います。

また、5月は児童福祉月間と定めております。折しも、先週から国会で「こども家庭庁」設置法案ですとか、各政党からそれぞれ提出された子ども政策に関する法案審議が衆議院で行われているということもございますので、この機に「子ども子ども子ども」、子どもとともに、子どものためにという「こどもの幸せ」について社会全体で考える、そういった期間、気運醸成に努めてまいりたいと存じます。

県では5月5日、子どもの日。県内に在住される18歳未満の子どもと同伴の保護者を対象に、県立美術館、安土城考古博物館、琵琶湖博物館、陶芸の森陶芸館、醒井養鱒場の5つの施設を無料開放いたします。ぜひ、御利用いただければと存じます。

また、もう1つ。子どもに関する課題でございまして、昨年8月からお申し込み受付けを開始しております「SHIGA SMILE BABY PROJECT、ありがとうの贈りもの」のお申し込みが先週4月17日時点で5,500件と大変多くの方にお申し込みをいただいております。この事業は、滋賀で生まれた子ども、その御家族におめでとう・ありがとうのメッセージを届けながら、社会全体で出産ですとか、子育てを応援しようという機運を高めようという目的で実施をしております。

この度、「ありがとうの贈りもの」を受け取られた方の喜びの声の動画を作成いたしました。YouTubeで「滋賀に生まれてきてくれた赤ちゃんへ」で検索して御覧いただければと存じます。

この贈りものは、スマホやウェブから簡単に御応募いただけるということですし、現在も申し込みを受け付けておりますので、1歳に満たないお子様のいらっしゃる御家庭はぜひお申し込みいただければと存じます。

それでは、資料に基づきまして2点申し上げます。

まず1点目。5月7日の土曜日に環境省と滋賀県の共同で「地域における脱炭素社会の実現に向けたシンポジウム」を県庁にて開催いたします。第一部は滋賀県の主催です。この3月に策定いたしました「滋賀県CO2ネットゼロ社会づくり推進計画」のキックオフを兼ねたセミナーを開催いたします。滋賀県における令和4年度の取組について、県民や事業者の皆様に向けて、できるだけわかりやすく、発信をいたしまして、御理解をいただきながら、できるだけ多くの方々と「しがCO2ネットゼロムーブメント」の機運を高めていけるよう取り組んでまいります。また、環境省からは地域の脱炭素社会の実現に向けた国の取組や全国の優良事例などを御講演いただく予定でございます。

第2部は環境省の主催でございますが、地元の自治体、経済界、企業、大学、環境保全団体といった様々な立場の登壇者もいただきながら、パネルディスカッションを開催いたします。それぞれの登壇者からCO2ネットゼロに向けたいろいろな取り組み、また、その中でみえてきた課題などお話しいただければと考えております。例えば、株式会社カネカ様にも御参加いただきますが、全社でのCO2ネットゼロに関する取組とともに滋賀工場での取組について、また、淡海環境保全財団様におかれては117名の地球温暖化防止活動推進員の皆さんとともに出前講座など普及啓発の取組に御尽力いただいておりますが、そういった御経験を踏まえた御発言などが承れればと考えているところでございます。

また、推進計画をしっかりと動かしていきたいと思っておりますので、様々な特徴的な取組を紹介しながら、こういった自治体が県民、市民、町民がより主体的に取組を進めていく中での課題などを国の皆さんとも共有できればと考えているところでございます。

ゴールデンウィーク最終の土曜日でもございます。それぞれお忙しいと存じますが、県民の皆様のふるっての御参加、また、メディアの皆様方の御取材等賜ればと考えております。

最後になりますが、こちらも資料がございます。びわ湖ホールで開催いたします「近江の春びわ湖クラシック音楽祭2022」の御紹介でございます。既に資料提供で、御案内しているかと思います。

「ゆく春を近江の人と惜しみける」と詠まれた松尾芭蕉。私の知る限り、湖国・近江で生涯、多くの句を残されている。そして、昨日、NHKで紹介されていたということでございますが、御自身は義仲寺に祀られているということがございます。

この時期の、近江の春を楽しみながら過ごしていただく音楽祭でございます。4月30日のオープニングコンサートでは、私自身も開会宣言をすることとなっております。

なお、今日、改めて1つお伝えしたいのは、昨年、「びわ湖の日」をきっかけに「琵琶湖とオーストリアは控え目に言って瓜二つ」とオーストリア政府観光局がツイートとされたことが反響を呼びまして、オーストリアと滋賀県で交流が深まっております。今回の音楽祭では、オーストリア政府観光局の全面的な御協力のもと、中ホールにオーストリア体感ブースを設けていただくこととなりました。

モーツァルト、シューベルト、ハイドン、ヨハンシュトラウスなど、オーストリアは偉大な音楽者を生んだ地でもございます。琵琶湖とオーストリアが手を組んだオリジナルロゴもオーストリア政府観光局がつくってくださいまして、音楽祭を盛り上げていただいているところでございます。

中ホールは休憩スペースとして開放しておりますので、もちろんチケットを買ってコンサートに入られた方のみならず、チケットを持っていない方でも無料でお入りいただける、お楽しみいただける企画でございます。中ホール舞台上の大きなスクリーンにオーストリアPR動画を上演いたしますほか、風景ポスター、書籍、こちらにはウィーン出身の画家グスタフ・クリムトの本なども展示される、おいしい飲み物もある、食べ物もある、名産品などの物産展も開催ということでございますので、大いにお楽しみいただければと存じます。

聞いておりますと、びわこビジターズビューローがオーストリア政府観光局に贈られた信楽焼たぬきのグスタフも出張で滋賀に帰省するということでございますので、そういったことも楽しみいただければ幸いでございます。

私からは以上です。

[京都新聞]

今日は1点、コロナの医療体制についてお尋ねします。今度のゴールデンウィークは全国のどこにも緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が出ていない久しぶりの連休ということで、県内でも相当な人手が予想されますけれども、県内の医療体制の方は万全でしょうか。

 

【知事】

まず、今もお尋ねの中にありましたように、このゴールデンウィークは今のままいけば、全国のどこにも緊急事態宣言等を発することなく過ごせるゴールデンウィークになる予定ということでございます。

そして、今、お尋ねいただいたように、医療の体制につきましては、今日の午後に、県の新型コロナウイルス感染症対策本部員会議を開催いたしまして、住民の皆様方に対する呼びかけ等、先般、御議論いただいた協議会での御議論内容等を確認・発信させていただく予定でございます。

基本的には、現在持っております医療・療養体制を維持して、今後の再増加に備えていきたいと考えておりますし、加えて医療の状況を感染拡大時に逼迫させました御高齢の方の療養体制を強化するという観点から、宿泊療養施設に介護ができる体制を整えまして、近く開設する予定でございます。こういったことで、少し(医療・療養体制を)補強して、次の波に備えていく期間にしていきたいと思います。

基本的には、マスク、手洗い、換気、人との距離。しっかりと対策をしながら、ある意味ではリフレッシュして過ごしていただく期間になることを願っておりますし、皆さんにも呼びかけていきたいと思います。

なお、ワクチン接種がまだまだ十分に進んでいないのではないかということもございますので、とりわけ若い方々の積極的な接種を呼びかける発信も強化して、この4月の下旬から5月にかけて行っていきたいと思います。県の広域接種センターでも優先枠ですとか、そういったものを持ってやっておりますので、御案内をテレビ、メディア、SNS広告などで積極的に行っていきたいと思います。

 

[読売新聞]

「ここ滋賀」について伺いたいのですけども、4月29日にリニューアルオープンされるかと思います。こういったアンテナショップですが、その成果の指標は、施設単体の収支という視点もあるかと思うのですけれども、採算を度外視して集客を図って県の誘客を図るとか、いろいろなやり方があると思うのですが、リニューアルオープンにあたって特に知事が重視する成果指標をどう考えていらっしゃるのでしょうか。

 

【知事】

まず、第1期に設けていた成果指標の1つとして、来館目標です。これは年間45万人という設定をしてきたのですけれども、コロナ前はこの目標を超える来館者がございました。ただ、こういった感染症下で、それがなかなか厳しいという事情もございます。

当然、設置するのにかかる費用と、その中での来館者、売り上げ。こういったことも大事ですけれども、それに加えまして、滋賀の豊かな「食」、また様々作り出す「もの、こと」、こういったものに実際に触れていただく、食べていただく。そういったことを通じて滋賀の良さを実感していただく拠点にしたいと考えておりますし、第1期の中での課題として、「ここ滋賀」でのやりとりが十分に事業者、滋賀県内にフィードバックされなかったのではないかということでありますとか、誘い(いざない)の面で観光というものに結びつけることができなかったのではないか。2階のレストランのところをもう少し強化をしてもいいのではないか。こういった事々をいただいておりましたので、こういったことを強化する事業者様と今回契約をいたしまして、必要な改修を行い、いよいよ第2期スタートするということでございます。

観光についても旅行商品を「ここ滋賀」で販売するということでありますとか、近江牛の精肉販売を行うというようなこともございますので、より皆様方にお楽しみいただける取組を行っていきたいと思います。

 

[読売新聞]

日本橋は一等地であることは間違いないですけども、議会の中でも首都圏全般への発信力というところで課題があるのではないかと指摘をありましたけれども、その辺は今後どういうふうに考えていらっしゃいますでしょうか。

 

【知事】

首都圏というものをどのようにみるのかということがございますが、まずは東京都での滋賀県にゆかりのある日本橋で従来から課題のあったアンテナショップというものを強化して設置して、この5年間、取組を行ってきました。感染症下で、なかなか厳しい面もあるのですが、まだまだ可能性もあると思っておりますので、そういった可能性を伸ばす取組を充実させていきたいと思います。

今おっしゃったように、東京の場所に構えてやるということだけではなくて、首都圏全体に波及させられるような広報、販売等ができるのではないかという御提案等もいただいているところです。

既に県人会の皆さんと連携した取組ですとか、様々なメディアの皆様方に対する対応・対策などやっておりますが、なお伸ばしていける可能性を伸ばせるように取り組んでいきたいと思います。

 

[読売新聞]

話が変わって申し訳ないですけど、近江鉄道ですけども、先般、法定協議会が開かれて、上下分離の負担額というのが、今、検討中かと思います。その上下分離に至るまで関係者が時間かけて合意形成したというのは重々承知しているのですが、今後、財政負担の総額が決まった場合に、やはり県民の方に財政負担する意義といいますか、理由ということの説明が求められると思うのですけれども、改めて恐縮ですが、この上下分離で県なりが財政負担して近江鉄道を支えるということの意義について御説明いただけますでしょうか。

 

【知事】

まず、この間、近江鉄道の経営の苦境というものを、私たち自身も県だけではなくて沿線市町と一緒に共有をいたしまして、その状況をどのように克服していくのかという議論を行ってきました。

鉄道として残すのか、それ以外の交通に代替させるのか。結果、大量輸送、定時輸送ができる鉄道というものを残した方がいいという結論を出し、そのうえで、それらをどのような手法で運営していくのかということについて議論し、上下分離という施設や車両等を公でもって、そして鉄道運行を民間事業者が行うというやり方を決定いたしました。かつ、県も入ったうえで沿線市町と、その上下分離のインフラ部分について、第三種事業者としての役割を担っていこうと。今もお尋ねのあった財政負担率を負担割合として定めて、令和6年度以降、制度移行に向けて今準備をしているところでございます。

やはり、この趣旨は、民間事業者だけが(運行業務とインフラ部分の全てを)持って、利用者だけが負担をするというやり方が持続可能でなくなってきたのではないかと。しかし、一方で、その状況で廃線ですとか減便になることの地域に与える負の影響、例えば車運転されない方、たまにこられた観光客の方に対する移動手段というものをしっかりと確保しておく必要があるだろうということから、対価料金を払って移動する方が受けられる便益以上のクロスセクター効果というものを公共交通というのは持っているのではないかと。

したがって、そこに公が関わる、すなわち、施設や車両等の財政負担を行うという意義を見出しまして今回の決定に至ったところでございますが、おっしゃったように、この過程が十分に全ての皆様方に御存じいただいて、御理解いただけているかというと、まだまだそうではない面もあるのかもしれません。今後、まずはこの令和4年度、5年度を運営改善期間として定めて、様々な取組を連携してやっておりますので、その過程の中でも地域の近江鉄道を一緒に盛り上げていく意義というものを共有できるように努めていきたいというふうに考えております。

[読売新聞]

今、おっしゃった利用促進の関係ですけれども、観光客を誘致するという考え方があるかと思うのですが、地域の足として重要だから財政負担するという面があるかと思います。現状、沿線住民の方でも乗っていない方が多いかと思うのですが、今後、どう利用促進を図っていく必要があるというふうに考えていらっしゃるのでしょうか。

 

【知事】

まず先般の法定協議会においても、通勤・通学の利用が利用者の3分の2以上を占めているということもございますので、そういった方々に対する、例えばサービスの充実でありますとか、さらにこういった方々を潜在の需要者としてしっかりと掘り起こして近江鉄道に乗っていただけるように取組と。近江鉄道だけではなくて、公共交通に誘導していくような施策というものを企業や自治体、鉄道会社が連携して取り組んでいこうとしているところです。

加えて、その法定協議会でも議論になったのは、もちろん日常を通勤・通学利用も大事だけれども、これから彦根城世界遺産目指す、また聖徳太子が薨去されてから1400年という節目もある。こういった観光事業に対してしっかりと応えうる鉄道にしていこうではないかという、その取組についても提起されたところでございますので、今後、分科会等でもさらに積極的に検討していきたいと思います。

特に、前段、私が申し上げた通勤・通学利用に対しては、分科会の議論の中で、定期の買い方についても、皆が大金を握り締めて窓口に行って並んで買うということだけではない買い方をもっと追求してもいいのではないかという御指摘ですとか、かねてからありますのはJRとの乗り換え等にもう少し利便性を改善できるところがあるのではないかといったことなども聞いておりますので、具体化に向けて取組を進めていければと思います。

 

[朝日新聞]

今の話に繋がりますが、地域公共交通を支える新たな税金のことで、今一つまだ私もピンときていなくて、つまり鉄道にしてもバスにしても税金にするということは利用しない人からもお金を取るという理屈になると思います。そうであれば、県民に対するそれなりの説明と説得力が必須だと思うのですが、一方で、なぜ、そこまで滋賀県が独自に課税しなければならないのかという必要性・切迫性がどうもピンとこないです。

なぜ、そこまで滋賀県が独自に公共交通のために税金を導入しなければならないのかというところの知事の考えを改めて聞かせてください。

 

【知事】

まず、前提として今、お尋ねいただいた中で、私どもが申し上げてないところの御見解をおっしゃったところがあって、訂正しておきたいのは、公共交通を全て税金で(負担する)ということは一言も申し上げておりません。

当然のことながら、民間事業者の様々な経営、利用者による負担というのがありますし、より早く行こうというサービスを受けられる方が払われる特急料金ですとか、より高度なサービスというものがございますので、こういうものはこれからも大事にしていきたいし、より充実することを願っております。

ただ一方で、そういった民間事業者の経営、利用者の負担だけだと持続可能ではない。そういう公共交通というものが各地域に顕在化してきた。このコロナでさらにそういった状況が増えてきた。また、折から滋賀県の県民の皆様方からは、県内の公共交通に対する不満足というものを県政世論調査でも、例えばバリアフリーの問題もあるのでしょう、様々な路線の問題もあるのだと思いますが、長年にわたりいただいているところでございます。

したがって、こういった2つの事々を解消するためにどういうビジョンを持ち取り組みを進めていけばいいのかと、現在、ビジョンづくりを始めているところでございます。一方で、そういったビジョンをつくったはいいけれども、国の補助金に支援を求めるということだけでいいのか。利用者負担をさらに増やす、民間事業者の経営努力にさらに委ねるということだけでいいのかということを考えた際に、1つのより良き自治の追求の形として、地域のことは地域で、皆で費用を負担・分担し合いながら高めていくということもあっていいのではないかというところから、税制審議会に諮問をさせていただき、先生方に御議論をいただいてきたということがございます。

そういう中で滋賀県にふさわしい税制の目指す方向性として、1つはコミュニティの強化につながる税制、脱炭素社会の実現に向けたグリーンな税制、デジタル化の進展によるライフスタイルの変化に対応した税制、産業構造の転換に対応するための税制。税制を通じて県としての役割を果たしていくことという5つの方向性を提示していただいたうえで、誰でもいつでも利用できる地域公共交通は利用者のみならず、地域の皆で支えるべきものとしていただき、地域公共交通を支えるための税制は、今、冒頭、申し上げた5つの方向性の全てにかなっていることから、その導入の可能性を検討していくべきであるという答申をいただいたところでございます。

したがって、今後、負担を求めるという議論は容易いことでありませんし、負担は大きいより小さいほうがいいということですので、丁寧に議論を積み重ねると同時に、繰り返しになりますが、現状をしっかりとみたうえで、どのような地域公共交通の有り様がいいのかという、このビジョンをセットでつくっていく必要がありますので、この議論をしっかりと進めていきたいと考えております。

なお、「なぜそこまで」「なぜ滋賀県が」ということでございますが、国の動きを待っていても滋賀県内の課題を解決できるわけではありませんし、気づいた人が実践者になるべきであろうということから、数年前からこの議論をさせていただいているところでございます。なお、付言いたしますと滋賀県はこういった交通の要衝として、ある意味では交通で発展してきた地域でもございますので、その先鞭を着けることができるならば、大変光栄な役割ではないかと考えているところです。

[朝日新聞]

答申にもありましたけれども「県民を巻き込んで議論していくべきだ」みたいなことがあったと思うのですが、滋賀県独自の税制として「琵琶湖森林づくり県民税」というのがあって、私も800円払っているのですかね。最近まで知りませんで、私が知らないから他の人も知らないと思うのですけど、大津に引っ越してきたときにそういう説明を受けた記憶もありません。

やはり税金なので、払いたくない人は払いたくないですし、その辺、県民にきちんと理解を求める啓発、PRは必須だろうと思うのですが、そこらあたり県民を巻き込んだ議論、県民への理解というのをこの先どう進めていかれるのか何かプランをお持ちでしたら教えてください。

 

【知事】

大変重要な御指摘だと思います。「琵琶湖森林づくり県民税」を私たちは県民として払っていますし、県内で事業される事業者の皆様方にも御負担をいただいております。その納税のみならず、税を私たちがどうやってどれぐらいの負担をしているのか。それが増えているのか減っているのか。納税者として十分にわかっていない面もあるのかもしれません。そういったことも含めて、おそらく他の都道府県の中では珍しいと思うのですけれども、今回、滋賀県では県として税制審議会を立ち上げて、全てオープンでCO2の問題、また、法人に関する法人の皆様方がご負担いただく税制の問題を議論してきていただいておりますし、今回も地域公共交通の税制の議論を進めてきたところです。

 今後、滋賀県の交通ビジョンづくり。こちらにも、ぜひ県民の皆様方に御参画いただいて、広く御議論いただいて、当然、必ずしも全てが税とセットというわけではないですけれども、一方で進めている税の議論と結びつけながら、税を払うのであれば、こういう交通をさらに実現していこうではないかという前向きな議論に繋がるように願っているところです。広くそういった機会を設けていきたいと考えております。

 

[中日新聞]

ウクライナ避難民の支援のことで、何か進んだこと等ありましたら伺えたらと思います。

 

【知事】

まず、現在、滋賀県内には2組5名の方が避難され、御滞在中ということでございます。今後、私の手元にある情報では3組目、4組目の方が御来県されるという情報は現時点で入っておりません。

ただ、現在、県内でお過ごしになっていらっしゃる避難民の方が生活されるうえで、例えば、在留資格の変更申請をなさったということが、この間、進展しております。いろいろと生活の中で、もう既に御案内の方も多いと思いますが、例えばキッチンカーを準備されて御商売をされようとされていたり、これは栗東市ですけれども、子どもさんがいらっしゃいますので地元の小学校への入学に向けて具体的な調整を行っていただいていたりということなどもあるようでございます。

今後、県でも、明後日に第2回の庁内検討チーム会議を開催いたしまして、こういった最新の状況、また、避難民の皆さんの御意向等を共有し、また、国の様々な動き等もあるようでございますので、こういったことも確認をして、現場の市町の課題等も十分に共有させていただいたうえで、今後の対応等を検討していきたいと考えております。

 

[中日新聞]

また、別の点ですが、先ほど、知事から知床での船舶事故の話を最初にいただきましたが、まだ事故の原因は調査中ということです。

同じように観光船というのは琵琶湖でも多くあると思うのですが、何か滋賀県内での対策とか、そういったところに関して知事で既に指示をされたとか、そういったことがありましたらお伺いできたらと思います。

 

【知事】

まず、私自身が今般のことを受けて、県内の琵琶湖の船舶等に対して何か指示をしたことはございません。まずは遭難されている方の救助が第一ですし、何よりどうしてこういったことが起こったのかという原因究明が、今、国土交通省運輸安全委員会等で行われているようでございますので、その内容等を十分に踏まえて、県内でも必要な対策が県内の事業者に必要な対策があるとすれば、しっかりと行われるように共有、確認したいと思います。

[中日新聞]

あと、緊急事態宣言等のないゴールデンウィークという話がありましたけど、知事としてはお休みとして過ごされる御予定とかは。

 

【知事】

まだ私自身自分の予定を全て持っているわけではないのですが、ただ幾つかの公務がありますし、公務以外でも政務といいますか、自分自身で県内の勉強をすることもございますので、いわゆる休みというようなことは、あまりないのかもしれません。まだ確認中です。

 

[京都新聞]

 先週の金曜日にサステナビリティ・リンク・ボンドの発行条件、利率が決まったという件でお聞きしたいのですけれども、県債の発行の利率が0.314%ということで、国債と連動しているということで、そんなに低く率が設定されたというわけではないように聞きまして、通常の県債と利率は変わらないというふうに担当課の方にお聞きしました。一方で、目標設定しています2030年度に2014年度比で県庁の温室効果ガス排出量50%削減という目標を掲げての発行になりまして、達成できなければ、県のCO2対策の基金に500万円相当の追加出資を拠出するというのがペナルティ、駄目であった場合の対応としてあります。この利率が有利でなければ、一方的に目標達成できなかったときに県としてはリスクを負うというような形になるかと思います。あえて、現状でいうと条件での発行になりましたが、知事として、こういうタイプの世界的にも珍しいタイプの公募債を発行されたということの意義を改めて、県民の方に御説明いただけますでしょうか。

 

【知事】

まず、CO2ネットゼロの県の取組、こういったものを内外に表明をして、ゴールターゲットを定めて、そして、そのことに支持をいただき、共感をいただいて、資金等の御協力をいただく。こういう枠組みを追求してきて今回、発表させていただいて、今、お尋ねの中で触れていただきました様々な条件が決まりつつあるという状況です。現在、条件が他の資金調達と比べて、どれぐらい有利なのか、有利ではないのか、詳細を担当に確認しているところです。市場の中での評価というものが、どういう具合なのかというのを今、確認させてもらっています。

ただ、聞いていますと、今も触れていただいたように、自治体の中では極めて珍しい資金調達の例として、大変注目され、御関心を持たれている機関投資家の皆さんが一定数いらっしゃるということでございますので、そういった御関心が、どのように本県に向いてくるのかを、さらに見極めたうえで、県民の皆様方にもよりわかりやすく、その状況等をお伝えしていきたいというふうに思っています。

 

[京都新聞]

現時点では、資金調達を有利にできるかどうかというのは定かではないけれども、担当の部署に確認を聞いていますと、今後、こういうESGの市場が成熟してくると、利率も安くなる可能性はあるということですけれども、そういったメリットがなければあまりやる意味がないのかなというふうには思ってしまうのですけれども。

 

【知事】

おっしゃったとおり、今回、自治体の中では先行して出しておりますので、当然、投資家の皆様方のお見立てというのは少し厳しめにみられている面もあるのかもしれません。市場がこういったものに慣れてくると、もう少し評価が変わったり、定まったりするところもあるのでしょう。同時に、どのような目標を掲げ、どのような対策を取り、そして、それがどのように進捗しているのかというのも問われてくる。本当の意味での競争や評価というものに繋がる、そういうステージに入ってくると思います。滋賀県もそういったことを想定して対策をしっかりと強化していきたいし、その経過や結果を見える化し、市場に対しても説明をしていかなければならないということもございますので、単なる県債発行し、資金を調達するということだけではないコミュニケーションを取る重要な機会になると思います。

 

[京都新聞]

継続的にやっていくかどうかというのは。

 

【知事】

まず、今回の状況をみたうえで、今後の判断をしたいし、対応していただく投資家の皆さんとも可能な限りコミュニケーションを取ってみて、どういう反応があるのかを確かめたいと思います。

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