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知事定例記者会見(2022年1月4日)

令和4年1月4日
(県政記者クラブ主催)

【知事】

改めまして、新年あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。今日は仕事始め仕様ということで、綺麗なお花、そして、県内のお菓子屋さんから賜りました餅花とともに、彩っていただきました。

先ほどの県政経営会議でも申し上げましたが、

 

(俳句)元日や 世のまがり角 虎視眈々

 

元日、大津市内で浮かびましたので、読ませていただきました。

先ほどの県政経営会議でも申し上げた通り、問うこと、許すこと、始めることを大事に臨もうと考えております。

また、ちょうど、県政150周年の節目にあたりますので、県史編さん事業に着手いたしますとともに、企画展示、記念冠事業などを様々な取組を今後検討し、実施していくことといたします。

県政を進めるにあたって重点的に取り組む3つのことにつきましては、先ほど申し上げた通りですが、まず前提として、コロナ対策に万全を期していくということがございます。感染拡大局面に入ってまいりました。既に第6波に入っているのではないかという認識を持っております。今日の午後に(新型コロナウイルス感染症)対策本部員会議を開催いたしまして、「レベル0」から「レベル1」への引き上げについても決定していかなければならないのではないかと考えているところでございます。これまでの経験も生かしながら、より懸命に対応できるようにしていきたいと存じます。

そのうえで、健康しがの柱に沿って申し上げれば、3つのこと。人の健康では、子ども、子ども、子ども。子どもの政策充実に取り組んでまいります。また、人づくりのための取組も強化しようということを既に申し上げているところでございますが、県内高校の教育の充実、県内大学とのさらなる連携、そして、防災・医療福祉・産業人材などを育成していく。現在、検討を始めました高等専門学校設立に向けては、その検討を加速させることといたします。立地・場所等の検討を進め、令和9年への開設の歩みを行ってまいります。

2つ目。社会経済の健康ではDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進に力を入れようと。コロナ禍で、新たに県版デジタルコミュニティー通貨の導入に挑戦することとしたいと思います。

3つ目。自然の健康の面では、昨年来、発信しておりますMLGs(マザーレイクゴールズ)の実践と発信と、CO2ネットゼロの取組、各分野・各地域での具体の実践をつくり、広げてまいりたいと思います。この中では、グリーン投資を促す仕組みづくりなどを行っていきたいと考えておりますし、「やまの健康」についてはバージョンアップさせていきたいと考えております。

今、申し上げた年頭のあいさつの具体でございますが、まずコロナ対策につきましては、おかげさまで10月、11月、12月と比較的落ち着いた状況が続いてまいりましたが、ここにきて増加傾向でございます。1週間の傾向をみてみますと、11月22日の週はゼロでした。11月29日の週は3人です。12月6日の週が5人、その次の週が11人、その次の週が21人、そして先週の1月2日までが54人ということで、綺麗に倍、倍、倍と増えてきています。

今週がどうなるかというのも注目しているのですが、今日の午前の時点で、既に30人近くの新規陽性の報告があるそうでございます。今週、この傾向を何とか食い止めていきたいと考えておりますが、年末年始、クリスマスシーズンに、人の動きも大変活発であったということを踏まえますと、さらなる増加が懸念されますので、その対応・対策をしっかり取ってまいりたいと思います。

もう1点は、資料をお配りしていると思いますが、先ほども申し上げました滋賀県政150周年記念のロゴマークとキャッチフレーズを募集しますというものでございまして、本日から、この県政150周年記念事業のロゴマークとキャッチフレーズを募集いたします。今日から2月16日の水曜日まででございます。応募方法は「しがネット受付サービス」と郵送にて受付をさせていただきます。

より多くの方々に、県民の方々、また、県ゆかりの方々とともに、この節目を機に私たちが歩んできた歴史を振り返り、そして、これからの未来を考える。そういう機会にしてまいりたいと思いますので、奮って御応募をいただければと存じます。最優秀賞には賞状と副賞。ロゴマークには10万円と、キャッチフレーズには5万円を贈呈したいということでございます。簡単ですが、私からは以上でございます。

[NHK]

今、御説明いただきましたが、まず、コロナについて伺いたいと思うのですけれども、午前中だけで30人と、詳細は午後の本部員会議で御発表いただけると思うのですが、現時点で県民への呼びかけですとか、(今までとの)対応で変わるようなところがございますか。

 

【知事】

昨年末に行いました対策本部員会議でも申し上げましたが、「レベル1」になっても、基本的な感染対策の徹底を強く呼びかけていきたいと思います。手洗、うがい、換気、また、人と人との距離。こういったものをしっかりと保ち、また、少し緩みがちであったところをもう1回、引き締めていこうということでございます。

また、既に御案内していますが、ワクチン接種の効果につきましては、重症化予防に効果ありという検証結果も示されておりますので、1回目、2回目がまだの方はその接種を、そして今後、各自治体等で実施されます3回目の追加接種についても積極的に御検討いただきたいと思います。

また、10月下旬以来発生していなかったクラスターも飲食店で発生いたしました。調べてみますと、当該の店舗は県で進めている認証店舗でなかったというようなこともいわれておりますので、改めて、滋賀県の店舗認証を、ぜひ取っていただくように、対策をお店においても実施していただくように呼びかけを強化してまいりたいと思います。

 

[NHK]

話題が変わりますが、県史の編さんですけれども、先ほどの冒頭のごあいさつでも御説明されましたが、かなり長期にわたる事業になると思うのですけど、どのような体制で今、御検討でしょうか。

 

【知事】

まずは、この公文書館をはじめ、県史に携わる専門部署も既にございますので、そこを中心に対応していくこととなりますが、詳細については今後、しっかりと検討したうえで、2月初旬にお示しをしていきたいと思います。

 

[NHK]

御挨拶の中で、県版のデジタル通貨の発行を御検討というお話がございましたが、これは具体的にどのような取組でしょうか。

 

【知事】

こちらにつきましては、デジタル化した地域通貨。これは具体的には、スマホや二次元コードを使って県内でやりとりできるものでございまして、こういったものを様々な活動等に付与することによって、人と人との繋がりですとか、地域や環境への貢献意思、こういったものを見える化することができないだろうか。具体的にはイベントへの参加ですとか、1人の感謝などを数量化することができないだろうか。こういう地域通貨、デジタル化されたコインの流通によって、繋がる体験というようなものも創出していきたいと考えているところでございます。様々な活動に参加していただくことで付与される地域通貨コインを、さらに県内で活用していただけるような循環を促していきたいと思っております。もって関係人口をつくり、増やしていくことにつなげられないかと考えているところです。詳細については、今、制度設計中ですので、また明らかになり次第、お知らせしていきたいと思います。

 

[読売新聞]

子どもの政策に、特に注力したいということがあったと思うのですけれども、具体的には、例えば、子どもと言ってもいろいろ年代はあるかと思うのですけど、どういう層に対して、どういう施策に取り組みたいというふうに考えていらっしゃるのか教えていただきますでしょうか。

 

【知事】

まず、対象を、どの世代の子どもとするかということについては、広くとっていきたい。生まれる前から、まさに母子保健の段階から捉え、生まれてから切れ目なく、育ち・学ぶ世代までをくくって、それらの施策を充実していけないだろうか。また、市町、民間企業等で行う子ども政策・子育て支援を連携して強化していくという取組ですとか、困難な環境にある子どもたち、具体的にいえば、ヤングケアラーの問題ですとか、児童養護、子ども家庭相談センター、こういった強化も含めて、現在、考えているところです。

子どもということでいえば、教育というのが大変重要なテーマになってまいりますが、この点では、現在、進めております「学ぶ力」「読み解く力」の向上、1人1台端末をフル活用して、平均ではなくて一人ひとりの学びの到達点を上げていく。そういった取組を教育委員会とも連携して進めていくということでございます。

この中で、申し上げました学校に関わる人を増やし、それらの人々を笑顔にするプロジェクトということを申し上げました。この点では、例えば、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、また、部活動を支援していただく方々、こういった人材をしっかり確保すると同時に、育休・産休・介護休暇など学校の先生の休みづらさ、休んだ代替要員を確保することの困難さ。こういったものも指摘されておりますので、こういったものを充実させていくような取組をすることによって、やはり学校で子どもたちに向き合う人達が笑顔になることで、子どもたちの笑顔を増やしていく。そういう取り組みを進めていければと考えているところです。

これまで「すまいる・あくしょん」をはじめ、このコロナ禍においても、子どもたちのことを子どもたちとともにやってきた活動、これらをベースにしたいと思いますし、滋賀県には「この子らを世の光に」という思想と実践がございますので、こういったものも改めてしっかりと発信していければと考えているところです。

[朝日新聞]

今年の夏は知事選がございます。前回の記事をみますと、2月定例議会の冒頭で出馬表明をされていらっしゃるようですが、今回も同じようなタイミングでというふうにお考えでしょうか。

 

【知事】

私の2期目の任期が今年7月で満了を迎えるということですので、この年末と年始はそういう意味で特別な思いを持って、時間を過ごさせていただいたということがございます。

まずは知事として1日1日その職責を果たすこと。特にコロナの再拡大もございますので、しっかりと役割を果たすことに心血を注いでまいりたいと思います。年末から申し上げている通り、近々、これは2月上旬には来年度の予算案ですとか組織人事体制等につきましても、皆様方にお考えを一定お知らせするタイミングがございますので、このタイミングの際には、自分自身の今後の出処進退についても明らかにしていかなければならないと思っております。そこに向けて、現在、考えを巡らせているところでございます。

 

[時事通信社]

先ほど、おっしゃられたように30人近い新規陽性者というようなお話もあったのですが、近隣府県との往来、この辺りはどういうふうにお考えになっていらっしゃるのか、もしお考えがありましたらお願いします。

 

【知事】

現時点の「レベル1」の段階で、近隣府県との往来等を何かの制限や抑制をお願いするということは現時点では考えておりませんが、最終、本部員会議で議論のうえ、決定していきたいと思っております。

ただ、巷間、言われておりますことを踏まえますと、デルタ株よりも感染が急拡大するかもしれないということがまずあります。事実、1週間単位で倍、倍で増えているということを勘案いたしますと、今週から来週が1つ(の山場)。我々は(コロナの拡大を)抑えたい、この「レベル1」で維持したいですけれども、さらなるレベルアップというのも想定せざるを得ない。こういうことは十分考えているところでございます。

特に年末、11月も10月もそうでしたけど、久しぶりに人と会ったり、また帰省されたり、旅行・御行楽等を楽しみになった方も大勢いらっしゃると思います。もちろん、対策を取りながらでございましたが、「少しぐらいいいか」「もう大丈夫かな」というようなお気持ちの緩みもあったのではないでしょうか。そういったことの影響なども今後出てくることが予想されますので、昨日も協議を行いましてこの1月、さらなるレベルアップを想定して、例えば、検査の体制ですとか、医療の体制ですとか、保健所の体制ですとか、こういったものをしっかりと保っていけるように、全庁的に対応しようということも確認したところでございます。こういったことがしっかりと機能するように努めていきたいと思います。

 

[時事通信社]

近く連休というのが迫っている部分もありますので、その辺も含めて考えていかれるということでしょうか。

 

【知事】

おっしゃる通りで、今週末には3連休というのもございますし、各地で成人式も予定されております。そういった場で人々が交流する、行き来するということもございますし、その先には入試のシーズンも迫ってまいりますので、そういったことにどのように気をつけながら向かっていくのかということも大変重要なテーマになってくると思います。

 

[時事通信社]

成人式は市町が基本的には考えることですけど、今のところは概ね1月(に開催)というような形で市町が考えられているようですけども、この辺りはどういうふうにお考えでしょうか。

 

【知事】

それぞれの市、町で御検討されることだと思いますが、大事な節目の式典イベントでもございますので、感染対策に気をつけながら、それぞれに御検討・御勘案のうえ、開催されるものと思います。

私も既に年末には成人式へのメッセージをしたためたところでございますし、またの出初め式なども予定されています。消防出初め式、こういったものも人がより集うという意味においては、より感染対策に気をつけなければならないということにもなると思いますので、改めて基本的な対策の徹底を呼びかけていきたいと思います。

 

 

[時事通信社]

1月になって病床の方を減らすというか、以前からの約束というのでしょうか、医療機関との約束でそうなっていると聞いたのですけれども、そのあたりは何かお考えがありましたらお願いします。

 

【知事】

事実関係で申し上げれば、年末までに確保していた441床から現時点399床ということで、今月に入り病床を削減しております。ただ、前提として、また急拡大時には、しっかりと増やしていただけるように機関と調整を行っているということですし、当面の間は宿泊療養施設、また御自宅での療養も組合せながら感染された方の治療・療養に万全を期してまいりたいと思います。県ではコントロールセンターでの調整も行っておりますので、これをしっかりと動かしていきたいと思います。

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