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知事定例記者会見(2022年4月5日)

令和4年4月5日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

おはようございます。今日もよろしくお願いいたします。

4月になりましたので、拙い句ですけど1句。

 

(俳句)琵琶湖あり 滋賀はいいねと 春の鴨

 

 帰る鴨が多いですけど、残る鴨もいるそうでございまして、琵琶湖畔で草をついばむ鴨もいてくれます。生態系を大事にしていきたいと思います。また、季節感を大事にしていきたいと思います。

それでは、資料に基づく前に幾つか。

まず、今日の午後4時から第94回選抜高等学校野球大会で見事、滋賀県勢として初の準優勝に輝いた近江高校の皆さんが御来庁されます。岩谷校長先生、多賀監督、武田部長、そして山田主将です。4名とお会いする予定でございまして、県民を代表して快挙を称えたいと思います。

高校野球の他にも、御案内のとおり、3月にボートレース最高峰のグレードSG競走の優勝戦で見事、史上初のSG優勝者となられた日野町出身の遠藤エミ選手でありますとか、4月2日にはプロ野球新リーグの「日本海オセアンリーグ」も開幕いたしまして、我が滋賀GOブラックスが、見事、勝利を収められ、女子ソフトボールのJDリーグというのが新たに発足いたしまして、日本精工ブレイブベアリーズの皆さんがそのリーグに加盟され、激戦の中ですけども、頑張っていらっしゃるという状況がございます。

こういうスポーツシーズンの到来でございますし、滋賀県勢の活躍ということで「健康しが」の機運を一層盛り上げていきたいと考えております。

ウクライナの情勢が連日、惨状が伝えられております。一刻も早い平和の訪れを皆さんとともにお祈りをしたいと思います。

本県では2組目となりますウクライナからの避難民の受け入れ。栗東市在住のウクライナ人の方のお母様、また妹様、妹のお子さんの3名がポーランドのワルシャワから4月2日の土曜日に成田空港に到着されたということでございます。御家族が空港まで迎えに行かれ、栗東市の御自宅に到着されたのは日付が変わった4月3日の日曜日の深夜と伺っております。

現在、3名の方々は水際対策の7日間の待機中でいらっしゃいますが、お疲れがあられますものの元気に過ごされているとのことでございます。自宅待機の7日間を含め、当面の間はその御家族宅に滞在されるとのことでございます。今後もコンタクトを取りながら、寄り添った対応をしていきたいと考えております。

新型コロナウイルス感染症についてでございますが、まず人流でございます。年度変わり、また、春休みの時期でありますため、相当、人の流れが増加傾向にあるようでございます。また、国内においては、オミクロン株のBA.1系統からBA.2系統への置き換わりが進んでいるということでございます。

県内では現在までに8例の感染を確認しております。BA.2系統の特性、これは今わかっている範囲内で実効再生産数がBA.1系統より26%高いということがございます。今後、本県においても、置き換わりが進んでいくもの、また、感染者が増加するものと想定しているところでございます。

ワクチンにつきましては、御覧の通りの追加接種の状況でございますが、ここにきて接種率が随分向上してきておりますが、特に、このワクチン接種の効果を、今後しっかりとお伝えしながら、市町とともに3回目接種を進めてまいる所存でございます。ぜひ、県民の皆様には引き続き、基本的な感染対策を徹底して行動をお願いしたいと思います。

それでは資料に基づきまして今日は2点、御紹介させていただきます。

まず1点目は「今こそ滋賀を旅しよう!」第6弾の再開ということについてでございます。宿泊期間は4月15日の金曜日の宿泊分から4月28日の木曜日までとなっております。これまで同様、宿泊補助とクーポン提供により最大7,000円分を補助する宿泊・周遊キャンペーンでございます。

御利用に必要なコンビニ券の販売、宿泊予約の申込受付は来週4月11日の月曜日から開始いたします。1,000円のコンビニ利用券を購入いただいたうえで、旅行代理店、各宿泊施設のホームページ、オンライン旅行サイトから「今こそ滋賀を旅しよう!」の特定プランをお申し込みいただくものでございます。対象者は現在のところ、滋賀県民限定とさせていただいております。

なお、対象者につきましては、感染状況を踏まえながら段階的に拡大していければと考えております。御利用にあたりましては、2回のワクチン接種歴、または抗原検査等の陰性証明をお願いすることとしております。感染防止対策を講じたうえで、安全・安心に滋賀を旅していただき、滋賀の暮らしや文化に触れ、「こころのリズム」を整えていただきたいと考えております。

なお、以前から申し上げておりますように旅行に行きたいけれども、もう少し我慢しようとか、なかなかお仕事柄いけないというような方々に対しまして、「シガリズム」が目指す、人に会う旅を体験できる「シガリズムオンライントリップ」を企画することといたしました。今後、例えばでございますが、県内各地の酒蔵の蔵元。また、この4月、例えば長浜の曳山まつり、山王祭などのお祭り、また観光施設でのイベントなどをオンライントリップで紹介し、物産振興や将来の滋賀県訪問につなげていきたいと考えているところでございます。具体的な開始時期等につきましては準備が整い次第、お知らせさせていただきます。

もう1つの話題提供は安土城についてでございます。明日、4月6日は、城の日ということでございます。昭和49年に公益財団法人日本城郭協会が定められたということでございます。

滋賀県には約1,300のお城・お城跡がございます。城は、滋賀県の歴史・文化を特徴づける貴重な歴史遺産でもございます。この城をテーマとする事業といたしまして現在、滋賀県では、お城EXPO(エキスポ)の開催や、彦根城世界遺産登録の推進とあわせまして、今日、御紹介いたします「幻の安土城復元プロジェクト」に平成31年度から取り組んでいるところです。

「幻の安土城復元プロジェクト」におきましては、令和2年度に「安土城見える化」の方向性と方法について検討いたしまして、デジタル技術を活用した見える化に取り組むことを決定したところです。昨年度に、その全体計画となりますデジタル技術を活用した「幻の安土城見える化基本計画」の策定事業に取り組みまして、お手元に概要版が配られているのではないかと思いますが、この度、計画が完成いたしましたのでお知らせさせていただきます。

この基本計画では見える化の基本理念を「現地ならではの本物が持つ迫力と魅力を見える化」と位置付けまして、何をどこで誰にどのように見せるかを検討いたしました。安土城跡や城下町には価値ある文化財や、それを取り巻くエピソードが数多く残されております。そこで、ここを訪れる方々が、それぞれのゾーンを周遊しながら、その魅力と価値を楽しめるよう、高精細デジタル復元とVRやARといった最先端の手法を用いた映像提供を基本計画の柱と位置付けたところでございます。

今年度、令和4年度は基本計画の内容を踏まえまして、何をどこでどのように見せるのか。その具体的な内容について、基本設計として検討していく予定でございます。令和5年度からは実施設計とデジタル制作を行いまして、令和7年度中にはその一部公開を目指しているところです。安土城築城450年となります令和8年度には、多くの方々が安土を訪れ、デジタル技術で復元された安土城や城下町の姿を楽しんでいる情景をぜひ皆さんと一緒に実現してまいりたいと考えているところです。長くなりましたが、私からは以上でございます。

[京都新聞]

コロナのことでお伺いしたいのですけれども、「今こそ滋賀を旅しよう!」第6弾を開始されるということですけれども、その一方でコロナの感染者数は昨日の段階で271人と、ものすごく減っている状況ではないと思います。

その辺は経済との両立というのを以前から知事がおっしゃっていましたけれども、どのような思いがあって、このタイミングで再開されるのかということを知事の言葉でおっしゃっていただけたと思うのですけれども。

 

【知事】

まず、コロナ感染の状況は、まだまだ下げ止まり、そして高まり。一進一退という状況でございますので、引き続き、注意をしながら対策を取りながら過ごしていかなければならない状況です。

一方で、対策を講じながら、生活をするとか、観光をはじめとする活動をする、人々の交流をするというようなことも、これは同時に重要なことであろうということでございます。もちろん、感染状況が猖獗を極めるということがないことも確認しながらでございますが、現在はそういった対策が取れるという判断をいたしまして、以前から「今こそ滋賀を旅しよう!」再起動に向けた準備を進めてきたところでございます。したがって、一定準備が整いましたので、4月15日から4月28日の宿泊分ということで、本日、御紹介をさせていただいたところです。

ぜひ、対策を取って、観光も県民の皆さんが県内訪れることで、少しリフレッシュしていただいたり、また、くつろいでいただいたりしていただければと考えております。

 

[京都新聞]

今後の感染拡大状況により停止する可能性もあるというふうにも書かれておりますけど、その辺は知事としてはどの辺の目安で、(感染状況が)これぐらいなったら販売をやめるかもしれない目安というのは今のところでございますか。

 

【知事】

これまでの波同様、やはり大切なお一人おひとりの命を守れる医療の提供体制のひっ迫状況というのは、まず、みなければならない。ひっ迫してからでは遅いので、その兆しというものをしっかりと掴みながら、早めの対策を講じていくということが必要だと考えております。

 

[京都新聞]

例えば、病床使用率が何%とか具体的な値は。

 

【知事】

前回、この再起動を申し上げたときにも、このコロナ病床にも使用率が5割を切ったところで、本格的に準備を進めてきました。

半分(5割)を超えて、(病床を)お使いになっていらっしゃる状況というのは、一定みなければいけないラインだと思っておりますが、それをどういう勢いで超えていくのかということも注視していきたいというふうに思っております。

 

[京都新聞]

グラフの伸び方ですか。

 

【知事】

そうですね。(グラフの)傾きですね。

 

[京都新聞]

あと、以前、知事会見で「今こそ滋賀を旅しよう!」の再開の時に、例えば、医療従事者の方とか、そういう方はこの企画に参加したくてもできない可能性もあるので、その辺の県民の方の不平等感を解消しなければならないことが課題の1つだとおっしゃっていたと思います。

実際再開にあたって、対象者とかはあるのでしょうか。

 

【知事】

後段申し上げたとおり、「今、行きたいけど、もうちょっと我慢しよう」とか、例えば、職場からそういうことは少し控えるように言われているという方もいらっしゃると思いますので、そういった方々向けに「オンライントリップ」というものを企画しようということです。もちろん「オンライントリップ」といってもいろいろな形のものがあると聞いているのですが、双方向でやり取りができるというものもあれば、一方的に流れる映像等を楽しみながら少し旅行に行った気分、もしくは旅行に行く準備をするひと時、こういうものを味わっていただくということもございます。それらを県内各地の、例えばお祭りやスポット、琵琶湖博物館やブルーメの丘など、久しぶりにちょっと行ってみたいと感じていただけるようなものをそれぞれの方々と連携しながらつくって提供し、お楽しみいただくようなものを準備していこうというものでございます。

すぐにできるものもあれば、双方向で一定の対価をいただきながらやるということになれば、ちょっと時間をかけて用意しなければいけないものもあるようでございますので、何とかその準備をできるだけ早く整えていきたいと考えております。

 

[朝日新聞]

「今こそ滋賀を旅しよう!」ですが、今回、若干、対象期間が短いようですけど、これはゴールデンウィークを避けるという趣旨でしょうか。それとも予算の関係でしょうか。

 

【知事】

おっしゃるとおり、2つ目に御指摘いただいた予算の関係です。国の地域観光事業支援の財源を活用して実施しようというものでございまして、それが4月28日までとなっております。

したがって、国の要綱に準じて行っていくものですが、今後、国でも感染状況、また「GoToトラベル」そのものの今後についても検討されているようですので、その状況をみながら県としても検討し判断していきたいと考えております。

[共同通信]

ウクライナの関係で伺います。この間、土曜日に成田に(ウクライナ避難民の)2組目が到着されたということで、元気に過ごしていらっしゃるとのことですが、今後、3組目以降、滋賀県にいらっしゃるというようなお話は新しく入ってきていますでしょうか。

 

【知事】

まだ、私のもとに情報としては入ってきておりません。ただ、外務大臣が渡欧されて、政府専用機で希望される方の日本への御入国を準備されるようなことも聞いておりますので、今後、(滋賀に来られる方が)出てくることも想定して準備をしていきたいと思います。

 

[京都新聞]

先ほど、(ウクライナ避難民)20名の方が、林 外務大臣とともに避難されてこられますが、県として受け入れを政府に対して打診しているというような状況があるということでしょうか。

 

【知事】

すみません。言葉足らずでしたけれども、今回、林 外務大臣が行かれて政府専用機でお戻りになる際に一緒に来られる方の受け入れの具体的な調整をしているわけではありません。ただ、その中にもしかしたら希望される方がいらっしゃることもあるのかもしれません。それ以外にいらっしゃることも想定し準備をしたいと申し上げたところです。

 

[京都新聞]

県として積極的に政府に受け入れたいというふうなことを、今、想定しているということではないのでしょうか。

 

【知事】

県では、これまでから滋賀県ができる支援策として、避難される方の受け入れをしっかりとサポートしていこうということを行ってきました。準備して対応してきておりますので、今後についても、そういった御希望があれば対応できるようにしていこうということです。

当然、政府ともやり取りしておりますが、まだ現時点で何か具体的なお話があるということは聞いておりません。

 

[京都新聞]

今回、栗東に来られた3人の御家族の方には小さいお子様もいらっしゃるということで、もし長期に日本で滞在されるということであれば教育面の支援ということも課題として出てくるかと思うのですが、知事はそのあたりをどのようにお考えでしょうか。

 

【知事】

おっしゃったとおり、来られる方に応じて必要とされるニーズが変わってくると思いますので、教育面であるとか、お仕事の面であるとか、こういったことにできる限り対応できるよう、お聞きしながら対応できる準備をしていきたいというふうに思います。

他の自治体でも、例えば日本語のトレーニングをなさるようなこともあるように聞いていますので、そういった情報等を収集しながら、対応に努めていきたいと思います。

 

[中日新聞]

ウクライナから既に滋賀県に入られている方もいらっしゃると伺っています。具体的に日本の慣れない地ということだと思うのですが、困られている点がどういう点があって、例えばどういう支援がボランティアとかも含めて必要となっているかとか、もし何かお気づきの点がございましたら伺えたらと思うのですが。

 

【知事】

まだ、今の時点で何か具体的なお困りごとを私が聞いているわけではありません。ただ、今後、例えば長期に御滞在されるお子様や御高齢の方がいらっしゃるということであれば、そういった方々に対応したニーズというのが出てくると思いますので、それをできる限り細かく承ってどういうことができるのか、一緒に考えていきたいと思っております。

多文化共生を重んじる様々な団体の皆様も協力のお申し出をいただいており、例えば御寄附をいただいたり、相談支援を行おうとしてくださっていたりしておりますので、国際協会、そういった方々と連携して、支援を築いてまいりたいというふうに思っております。

 

[共同通信]

ウクライナの関係で、滋賀県で支援金を募っていらっしゃいましたけれども、現時点でどれぐらい集まっているか、もしわかれば教えていただけますでしょうか。

 

【知事】

昨日現在、200万円近くになっているということでございます。大変温かい御厚志をいただいておりまして、感謝したいと思います。

 

 

[日経新聞]

滋賀旅(今こそ滋賀を旅しよう!)について伺います。対象者のところに感染状況を踏まえながら段階的に拡大とあります。これはいわゆるブロック内の隣県とかの県民を指していると思うのですけれども、県民以外にも拡大する基準といいますか、感染状況がどうなれば県民以外にも対象を拡大したいというような基準はお持ちでしょうか。

 

【知事】

まず、拡大の基準を明確に持っているかというと、現時点、定めておりません。持っておりません。ただ、以前の波と比べて、まだ(感染者数が)3桁台の感染がずっと続いているという状況からすると、以前よりは随分収まってきた感じはしますが、まだなかなか他府県とともにこの割引を広げて対応するという状況は、なかなか難しい面もあるのではないかなと思っております。

ただ、感染状況によって延長等も検討いたしますけど、この第6弾は今月の4月28日までという非常に短期間ですので、まずこの時点は県内向けの割引というところからスタートとなりました。

[日経新聞]

これまで滋賀旅では、福井県や岐阜県の県民も対象にした時期がありました。今回、関西ブロックということになってしまうと、将来的に福井県や岐阜県の県民というのは、割引の対象になりえるのでしょうか。

 

【知事】

まず、聞いていますところでは、今おっしゃったように、今年度から地域ブロックごとに追加ができるようになったということですので、従来は隣接府県だけと。したがって、従来の福井県、岐阜県、三重県、京都府のほか、加えて地域ブロックで、例えば滋賀県であれば大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県までが使用可能となったと聞いておりますので、加えて可能になったと理解しております。

 

[日経新聞]

これまでの隣接4府県からの利用者というのは、実績としてどのくらいだったかというのがあれば教えていただきたいですけれども、対象を県民外に広げるというのは、効果的だったのでしょうか。

 

【知事】

効果的だったかどうかも含めて、実績が私の手元にありませんので、後程、担当から支局長に回答させます。やはり、滋賀県は真ん中にありますし、県民の県内向けだけではない効果が一定あったのではないかと推察されます。どれぐらいあったかは、また後程、提示させます。

 

[京都新聞]

安土城についてお尋ねします。基本計画からは離れるかもしれないですけれども、安土山図屏風を県の方で調査されていらっしゃるかと思います。知事御自身もイタリア大使館に赴かれて調査協力を依頼されたかと思うのですが、その後、この幻の屏風についての情報が入ってきたり、進捗があったりしませんでしょうか。

 

【知事】

安土山図屏風の探索について、チラシは4,000部を印刷して、古書・古美術を扱う古美術商の皆様方などに送付をして、情報提供の依頼をしております。また、お城EXPOのイベント、いろいろな講座等の機会を利用して配布を行っております。ホームページにつきましては、在外県人会にも情報提供いたしまして周知について依頼をしております。

現時点、イタリア大使館から御紹介いただいた学術研究者の方の御紹介1件いただいているのですけども、それ以外に有益な情報というものが寄せられておりません。まだ、今後お知らせした内容に御対応いただけるよう期待もし、さらに情報収集を行っていきたいと思います。

 

 

[京都新聞]

学術研究者の方からの1件というのは、どういった内容だったのでしょうか。

 

【知事】

大使から直接、京都で研究活動をなさっている方の御紹介をいただいて、今月中にも担当が伺って、その研究内容ですとかお持ちになっている情報等を共有させていただく機会をいただいたと聞いております。

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